グループA

Last-modified: 2024-01-20 (土) 16:19:43

グループAは、自動車レースに使用する競技車両のカテゴリーの1つ。
グループB車両と同様、一般の市販車に改造を施したものがグループA車両だが、グループBよりも改造規制が強い。
湾岸マキシでは該当する車のみで乱入対戦で勝つとグループA制覇の称号が貰える。*1

 

1981年、FIA(国際自動車連盟)の下部組織だったFISA(国際自動車スポーツ連盟)によって、それまで1から8の数字によって形成されていたレギュレーション(FIA国際競技規則・付則J項)を改正し、AからF・N・Tという8つのアルファベットへ簡略化されたものの1つである。
グループAは部門I(量産車部門)に所属し、4座席の大規模量産ツーリングカーが該当する。

 

連続する12か月間に2,500台以上*2生産された4座席以上の車両がホモロゲーションの対象となる。
また、改良型のホモロゲーション取得として、変形オプション(VO)には2,500台、スポーツエボリューション(ES)には、500台以上の追加生産が必要となっており、これらはエボリューションモデル、あるいは正常進化モデルと呼ばれる。

 

公認には有効期限があり、生産を中止した日から7年後に公認が無効となる。
ただしメーカーによっては公認を延長するところもある。

 

1982年から施行され、ヨーロッパツーリングカー選手権、世界ツーリングカー選手権*3、世界ラリー選手権で採用された。
日本では1985年から1993年まで全日本ツーリングカー選手権で採用された。

 

しかし強力な戦闘力を持つ市販ベース車両を量産する必要があったことからメーカーの負担が増大し、加えて競争の激しさ故に高コスト化が進み、エントラントの減少を招いたため、グループA規定でのレース開催は事実上終了している。
ただし規則としては依然機能しており、世界ラリー選手権のグループRや、世界ツーリングカーカップで採用されているTCR規定などの公認取得条件にもグループAの規則が用いられている。

以前WRCは規則上はグループA車両が参戦することも可能であり、WRカーは廃止までベース車両の公認はグループAとして受ける必要があった*4。現在でもグループR車両として正式に登録するには先にグループAの公認を取る必要がある。
現在の段階で最後のグループAラリーカーは三菱が2001年前半まで使用していたエボVI TMEグループAラリーカーである*5。当初はエボVIIグループAラリーカーを開発していたがFIAからの圧力(と、ランエボ単独ではグループAの公認を取れなくなったという理由)もありランサーセディアベースのWRカーでWRCに出ることになった。
2022年にWRCのピラミッドが整理され、WRC3がグループR3、WRC2がグループR2、WRCがラリー1となったことで、選手権の出場選手としては出場不能になったが、選手権ポイントは付かないアマチュアドライバーとしてグループA規定の車で参加することは可能である。

  • 湾岸マキシに登場する車で該当する車種
    • LANCER Evolution III GSR(CE9A)
    • LANCER EVOLUTION V GSR (CP9A)
    • LANCER EVOLUTION VI GSR(CP9A)
    • GALANT VR-4 (E-E39A)
    • STARION GSR-VR (A187A)
    • SKYLINE GT-R (BNR32)
    • SUPRA 2.5GT TWIN TURBO R (JZA70)
    • Impreza WRX STi Version VI (GC8)
    • 190E 2.5-16 Evolution II (W201)
    • SKYLINE Hardtop 2000 TURBO INTERCOOLER RS-X (R30)
    • SPRINTER TRUENO GT-APEX(AE86)
       
  • 関連項目
    • グループB
    • グループN

*1 R32スカイラインGT-R、E39Aギャラン、190E 2.5-16 Evolution II、R30スカイライン、AE86スプリンタートレノは貰えない。
*2 1993年より。1992年より以前は5,000台以上。
*3 グループA規定の下で行われたのは1987年のみ。
*4 規則としては年間2500台以上生産された車両をベースに全幅1875mm以下、重量1175kg以上、4WD、36mmリストリクター付き1600ccターボエンジン、アクティブデフ等であり基本はかつてのグループAと変わっていない。
*5 このエボも他のメーカーから認められた上でリヤホイールアーチを市販車から拡大するなどしていたため厳密なグループAでは無かった