コスト

Last-modified: 2012-05-05 (土) 15:35:13

日本の電気料金は世界一高いというが本当か?

家庭用に限ると2004年までは高かったのは事実。
下記のグラフデータの出所はIEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)で産業用
、家庭用電気料金のkWhあたりのコストデータをグラフ化したもの。

2004年以降はドイツ・イタリア等の国が急上昇しており、相対的に日本の電力料金は世界一高い
とは言えなくなっている。上昇した理由は様々あると思うが、自然エネルギー、FIT(固定
買取制度)の影響も大きいと思われる。

世界各国の産業用・家庭用の電気料金比較
電気料金の国際比較:エネ庁

311以降のエネルギー情勢の変化(自然エネルギーの全量買取制度・原発非稼働による火力燃料費の増大等)
に伴い、電気料金が上昇し、また日本が世界一高い電気料金となる可能性もある。

家庭用の電気料金比較(IEA_1980-2009)

どうして原発や大規模発電所は大都市圏に作らないの?

送電ロスを考えると、消費地に近いほど有利なのは自明。故に千葉火力・品川火力等の
大都市の沿岸に立地している発電所も多い。
但し、発電所立地には広い土地が必要となるのが基本。
建設費・土地代・環境対策コスト、そして災害時の対応を考慮すると
地盤の固いところや港湾が整備されていたりと発電方法に応じた色々な要素のメリット・デメリットを
勘案した上での建設することになる。

電源立地における最適解(p28~)_経済産業研究所
上記資料によると、東京都心から100km地点にLNG火力、300km地点(福島・茨城・新潟)に
石炭・原子力を立地が経済的との結果。