スリップストリーム

Last-modified: 2018-03-29 (木) 13:58:58

プロペラを使用する航空機の後方に発生する後方に向いたらせん状の空気流、及び高速で移動する物体の後ろに気圧の低い空間が発生する現象。ドラフティング、ドラフトとも言われる。
相手車種の真後ろ(気圧の少ない空間)につくことで空気抵抗が減る。空気抵抗が減ると速度が上がったり余分なパワーの使用を抑えることが出来る。その速度の差を利用し相手をオーバーテイクしたり、パワーをセーブして燃料の節約をする技術である。
F1ではそこまでのスリップストリーム合戦は見られないが、WTCCやナスカー、インディカーでは他車との距離が近いため特に発生しやすく目まぐるしい順位の入れ替えが起こる。
スリップストリームの代償として車の後方は乱気流が発生しており車の挙動が乱れやすい。そのためナスカーやインディカーのような250~300km/hで走るレースでは気流の乱れも大きくクラッシュが発生しやすい。また、スリップストリームから抜けて相手をオーバーテイクしようと横に出たときに後方とは別の乱気流により挙動を乱しクラッシュするということもよくある。
ちなみに余談だがバックスリップと呼ばれる現象もある。これは高速で移動する物体の後ろに何らかの物体が一定の距離内に留まることで気流が整えられ前方の物体が受ける空気抵抗が減ると言うものである。しかし、この効果はスリップストリームに比べると圧倒的に小さく、ナスカーやインディカーのような超高速かつ至近距離で争われるレースでなければほとんど効果が見られない。
ゲームではグランツーリスモ等は当然のこと、同じバンナムのゲームではリッジレーサー等にも取り入れられている。
湾岸マキシでは再現されていないが追走ブースト(馬力アシスト)がそれに近い要素となっている。