犠牲フライ井口

Last-modified: 2023-11-15 (水) 08:22:11

井口資仁のロッテ監督時代の蔑称。


経緯

2018年9月2日のロッテ対日本ハム(ZOZOマリンスタジアム)における出来事。
2-0でロッテがリードした7回表、日本ハムは1アウト2,3塁の場面で打者の西川遥輝がライナー気味のレフトフライを放つ。レフトの清田育宏は前進守備位置から後退しながら球を追い、一度は捕球できず弾くもお手玉でなんとかキャッチ。捕球とほぼ同時に三塁ランナーの淺間大基が難なくタッチアップで生還し、2アウト2塁で試合再開と思われた…。
しかし三塁審判の有隅昭二が淺間の離塁が早かったとしてタッチアップ不成立を宣告、アウト判定を下す。日本ハムの栗山英樹監督がリクエストを要求し、ビデオ判定が開始される。井口は本リクエスト中にニコニコでリクエストの画面を見つめる姿が映し出され、「リクエストの失敗を確信しているのでは?」等の疑問を抱かれる。

結果、アウト判定が覆り(リクエスト成功)淺間は生還、日ハムは1点差に詰め寄る。試合再開と思いきや、今度は井口が抗議を開始する。本抗議は実らず、「犠牲フライのルールを正しく理解していない(後述)事を周囲に広めるだけの抗議」に終わった。ロッテは後の回も失点し2-3で逆転負け。結果的に本プレー(およびリクエスト)が勝敗を分けた。


解説

公認野球規則の用語の定義15 CATCH「キャッチ」(捕球)において、『走者は、最初の野手が飛球に触れた瞬間から、塁を離れてさしつかえない。』と記載されているため、清田が一度弾いた(飛球に触れた)段階で淺間はタッチアップ可能であり、完全捕球のタイミングは関係ない。
井口はタッチアップ可能なタイミングを完全捕球以降と誤認していた可能性が考えられ、日ハムのリクエスト成功後の抗議へ至ったと推測される。


混乱の要因

各人が下記の通り状況を理解できていなかった。

  • 有隅(塁審):ルール上全く問題ないタイミングで塁を離れた淺間に対しアウト宣告する誤審を犯す。
  • 淺間(走者):清田が弾いた瞬間にスタートせず、有隅の誤審の遠因を作る*1
  • 審判団?:リクエスト時の画面に判定に関係ない完全捕球の瞬間を表示し続け、誤解を招く。
  • 井口(ロッテ監督):上述
  • 黒木知宏(解説):「淺間くんもよく見てましたね」「このカメラではわかりません」等、適切な解説ができなかった。

打たれた投手の岩下大輝はアウト判定に驚いており、ルールを正しく把握していた可能性がある。


動画(3:08~)

※プレー部分のみ、リクエスト&抗議シーン無し
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関連項目



Tag: ロッテ 日ハム 審判 ルール 蔑称


*1 なおルールを知っていたうえで、清田の体勢的に完全捕球を確認してからでも間に合うため、安全策をとった可能性も考えられる。