08MS-SEED_28_第04話

Last-modified: 2013-12-22 (日) 21:14:43

「さてさてどうしたもんだか」
 本邸の自室にてユウナ・ロマ・セイランはそう独りごちた。
 睡眠を取るためにベッドに横になったものの妙に目が冴えて眠れないのだ。
 あれから、下手をすれば今すぐにでもモルゲンレーテに殴り込みかねない勢いのカガリをあの手この手でなだめすかし(最も効いたのはウズミの名前だった)とにかくユウナの伝手で関係各所に当たってみるから暫く待つように、と納得させたまではよかったのだが
「結果が出るまで私は家に帰らない」
と言い張るカガリに閉口し、結局メイド長を呼んで色々と丸投げして自室に逃げ込んだ。
 色々と成長したつもりだったんだけどなあ。
 ユウナとしてはため息が出る思いだ。
 カガリに押し切られるようではこの先が思いやられる、と鬱になりかける彼だった。
 まぁでも、と思い直す。暴走を事前に食い止められたのは我ながらよくやったと思う。
 何しろ無限の行動力と活火山のようなエネルギーとコーディネイターを稀に上回る身体的ポテンシャルとどこに飛ぶか予測のつかない思考を持つ彼女のことだ。
 思い立ったが吉日とばかりにヘリオポリスへのシャトルに乗り込みかねない。
 また困ったことに、オーブのあちこちにはそうやって突発的に起こる『お忍び』を好意から見逃してしまうアスハの支持者が居るのだから始末に負えなかった。
 首長家の人間が度々自国の法規に違反して咎め立てを受けない悪癖はオーブが地上最後の封建国家と言われる所以でもある。そういった『他国から見たオーブ』について彼は国外留学中存分に思い知らされていた。
「こまったもんだよなあ。
国民に愛される、っていうのはああいうのを言うのかもしれないけど」
 だが今回の訪問に限り、カガリの選択はそれほど悪くないと思う。
 今回の件で彼女が頼みとするレドニル・キサカを頼らずにユウナの元へ来たという事は、キサカの軍人という立場を理解してのものと彼は考えていた。
 フォローする側に頭が回るようになれば無茶な行為は減ってくるはずだ。
 あふ、と欠伸が漏れる。ようやくにして忍び寄ってきてくれた睡魔に身をゆだね、ユウナは寝息を立て始めた。

 さて一方のカガリである。実は、彼女はユウナの考えとは違い深い思惑があって彼のところに来たのではなかった。そもそも彼女の計画としてはキサカに協力を頼み、準備が出来次第ヘリオポリスへ向かう予定だったのだ。これまでも似たようなことをやっているので今回も、と意気込んだのだが彼女の思惑に反して事はそう上手く運ばなかったのだ。
 理由は主に二つある。
 まずMS開発計画が開始された関係で軍の警戒レベルが引き上げられていた事。オーブの行政府には諜報部に類する物が無く非常時にはサハクの有する軍憲兵が機密漏洩等に当たる事に慣例としてされていた。このため人や物の行き来にサハク家のチェックが厳しく入る事になり、常態化していたアスハに対する『好意的なお目こぼし』が抑制されたのだ。
 次にMSの配備へ向けて国防三軍の間で戦力の再配置やMS配備予定数についてなど様々な折衝が開始されていた事だ。
 カガリが頼みとし、自身もカガリ・ユラ・アスハの護衛官と自認するレドニル・キサカも陸軍の佐官である以上は軍内部の動きに無関係ではいられない。特に彼はアスハ派にとって貴重な佐官以上の軍人であるためその重要性はいや増すばかりだった。結果として、下手な行動が取れなくなったのだ。
 幾度かの間の悪さも手伝い、カガリは彼に協力を要請する機会に恵まれず時間を浪費することとなった。
 元より忍耐よりまず行動の人であるカガリである。
 しかし社交界嫌いから他に頼りになる伝手もコネもあまり持っていない。目的を考えれば他の身内には頼れない。自ら権力を使って無理矢理どうこう、というのは彼女の想像の埒外にあった。結局彼女には、何故か大学を休学し帰国したユウナに頼る以外に道が無いように思えた、というだけの話だ。
 ユウナに告げた『お前じゃないと分からないこと』というのも何か確証があっての事ではなく、単にモルゲンレーテ本社重役を父に持つユウナならという予測に基づいたに過ぎない。つまりは勘だったのだ。それで正解を引く彼女の強運もここに極まれり、とも言えるのだがともかく以上のような事を翌日、朝食の席にて何でもないような事のように述べるカガリを前にユウナは頭を抱えたのだった。

 この日テストパイロットたちは通常任務であるシミュレーションを全て中止しある会議室へ集合していた。服装もパイロットスーツではなく常装が中心である。
 その多くは尉官だが稀に下士官も混じっており、一見すればまとまりの無い集団といえたがこれには理由があった。
 一般に戦闘機パイロットは少尉以上とされる。オーブならば三尉以上だ。
 海軍と空軍から選抜されたテストパイロットも同様に三尉以上なのだが、陸軍において選抜された者には下士官が含まれていた。これは陸軍がMSパイロットとして戦車兵を選んだ事から生じた齟齬だ。これを解消するため彼らは(シミュレーションの成績次第とはされるものの)特例として短期速成士官教育を受け順次士官へ昇進する事が決定している。
 もっとも彼らは軍人であると一目で分かるからまだよい。会議室の最前列に固まるようにして着席した他の出席者たちから離れ、最後列に座る一団から見れば。
 量のある前髪をまとめて横に流したかなり特徴的な髪型でスーツを着こなした青年。
 そして室内だというのに野球帽を目深に被ったラフな格好の少女。
 それに一目でSPと分かる数人の男性と来れば、怪しさも極致といっていい。彼らが入室の際にサハク派の高級士官が遠まわしに詮索無用と釘を刺した事もあって声高に疑問の声を上げる者は出なかったが、人間気になるものはどうしたって気になるものだ。故にわずかにざわめきがあったが、壇上の人物が入室し『講義』を始めてからはしわぶき一つ上がらなくなった。
「……貴官らが受けた戦術シミュレーションの結果を見れば分かるように、陸上戦におけるMSは機動力を持った砲戦力兼機甲戦力でありそれ以上でもそれ以下でもない。
これは周知の事実と思う。MSは万能の兵器ではない。
従来の兵器であっても火力の集中により撃破は十分に可能だ」
 シロー・アマダの合図により会議室のスクリーンが映像をいくつか映し出す。
 ジン3機による拠点制圧を目的としたそのシミュレーションにおいてリニアガン・タンク中隊がテストパイロットたちをことごとく撃破する様子が流れた。野戦パターンBと呼ばれるそのシミュレーションパターンは先日アサギらが挑んで失敗した映像である。
「故に、陸戦においては他の兵科との密な連携が重要だ。
それによってMSの利点を最大限に活用することができる」
 それはある意味奇妙な講義であった。
 誰よりも、それを受ける側であるパイロットたちが強く感じていることだ。
「ではMSの利点とは何か?
まず一つは装備の交換により柔軟な戦術が可能という点だ。
従来のあらゆる兵器に優越するのがこの装備交換による万能性といえる。
これに関しては既にザフトのジンという前例がそれを証明しているな。
二つ目は高い不整地踏破能力を有する事。
地形に左右されにくい、というのは陸戦兵器としてはアドバンテージになりうる。
二足歩行により不整地踏破性が高いのはもちろん、スラスターを利用しての長距離跳躍により一時的に地上掃射も可能となる。
もちろんそういう目立つ行動を取れば的になる可能性も高いから実際には危険度の高い機動となるが、緊急回避能力に関しては従来陸戦兵器とは比較にならない。
……そろそろ時間だな。
昼食後はこの時間の内容に対する質問を受け付けた後、陸戦においてMSを運用する上での注意点や陥りやすい事例について講義する。
では解散」
 そう言葉を締めくくり、シローはひとまず午前の講義を終わらせた。
「総員起立! シロー・アマダ教官に礼!」
 実に奇妙な講義といえた。シロー・アマダはザフトですら体系的に構築できているとは言いがたい、対MS戦闘すら見越した戦術概論を講義しているのである。
 起立し敬礼する一同に対しシローが答礼して会議室を出た後ジュリがぽつりと漏らした言葉こそが彼らの胸中を代弁していた。
「アマダ教官っていったい何者?」
 その一言は未だ沈黙の中にあった会議室に意外と大きく響いてしまい会議室中の視線が彼女へと集中する。慌てて視線を伏せた彼女だが意外なところから助けはあった。
「現在ナチュラルで確認されている中で最高の経験を持つMSパイロット。
それが彼、シロー・アマダ三尉です」
 いつの間にかスーツの青年が立ち上がっていた。強い笑みを浮かべている。
「ユウナ様?」
 サハク派の軍人がそう答えることでようやく彼の名前が一同に周知された。
 あれがユウナ・ロマ・セイランか。
 そういう呟きが各所で洩れる。スカンジナビアにてOSの開発に成功しシロー・アマダを伴い帰国した、一部ではMS開発計画の立役者と呼ばれている青年。
 実のところ開発に関する経緯が全く公表されない(開発者の名前すら無い)ため様々な噂が流れており『国外留学は建前で、実際にはOSの開発に赴いていた』というやたらと持ち上げた内容の物から、『実は拾った』『実は盗んだ』『実は異世界からやって来た人間から貰った』というペーパーバック紛いな内容のものまで諸説紛々あるのだった。
 何か言いたげではあるが立場上問い詰められない雰囲気を察したのかユウナは殊更大仰に肩をすくめる。最近、彼は好んでこの手の芝居っ気じみたパフォーマンスを取るようになっていた。
「色々聞きたい事があるのは理解してますよ? 謎ですからね、彼。
MSの戦闘経験、戦闘技術がどこで培われたか……まぁそれは軍機ということでお願いします。
謎は謎のままがカッコイイじゃないですか」
 あっさりと告げたあまりといえばあまりな内容に座が一瞬で白ける。
 何だそりゃと口走り慌てて口を塞ぐ者まで現れ、そうでない者にも如実に表情に表す者も居たが一部の聡い人間はその言葉の意味するところを考えて顔色を変えた。
 ユウナは冗談じみた声色ではあるものの『彼の正体は軍機である』と言ったのだ。
 軍機である以上、追求は軍人にとって(無論それ以外の人間にとっても)ご法度である。後刻気付いた者も含め、サハク派の軍人はユウナの意外な器用さに驚かされた。芝居じみた態度の中に警告を潜める。
 いつの間にこの坊ちゃんはそんな腹芸が出来るようになったのか、と。
「ま、そんなどうでもいい事はさておき。彼から余す所なく吸収するようお願いしますよ。
そうそう、一ついいニュースをお教えしましょう」
 指を一本立てる、という芝居じみた動作の彼に対し今度は何だと言いたげな視線で応えた一同だったが、次の言葉を受けて居住まいを正した。
「ヘリオポリスで試作一号機から三号機までが完成したそうです。
残念ながらこちらに入るのはデータだけですがね。
明日からのシミュレータではそちらを使用できますよ。
これをもって開発計画は新たなステージ――つまり量産化へ向けた大きな一歩を踏む事になります」
 言葉の内容を噛み締める一同に、ユウナは打って変わって引き締めた表情で告げた。
「貴方がたが、護国の第一の剣となります。上は皆期待していますよ。頑張ってください」
「……一同、ユウナ・ロマ・セイラン氏へ、敬礼ッ!」

「いやあ、ああいうのも悪くないね」
 現場の熱さというのはスカンジナビアで味わっていたが軍人というのもまた違った熱さを持つ人間だ。ユウナはその事を少し面白く感じていた。
「機嫌が良さそうだな、ユウナ」
 背後から聞こえたカガリの声に爆発寸前の爆弾のような危険さを感じて内心びくりとする自分をやや恨めしく感じる。ユウナは振り返らずに答えた。
「と、いうか。よく爆発しなかったねえ、カガリ」
「……お前、私を馬鹿にしてるだろう」
「いやいや、まさか。意外だっただけだよ」
「ところで彼がお前の言う、その、彼なのか?」
「そうだよ?」
 一見すると意味不明な会話だがそれは致し方ない。『アマダ夫妻は異世界から来た』などと聞かれた日には正気を疑われても仕方ないのだから。

 朝食の席にてその簡素すぎる行動論理を露呈したカガリに対し、ユウナはついに腹を括って真実を告げた。
 これは一度認識を叩き直さなければならない。そういう義務感にも似た思いからだった。
 彼としては将来彼女と結婚し生涯を彼女のサポートに費やす事に特に後悔も気後れも無い。だが今のままでは、端から厄介ごとを引きこみそうな嫌な予感しかしないのだ。
 しかしまともに話してもどこに話が飛ぶか分からない。
 そこでユウナはもっとも奇抜な手を取った。
 つまり――ありのままの事実を、カガリに話したのである。
 結果として、あまりにも突拍子の無い内容だったにも関わらず上手くいった。
 真剣な表情で『ユウナの目は嘘を言っていない』とさえ言ってくれた。それは少しだけ嬉しかったが、同時にそれはどうだよカガリ、と思ったのも事実ではあった。
 ひょっとして国民に愛されてるのは生暖かい視線で見られてるからじゃないだろうか。
 そんな愚にも付かない考えに彼がひたっているとは全く気付いてない様子でカガリが次に要求してきたのは自分の目でシロー・アマダを確かめる、という一事だった。
 ユウナにとってある意味分の悪い賭けではあった。実のところSPが付いている理由は身辺警護ではなくカガリが暴発するのを抑えるためだったのだ。彼の予想に反して講義中カガリは全く模範的な聴講生をやっておりその出番は無かったが。
 思ったより平静な声が出せて安堵したユウナはカガリの応えも待たずに続ける。
「それで、次は何が見たい? といっても他に面白いものはないけどね。
シミュレーションは今日はやってないしコンピュータルームは許可取るのが面倒だからダメだし。
ああその前に昼食かな? 僕は仕事があるから社内で取ることになるけど」
 カガリの応答が無いことに不審を感じて言葉を切り、後ろを振り向く。
「……は?」
 間抜けな声が出るのを抑えられなかった。
 彼が見たのは、廊下を遁走するカガリの背だ。角を曲がってあっという間に見えなくなってからようやく我に返る。
「に、逃げた!?」
「なんで君たちまで驚いてるんだ! 追いかけ……いや、待て、行くな!」
「しかし!」
「どうせ重要区画は兵士が居るんだ、入れやしない。連絡回した方が早い!
ああもう、ホントに厄介な事しかしないなバカカガリ!」
 これでウズミ様に、カガリにばらした事を知られるかな。
 どさくさに紛れて不敬な事を口走りつつ、ユウナの頭の隅をちらりとそんな思考がかすめた。

「……地形の問題なのですが、飛行能力を持たせる方向で調整しようかと」
 エリカ・シモンズの言葉にアイナは軽く目を見張った。
「可能なのですか?」
「ええ。そちらの世界のグフ飛行試験型でしたか?
それと同じく推力で無理矢理飛ばす事になります。
ですから飛行できたとしても短時間ですね」
「では、島嶼部間の移動を前提に?」
「ええ。
幸い、連合から得たデータに追加武装とバッテリーパックを一体化させる構想がありまして。
追加装備として設計する予定です」
 ユウナはMS開発計画への参加に先駆け、MS設計の全体を統括するエリカにアイナとシローの『素性』を伝えていた。最初は当然信じなかった彼女だが、彼女の知る技術史とは異なった進化を遂げたMSそのものを見、自分で検証して確かめたからには信じざるを得なかった。腹を決めるとエリカという女性は行動が早い。最初の頑なさが嘘のように今はアイナからあちらの世界でのMS知識を吸収しようとしていた。
 アイナはなんと割り切りが早い人なのだろう、と感じている。
「元々アストレイの基本コンセプトは発泡金属の使用による大幅な軽量化と推力の大きなスラスターを設ける事で高い機動力と運動性を持たせて攻撃を受けないようにする、という物なのですけど……
お二人のお話を聞く限り、余程の腕の持ち主でないかぎりそれは無理そうですから」
 エリカの苦笑の度合いが深くなるのへ、アイナは淡々と思うところを告げる。
「いえ、一撃離脱戦術を使うかぎりはそれも間違いではありません。
ですがそれは戦域が広くまた遮蔽物がある……
例えば山岳や森林のような状況下での運用が前提となります。
拠点防衛や戦場が限られる国土防衛を目的とするなら、まず考える事は生存性や耐久性の向上というのが妥当ではないかと考えただけです」
 言葉を受けてエリカが軽く笑った。苦笑ではなく何かおかしなものを笑う笑みだ。
「設計段階では本気だったのですけどね……
試作機はそれをコンセプトとして完成していますし。
でも量産機には可能な限りお二人の意見を反映します。
戴いたデータ、決して無駄にはしません。
それにしても本当に残念です、もうすぐ宇宙へ行ってしまわれるなんて。
確かに、宇宙用のOSの調整は必要なのですけど」
 シローとアイナの二人が宇宙へ上がるのはOSの連合への提供の際その操作特性の説明のためでもあった。シミュレーションを重ねているとはいえ、それにはシロー以外に適任が居ないという理由がある。
 余談だが提供するOSは初期版、ver1.00ともいうべき物であった。現在日々アップデートされているものとはその柔軟性において比べ物にならない。セイランはこの初期版をまず連合に渡し、その後アップデートを専門とするチームを連合に派遣することで長期的なビジネスを見込んでいる。その有用性を実証するために専門チームもまたシローたちと
ともにヘリオポリスへ向かう事になっていた。
「そう言っていただけると嬉しいです、エリカさん」
 心底残念そうなエリカへ、アイナは柔らかく微笑む。やはりこの人は良い人だと思えたのだ。エリカだけでなく、この世界に来てから触れた者たちは皆それぞれに良い人だと思う。
 それぞれに下心や思惑があるのは当然の話だ。自分たちとてそうなのだから。ユウナにしてもエリカにしても、純粋に良心のみから二人に接しているわけではなく自分たちの持つものが有用だからこその好意なのだ。だが、その思惑の範疇の中でも彼らは自分たちの事を真剣に考えてくれている。それだけで涙が出そうなくらいに嬉しい。
 かつて彼女の親代わりだったノリス・パッカードという男は『人の生は何を為したかで決まる』と言って死地に赴いた。
 アイナにとってシローが唯一無二の相手であることに変わりはない。だがそれと友人たちに手を貸す事は相反するものではないと思う。自分自身に何が為せるのか。それを考えた末にアイナが取った行動がエリカ・シモンズへの協力であった。名目上はオブザーバとして扱われている。
 彼女は今、この良き友人たちの役に立ちたいと真剣に思っていた。
(それでいいでしょうか。ノリス、シロー……)

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