やがみけ_番外6

Last-modified: 2008-04-22 (火) 22:58:46

キラ「リインフォース」
アスラン「ラインフォース」
シン「ライフォースン」
レイ「ライフオースン」
闇の書「ラクフオースン」
はやて「ラクフオラスン」
キラ「ラクフクラスン」
アスラン「ラクフクライン」
シン「ラクスクライン」
レイ「ラクス・クライン」
闇の書「ラクス」
はやて「八神ラクス」
はやてを除き一同「そうしてリインフォースはラクスと呼ばれるようになりました」
はやて「そらいくらなんでも無理やろ?(汗)」

 

やがみけ

 

意識内にて
「名前をあげる……。もう闇の書とか呪いの魔導書てか呼ばせへん」
「主……」
「祝福の追い風、リイン フォース」
「私はラクス! ラクスがいい!!」
…………。
「あ、あかん、折角止めといた闇の書の意思が……」(完)

 

睡眠編

 

少女は布団の中で脅えていた。
自分の足元から忍び寄る気配に、そして、何者かが自分の足を触っている感触に。
少女の足に触れる手は人肌ではなく、氷水にでもつけたかのように、ひどく冷たかった。
乱れていく呼吸。
布団が独りでに盛り上がっていく。
見ては駄目だ、見ては駄目だ。
そう思いつつも少女は掛け布団を捲り上げ、見てしまった。
生気を失った青白い顔に伝う幾本もの鮮血。
真っ黒な長髪を持つこの世のものとは思えない女性の姿。
ギラつき、大きく開かれた目。
そして
『「きゃぁぁあ!!!」』
悲鳴をあげる画面の中の少女とはやて。
「はやて、ばや゛で、ぐびじまってるかは……」
シンのダミ声を聞いて正気に戻るはやて。
「ごめんなぁ、シン」
「ケホッ、別にいいけど……」
「案外はやては臆病なんだな?」
アスランは画面を流れるエンディングロールを眺めながらからからと笑う。
「怖いならみなけりゃいいのにさ」
「わかってへんなぁ、シンは怖いとわかっててもこういうもんは見てまうもんなんや」
小さな胸をはって自信ありげにはやては言う。
「でも悲鳴をあげるほど怖かったかな?」
意地悪な笑みを浮かべキラ。
「これを見て怖がらんキラたちはおかしいで?」
「まぁ、そういう苦手なものがある方が女の子はいいそうですよ。主、はやて」
「レイまでうちを子供扱いしてぇ~」

 

と、まぁ口では強がってみたものの
(あかん、眠れへん)
はやては自室で一人、ビクビクドキドキしながら布団にくるまっていた。今日見た映画のせいである。
いつもよりも大きく聞こえる家の中の物音。
床が軋む音や、騎士たちの足音が聞こえる。
それが余計にはやての恐怖心をあおった。
その時
コンッコンッ
とノックの音。
はやては思わず体をビクリと震わせた。
「だ……誰?」
「誰って、俺だよ。シンだよ」
開けるぞっといって部屋に入ってくるシン。
「どうしたん?」
何故か布団セット一式を持っているシン。
「一人じゃはやてが寝られないと思って」
正直、心強かったので
「おおきにな」
素直に礼を言うはやて。
「お、おぉ」
からかってやろうと思ってきたのに肩透かしのシンが布団を床に敷いているとレイ、アスラン、キラもやってくる。
同じように布団を敷き、寝る準備を整える三人。
はやて部屋の電気が消えた。
しばらく皆で話をしていたが最初にレイが次にキラ、シン、アスランと眠りに落ちてゆく。
結局、はやてだけ起きているのだが先程とは違い、怖くなかった。
はやては音を立てないようにベッドから降りると、シンを越えレイを越え、四人の丁度真ん中、キラとレイの布団に潜り込んで寝息を立て始め、その朝だけはやがみけ一同寝坊した。