週刊MOD紹介/1

Last-modified: 2016-02-07 (日) 14:57:16

もいんもいん。
アプデ来ましたね! 夜中に起きだしてみたら何かTF.netでニュースが載ってたので見てみたらアプデ情報。喜びのあまり全訳してしまいましたが、一日で多くの方々に見ていただけたようでジェバンニした甲斐があったというものです。
他方こっちのシリーズはどこにもリンクを貼ってなかったのでちっとも伸びてませんが、今後もこっそり続けていきたいので狙い通りです。
マップの設定について、USA DLCの車両も利用可能にしていたことを書き忘れていました。あまりアメリカの車両は趣味じゃないので使わないかもですが、貨車のバリエーションは増えるので同一編成縛りの緩和用にはなります。
では始めていきます。


Cargo Modなので初手貨物が縛られた状態。まぁトラックでできないことはないのかな? と思いますが渋滞が怖い。鉄板の手段として、都市間トラムでいきます。
まずはマップ北部のHerborn(Hb)―Duisburg(Db)間。軌道を引いて、車両を買って、バスも設定したら初期資金が綺麗に吹っ飛びました。
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しかし放置すれば年3Mで儲かるようになったので計画通り。
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今回の申し訳程度のMOD要素。PV-Tram - Infrastructure Packの停留所を使っています。
大抵バニラのバス停より大きいのであまり交差点に近すぎると交差道路に食い込む形になってしまうことがありますね。
停留所で言うとこの画像のクラシックなものから、ベンチや屋根付きの一般的なスタイルも複数種あり、変わった形状のソ連の電停・バス停や、ハノーファーのSteintor電停(どんなものかは検索するかMODを使ってみよう)まで入っていて面白いです。
トラム線路も入っているのですが、バス専用道に設定していても一般車は入ってくるので景観要素とは今ひとつに思え、市街地で使うのには向かないんだろうなと思います。ヘタすると家も建ってしまうので側道も整備しないといけないですしね。
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さくっと初期資金を返済し、二路線目からは町の回りに環状道路を作っていきました。後々市街地が拡大した時バス専用道を整備しやすいかなと……でも地形が険しい設定なので、地形的に諦めていることもあります。
画像は三路線目のNeukalen(Nk)―Landsberg am Lech(Ll)間で、どちらも綺麗な環状道路を作れました。Llは既存の道路につなげたから少し大きくなりすぎたかな。

ここからアプデ後になります。さっそくトラムの架線を使おうと工事してたらこんなことになりました。
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まぁ、車が列をなして飛行するフィンランド製ゲームよりはまともかもしれませんが……
しかし、いいですね架線。ごちゃごちゃ感が出るとリアリティが増します。そして負荷も増すんだろうなぁ……低スペックなのでもとからスムーズに動いてないですけど。
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こちらもPV-Tramの停留所です。家の前を完全に塞いでるw
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そんなこんなで6路線開業し、どれも大黒字になっています。ゆかり社長のところで縛ろうとしていたのも納得の公式チート。
なおよく見ていただければ解りますがバス事業は既に赤字です。バスを黒字に保ってしかも儲ける人がいるらしいですが、どれだけ地道に調整すれば良いんだろう。まぁ自分のバスの設定の仕方が無人地帯だろうとなんだろうと頻度60秒程度で流すという、完全に赤字前提のフィーダーバス式なのがよくないんだと思いますが。
まぁ、これからもバスはずっと赤字だと思います。
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今回開業した場所はこれだけです。色が薄いですが、これからここに書き足して行きますので……貨物の計画図を作ってあるのですが、プレイ前から込み入りすぎて前衛芸術状態になっています。


さてアプデなんですが、負荷軽減がやはり神でしょう。とはいえ月末で止まることには止まるのですが。また気になるのが迷走がなくなったという情報なのですが、しばらくやってみないと本当になくなったかは不安ですね。
それ以上に気になるのが産業の成長と衰退に関するところ。これ、Cargo Modで苦しんでいた一月はなんだったんだっていう話では……このプレイでも苦しまずに済めばよいのですが。
そして翻訳部分はかなり増えました。誤訳も同じ程度に増えているようなw バグのページにほぼ誤訳情報しか載せられてないのですが、あれも見やすくする必要があるかも。
新要素についてトラムの架線はすでに紹介しましたが、もう一つはデコレーション、アセットの追加ですね。木やベンチが設置できるようになった他、線路脇にも設置できるようになりました。
ちょうどこのWikiでもMODの設備装飾索引を管理人さんが作成されはじめたところでしたが、今後この分野が大きく動いていくでしょうね。
で、特にドイツの信号について頼まれていたのもあって調べていた最中だったのですが、公式の線路脇アセットでも「P」と書かれた板が追加されています。説明に和訳はなく英語で"danger signal"と書いてあり頭のなかが疑問符でいっぱいになった方もおられるかと思いますが(俺だけ?)、これは"Pfeiftafel"と呼ばれるもので訳すると「汽笛板」、つまり警笛吹鳴標識です。
ドイツ語版WikipediaのBahnübergang (Deutschland)のページを見てるいると、列車が20km/h以下で通過する時に非技術的保安の踏切(日本で言うと第四種)の近くに設置されるとのことです。が、あまりにも速度が低すぎる。のでもう少し調べてみました。個人サイト情報など総合してまだ推測が混じっているのですが、以下のような感じです。

  • 踏切の直前には、吹鳴標識が一枚設置される。
  • また離れた場所に(恐らくブレーキ距離を考慮して数百m~1km程度の距離で)、2枚を縦に並べた吹鳴標識が設置される。
  • 接近する列車は吹鳴標識2枚の場所で汽笛を吹鳴し、視界が良くまた踏切に接近する人車がない場合は踏切直前での吹鳴を省略できる。
  • 列車が20km/h以下でのみ運転される場合(入換用の線路など)には、踏切直前の吹鳴標識だけが設置される。
  • (バニラのアセットには関係ないですが)2枚標識と1枚標識の間に停車場所がある場合は(駅だけでなく信号などもか)、吹鳴標識の上に縞模様の標識をつけたものを置き停車列車はそこで吹鳴する。

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まぁこんな感じで使うものってことです。二枚標識がみにくいですが、さらに遠くにもう一つ踏切を設置してあるので。写真を探した感じでも踏切の直後に二枚標識が置いてあるのがありましたので、踏切同士が接近している時はこんな感じで設置されているはず。
もしMODのSignaltafelnの詳細のリクエストがあったら、こんな感じのゲームにほぼ関係ない話を延々と書きますw

それ以外に、H/V-Signalsystemについても調べていました。日本語で何か情報がないかと思っていましたが、ほとんどないですね。ドイツの信号機MODを説明する上ではこれについて折り畳みか別ページを割いて、画像付きで説明したほうがいいかなと思っているのですがこれもまたほぼゲームと関係ない話になりますね。いっそWikipediaに記事立てしようかと思いましたが、勝手訳に文句つけられて面倒な事になるだけだと思うし出典つけるのも面倒なのでやめます。
とりあえず調べながら記述をコロコロ変えていた点について単語ごとに情報をダラダラ書きますと、

1.Vorsignal
これはH/V信号システムの肝なので、すぐ正体は割れました。そもそもH/VとはHaupt/Vorの頭文字です。だがその翻訳については最も悩んでいます。
まずH/V信号システムは場内・出発・閉塞といった主信号機一つ一つに対して、Vorsignalをセットで設置することで高速運転に対応させるものです。日本の信号は停止信号を視認してからブレーキをかけて信号機までに停止できるようにすることが前提(特に腕木式信号機や二灯式信号の場合)ですが、それが悪名高い600m条項の原因ともなっていました。それを三灯式~六灯式信号に拡張することで現在ではブレーキ距離を長くできるようにしていますね。
H/V信号システムではVorsignalが主信号機の現示を予告するので、それを見てからブレーキをかければ主信号機までに停止できるようになっています。戦前の技術力でも高速運転に対応できましたが、閉塞区間を詰めるのは難しそうですね。日独の鉄道事情の違いが反映されています。
ではVorsignalはなんと訳すべきか。やっていることは中継信号機に最も近いです。主信号機と明確に区別がつくように形状が変えられている点も似ています。しかし中継信号機は主信号機が規定の視程を満たさない場合にのみ設置され、大抵主信号機から2~3百m以内のところにあるのはVorsignalと異なります。
また調べていて気づいたのは、ドイツ語版WikipediaのEisenbahnsignale in Japanでは中継信号機にSignalwiederholerの訳語が与えられていることです。実際ドイツでもWiederholerは中継信号機により近い役割をしていますし、Vorsignalwiederholerというものもあるのです。ので、中継信号機案はボツになりました。
じゃぁ同じページではVorsignalを使って何が訳されているかというと、遠方信号機です。それに加え、英語版WikipediaのGerman railway signallingだとVorsignalはdistant signalとあります。では遠方信号機と訳すのが正しいのか……?
ここで問題と感じたのは日本の遠方信号機は非自動区間でのみ使用され、場内信号機にのみ組み合わされ、遠方信号機の内方では遠方信号機の現示によって制限がかかるということです。鉄道業界は用語の区別に厳密で、鉄道ファン界も同様であることが多いのでこれはかなり誤解を招きやすく危険だと思いました。
ちなみになんでこんな用語の混乱が起きたかは、日本語版Wikipediaの鉄道信号機ページのこの項の記述がヒントになると思っています。つまりイギリスで生まれたdistant signalの概念はもっと広かったのですが、ドイツと日本でそれぞれ別個のシステムとして進化し定義が厳密化していく中で別物になってしまったのですね。
なお後述しますがVorsignalは通過信号機としても機能しますので日本国鉄(JR)で使われている従属信号機の全てと類似点と相違点があるということになりますね。
じゃ、どうするか。
これは新しい訳語を作るしかない、ということで前置信号機という用語でこれから統一していきたいと思いますが、どうでしょう。
ちなみに道路っぽく予告信号機という案もあります。道路っぽくて解りやすいかもですが、その道路っぽいっていうところが癪なのでボツです。でもこっちのほうがいいという意見が多ければそうするかも……?

2.Einfahrsignal
これは直訳すると進入信号機で、設置場所は駅の手前ということで、最初はああ場内信号機だなと早合点していました。
しかし、場内信号機って外見的に何が他の信号機と違うんだ? と疑問を持ってからが泥沼。いろいろ調べても特に何か印があったりするわけでもなさそうなので、MODのタイトルでEinfahrsignalとあるのは、「HauptsignalとVorsignalが同じ場所に設置されているもの」という意味だと思います。
これはどういうことかというと、普通の閉塞区間でもこの二つは同じ場所に設置されていて主信号機の植柱位置で同時に次の信号の現示を予告しているという場合がまま見られるのですが、場内信号機の場合は次の主信号、つまり出発信号機の植柱位置までの距離がブレーキ距離を下回っている場合が多いのでほぼ確実にVorsignalが併置されている……ということだと思います。
とすると、この場合のVorsignalの役割は日本の通過信号機と同じであり、Einfahrsignalも場内信号機+通過信号機であると解釈するべきです。
これもまた、日本の鉄道用語に当てはめるのが適さないので進入信号機の訳語を使っていくべきだと考えています。なおAusfahrsignalは出発信号機で差し支えないかなと思っています。

3.Sperrsignal
直訳は遮断信号機になります。入換信号機と管理人さんが訳されていて、なるほど入換に使うものなのでこれもしばらくは問題ないと思っていました。
しかし見つけてしまったのです。Rangiersignal(直訳でまんま入換信号機)という別のものがあるということを……
RangiersignalとSperrsignalの違いは、前者が「停止」、「低速入換」、「高速入換」(といっても大した速度じゃないんだろうけど)という三つの現示を持ち、恐らく運転手がRangiersignalの現示に従って入換作業を行うことが想定されているものです。一方後者は「進入禁止」と、「進入禁止ではない」の二つの現示のみです。後者は進行ではないのは、道路信号の黄色点滅と同じ意味といったほうが早いんじゃないかな。鉄道の場合、こうした表示だと別の手段で指示を受けながら運転することが想定されていると思います(例えば手旗・カンテラによる誘導)。
これを日本の鉄道用語に当てはめると、Rangiersignalが入換信号機であり、Sperrsignalは入換標識であるといえます。日本語では信号機と標識を厳密に区別していますが、ドイツ語だと標識もSignalなんですよね。本来、何らかの情報を伝えるものは全部signalなんだから当然なんですが。

4.Wartezeichen
まだ良くわかっていませんが、これも入換に使うSignalの欄で一緒に書いてあったので列車停止標識ではなく、車両停止標識とするのがより適切だと考えます。

5.Formsignal
これも主信号機にのみ関して言えば、見た目で腕木信号機ねハイ終了、と思う所だったのですが、VorsignalのFormsignalは腕木だけではなく円板が起倒することでの表示もあり、これは日本語版Wikipediaの鉄道信号機の項にある方形板式信号の円形版なので、円形板式信号機の一種であるとするべきなのでしょう。さらにSperrsignalも横線を引いた円板が回転するFormsignalがあり、どう表現したものか悩みの種。
直訳だと外形式信号機とでもするべきなんでしょうが、今のところ機械式信号機と同じ意味なのでこの語を使うのが良いかなと考えています。もし人力のものが出てきたりしたらまたPCの前で奇声を上げる羽目になりますが、そんな日が来ないように祈っています……

といった感じで。翻訳ってのはこういう悩みの連続ですね。けど楽しいので続いています。
なお英語の翻訳は楽しくないので他の人にお任せしますw

地図のインポートについて触れるのを忘れていましたが再現プレイとかしないのであまり興味がわきません。まぁやり方ぐらいは実験して説明ページ作るかも。
あとこれも進んでいますよ。
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後はサムネイルを描いて、設定ファイルを作れば公開できます。請不期待です。
今週のWiki更新はロシア語サイトのModlist中心になるかなと思います。けど我慢できなくなったらH/V信号システムについて書くかも。ただまだチュートリアルの信号の使い方ページもないのにMODの話を先に書いてしまうのもなという感も。今更か?
ではまた

Fortsetzung folgt...