谷田部

Last-modified: 2023-08-05 (土) 21:25:42

かつて茨城県谷田部町(現在のつくば市)にあった日本自動車研究所(JARI・現 一般財団法人日本自動車研究所)の高速テストコースのこと。

 

谷田部のコース自体はバンク角こそ45度あったものの、コーナー曲率がきついことから設計速度は220km/hとなっている。しかし300km/hを目指し各車が鎬を削り、300km/hが当たり前になってからは300km/hまでの到達時間を競う「タイムアタック」が主流になり、普通に300km/hオーバーを叩き出す車が続出するかなり危険なコースとなっていた。
そのためOption誌の最高速テストでは言っては悪いが「死んでも問題ない人物」として稲田大二郎がほぼ専任のテストドライバーとなり、また320km/hを超えた時点で計測を打ち切りにするなどの対策を行っていた。

湾岸ミッドナイトにおいては過去にマサキ(赤坂ストレート編)、山下と富永(幻のF1タービン編)がここで最高速トライアルを行っていた。
だがマサキは事故、山下と富永はエンジンブローを起こしてしまい引退している。その様子はストーリー内でも描写されている。

またPS3版湾岸ミッドナイトでは谷田部テストコースも収録されており、最高速トライアルに挑戦できるミッションとモードが実装されている。

 

現在はつくばエクスプレスの敷設に伴い閉鎖され、跡地は「研究学園駅」となっている。バンクの一部がモニュメントとして現地に残されている。
日本自動車研究所自体は研究学園駅近くに残っているが、高速周回路のみは約70km北の城里町に移設されている。
タイムアタックは同県にある筑波サーキットを舞台とした「筑波スーパーラップ」へと移行した。

似たようなテストコースとしては、国内では北海道勇払郡むかわ町に設置されている「いすゞ北海道試験場」(旧名・ワーカム北海道)、栃木県上三川町にある「日産栃木工場テストコース*1」等。
国外だと真円形という珍しい形状を持つ「ナルド・リンク」と、ストレートだけで8.7kmという「フォルクスワーゲングループ・テストトラック」が有名。
他にも各自動車会社は一般公開こそしていないものの、1周5kmほどである程度のバンク角を持ち、200km/hでの連続周回が可能なテストトラックを持っていることが多い。


*1 量産車の開発試験に用いられる他、R35GT-Rの完成試験&慣らし運転に用いられている。