仮想マエケン

Last-modified: 2021-09-17 (金) 14:55:23

阪神タイガースが、2013年のクライマックスシリーズに向けた秘策のこと。


概要

この年の阪神は開幕から好調で早くに3年ぶりのAクラス(2位)を決めたものの、9月の急失速であわや3位転落というペースで負けていた状況に対し、広島東洋カープが9月に破竹の勢いで勝ち進み熾烈なAクラス争いを制しており、一般評でも「勢いなら広島の方が上」と言われていた。

 

そこで阪神は、CSで必ず登板してくるはずの広島のエース・前田健太を打ち崩すことこそが最重要課題と想定するが
なぜか「右投げ」と「スライダー」以外何の共通点もない横浜DeNAベイスターズ・三嶋一輝「仮想マエケン」と称し、
9月25日・10月8日の三嶋と対戦する試合をCS前哨戦と銘打って、打倒前田のシミュレーションを図っていた。


9月25日の試合についての記事

【阪神】DeNA戦の勝ち越し消えた!仮想マエケン、また打てず
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130926-00000038-sph-base(リンク切れ)

阪神2-4DeNA(25日・甲子園)
収穫どころか、阪神打線はまた宿題を持ち帰った。「言い出すと、いつも同じコメントになるから」。3連勝でCSに勢いをつけるどころか、貧打病をぶり返した。和田監督が辛口になるほど、攻撃の現状は厳しい。
DeNAの先発は三嶋だった。140キロ台後半のストレートとスライダーを軸にする右の本格派。“仮想・前田健”とするにはふさわしかった。第1S初戦の先発が有力な広島のエースには、今季6試合で1勝4敗。45回で2点しか奪えていない。「CSに向けても、接戦を取るという試合が多くなる」。和田監督も意識十分に臨んだが、3回に1点を取るのがやっとで、7回まで抑え込まれた。これでDeNAのドラ2右腕に対しては、マエケン同様に打ちあぐね、通算26回2/3で1得点の沈黙ぶりだ。

シーズン最終戦(10月8日)についての記事

虎 速攻勝負で“仮想マエケン”De三嶋撃ちや!
https://www.daily.co.jp/tigers/2013/10/08/0006402785.shtml

決戦が待っている。宿敵・巨人への挑戦権をかけたCSファーストS。2位は確定したが、今季最終戦といえども、タテジマに消化試合という言葉は存在しない。DeNAの先発は、速球とスライダーを武器とする三嶋。仮想・マエケンには格好の標的だ。


結果とその後

先に述べた記事にあるように、9月25日の試合では三嶋から8安打しながら1得点に抑えられ、そもそも前田の攻略云々以前に打線が繋がっていないという弱点を露呈
10月8日も序盤に2点を奪ったものの、三嶋は代打を出され3回で早々と降板してしまったことでシミュレーションは途中で頓挫、さらに試合自体も逆転負けとすっかり思惑が外れた結果となりシーズンを終えた。

そしてCSでは案の定前田に対してほぼ手も足も出ない結果となった上、能見篤史の温存というスパイス采配が炸裂*1、さらに投壊・乱守・貧打でチームが崩壊し、秘策は全く機能することなく終戦と相成った。


余談

勝手に仮想マエケンと見做された三嶋だが、2014年の開幕投手を任されると2回9失点と大炎上
その後も投球は安定せず、得意にしていた阪神にも打ち込まれると4月のうちに先発ローテーションから外され中継ぎへの配置転換が決定。以降は先発と中継ぎの行ったり来たりを繰り返し、2018年にリリーフエースとして覚醒するまで苦渋の時代を過ごすことになる。


関連項目


*1 一応補足すると能見はケガで出場できなかった事が原因であり、監督がわざと温存したわけではない。