アプリの管理について

Last-modified: 2023-12-27 (水) 17:45:54

Androidの非root広告ブロックアプリAdGuardを使ってChromeやアプリ内の広告を無料でスマホから消す方法


アプリの管理とは

AdGuardを導入すると、あらゆるアプリの通信がAdGuardを経由するようになります。
アプリの管理では、アプリごとに通信のルーティングやフィルタリングを制御できます。
ブラウザ以外でコンテンツフィルタリングをすることはフル版の機能ですが、DNSルーティングや通信の可否は無料版でも設定できます。

不具合が発生する、またはカウントフリーなどが理由で、特定のアプリで広告ブロックを行いたくないのならアプリの管理からそのアプリをAdGuardの対象外にすれば解決します。*1

特定のアプリでAdGuardを無効にする方法

  1. AdGuardを起動する
  2. 下部のナビゲーションからアプリの管理を選ぶ
  3. 設定を変更したいアプリを見つけてタップ(検索からアプリ名を探すこともできます)
  4. 設定の「AdGuard経由で通信をルーティングする」のチェックを外す

これで特定のアプリでAdGuardを無効にすることができます。

アプリの管理の詳細

「特定のアプリでAdGuardを無効にする方法」の項では「AdGuard経由で通信をルーティングする」のチェックを外しましたが、アプリの管理ではそれ以外にもいくつか変更できる設定があります。

アプリ一覧右上の︙(メニューボタン)をタップすると、「AdGuard経由で全アプリをルーティングする」「全アプリに対してルーティングを停止」「全アプリをフィルタリングする」「全アプリでフィルタリングを停止する」「デフォルトにリセット」が行えます。
以下では、個別アプリの設定項目を説明します。

設定

AdGuard経由で通信をルーティングする

旧名: AdGuardによる保護

このチェックを外すと、そのアプリのDNSを含むすべての通信トラフィックがAdGuardを経由しなくなります。
アプリに不具合が発生した場合やカウントフリーを適用したい場合など、AdGuard自体をそのアプリで無効にする理由があればチェックを外しましょう。
この設定を有効にしないと「通信をフィルタリングする」「HTTPS通信をフィルタリングする「プロキシ経由でアプリをルーティングする」」「このアプリのファイアウォールを設定する」といった機能も使用できません。

通信をフィルタリングする

旧名: 広告ブロック

このチェックを外すと、アプリの通信自体はAdGuardを経由したままですが、広告ブロックを無効化します。
実質的にはコンテンツブロックされるかどうかを設定します。

HTTPS通信をフィルタリングする

このチェックを外すと、HTTPSフィルタリングを行わなくなります。
銀行アプリなど、個人情報を扱うアプリなどではチェックを外すと良いでしょう。
また、HTTPSフィルタリングを無効にすれば、AdGuard自体は無効にしなくても不具合が解決するアプリもあります。

参照: HTTPSフィルタリングについて

プロキシ経由でフィルタリングする

指定されたプロキシサーバー経由もしくはAdGuard VPN経由でアプリ通信をルーティングします。

ファイアウォール

ファイアウォール機能に関する設定です。ここでは、広告に関わらず、そのアプリの通信を丸ごとブロックすることができます。
無料版でも使用できます。
利用するには「使用状況へのアクセスの許可」が必要です。
アプリごとではなく全般に変更を加えたい場合はグローバルファイアウォールルールで設定できます。
参照: AdGuard for Android v4.0 の「ファイアウォール」の使い方

Wi-Fi通信

このチェックを外すと、そのアプリの全てのWi-Fiデータ通信をブロックします。
後述のモバイルデータ通信と併用して無効にすることで、一切通信できなくすることも可能です。

画面消灯時のWi-Fi通信

このチェックを外すと、画面オフ時にのみ、そのアプリの全てのWi-Fiデータ通信をブロックします。
画面がついていない間にバックグラウンドで通信されるのが困るというような場合に設定するといいでしょう。

モバイルデータ通信

このチェックを外すと、そのアプリの全てのモバイルデータ通信をブロックします。
たとえば、通信量が多いからWi-Fi以外で通信してほしくないアプリなどは、無効にしておけば気付かないうちにモバイルデータ通信で通信してしまうという事態を避けられます。

画面消灯時のモバイルデータ通信

このチェックを外すと、画面オフ時にのみ、そのアプリの全てのモバイルデータ通信をブロックします。
画面消灯時に通信されるのが困るというような場合に設定するといいでしょう。

データローミング通信

データローミングでの通信をブロックします。
データローミングとは海外など契約している携帯電話会社の通信エリア外でも、他の事業者を通じて通信を行うサービスです。通常よりお金がかかります。

詳細設定 > ローレベル設定

アプリの管理からは設定できません。
設定箇所: 設定 > 一般設定 > 詳細設定 > ローレベル設定 > 除外するアプリ

除外するアプリ

UIDが1000,1001のアプリ(Google Playなど)とダウンロードマネージャーやラジオアプリなどの一部"問題のあるアプリ"はデフォルトでAdGuard経由のルーティングを行わないように設定されています。そのようなアプリの一覧がこの「除外するアプリ」に表示されています。
「アプリの管理」の設定をより優先するようです。
参照: Features overview | AdGuard Knowledge Base

アプリをこのリストに追加するには、アプリの「パッケージ名」で新しいエントリを追加するだけです。
Google Playのアプリの場合、アプリのページを開きアドレスバーを見てください。「id=」の後部分がパッケージ名になります。

例(YouTubeアプリ): https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.youtube

設定の判断基準

「AdGuard経由で通信をルーティングする」を有効にする必要のあるアプリ

以下のアプリは他アプリが広告を出す際に使用されるものです。必ず「AdGuard経由で通信をルーティングする」を有効にしてください。

  • DNS
  • Google Play 開発者サービス
  • Googleサービスフレームワーク

アプリ内説明:

このパッケージはサードパーティ製品のアプリにGoogleが提供する広告サービスを読み込む際に使用されます。広告ブロックやフィルタリングを無効にすると、アプリ内に表示される広告をブロックできない場合があります。

広告のないアプリ

広告がない・またはそもそも通信自体ないアプリは、AdGuardの無駄な動作を減らすため(省エネ)、あるいはAdGuardの誤ブロックによる不具合のリスクをなくすために、「AdGuard経由で通信をルーティングする」を無効にすることをおすすめします。
ただし、ぱっと見では通信が必要無い・していないアプリに見えても実際には行っている場合もあるので、セキュリティー(悪意のある広告の挿入)やプライバシー(トラッキング)を優先したい場合には「AdGuard経由で通信をルーティングする」や「データ通信をブロック」する選択もあります。

例: Amazon Kindle、F-Droid、Gboard、Gmail、Google Keep、Google Pay、Google Play ストア、Google PDF Viewer、Google スプレッドシート、Google スライド、Google ドキュメント、Google ドライブ、IFTTT、NewPipe、Pushbullet、Timely、電卓、時計、ハングアウト

広告等以外で通信の不要なアプリ

広告・トラッキング以外で通信をしないアプリは、AdGuardが毎回個別にブロックしなくてもいいようにするため、あるいは未知の広告等がAdGuardをすり抜けて来ないようにするために、ファイアウォールの「モバイルデータ通信」と「Wi-Fiデータ通信」のチェックを外すことをおすすめします。

例: aNdClip、Yahoo!ファイルマネージャー

広告等があって通信も必要なアプリ

広告等があるけれどまともな通信もあるというアプリは、AdGuardが個別に広告等を選別してブロックできるようにアプリの管理をデフォルト(すべてにチェック)のままにしておくことをおすすめします。

例: AbemaTV、ChMate*2、MX Player、Play開発者サービス*3、QuickPic*4、SmartNews、Spotify*5、Yahoo! News、Yahoo!天気、Yahoo!乗換案内

HTTPSフィルタリングで問題が発生する特殊なアプリ

銀行アプリのような通信内容を保護すべきアプリ、あるいはHTTPSフィルタリングによって通信が阻害されるアプリなどは、「HTTPS通信のフィルタリング」を無効にすることをおすすめします。

通信内容を保護すべき例: 銀行アプリ、各種Pay
通信が阻害される例: niconico*6

広告を表示したいアプリ

ゲームや漫画など、報酬の見返りであえて広告を表示させたいアプリの「AdGuard経由で通信をルーティングする」を無効にしても広告が表示されない場合、Googleの共通アプリから配信されている可能性が考えられます。
ただし、これらのアプリは他アプリの広告配信にも使用されているため広告ブロックの解除は行わないでください。

  • Google Play 開発者サービス
  • Googleサービスフレームワーク

広告を表示したいときには通知領域などからAdGuardを一時停止することをおすすめします。
マクロアプリのTaskerやMacroDroidなどを用いて自動化することも可能です。

参照: TaskerやMacroDroidなどを用いた自動化

設定例

省エネと不具合リスク回避

「AdGuard経由で通信をルーティングする」を必要最小限にすることで省エネと不具合リスク回避を図ります。

広告の有無データ通信の有無ルーティングモバイル・Wi-Fiデータ通信
-通信なし×-
広告なし通信あり×-
広告あり通信あり
広告の通信のみ×
  1. ブラウザ以外の全てのアプリの「AdGuard経由で通信をルーティングする」をまとめて無効に。
    アプリの管理 > ︙ > 全アプリに対してルーティングを停止
  2. 「AdGuard経由で通信をルーティングする」を有効にする必要のあるアプリ。
    • DNS
    • Google Play 開発者サービス
    • Googleサービスフレームワーク
  3. 個々のアプリを上記の表と設定の判断基準に従って設定してください(広告のあるアプリのみ)。

Samsung Galaxy A7(初期状態)の例: 「AdGuard経由で通信をルーティングする」を有効 - Chrome、Google、ブラウザ

セキュリティー重視

自力で判断・対処できる玄人向けの設定です。

通信毎に可否を選択する方法

全てのアプリ通信はファイアウォール機能で一旦ブロックされ通信の可否選択が通知で届きます。
通信の可否は自分で判断してください。

対象ルーティングモバイル・Wi-Fiデータ通信
全てのアプリ×

全てのアプリの「モバイルデータ通信」と「Wi-Fiデータ通信」をまとめて無効に。

ファイアウォール > グローバルファイアウォール

設定: モバイルデータ通信、Wi-Fiデータ通信

状態: 無効

個々に設定する方法

広告の有無データ通信の有無ルーティングモバイル・Wi-Fiデータ通信
-通信なし×
広告なし通信あり
広告あり通信あり
広告の通信のみ×

個々のアプリを上記の表と設定の判断基準を参考に設定してください。

モバイルデータ通信節約

モバイルデータ通信を遮断

Wi-Fiのみで使用したいアプリの設定です。

広告の有無データ通信の有無ルーティングモバイルデータ通信Wi-Fiデータ通信
-通信なし××
広告なし通信あり×
広告あり通信あり×
広告の通信のみ××

画面オフ時のモバイルデータ通信を遮断

画面オン時は遮断しないため、外出先でも通信の必要なアプリを不便なく利用可能です。
画面オフ時にプッシュ通知を利用したいアプリでは許可にしてください。

広告の有無データ通信の有無ルーティングモバイル・Wi-Fi
データ通信
画面オフ時の
モバイルデータ通信
画面オフ時の
Wi-Fiデータ通信
-通信なし×××
広告なし通信あり×
プッシュあり
広告あり通信あり×
プッシュあり
広告の通信のみ×××

アプリの設定実例

問題が発生するなど、特筆すべきアプリのみ記載します。


不具合等発生時には、「コメント欄」ではなく「不具合・広告相談所」に書き込んでください。
また、消えない広告については消えない広告の報告ご参照ください。

  • ぜんぜん言ってる意味分からん -- 2023-02-10 (金) 06:22:54
  • 4.0は保護状態を一覧で確認できなかったり、一個設定した後に選択位置が一番上に戻ったりで大変。 -- 2023-06-15 (木) 09:18:47
  • 4.0にしたら画面オフの状態のときに通知が来るようになったんですけど、設定で変えられますか? -- 2023-06-17 (土) 12:12:04
  • iOSだと特定のアプリでadguardを無効化することはできないんですかね? -- 2023-08-02 (水) 14:01:29
    • ない -- 2023-08-02 (水) 16:36:09

*1 不具合自体への対処は消えない広告の報告から行ってください。
*2 DNSブロックをオンにしている場合は、個別にブロックしなくても広告はブロックできますが、「ウェブページへのアクセス不可」が表示されます。
*3 このアプリ自体に広告が表示されるわけではありませんが、このアプリを通じて他のアプリに広告が配信されています。
*4 通信が必要なのはクラウドや500pxの機能のみです。これらの機能を使わない場合は、通信の不要なアプリとして、「モバイルデータ通信」と「Wi-Fiデータ通信」のチェックを外しても構いません。
*5 モバイル広告フィルタで広告が消えます。
*6 HTTPSフィルタリングによって通信が切断されます。そもそもcertificate validation(SSL pinning)という技術を使用しているため、HTTPSフィルタリングを使ってもAdGuardで広告はブロックできません。