内川コピペ

Last-modified: 2023-12-06 (水) 14:30:06

2009年、暗黒真っ只中の横浜ベイスターズに所属していた内川聖一が「1998年に横浜がセ・リーグ優勝を達成した際のマシンガン打線に名を連ねる夢を見て死ぬ」というコピペ。
このコピペの改変として様々なバージョンが作られている。スレのタイトルは基本的に

○○「どうすりゃいいんだ・・・」

である(○○の部分には主人公となる人物の名前が入る)。


概要

これが作成された契機となったのは2009年3月26日に行われたオープン戦の横浜ベイスターズ対東京ヤクルトスワローズ(神宮球場)。 →試合詳細
この試合は三浦大輔のオープン戦最終登板で横浜ファンは勝利を信じていた...のだが、その三浦が4回10失点(自責9)と轟沈、1-10の大敗を喫してしまう。
野球民たちがこの結果に頭を抱えるなか、この試合のちょうど3日前にWBCで日本が優勝を決めたタイミングでこの結果ということから、WBC日本代表メンバーで優勝の美酒を味わい、当該試合に参加していなかった内川聖一の心境を慮る野球民が出現、その過程で生まれたのがこのコピペである。
当時の内川とベイスの状況を絶妙に表現した哀愁を誘う内容に加え、最後に内川と当時クリーンナップを組んでいた吉村裕基村田修一何の脈絡もなく巻き添えで息を引き取る理不尽なオチ*1で締められ、様々なネタに応用できる汎用性と完成度の高さが人気を呼んだ。
下記のように様々な改変版も作られているが、基本的に改変の際は吉村と村田の部分だけ変えないのがお約束*2
また近年は加えて打順の6番:内川と、文中の内川を一箇所だけそのままにしておくことも多い。

 

なお、内川は1998年にはまだプロ入りしておらず、もちろん当時のマシンガン打線のメンバーではない。ちなみに、マシンガン打線のメンバーであるロバート・ローズ、駒田徳広・進藤達哉は内川の入団と入れ違う形で2000年シーズン限りで横浜を退団または引退しており、内川と共にプレイしたことはない*3
コピペでは、佐伯貴弘もしくは中根仁*4に代わって内川がマシンガン打線に名を連ねるという妄想が描かれている。これを表すために、文中で内川が中根からグラブを渡されている芸の細かさも光るが、この点をきっちり踏まえて改変されることは少ない。

また、内川に声を掛けるのは、コピペの前年2008年限りで引退した鈴木尚典、同じく2008年限りで移籍した石井琢朗、そして2009年にコーチに就任した駒田徳広の3人であり、内川が驚くのも無理のない構成となっている。

コピペ本文

本拠地、横浜スタジアムで迎えた中日戦
先発三浦が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は100敗だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、昨年の首位打者内川は独りベンチで泣いていた
WBCで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今の横浜で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」内川は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、内川ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」内川は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、内川はふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した内川が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにベイスターズの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする内川の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「セイイチ、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った内川は目を疑った
「す・・・鈴木さん?」 「なんだアゴ、居眠りでもしてたのか?」
「こ・・・駒田コーチ?」 「なんだ内川、かってに駒田さんを引退させやがって」
「石井さん・・・」  内川は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:石井琢 2番:波留 3番:鈴木尚 4番:ローズ 5番:駒田 6番:内川 7番:進藤 8番:谷繁 9番:斎藤隆
暫時、唖然としていた内川だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
中根からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する内川、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った

初出(と思われるもの)

やる大矢「今年こそ100敗だお・・・」 開幕投手候補の三浦、4回10失点でKO
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1238144784 (過去ログ)

229 : トマホーク(茨城県):2009/03/27(金) 19:46:29.95 ID:St2/PW8I
 本拠地、横浜スタジアムで迎えた中日戦
 先発三浦が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
 スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は100敗だな」の声
 無言で帰り始める選手達の中、昨年の首位打者内川は独りベンチで泣いていた
 WBCで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
 それを今の横浜で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
 「どうすりゃいいんだ・・・」内川は悔し涙を流し続けた
  
 どれくらい経ったろうか、内川ははっと目覚めた
 どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
 「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」内川は苦笑しながら呟いた
 立ち上がって伸びをした時、内川はふと気付いた
 「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
 ベンチから飛び出した内川が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
 千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにベイスターズの応援歌が響いていた
 どういうことか分からずに呆然とする内川の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
 「セイイチ、守備練習だ、早く行くぞ」
 振り返った内川は目を疑った
 「す・・・鈴木さん?」
 「なんだアゴ、居眠りでもしてたのか?」
 「こ・・・駒田コーチ?」
 「なんだ内川、かってに駒田さんを引退させやがって」
 「石井さん・・・」
 内川は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
 1番:石井琢 2番:波留 3番:鈴木尚 4番:ローズ 5番:駒田 6番:内川 7番:進藤 8番:谷繁 9番:斎藤隆
 暫時、唖然としていた内川だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
 「勝てる・・・勝てるんだ!」
 中根からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する内川、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
  
 翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、多村と村田は病院内で静かに息を引き取った

「三浦大量失点」「今年は100敗」はスレのキーワードであったことが分かる。
現在改変のひな型との大きな違いは、病院で息を引き取るのが「多村と村田」であるという点。多村仁志は当時既にソフトバンクへ移籍しており*5より不条理であるとも言える。
2週間ほどで「吉村と村田」に書き換えられたものが投下され、それが定着した模様。

 

AA

                          r- 、 ヘ
                  入_,、_ノ(  ヽ!|llii\ }
                  フ    (   ヽ!ll!!liiヽ
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   |         |      \   ヽ         __ ≡ 三 三三ミミミ
   |         |        \   ヽ_  ( ヽ ,--、ヽ≡≡三.三三三ミミ
   |._______|、        ゝ     ヽ、 ''- ノ )三三三三ミミミミミ
   -,,,,   ヽ、  ヽ、       \  _ミミヽ--ー'''三三三三ミミミミミ

元絵:http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=19560010


改変について

不振のチームでは全体的に題材にされやすい。
元ネタのようにチームの中で一人気を吐き活躍している選手の他、戦犯になっている選手の視点で描かれることもある。
後者の場合は視点人物がその選手になることが多く、その場合は最後のシーンを少しアレンジして、「題材球団の既に亡くなっているOB*6があの世に訪れた主人公に『どうやって主人公(と、吉村・村田)が死んだか』を教える」というオチの付け方になることもある。

関連項目


*1 これに関しては「(冷たくなっている内川が)病院内で静かに息を引き取った」を「吉村と村田は病院で(内川を)看取った」と推敲する段階で誤記をしたという説もある。
*2 改変では吉村と村田については病院で息を引き取る他にもそのバージョンでの主人公の巻き添えを喰らうケースも少なくない。
*3 ただし進藤は引退後、内川の横浜時代に横浜でコーチ(2004-2007)およびフロントを務めたほか、駒田もこのコピペが作られた2009年に横浜でコーチを務めているため、内川と同時期に横浜球団に在籍したことが全くないメンバーはローズのみである。
*4 相手先発の右左によって左打者の佐伯・右打者の中根が併用されていた。
*5 なお、多村は横浜が優勝した1998年に既に在籍していたが、故障により長期離脱していたため優勝の輪には加われなかった。
*6 例えば、中日なら高木守道、阪神なら村山実、ヤクルトなら関根潤三...といった具合。OBが9割以上存命の楽天の場合は監督経験者の野村克也星野仙一らが登場する。