2015年の開幕戦・阪神タイガース対中日ドラゴンズ戦(京セラドーム大阪)の実況スレで書かれたレス。
阪神の攻撃中になぜか巨人の攻撃を映した読売テレビ*1に阪神ファンが出した苦情が由来で、丁寧に書かれているが相当な「怒り心頭ぶり」が感じられる。
なお読売テレビは関西圏で度々中途半端な中継を行う代表格として不評を買う事でも知られており*2、2021年11月7日開催のクライマックスシリーズ1stステージ 対巨人戦では9回2死1塁で放送終了してクレームが殺到する事態を引き起こしており*3、しかも前日の試合でサブチャンネル*4を用意したにも拘わらずこの日は用意していなかった。無論、この際も(ABCを介してリレー中継が出来る)サンテレビが引き合いに出されたのは言うまでもない。
初出
【祝!開幕戦】阪神タイガース×中日ドラゴンズ【実況】
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779: 15/03/27(金)18:59:41 ID:fjS>>777
ご意見:
阪神の攻撃中に巨人の攻撃を映すとはどういうことですか?
二元中継だかなんだが知りませんが阪神ファンの私どもとしては非常に残念です
失望しました。やはりサンテレビさんが一番です。
関西テレビ*5より酷いですね
二度と読売テレビさんは、阪神の試合の放映権をとらないで下さい
これは、阪神ファン全ての意思です
サンテレビジョンとは
神戸市に本拠がある兵庫ローカルのテレビ局で神戸新聞の連結子会社にしてデイリースポーツの兄弟分。1954年に法人化された「姫路テレビ放送」が源流。その後かなりの紆余曲折の末に1969年5月開局。略してサンテレビやサンと言われる方が圧倒的に多い。リモコンキーIDも3と覚えやすいが、局名はsunから来ているので単なる偶然である*6。
阪神戦と深夜アニメ*7*9が有名で、兵庫から東は山がない為か大阪のほぼ全域にも電波が届いており、また大阪にある全てのケーブルテレビ局で見れる為、在阪の阪神ファンやアニオタの視聴者も多い*10。2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震では、兵庫県北部に津波警報が発令された際の対応が称賛された*11。
その兄弟分のデイリー同様ご多分に漏れず阪神に力を入れており、1969年から始まった阪神戦中継は2019年までで3400試合中継を達成。2005年からマスコットとなっている「おっ!サン」で毎度阪神ネタをやらせるなど在阪他局の追随を許さぬ阪神愛を発揮する。現在は1シーズンで60試合ほどを放送しており、その中継スタイルは、試合終了までノーカット*12、阪神勝利時にはヒーローインタビューまで放送時間を延長するのがお約束となっている*13。他局の野球中継が試合の途中で終わってしまった場合も、その局に対する苦情と同時にサンテレビを称賛する声が挙がる*14。自局が放映権を持っていない時も、ABCテレビで中継される場合はリレー中継*15という形で間合の時間帯に中継する。さらに放送延長こそ無いが年に数試合二軍戦まで中継している。オフシーズンも空いた枠に阪神関係の番組を放り込み、普通のバラエティ番組にすら阪神要素をねじ込んでくるのも日常茶飯事。この事から地元兵庫・大阪の阪神ファンから絶大な信頼を得ており、遂には2019年の阪急阪神HD株主総会で中継はすべてサンテレビにして欲しいと要求する株主まで現れるほどで、2023年9月14日の巨人戦にて阪神がリーグ優勝した際には多くの虎党から感謝された(後述)。なお、「サンテレビボックス席」は巨人戦を除いて自社のテレビ中継車を各球場に送り込んでおり、ビジターゲームの中継もたびたび行っている*16。
なお阪急ブレーブス時代からの縁でオリックス・バファローズの主催試合の中継*17をするときもあり、同様に試合終了ないしヒーローインタビューまでの完全中継を行う*18。ちなみに嘗ては1989年の福岡ダイエーホークス誕生時から2002年まで、ホークスの生中継も行っていた*19。
2021年9月第1週の阪神戦中継テレビ局
8.31 中日(甲子園)サンテレビ*20
9.1 中日(甲子園) ABCテレビ、BS朝日*21
9.2 中日(甲子園) 試合中止(サンテレビ中継予定)*22
9.3 巨人(甲子園) 読売テレビ*23
9.4 巨人(甲子園)関西テレビ・BSフジ*24
9.5 巨人(甲子園)サンテレビ*25
このように、週に3回は放送している。
エピソード
1973年10月22日「サンテレビは俺たちの味方や」
1973年のペナントレースは最後まで大混戦となり*26、10月22日の最終戦(阪神対巨人戦、阪神甲子園球場)で勝ったチームがリーグ優勝となる状況となっていた。ところが、この試合に阪神は0-9で惨敗を喫し、巨人の優勝(9連覇。いわゆる「V9」)を許した。この結果に激怒した一部のファンが暴徒と化し、グラウンドになだれ込んで巨人の選手に襲いかかる*27、巨人ファンと一触即発の状態となる、早々に引き上げた阪神選手の乗ったバスをファンが取り囲むなど球場内外で暴動状態となった*28。
セ・リーグの優勝が決まる最終戦とあって、この試合は読売テレビ(日本テレビ系全国ネット)・朝日放送・サンテレビがテレビ中継していたが、暴徒は「巨人の肩ばかり持つな」と読売テレビの機材を破壊し、比較的阪神寄りであった朝日放送ですら、機材の破壊こそ免れたものの中継を妨害*29されるなどしている。対して、サンテレビは襲いかかる暴徒の前に「サンテレビは俺たちの味方や」と阪神ファンが立ちはだかり、放送妨害は無かったどころか当の暴徒もサンテレビの機材やクルーを守ったため、被害を受けなかった。なおこの事件から48年後の2021年にサンテレビがJR神戸駅近くの新社屋に移転した際公式グッズとして「サンテレビは俺たちの味方や」と縫い込まれたドット柄のマフラータオルが発売されている。
1992年9月11日 史上最長試合
1992年9月11日の阪神対ヤクルト戦(阪神甲子園球場)は、審判団への抗議のための中断などをはさみ、延長15回引き分け。試合時間6時間26分という驚異的な時間の試合となったが、この記録は日本プロ野球史上最長で現在も破られていない。サンテレビはこの試合を終了まで生中継*30。中継終了後に予定していた番組は午前0時30分から順次放映していき、朝5時ごろまでかけてすべて消化している。これほどの長丁場でありながら、首位争いの真っただ中にあった2チームの直接対決とあって注目度は極めて高く、視聴率は平均28%、瞬間最高50%の超高水準だったという。
なおこの試合で更新されるまでの最長記録は、同じ年の5月27日にあった阪神対大洋戦(阪神甲子園球場)の5時間28分であり、こちらもサンテレビが試合終了まで中継していた。「たこ焼き」「加古川より向こうの人帰られへんね」の初出は、いずれもこの試合であったとされる。
2003年10月27日 日本シリーズ第7戦
2023年9月14日 リーグ優勝決定戦
2023年9月14日、阪神は対巨人戦(阪神甲子園球場)にて18年ぶりのリーグ優勝を達成したのだが、この優勝の際に地上波で放送を行っていたのがサンテレビであった*33*34。
阪神は9月8日から10日までの広島3連戦で3タテを決めマジック5としていたが、この時点での最速優勝日が14日の巨人戦であり、サンテレビが放送権を持っていた。一方翌15日の広島戦(マツダスタジアム)では地上波の放送予定が当初なく*35、16日の広島戦はMBS毎日放送が放送権を持っていたが放送時間が17:00までであり*36、「完全中継」をする方針ではなかった*37。
このため14日に優勝を決めてほしいという贅沢な悩みが阪神ファンの間であったのだが、14日の優勝にはかなり厳しい条件がついていた*38。しかし最速で優勝が決定したため、この不安は杞憂となった。
優勝決定時には実況・湯浅明彦アナウンサーによる数多くの名実況が生まれ、話題となった。
湯浅アナからは2023年7月18日に脳腫瘍により逝去した横田慎太郎*39*40にも
横田さん、今どこで見ていますか?
先輩たちが、同期生たちが、そして、あなたの愛した後輩たちが、『優勝』という最高の結果を残してくれましたよ。
あなたのことは、一生忘れません。
という語りかけるようなメッセージが送られ、多くの虎党が涙した。
なお、本試合の中継はビデオリサーチの統計がある1997年以降のサンテレビ野球中継では過去最高となる平均世帯視聴率20.8%(関西地区)*41を記録。瞬間最高視聴率は29.0%*42であった。*43
試合終了後の22時40分からは「2023 セ・リーグV記念特別番組 優勝お~んSP」にて、祝勝会の様子などを日を跨いでおよそ4時間にわたり完全中継した。
2023年10月18日 CSファイナル第1戦
2023年10月18日、阪神は甲子園で広島と対戦し、4-1で勝利。この際の生中継はABCテレビが担当していたのだが、何と放送終了1分前に試合が終了してしまい、20時53分からリレー中継予定だったサンテレビによる前代未聞の試合終了後にヒーローインタビューのみ中継を行うと言う珍事が起きた。
2023年11月5日 日本シリーズ第7戦
2023年11月5日、オリックスとの「関西ダービー」となった日本シリーズを阪神は3勝3敗で迎えて第7戦を迎えた。ところが、地上波でサンテレビによる中継は無し*44。ちなみに第2戦はテレビ東京系列での中継が放送され、過去の例からサンテレビでも中継可能かと思われたが結局中継はネットされず(20時からボートレース中継があったためかと思われる)この日の兵庫県では阪神の保護地域であるにも関わらず、越境受信でテレビ大阪やテレビせとうちが見られる地域を除けば、地元地上波で日本シリーズが見られないと言う事態になった。殆どがアナログテレビ時代の20年前と異なり、衛星放送の普及率が上昇したと判断されたこともあるのだろう。*45結局フジテレビ系列*46で中継が行われた。阪神はその第7戦に7‐1で勝利、38年ぶりの日本一を決めた。
試合自体は21時40分に終了したが、その後サンテレビ公式より、リーグ優勝同様に「日本一特番「阪神タイガース 2023 日本一記念 特別番組『チャンピお~んSP』」を放送すると公式アナウンスした為、公式HPがダウンする事態に。その後23時30分から祝勝会の様子などを放送、テレビでは「どうしても変更できないメンテナンス」のためやむなく午前1時30分で終了したが*47、Youtubeではその後午前3時半近くまで配信を敢行した。なおテレビ放送終了後の選手インタビューについては、翌6日夕方の『NEWS×情報 キャッチ+』の放送枠を急遽1時間55分に拡大しその中でも伝えられた。