キーワード/【ノーバディ】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 00:45:58

ノーバディの一覧


概要

強い心や想いを持つ者がハートレスになった時稀に発生する、残された肉体と魂が別の世界で生まれ変わったもの。
光と闇の狭間に属する不安定な存在である。「抜け殻」「人の半分」「魂の存在」「存在しない者」等の異名がある。
その成り立ち故に(生まれた時点では)心を持たず、作中でも「心を持たない存在」とされている。その代わりハートレスと違って意思を持ち、(人型のノーバディでしか確認できないが)ハートレスになった人間(本体)の記憶はノーバディに引き継がれ、それに伴って本体の人格を維持している。
元々選ばれた存在のため個体数はハートレスに比べてそれ程多くはない。しかし個々の戦闘能力はハートレスよりも数段高く、下級のノーバディでもある程度の知能を持ち、統制能力もある。

  • 作中ではエネミーとしてあちこちに登場する他、ノーバディであるキャラクターも多く存在しているので感覚が麻痺しがちだが、設定的には誕生すること自体そんなに多くないという扱い。
    • BbS以前の時代では見受けられないため、やはりアンセムによってハートレスが大量に増殖したことでノーバディの誕生も増え、KHIIまではハートレスから解放された心が機関によって集められていたためその数が減らず、KHIIIに至っても倒しきれていないと考えるのが妥当だろうか。
  • KHFMのシークレットムービー中に「第3の敵=NOBODY」と出るのだが、この時点では敵エネミーはハートレスしか登場していない。他の主な敵はヴィランズしか登場していないので、ヴィランズがカウントされていると考えた方が自然だろう。

ただしその不安定さ故か、誕生しても程なくして闇に溶ける、つまり自然に消滅してしまう危うさを備えている。

  • ハートレスも他者の心を糧としなければ消滅するようだが、ノーバディには他からエネルギーを取るなどの手段がないので、黒コートで闇を遮断するしかない。

ノーバディには死の概念が無く、その最期には「消滅」という言葉が充てられる。

  • そのまま考えると、逆にノーバディが生まれる時には「出現」という言葉が使われそうだが、なぜか普通に「誕生」と言われている。
    • ノーバディは心を失った肉体が再び自我を持って動き始めた者達を指す。その時、自分を自分と呼べなくなるような状態なので、転生の様な意味を込めて「誕生」なのだろう。
  • ただ、KHシリーズの世界では人間の死の際にも「消滅」という言葉が使われることがある。
  • ちなみに、通常のノーバディは倒される等して消滅すると泡が弾けるような音と共に消え去るが、機関員のような特別なノーバディは黒い煙を放ちながら溶けるように消えていく(ザルディンデミックスなど、自身の属性が反映されたような消滅の仕方をする者もいる)。

ハートレスとなった心がキーブレードによって解放され、肉体であるノーバディが消滅していれば、元になった人間が心を失った場所で復活する。
リク=レプリカに力を吸収されて消滅したゼクシオンや自爆して消滅したアクセルが人間に戻れたことから、ノーバディの方は消滅さえすれば方法は何でも構わないようだ。

  • これにより3Dではヴィクセンやアクセルといった、レイディアントガーデンでノーバディとなったXIII機関のメンバーが人間として復活した。
    また、KHIIIではロクサス以外のメンバー全員が人間として復活していたことが明らかになった。
  • 生じたのがハートレスのみの場合は、ハートレスが倒された時点で肉体を伴って復活できるようだ。
  • しかしイエンツォはノーバディの消滅時の姿のまま人間に戻ったのに対し、ゼムナスの器となったテラの身体はゼムナスの姿でも、ノーバディになった当時の髪が伸びたアンセムの弟子であるゼアノートの姿でもなく、BbSの終盤においてマスター・ゼアノートに身体を乗っ取られたテラ=ゼアノートの姿で復活している。
    • 初登場の際は目にハイライトがないだけでテラそのもののような姿をしている。
    • 復活時に本人の心が身体に戻っているかいないかの違いがあり、ソラヴェンも同様の条件で眠っている間は歳をとっている、いないの違いがある。
  • COMで消滅したメンバーとKHIIで消滅したメンバーの復活のタイミングが同じということになり、消滅から人間としての復活にタイムラグがあったのは、それまでハートレスの方が討伐されていなかったか、もしくはハートレスは討伐されていたが解放された心が人の心のキングダムハーツに囚われていたのだと思われる。
    • 全員が同じタイミングで復活したことから、後者の可能性が高い。

人間として復活したリアを例に挙げると、XIII機関時代の記憶を持ち、炎属性や武器のチャクラム、闇の回廊を使えることから、ノーバディとして蓄積した経験や記憶、ノーバディになったことで得られた能力は人間に戻っても引き継がれるようだ。少なくとも記憶については人間として復活した他の元機関員は全員保持しているようである。

  • 基本的に通常の(人型)ノーバディは人間だった時の記憶を保持している以上、ノーバディ時の記憶もその延長線上であり、自然に記憶が繋がるのだろう。ただ、あれだけノーバディを倒しているのに機関員以外のノーバディだった頃の記憶を持つ人間が作中に見られないため、記憶保持は(人間からノーバディになる時のものも含めて)人型ノーバディだけの特権なのかもしれない。
  • 闇の回廊はノーバディ特有の能力ではないため、闇の力さえあれば(心が闇に蝕まれる危険はあるが)そのまま使用できると思われる。

しかし、KHIIIでは行方不明になったエヴェンが闇の回廊で自分から出て行った可能性を考える王様に対し、イエンツォが「(ただの人間の)我々にはもうそんな力はない」とも発言している。

  • リクディズは普通の人間でありながら闇の回廊を使っていたが、彼らのように闇を受け入れることができないと使えないということなのだろうか。

リア以外の人間に戻った機関員は武器を使っていないところを見ると、ノーバディ時の能力を使うのには何か条件があるか、きっかけが必要だったりする可能性もある。

  • 元の人間の素質の有無かもしれない。
  • イエンツォに関しては、リク=レプリカに能力ごと喰われたような形で消滅したのが関係している可能性はある。ただ、少なくとも闇の回廊については「(エヴェンも含めて)我々」と言っているのでこの限りではないようだが、そうなるとリアがまだ使えてる理由がわからなくなる。
    • 復活したメンバーの中では最も闇との縁が遠そうだが…逆にリクのように光側でありながら闇も受け入れ、使いこなせるようになった感じなのだろうか?
    • あるいは人間に戻ったばかりの時はいくらか闇の力が残っていたのかもしれない。そもそもリアが闇の回廊を使ったのは世界を渡るためにキーブレードが必要だと考えたからである。危険性もさることながら、闇の回廊が使えなくなる可能性を考えていたのではないだろうか。

また、本体と異なる人格を宿したロクサスとナミネについては全ての能力が引き継がれるわけではないようである。

  • ロクサスに関しては、ソラはスケボー二刀流、レベルや精神世界での選択など、KHIIのロクサス編においてロクサスに発現していた能力は引き継がれるが、Daysでの戦闘経験は引き継がれていないため一部引き継ぎ、記憶はKHIIでは少し影響を受けている様子が見られたものの引継ぎではなく、3D終盤でロクサスの記憶を見るだけに留まっている。
    • ただし、Daysのロクサスとシオンの戦闘能力は元々ソラの記憶を介してソラの力が流れ込んだことによるものであり、二刀流もソラの影響によるものであるため、KHIIでソラが目覚めた時点ではそれがきちんと元に戻っていなかった状態と思われる。
      • さらに、ロクサスはDaysでスケボーに乗っていたわけではなく、ロクサス編で急に使うようになっているので、仮想の世界で平和に過ごす事でヴェントゥスのキーブレードライドの要素が出たのではないか(あるいは偽の記憶として与えられた)と考えられるので、ロクサスの能力引き継ぎとは言えないかもしれない。(二刀流もスケボーも、ロクサスを介したことでソラが使えるようになったというのは間違いなさそうだが)
    • ロクサスたちの記憶は、KHIIIにてソラの記憶とは別々に各自仕舞われていることが明かされている。
  • ナミネに関しては、ロクサス以上に特殊な生まれと能力を持つため、カイリに彼女の能力が引き継がれている様子は全く見られない。引き継がれていたらいたでとんでもないことになりそう…。

上記の通り、作中では「ノーバディには心が無い」とされていたが、3Dにて、心とは芽生え育むものであり、個体差はあるものの、ノーバディでも心を得ることが可能であると判明した。

  • ただし、それ以前の作品の描写からノーバディに心があるのではと感付いたユーザーも多数見受けられた。
  • ゼムナスが機関員に心が無いと偽ったのは「人の心のキングダムハーツ」を媒介にマスター・ゼアノートの器とする為で、勝手に心が芽生えるのを防ぎ、機関員が心を得るために人の心のキングダムハーツの完成を目指すように仕向けていた。
    これがXIII機関の真の目的である。
  • 一方、ハートレスとは形が異なるものの本能的に心を求めるかのような描写も存在し、KHII終盤のムービーでは、破壊された人の心のキングダムハーツから飛び散った心を手に入れようとしきりに手を伸ばし続けるダスクの群れが映し出されている。
    • もしかすると機関員が概して心を求めるのも、ノーバディとしての本能によるものであり、そこをゼムナスに付け込まれていたのかもしれない。基本的にはノーバディが消滅し、片割れとなるハートレスもキーブレードによって倒されることで人間に戻るが、誰のか分からない心を手に入れても元に戻れるのだろうか。人の心のキングダムハーツについても言えることだが。

外見

多くは白っぽい化け物のような外見で、逆さまの欠けたハートに十字架をつけたマークを体のどこかに持つ。
全体的に丸みを帯びた外見のハートレスとは違い、えぐれた曲線を基本ラインとした鋭利な外見をしている。また心が無い抜け殻らしく、攻撃を受けるとくしゃくしゃになるなど、フラフラとした不定形な動きをする。物凄く不気味。
ワールドに登場するノーバディは全てが頭、手や足のような部分のある広義の人型である。腕にあたる部分の形状は様々だが、足はほとんどの場合先がとがった形をしている。
スカーのようなハートレスも存在するため、動物や人外のノーバディが登場してもおかしくないのだが、動物は強い意志を持ちにくいのか大人の事情なのか存在しない。

  • アサシンなどはかなり人間離れしているように見えるが、よく見ると足がある。またクリーパーにも足があるのが確認できる。歩行に使うのは手にあたる部分だが。
  • よく見ると、口と思しき器官が見える個体にはハートレスと同じようにギザギザ形の口をしたものもいる。
  • デザインの際、人を認識するときの一番のポイントである顔をハッキリ描かないというルールを決めているようである(電撃プレイステーション600号インタビューより)。
  • ハートレスやアンヴァースはFM版ではカラーリングが変化したのだが、ノーバディはFM版でもカラーリングは一切変化しない。
    人型が多数存在したり、統一されたイメージカラーがあるからだろうか?

KHIIにてグミシップの敵として登場するノーバディは通常敵でもカラフルなものが多く、一見してハートレスと区別がつかないものも多い。また、ノーバディマークそのものではなくノーバディマークの上部を繋げて十字にしたようなマークがついているものもある。

ノーバディマークのハートが欠けているのは「心が無い」ことを意味している。また、一見ハートレスのシンボルマークを逆さにしたものが元になっているように見えるが、エラクゥス一門のマークを逆さまにしたものをモチーフにしている。

  • ディレクターが言うには、ゼムナスに思うところがありマークを付けているそうだ。
    • ゼムナスは厳密的に言うとマスター・ゼアノートとテラのノーバディであり、作中にてエラクゥス一門の弟子であるテラの影響を大きく受けているような描写が見られるため、これもテラの影響によるものだろう。
      • DRにてゼアノートエラクゥスが兄弟弟子として所属していた一門のマークもエラクゥス一門のマークと同じ(というかエラクゥスが後継者としてマークを引き継いだ)だったということが判明しているため、もしかするとこちらが理由なのかもしれない。

現れる時には、白い煙のようなものと一緒にイバラがとぐろを巻き、そこから蛇のようにスルリと現れる。出現時の音はハートレスのものとは違い「シュルシュル」というように聞こえる。

  • 例外としてクリーパーのみ、ハートレスのシャドウのようにどこからともなく無音で出現する。

人型のノーバディとXIII機関

特に強い心を持つ者がハートレスになった場合、稀に人間だった頃の姿を保ったノーバディが生まれることがある。そのようなノーバディ達によって構成されているのがXIII機関である。

  • 例外として、ナミネは人型ノーバディであるがXIII機関に加入しているわけではない。

感情があるような素振りを見せるが、人間だった頃の記憶を基に感情を表現しているだけであり、実際は何も感じていないと説明された。

  • しかし、心が無いと散々主張している割に、いくらソラのノーバディとはいえ強い心を持つ者にしか扱えないはずのキーブレードをロクサスが扱っていることに機関のメンバーは誰も疑問を持たない。
    • これについてはキーブレードが珍しい存在なのでそこまで知らなかっただけかもしれない。単に生前持っていた武器を引き継いだのだろうくらいにしか思ってなかったのかも。
  • さらにDaysでは信じる心が無いと空を飛べないはずのアビリティ「グライド」を、任務中の機関員全員が使える。
  • また、ムービーを見ても彼らが感情的になっているとしか思えない場面がいくつもある。
    • 人間時代の記憶の影響で反射的にこれらの行動を取ってしまうのもあるだろうし、3Dでゼムナスが言及していたように心が芽生え始めていたのだろう。むしろ心が芽生えていることに気づかせないために「人間の時の記憶の影響だ」と説明していたのかも知れない。ゼムナスは単純に言葉の綾で煙に巻こうとしていたのではないだろうか。

また、存在や匂いなどを隠すため、加えて前述の闇に溶けるのを防ぐために、機関員達は狭間の者の衣を着用して身を守っている。

  • 本来ノーバディは闇に溶けやすいのだが、KHIIでは、データ世界での話とはいえロクサスには消滅の兆候は見られなかったり、ナミネが生身で闇の回廊を使っていることから考えると、特別なノーバディたる彼らには当てはまらない、もしくは着なくてもすぐに消滅するわけではないようだ。

人だった頃の姿を保っていないノーバディはXIII機関によって統制され、機関員一人につき一種類の上級ノーバディが専属の配下として与えられる。下級ノーバディのダスクとクリーパーは特定の機関員には属しておらず、状況によって指示を仰ぐ機関員が変わる。
これらの上級ノーバディは、それぞれの主人である機関員にどことなく近い戦闘スタイルで戦う。

  • 例として、ロクサスの配下はサムライである。

また、COMで消滅したメンバーの配下ノーバディについては、KHIIIでマールーシャの配下であるリーパーラクシーヌの配下であるニンジャが登場したが、ヴィクセン、レクセウス、ゼクシオンの配下は現時点では登場していない。

  • よく考えるとそう都合よく機関員と似たようなノーバディが存在しているというのも不思議な話である。ダスクとかの一部が配下ノーバディに選ばれ、その時点で上級ノーバディとしての力を得て姿や挙動が変わるのだろうか?人間として復活後、再度ノーバディ化しなかった機関員の配下ノーバディがKHIIIに登場しなかったのもそれが理由なのかもしれない。ヴィクセンについては定かではないが、デミックスの配下であるダンサーもKHIIIには登場しなかったあたり、今回は補欠なのでダスクしか与えてもらえなかったのだろうか?

以上の様にノーバディは組織的に行動しており、これは本能で動くハートレスとは大きく異なる点である。

ただし、たとえ配下であろうと意のままに操れるわけではなく、機関員がノーバディに襲われることもある。アクセルとロクサスは最終的に機関を裏切った為に、彼らの配下ノーバディが敵になった。

  • また稽古のために戦うこともある。舐めてると普通に痛い目にあう。

なお、上記のことは全て機関が誕生してからのことであり、それ以前の時代の生態(?)は不明。
もっとも、その時代は光の世界にハートレスはほとんど生息しておらず、闇の世界では安定して存在できないため、ほぼいないようなものだっただろうが。

  • さらにキーブレードで心を解放しないと倒しても一時的に消えるだけのハートレスと違い、ノーバディはどんな形でも一度消えればそれまでなのだから、認知度そのものが低かったと推測できる。
    • マスター・ゼアノートの計画においても、ゼムナスの誕生は(結果的に嬉しい方だが)想定外であり、知名度の低さ故に誕生の条件を満たしていることを知らなかったと思われる。

各機関員の戦闘スタイルや上級ノーバディのネーミングなどには、いわゆるRPGの職業・クラス(FFシリーズのジョブ)をモチーフにしていると思しき部分もある。


雑誌のインタビューで野村氏は、ノーバディは年を取らないという設定だと発言している。

  • これは通常のノーバディにしか該当しないのか、人型も含めた全てのノーバディに該当するのかは不明。

 
シグバール、ザルディン、ヴィクセン、レクセウスの4名はノーバディになった当時(BbSから約1年後と考えられている)から約9年~10年という歳月が経過しているが見た目がほとんど変化していないということが分かる。
しかし、BbSを見る限りノーバディになった当時は少年の姿をしていたと考えられる、ゼクシオン、サイクス、アクセルの3名は、BbSから約10年経過しているCOMやさらにその1年後の物語であるKHIIで登場した際には青年の姿となっていた。

  • 人型ノーバディは人間だった頃からわずかに外見が変化するが、ゼクシオンたちの場合は特別大きな変化を遂げノーバディ化した時点で青年の姿になったのかもしれない。
    • ノーバディ化するまでにそこまで成長した、というのなら話は別だが、3Dの冒頭では、一部の初期メンバーがゼアノートによって心を抜かれる場面が映像化されており、その時のイエンツォはどこからどう見ても子供の姿だと確認できる。

他にも、青年だったテラの体を奪ったゼアノートのノーバディであるゼムナスの外見年齢が「アラサー」になっている、ナミネはCOMからKHIIにかけての1年間でずいぶん成長している(3Dのキャラクター辞典で比較すると分かりやすい)、といった例外が存在する。

  • ナミネの場合は色々と特殊なので、本体と共に成長したのかもしれない。

 
辞書を引いてみると、年を取るとは「年齢が加わる。または老年(年を取り心身の衰えが表れる状態)になる。」という意味であるため、「年を取らない事=成長しない」ではなく「=老化」と考えることもできる。

  • 少年や青年のノーバディは成長するが、大人のノーバディは老化しない、ということなら、成長していると思われるゼクシオンやナミネ、アラサーになったゼムナスに関して一応は辻褄が合う。

特殊な状況でノーバディが発生した場合

ロクサスとナミネは特殊な出生経歴を持つ。

  • ロクサスは本体であるソラがハートレスとなっても自我を保っていた上、ハートレスになっていた時間が極端に短く、ロクサスを残したままカイリの心を媒介に復活してしまった。
  • ナミネの場合、本体のカイリは心に闇を持たないセブンプリンセスの一人であるためにハートレスにならない、つまりノーバディが生じないはずであったが、デスティニーアイランドでカイリの心をソラが匿った際にその基盤ができ、ソラが自らの心を解放した際にソラの肉体と魂を媒体にして生まれた(詳しくは該当ページを参照)。
    カイリの心がソラの心に直接干渉したため、ソラとその関係者達の記憶を操る力を持っている。

二人は人間であった頃の記憶を持たず、生まれたばかりの頃のロクサスは自我を持たない状態であった。
さらに、両者とも他の人型ノーバディと違い本体と姿が大きく異なる。これはどちらも本体と呼べる存在が2人いて、双方から影響を受けている為である。

ノーバディは本来元の人物と同時に存在する事はないが、上記のように特殊な出生をしたロクサスとナミネは例外であり、本体と同時に存在することが可能であった。しかし、本来あり得ない状態を正す修正力があるのか、本体に近づくと強制的に本体に還ってしまうため、最後には必ず元の人物、つまりソラとカイリにそれぞれ完全に「同化」してノーバディの人格が消滅する運命にある(ロクサスに関してはKHIIの冒頭参照)。
 
人格も容姿も本体と異なるためほとんど別個体に感じるが、本体と離れていても本体の状況の変化に強く影響を受け、ノーバディも本体に影響を与える。同化した後も、元々本体に無い要素が混ざり込むため、元の人物に変化や影響を与える。
物語上特に変化の大きいソラとロクサスは、お互いへの影響が様々な形で見られる。

  • COMでナミネがソラの記憶を改変した影響でロクサスが倒れたり、COM後に修復中のソラの記憶のかけらがロクサスに流れ込み、ロクサス(及びシオン)はDays中盤からKHII時までにしばしばソラの記憶を垣間見ることがあった。
    • ソラ本人がいるにも拘らず、ロクサスに記憶のかけらが流れ込んだのは、ハートレスの状態で記憶を持ち、変則的に復活したソラより、本来本体から記憶を受け継ぐはずのノーバディであるロクサスの方が記憶の存在する正しい場所として、あるべき状態に戻ろうとしていたということだろうか。
  • ロクサスは忘却の城に残されたソラと隠し部屋に眠るもう一人の本体「二人分」の記憶が一気に流れ込んだことによる混乱によって気絶してしまったこともある。
  • ソラがCOMでトワイライトタウンに既視感を覚えたり、KHIIで目覚めたソラの髪の色が変わった(KHIII時はほぼ元の色に戻っているが)のはロクサスの影響。

 
また、ロクサスと同じく本体が自らハートレスになったゼムナスは、ゼムナスだけでなく闇の探求者アンセムも本体であるゼアノートの記憶を持っている。
しかし、アンセムの方がゼアノートの意思を引き継いで研究を継続しており、ゼムナスは別行動を始めている通り、別々の意志で動いているし、各々のキャラクターを見ても人格に差異が見て取れる。

  • 人格は記憶によるものなので、発生当時はどちらもゼアノートの人格を引き継いでいた可能性も。
    しかし、計画通りハートレスとなったアンセムと、予想外で生まれた上、心を失ったゼムナスの違いが、二人の差異を生み出したと思われる。
  • KHIの行動やアンセムレポートを見ると、闇の探求者アンセムの方がゼアノートに近そうである。
    • KHIIFMの予約特典冊子において、野村氏はアンセムとゼムナスは本質は同じであるが、「ノーバディが生まれることが想定外だったこと」「ハートレスとノーバディという性質による違い」によって意志や目的、手段に違いが出ているとしている。
      つまり、ノーバディだからこそゼアノートとしての目的よりマスター・ゼアノートとしての目的が優先されたと考えられる。
  • 実際の所、二人の記憶がどうなっているのかは不明。二人ともゼアノートの記憶を全て引き継いでいるのか、片方が持っている記憶はもう片方が持っていないバラバラに引き継がれる形か、片方は完全だがもう片方は不完全という可能性も。
    また、二人が倒されたことで復活したテラとマスター・ゼアノートが二人の記憶を引き継いでいるのかも不明である。
    • 仮に引き継いでいるとすれば、それはマスター・ゼアノートだけであろう。

ノーバディとキーブレード使い

ノーバディやXIII機関になる条件、つまり心や意思が強いことはキーブレード使いとなる要件の一つに数えられる。
実際、ロクサスの本体であるソラ及びヴェントゥスはキーブレード使いだし、アクセルの本体であるリアは3Dでキーブレード使いになった。ナミネの本体であるカイリもキーブレードを使えるし、ゼムナスは本体がマスター・ゼアノートとテラであり、どちらもキーブレード使い(片方に至ってはキーブレードマスター)である。

  • Uχにてマールーシャとラクシーヌが、KHIIIではシグバールもこの条件に該当することが判明している。
    • しかしながら、キーブレード使いのノーバディだからキーブレードを使える、というわけではないようで、かなり特殊な経緯で誕生しているロクサスを除いて、ノーバディでキーブレードを使える者はいない。ゼムナスに関してはディレクターによると敢えて使ってないだけかもと濁されているが……。
    • シグバールはKHIIIのエピローグでキーブレードを持っているが、彼に関しては謎が多いため現状では何とも言えない。
      しかし彼の正体や彼自身の「キーブレードを扱う資格はある」という発言から考えると、シグバールもノーバディ化した後でもキーブレードを扱えると考えられる(使わなかったのは単純に持っていなかった)ため、マールーシャとラクシーヌも使うに至るきっかけが無かっただけで、扱うことができる可能性はある。
    • ただ、COMやDaysでキーブレード使いの力を利用しようとしているあたり、やはりノーバディにはキーブレードが使えないのであろう。
      • マールーシャやラクシーヌは単に記憶及び自分がキーブレード使いだったという自覚がなかったから呼び出せなかったのかもしれない。

KHII

通常の個体としては初登場。

  • 厳密に言えば、KHIのシークレットムービーにてロクサスが、KHFMにてゼムナスが謎の男として登場している。

プレイヤーが最初に目にするのは、ロクサス編におけるダスク。この時点では未知の存在として描写されており、不思議な塔でソラ達がイェン・シッドから説明を受けるまでは「謎の敵」として扱われている。


ファイナルフォームの経験値を上げる条件は「ノーバディを倒すこと」であり、一体倒すごとに経験値が1上がる。ぱっと見楽そうな条件ではあるが、これがなかなか厳しい。
前述のようにハートレスとは違って個体数が少なく、かつそれなりの強さを誇っていることから、一度に多くのノーバディを倒すということ自体が難しいためである。

  • もっとも、ノーバディが大量に出現する場所もあるといえばあるので、そこさえ発見すれば経験値稼ぎが幾分か楽になる。が、意識して稼がないとなかなか上がらないことには変わりない。

基本的にノーバディは攻撃をガードされると一定時間無防備になる。この性質を利用すればバトルを有利にすることもできるが、例外も多いため過信はしない方がいい。


基本的に上述の通りハートレスたちを上回る脅威として描かれているノーバディだが、例外はグミシップ
各グミルートに登場するエネミーのうち、小型のザコのほとんどがノーバディ、一方大型のボス格の敵はハートレスであることが多い。恐らくゲーム内で最も大量のノーバディに出会うことになるのはグミルートだろう。
中にはハンターの一撃で大量のノーバディたち(中型以上を含む)が葬り去られるというシーンもある始末。

  • 見方によっては既にルートの制圧が完了しており、小型の個体を配置しておけば十分な状態になっていると取れなくもない。だが拠点のボスですらファイナルハンターに奪われている辺り、普通にハートレスに押されている可能性の方が高い
  • ノーバディは闇に溶けやすく、世界と世界の間では闇の力が強いということを考えると、闇に溶けやすいとはこういうことなのかもしれない。

グミルートに登場する敵はハートレス、ノーバディ共にKHIIのアルティマニアでは単なる敵という扱いだったが、メモリアルアルティマニアでは明確にハートレスやノーバディとして紹介されている。

KHIIFM

追加ダンジョンである追憶の洞奥地の「追憶への誘い」にはノーバディが出現するのだが、バトルレベルが本編最終ワールドより高いため一体一体が非常に強く、大量に出現する強個体のノーバディとの地獄のような連戦を強いられる。

Days

登場する通常の個体はダスクとサムライのみ。訓練ミッションや、ロクサスが機関を脱走する際に雑魚敵として登場する。
KHIIでソラ達に吹き飛ばされるザコらしさはどこへやら、Daysの敵キャラの例に漏れずHPがやたらに高い(特にサムライ)。

  • 設定上はサムライはロクサスの配下であるはずなのだが、彼らがロクサスから命令を受けたり、一緒に行動しているような描写は皆無であり、訓練などでは圧倒的な力で容赦なく上司を攻撃してくる。さすがは心がないノーバディである。
  • と言うか、約1年の間ロクサスがサムライや下級ノーバディを部下として扱うシーンは皆無である。
    • 開発当初はミッションモードをシングルプレイで遊ぶ際に配下ノーバディを仲間として連れて行けるという構想があったが、ハード性能の制約のために見送られた経緯がある。もし実現していれば上司と部下らしい姿が見られたかもしれない。

今作は上記のような事情があったために通常ノーバディの出番が薄いので何ともいえないが、それを抜きにしても、シリーズ中でロクサスが通常ノーバディを扱う場面に心当たりがない。

  • 強いて言えばKHIIでソラと戦う前にサムライを使役していたような描写があったが、その当時のロクサスの状況を考えると操れていたらおかしい。

KHIII

雑魚エネミーとしては久々となる登場。
お馴染みのダスクのほか、真XIII機関に参加する旧機関メンバー(を除く)の配下ノーバディが勢揃いしている。

ちなみに、ヴィクセンの使役するダスクは彼の裏切りを手引きするような行動をしている。

なお、KHIIであれだけ大量に出現していたグミシップのエネミーとしての個体は1種類たりとも登場しない。星の大海ではハートレスの方が強いことを匂わせる描写があるのは先述の通りだが、よほど劣勢を強いられているのだろうか…。

  • 人型ノーバディのみで構成され(ハートレスを使役する場面もあるが)主にノーバディを使役していた旧機関と異なり、真XIII機関はハートレスを使役するメンバーが多いため、わざわざ不向きなノーバディを星の大海に送る理由がないという事情もあるのかもしれない。

過去作に比べて、グラフィックの向上に伴い、ノーバディの体表の光沢などの質感も増している。
特にダスクは体のあちこちにシワが確認でき、光沢のある全身タイツのような質感が強調されている。

KHIIIRM

DLCシナリオ「Re Mind」のスカラ・アド・カエルムに出現。
ここではKHIII本編でバトルポータルのみの登場であったソーサラーとバーサーカーも雑魚エネミーとして出現する。