TPOK刻をこえて

Last-modified: 2009-04-09 (木) 00:25:30

「〝ドクター〟…ではないのか?」
「〝エンジニア〟ですよ。そう言う事に、なっています」

アル、という女と最初に出会ったのは当然だがドミニオンでだった。
オルガ・サブナック、クロト・ブエル、シャニ・アンドラスの生体CPU三機を〝調整〟する技術者の一人。

生体CPUという概念におぞましさを覚え、ムルタ・アズラエルの…いや、ブルーコスモスの思想にも諸手を挙げて賛同できないナタルは、だからアルという女にも冷たさを感じた。
ただ、ドミニオンに乗り込んだ他の〝エンジニア〟よりも、明らかに纏っている空気が違う事にも気付く。

「あの三機を人間として見ているのですね?」
「……人間だ」
「いいえ、生体CPUです」

ころころと鈴の鳴るような美しい声色で笑うアルに、ナタルはどうしようもなく嫌な肌触りしかなかった。
残酷だ。冷酷だ。
他の〝エンジニア〟が淡々とブーステッドマンのデータを採取、〝調整〟を行うのに比べて、アルにはどこか楽しんでいる節があった。
きっちりとした仕事をしているのは分かる。
肉体やそれに関する薬剤の知識が並ではないのが、その方面の素人であるナタルにも分かるほどに優秀なのだ。

「軍人であるのに、お優しいのですね」
「軍人であるなしの問題だ」
「いいえ、いいえ、軍人も命令ひとつで生死が決まる。スイッチひとつでオン、オフが決まるCPUと同じではなくて?」

ただブーステッドマンを指揮する上で彼らの事を知る〝エンジニア〟とナタルは情報のやり取りを詰めてする必要がある。
そのための相手として、女性であるアルと自然、話す機会は多くなった。
そして言葉にされる。軍人である自分も、アルは生体CPUと同じ眼で見ていると。

「……軍人は嫌いか?」
「家族以外の全てを、どうでもいいと思っていますわ、艦長」
「極端だな」
「あ、でも艦長、あなたのような方は嫌いではありませんわ。優しさを他に振り撒けるなんて、素敵な事です」

嘲笑われているのは、分った。
しかし、初めて体験する侮蔑だ。

優しいなどと、言われる覚えはないのだから。
ただ、軍人らしく。血として、ナタルは軍人であったのだ。だから、優しさとは無縁であると、自覚していた。
アークエンジェルでも疎まれていたのは、その優しさとやらがなかったからに他ならない…はずだ。

「ひとりの人間として、当然持つべき感情だ」
「まぁ、それでは理事を含めて我々は人間ではないと仰る?」
「……正直、私と理事の考えは違い過ぎる」

アルが大きく笑った。裡を嘘偽りなく吐き出したナタルとしては、いささか癪に障る反応だった。
それが、顔に出たのだろう。アルが笑うのを止めてなだめるような甘やかな声色。

「艦長、滅多な事は言わない方がよろしくてよ? 艦長の首を変えるなんて、理事には造作もない事のはずですわ」
「…自重しよう」
「でも嬉しいわ艦長。私、艦長に正直な気持ちをさらしてもらえるほど親しくしてもらって」

アルと親交が深くなった、という事ではなかった。
ただ、ドミニオンはナタルにとって居心地が悪い。
アークエンジェルには、ぬくもりがあった。ナタルの言う、ひとりの人間として、当然持つべき感情が溢れていた。

ドミニオンにはそれがない。
しかし、ナタルはそれに耐える事もできるのだ。軍人であるから。
どうしようもなく、ナタルは軍人なのだ。

それでも、隙が出来るとすれば、同性相手。つまり、アルの前だ。
そしてアルも、ナタルをからかう算段で構える事がいくらかあった。態度の端々に友達感覚というのが見て取れた。
それが、ナタルにとってガス抜きになったのを彼女は自覚できていない。

「どうかしら、さらに親交を深めるためにお食事をご一緒いたしません?」
「三人の、体調検査はいいのか?」
「三機とも、問題ありませんわ」
「あの三人を頼む、〝ドクター〟」
「うふふ、艦長ってば意地っぱりですのね。でも、やっぱり、〝ドクター〟は止めていただけませんかしら? 知り合いの〝ドクター〟を思い出してしまってちょっぴり抵抗がありますの」
「…食事はまた今度にさせてもらおう、アル」

運に恵まれていた、というのは変な言い方だが、確かに自分は幸運だったのだろうとノイマンは思う。
あの戦争で心が穿たれる気分になったのは、たったの四度だったのだ。

無論、数の問題ではない。命を数として捉えるべきではない。
親しい者、となりにいた者、愛した者、大切な者を数限りなく喪った人間だっていたはずだ。
それに比べれば……いや、比べるような事ではない、と考えるのを止めてノイマンは目をつむる。
オーブの慰霊碑の前だった。

最初は、トール・ケーニヒ。
ムウ・ラ・フラガ、フレイ・アルスター、そしてナタル・バジルール。

大切な仲間だ。間違いなく、命を預け合い共に戦った仲間だ。
しかしその中でも、ナタルに対して、特別な感情があったのは薄く自覚していた。凛とした、上官だったのだ。
ただ、憧れと恋心を表すにはあまりにも一緒にいた時間に血が流れ過ぎていた。
結局、アラスカで別れて以降、その想いは行き場を失う事になる。

ドミニオンへ最後の砲撃を下したマリューに、ナタルを撃った恨みがどこかにあった。
停戦後しばらくしてから発見した感情だ。
行き場を失ったナタルへの想いがそれを生んだのは自分でも理解できたが、どうしよもない。
「仕方がなかった」とか「撃った艦長の方がつらかった」とか「戦争だったのだ」という言葉が沸いてはマリューヘの怒りにかき消えた。

そして、その直後に、ムウを撃った事に対するナタルへの恨みが心にあるのを見つけて、ノイマンは愕然とする。
いくつもの恨みや、その恨みが決してはらす事のできないものと知って途方に暮れた。
そしてあらゆる感情を抱えて、結局やりきれない心のまま。

何度も何度も、オーブの慰霊碑へと足を運んだ。それに意味があったかどうかは、分らない。
ただ、ムウや、フレイ、ナタルに比べてトールを亡くした悲しみは、それに伴う怒りや憎しみが小さかった。
だから、トールの喪に服すだけの時間は心が痛まずに済んだ。

撃墜され、トールの死亡が確認された時は、怒りが強く大きかったのを覚えている。弟分として、思えるようになってきた頃だったのだ。
しかしバスターのパイロットを捕虜とし、イージスのパイロットの年齢を知った時、怒りよりも情けなさが勝った。

若い、こんなにも若い子らが殺し合うのか。

そう思ってしまえば、後に顔を合わせたアスラン・ザラにもう何も言えない。
時代に対する悲哀の中で、ただトールの冥福を祈った。

だからその日も、トールを思う時間が多かった。そもそも、オーブで暮らしていると嫌でもトールを思い返してしまう。
気づけば太陽が西に沈みかけている時刻。車で繁華街まで戻ればもう夜になっているだろう。

ふと、夕暮れの景色にひとり認めた。
慰霊碑に花を添える者か。

目が合った。ノイマンが立ちすくむ。まるで幽霊でも見てしまったかのように。

「……………え」
「久しぶりだな、少尉」

ナタルがいた。

「ゴホッ!?」
「あら艦長、本当にお酒駄目なんですのねぇ」

水だ、と渡された。気が張っていた臨戦態勢から一時の休息の時間での事だ。
潤いを求めて吸いあげれば、強烈なアルコールが喉を焼いた。

「ゴホッ!? ア、アル!!」
「ごめんなさい、艦長。水と間違えましたわ」
「意図的だっただろう! ふざけるな!」

上品に口元を隠してアルが笑いながら謝罪を繰り返すが、ナタルの教師じみた説教は終わらない。
いつか、人も集まってきてしまっている。
そんな乗員からすれば、きっと仲良くじゃれているように見えていたのだろう。多数の部下がクスリと微笑を零しているのをナタルは見る。

「む…こ、これくらいで許してやるが、ふざけるのはほどほどにしろ」
「はぁい、艦長。お詫びのしるしとして、お好きなおかずを差し上げますわ。お食事ご一緒してもよろしくて?」
「子供か、私は」

部下に笑われた恥ずかしさを隠して、アルを振りほどこうとするが、どういう技か結局食堂まで連れていかれた。
ただ、いやいや、と言うわけではない。
艦長として仕事をしているうち、ナタルは何度もアークエンジェルでの日々をなぞっている。
何でもいい。ドミニオンのプラスになる事を、あの艦から吸収したかった。

最終的な結論として、ナタルはマリューのようなあたたかさも、ムウのような頼もしさも再現できない事を痛感する。
それでも、ただ軍人らしい軍人としてドミニオンを指揮する事は、嫌だった。
きっと、アークエンジェルにいた頃の自分であれば、今この環境こそが適所であったはずなのに。

生体CPUという存在と、アルの言葉がどうしても、ただ軍人らしく軍務をこなすだけの自分を遮った。
生体CPUも、人だ。軍人も、人だ。人ならば、きっとアークエンジェルにあったぬくもりを求めるのは間違いではないのではないか?
そう思えるようにも、なっていた。
それが成長とは、一概に思わない。
ただ、機械の一部として生かされているだけのブーステッドマンたちも、人であるべきだと信じている。

そして、ナタルが最初にした事は一緒に食事をする事だった。
メカニックだろうとオペレーターだろうと、とにかく、クルーと一緒に食事をともにした。
何人かいた新米から、ドミニオンのために召喚されたベテランまで、とにかく話をしたのだ。
かなりの数の人間に意外そうな顔をされたが、それでも打ち解けられた者たちもいた……と、思いたい。

ただ、アズラエルとブーステッドマンを相手には引き分けに終わっている。
アズラエルとシャニには無視されたのだ。
オルガは何とか食事中の会話を成立させる事ができ、クロトとの食事では、

「卵・焼!」
「食べてから喋るんだ」
「佃・煮!」
「御飯のお代りいるか?」

まぁ、たぶん、おそらくだがぎりぎりアレだろう。

そして、食事をともにした回数が一番多かったのはアルだった。

「アル、アルコールは没収だ。食事が終わったら提出してもらうからな」
「ダジャレですか?」
「ふざけるのはよせ」
「あら、あら、私の夜のお供ですのに」
「そもそも飲酒は禁止している。まったく、抜け目のないやつだ」

もっとも、食事を共にしようとしたきっかけの、ふたつのうちひとつがアルなのだからそれも自然だった。
もうひとつは、アークエンジェルにいた時に心が安らいだ自分を探すと、操舵手と共にいた事を思い出したのに起因する。

ただ、アルに対して悪感情が薄れたかと言えばそうではない。
相変わらず冷たい目で、酷薄さが垣間見える。
それでも、この環境で「友」として付き合いをしてくれるのはアルだけだった。

何度か、「それではいけない」「艦長は孤独たるべきだ」「乗員のひとりに対して特別視はすべきではない」と自戒しようとしている。
しかし、それでもアルはナタルが艦長としての責務に難儀している時、つつきに来てくれた。

「あら、艦長、お顔が赤いですよ?」
「……さっきの酒のせいだ」
「ほんの一口ですのに。それでもご飯はきっちり完食してらっしゃるのですね」
「軍人として…体調を整えるのは…」
「この指何本に見えます?」

アルが人差し指を立てた。

「くぁwせdrftgyふじこlp;本」
「艦長、とってもいい感じ」

首が不安定に揺れ始めるナタルを支えてアルが食堂から出ていった。
医務員がしゃしゃり出てきたが、やんわりとアルがそれを遮って自室へ連れ込んだ。

「さ、アルコール類を提出いたしましょう。処分のお手伝いいたしますわ」

そして、コップをふたつ取り出せば、ひとつをナタルの手に握らせて、隠していた酒瓶を開けてとくとくとく。

「艦長、ぐいっと」

虚ろな目でナタルがコップの酒を飲みほした。咳こむ回数は、減っている。

「もう一杯ですわ」

ナタルに酌をし、アルも飲んだ。

「なんだ、お酒イケるじゃないですか、艦長」
「飲めん」
「そう仰らず、さ、さ」

もう完全に酔っ払いながら、ナタルは朧な意識の中で何度もコップを口につけた。
会話の内容も、後には覚えていない事ばかりだ。
ただ、それでも酔っていないアルにとって、それは忘れられぬ話ばかりだった事だろう。

「艦長、お強いんですね」
「飲めん」
「いえ、そう言う話ではありませんわ。お酒やお薬の力を借りずに頑張っていらっしゃる」
「飲めん」
「艦長、おいくつでしたっけ?」
「飲めん」
「青春は御座いまして?」
「飲めん」
「好きな殿方とあんな事や、こんな事したいなんて思う年頃は過ぎてしまいましたかしら」
「……いや」
「あら」

酔っ払ったままだ。うつむいて、霞がかかった脳で、ナタルはぽつり、ぽつりとただ正直をアルに応える。

それを、ナタルが覚えている事はなかった。
だから、この言葉ひとつひとつが、未来に届くなんて、思慮の内に入るわけがなかった。

「ノイマン少尉と、もっと一緒にいたかった…」
「どちら様かしら?」
「別れてから、はっきり分った。好きだった」
「あら、お付き合いされて、別れたんですの?」
「多分、ノイマン少尉も私が好きだった」
「クス、クス、それは、自意識感情で御座いませんこと?」
「好きだと、言っておきたかった」
「初心ですわねぇ」
「好きだと、言っておきたかった…」
「仰ればよろしい」
「死ぬかもしれない」

アルが大きく笑った。死ぬかもしれない、と来るとは思わなかった。
しかし、泥酔したナタルは吶々としゃべり続けるのみだ。

「だから、あの頃に、言って、おきたかった…」
「生き伸びて、伝えようと思いませんの?」
「言って、おけばよかった……」
「もし、艦長?」
「言って、おけば…」
「もうおねむですか、残念です」
「言って、おけば……少尉の心に、残れて…少尉に、忘れられる事だけは……」

眠った。
次の日、ナタルはとても頭痛に苦しんだ。

死んだはずだ。ローエングリンの砲撃で、ムルタ・アズラエルともども、宇宙に散った。
見ている…見ているのだ。

だが、ここにいるのはどう見ても、あの頃のままのナタル・バジルールだ。
嬉しさよりも、ノイマンの中では戸惑いが勝った。当然だ。

「…し、死んだはずでは?」
「死んだ」
「生きて…いるではないですか!」
「だから私は幽霊だよ、少尉」
「……え」

鳩が豆鉄砲食った顔で、ノイマンは慌てふためく。混乱するしかできなかった。
そんなノイマンの手を、ナタルは握りしめる。
その感触に、ノイマンの眉がピクリと動いた。

「化けて出たんだ、少尉。最期に伝えたい事がある」
「………どこの誰だかは知りませんが、悪戯がすぎますよ」

違う。
直感だ。しかし、ノイマンは自分を疑わなかった。
そもそも、こんな戯言を口にする女性ではなかったのだから。
ノイマンが、その手を振りほどこうとして―――できなかった。
ナタルの目は、痛いほどに真剣だ。射抜かれるような気分で、ノイマンは泣きだしそうな顔のまま。

「聞いてくれ、少尉」
「止めろ! 誰だ、何故こんな事をする!? 死んだ…死んだんだ!! あの人は、死んだ!!」
「そうだ、死んだ」
「なんなんだ、あんたは!!」
「ノイマン少尉と、もっと一緒にいたかった…」

わななく唇のまま、ノイマンは立ちつくす。握り閉められる手は痛いけれども、その痛みも気にならない。
心をこめて、言葉が紡がれるのが分かったから。

「別れてから、はっきり分った。好きだった」

目をそらそうとした。

「多分、ノイマン少尉も私が好きだった」

結局、見つめあうしかできなあかった。

「好きだと、言っておきたかった」

騒ぎたてようとした。

「好きだと、言っておきたかった…」

結局、黙ってただその一言一言をかみしめた。

「死ぬかもしれない。だから、あの頃に、言って、おきたかった…」
「あなたは……誰なんです…」

まるでそれは、ノイマンの心そのままのような言葉。
ずっと、後悔し続けていた事。
いつのまにかノイマンは泣いていた。ずっと、ナタルを想っていた。
今ここで幽霊だとうそぶくナタルが言った事ばかりを、ずっと思っていた。

「幽霊」
「ふざけないでください…」
「本当よ。死んだ人が、生きている人に話をするんだから、幽霊じゃない?」

やはり、違う。ナタルではない。
しかし、どう見てもナタルにしか見えなかった。ナタルだ。あの頃の、ナタル・バジルール。
止まらない涙でかすむ情景だが、ノイマンは決して目の前のナタルから目をそらさなかった。
一時でも目をそらし、手を放せば、消えてしまいそうな気がした。

放したくない。また、離れたくない。
違う。放したくなかったのは、離れたくなかったのは、ナタルだ。この女性ではない。
しかし、ナタルにしか見えない。

「あなたは…中尉では、ない……」
「でも、あの言葉はナタル・バジルールの言葉だわ」
「…え」
「遺言、って事よ」

手が放れた。もう一度掴もうと手を伸ばした。
伸ばそうとして、

「!?」

スゥっと、ナタルの姿が中空に消えていく。

「ま、待って! 待って!!」

寸前まで見えていた位置を抱きしめて、消えたナタルの姿を留めようとしたが、結局ノイマンが抱擁したのは何もない空間だけだった。
倒れそうなのを踏みとどまり、手探りで虚空を追った。
何か、掴めると言うわけではなかった。
日はもう沈みきって、宵闇。
膝から崩れ落ちたノイマンは、ただ泣いた。

『やぁ、ブーステッドマンのデータ、きちんと届いたよ』
「是非、役立ててくださいな……と、言いたいのですが、こんな程度の強化人間、ドクターには物足りないのではないかしら?」
『確かに、まだ幼い技術さ。しかしね、それでも情熱を傾けた人間の英知が詰まった研究だよ。私は技術について自負があるけれども、発想において誰かに負ける事は十分考えている。私を負かす発想は、未発達な文明にこそ埋もれているものだよ』
「謙虚ですこと」
『それよりも、今回はずいぶんと時間をかけたじゃないか。何か手こずるような事があったのかい?』
「いいえ、からかい甲斐のある上司にあたりまして、楽しんでました」
『それは気の毒な上司だね』
「まぁ酷い。これでも支えになってあげたり、オトモダチになってあげたんですよ?」
『それで、そのオトモダチとお別れはすんだのかい』
「ええ、もう会えませんもの、ひとつだけ、出来なかった事代わりにやってあげちゃいました」
『ククク、どうしたんだい、随分と優しいじゃないか』
「ちょっとした、気まぐれですよ」