週刊MOD紹介/7

Last-modified: 2016-03-19 (土) 17:37:55

はろーろいて。
今週はリペイントの客貨車リストを11ページまで終わらせました。案外貨車のMODも多く、適当になっている部分も否めませんが。
お気づきかとは思いますが、リスト作成時の厳密さにはジャンルごとに結構格差があります。ドイツ関係は興味も強いですし言語的にも強いので詳しくなりますが、そもそも情報量でもドイツ語圏以外は少ない事が多く、東欧関係の情報なんて英語よりドイツ語のほうが充実していることもあります。
さらにドイツ語圏の情報でも新しいもの程情報が多いし、古い時代でも蒸気機関車のものは多いのですが貨車となるとネット上の情報では全く追えないこともよくあることです。
ので、まぁ貨車についての情報の信憑性は一切期待しないでください。
もう一つの悩みは、現実には存在しなかったであろうものをどこまで架空と断じるかです。リペイントはモデル作成より遥かに楽にできるので(自分にもできるくらい)、玉石混淆っぷりが更に際立っている事にもなっています。しかし、投稿者がモデルを作った場合であってもエラーは生じますし、現実の完全な再現とは成り得ない以上多少の差異は許容されるべきなのは当然のことです。
バニラにあるEWIVはSBBの客車であり、当然現実ではスイス国内の鉄道事業者でしか採用されていません。しかしこれを他国版としたリペイントは結構な数存在します。厳密に考えるならこれらは全て架空塗装です。
しかしEWIV自体、フランスのCorail客車やEurofima-Wagenと特に外観は類似しているという事情があります。確かにデッキ位置がEWIVは車端から一区画ずれているという違いはありますが、コルゲートの入った屋根や台車の形式はそっくりで、大窓が11個並んでいる点も同じです。
ところでEurofimaについて日本語版Wikipediaのコライユ客車の項で、ヨーロッパ鉄道連合云々なんて書いてありますがひどい誤訳ですよね。50年以上前の論文がネタ元なのかもしれませんが逆に50年も誰も突っ込まなかったのかよと。
Eurofimaは英語だとEuropean Company for the Financing of Railroad Rolling Stock、ドイツ語でEuropäische Gesellschaft für die Finanzierung von Eisenbahnmaterial、フランス語Société européenne pour le financement de matériel ferroviaireという組織です。はい、どこに連合がありますか。
鉄道車両に対する投資を支援するために、欧州の鉄道事業者が共同出資して作った資金融通のための企業ですね。Eurofimaという略称にヨーロッパ・金融・機材という語は入っているのに、鉄道という単語が異なるために含まれていないのが面白いですね。
いわゆるEurofima-Wagenと呼ばれリストでもそう呼んでいる車両は、70年代にこの企業の融資で作られたUIC-Z規格の客車のことです。
ん? UIC-Zって別の所でも出ていますよね? ええ、東ドイツにもあるんです同じ規格の車両。主要サイズ、コンパートメントが11コあるといった特徴は同じですが、細部に違いはあります。けど西側も東側も客車の規格が同じだったことは興味深いですよね。
Eurofima-Wagenはドイツ・オーストリア・スイス・フランス・イタリア・ベルギーで導入されたのですが、欧州のいつものこととしてみんな他人と一緒が癪なので、ドイツでは台車をコイルばねに戻してしまうしスイスもEC客車を新開発したわけですが、これらも外観的な特徴は似たものがあります。
一方で冷戦後、東欧諸国では新たにUIC-Zの客車を製造して投入しているようですがこれらも外観はEurofima-Wagenに似ています。ですが台車はコイルばねになっているようですね。
つまり、これらの車両をお互い塗り替えてゲーム内で使っても、見た目は似ているからそんなに問題がないってことになるんですよね。
恐らく作る側もそう考えて塗っていると思うので、EWIV・EC-Wagen(SBB)・Eurofima-Wagen・冷戦後製東欧向けUIC-Z客車の相互を原型と対象としたリペイントは架空欄に放り込まないことにしました。ハルベルシュタットのUIC-Zについてはやっぱり屋根にコルゲートがなく、切妻部分の丸みもなく、客室扉辺りの造形も違うし台車も違うし何よりMavさんの超網羅的なMODがあるので、対象外ということにします。
とすると改めて気になるのが前から載せてあるパンタグラフ付きの食堂車MODなのですが、実在するDBのTEE用パンタグラフ付き食堂車がEurofima-Wagenではないので架空欄にとどまったままとなりました。惜しい。というか登場年がTEE廃止後な時点で、架空だよってことなんでしょうね。見た目は悪くないんですが。
さらにさらに、今週は悩ましいものがもう一つありました。CTR、Connecticut Transfer Railwayなる鉄道です。
この鉄道、ぐぐったら一つだけイラストサイトが引っかかるのですが、それ以外の情報がない。写真がない。英語版Wikipediaあたりでコネチカット州の鉄道のリストを見てもそれらしきものがない。となると、架空鉄道である可能性を疑いたくなります。
しかし世の中には悪魔の証明という言葉があるように、実在性の証明は容易ですが非実在性の証明は困難。ということで興味もないのに結構調べてました。
決め手になりそうな情報は、イラストサイトの中に路線図があったのでそれを航空写真で探してみることにしました。地名が読みにくかったのですが、途中ミドルタウンからウィリマンティックというとことを通ってパトナムへ行くようなことが描いてある。そこを地図で見ると、あるんですよね、廃線跡。
ところがその廃線跡、現在はAir Line State Park Trailという散策路になっているのですが、その関連情報をたどると1955年の水害で壊滅した後に復活することがなかったと書いてあるのです。ということで、このCTRなる鉄道はこの路線が廃止を免れたら~という架空鉄道ではないかと考えている次第です。
と、今週はこんな調子でサクサク進んでいましたが、来週は一週間通してちょっと更新無理かなぁと思います。


文章が増えたこともありますし、来週にネタを残しておけば週刊を落とさずに済むので今回プレイ部分は短めに。第三の産業関係に入る前のインターバル的な回ですね。
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POWWWWWWWWEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEERRRRRRRRRRRR!!
実は前から導入したかったんですが、ちょうど公開停止の時期にあたっていたので待ちに待ったDeltic導入です。が。
入れてみたらCTDに当って一日分のプレイ内容吹っ飛んだ(´・ω・`)
ということでコメント送ったら数時間で神速対応してくれたので、次の日には投入することが出来ました。
第一の産業が生産量200近くになって需要のほうが頭打ちになってきたので、列車でHbまで運んでさらにそこからCargo TramでDbにも繋いであります。荷物車はLua改造で製品積みに。
索引ページでも書いてありますけど、この機関車についてはいい動画があるのでそちらを参照です。フィッシュ・アンド・チップスとエール片手に、あるいは紅茶とスコーンをお供にどうぞ。くれぐれも噴かないように。
完全にGh-Hb線が迷列車枠になっている……
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第二の産業はまだ伸びしろがある内にMhのほうに運び始めました。そしてトンネル部分の詰まりが結構馬鹿にならなくなってきたので部分的に複々線化したり。さらにCargo TramでObへも運んだり。
機関車はRe 4/4のTEE色、貨車はVerbandswagen Projektから制動手小屋のないものを適当にチョイスしてみました。一般貨物列車っていうのはこう色とりどりのほうがそれっぽいのでしょうね。自分はコンテナ時代しか知らないので実物見たことないのですが……
このBremshaus、あるいはBremserhausというのも日本語版Wikipediaでは制動手「室」ということになっているのですが、同時に英語版Wikipediaにリンクがあり"Brakeman's cabin"とあるんですよね。Cabinって部屋って意味もるけど、原意はやっぱり小屋ですよね。ドイツについて書いてるのにドイツ語に当たらないから、こんなつまらない誤訳を引き起こすんですよね。
ん、ドイツ語のHausは小屋より立派な建物だろうって? ……んーまーそーですが……(←偉そうに文句を言う割に結構適当に訳している人)
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第一の産業があっさり製造数200を超えたので、製品貨物線をさらにVhへ延伸しました。そして編成ももう一つ増やし、Delticが使えない時のために見繕っていたLMSのコロネーションを投入です。Delticは2460kW、コロネーションは2430kW、速度も重さも同じくらい。あれ?
これ実はコロネーションの作者の勘違い混じりで、炭水車の重さが入ってないんですよね。あとは蒸気機関車の馬力はどこで測るかで結構変わるのでその影響もあるんだと思います。
前回バニラの方が性能に手心が……という話をしたので実例を上げてみますと、BR 218の実際の出力は1839~2060kWなのですがゲームでは2500kWもあることになっている。一方MODのBR 232は現実通りに2795kWで、重さが1.5倍になっているので出力重量比がむしろ低下した感じになっているのです。まぁ大体こんな感じなので、規模的な話はともかく性能の優劣についてはあまり現実の話はあてにならないというか、気に入らなければ自分で調整すればいいんですけどね。BC4客車だってあんなに軽い訳がないんですが。
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中央部のミッシングリンクを解消するためにここも環状線を作りました。
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485型の赤黒塗装が出たので、これは東側の環状線に投入。4両版だけではなく6両版も入れます。玉突きで出た戦前製車両が中央の環状線に行きました。
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そしてトースターこと480型も中央の環状線へ。戦前製も増結して2・4両編成各一とし、トースター2・4両編成と併せた4編成体制です。かなり初っ端から輸送力過剰。
今のベルリンSバーンはこの色なのですが、90年代頃は色々新色を出したりしていたのに結局戦前からの伝統の色に戻るという経緯があったようです。日本の私鉄も改心したほうがいいところが幾つかあるような……?
 
ここからは最初に開業した都市間トラムの車両が寿命を迎え、新型(?)車両が出揃ったのでご紹介。
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Vh-Sh間にはUSA DLCからトロントのPCCカー。奥のT1より定員あるんですよひどくないですか。
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Hb-Db間には同じくトロントのCRLV。ヨーロッパでも日本でもない新型路面電車は目新しいですね。TFの広告が入ってます。
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Nk-Ll間には鋼製インターアーバン車両。うーんでかい。こんなのが通りを走ってたらビビる。けど、大津みたいなものと思えば……
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こっからは連接型タトラカー。東独時代のベルリン色はEs-Eb間。
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BVG色はMh-Ob間。
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普通の色? Sk-Mb間になっています。ちょうどトラビが走ってきましたね。
ちなみにMbが現在人口トップ、Ghがそれに続いているのでやっぱり貨物輸送の影響は大きいということになります。
全6産業の生産量400という目標達成のためには都市を成長させることも必要なので、これで先が見えてきたかなという感じですね。

一応来週も更新できるだけのネタは確保してあるので、休載せずにすむとは思います。ではまた
Fortsetzung folgt...リィズタソ……シュタージに身も心も壊されて……ウワァン・゜・(つД`)・゜・.