901◆GbvohmL8bU_第37話

Last-modified: 2015-03-16 (月) 01:14:47

「ミサイル!撃ち方やめ!残弾を報告しろ!」
ハルバートン提督が指示を出す。
「・・・残り2割ほどか、副長。戦況は?」
「はい、機動兵器同士の戦闘が始まりました。提督の指示通り、メビウス隊はフラッグの指揮下に入ってます」
「よし、我が艦隊は現状を維持、敵艦を牽制しアークエンジェルに近寄らせるな!」

 

戦闘宙域ではフラッグとデュエルが撃ち合っている。
「デュエルか!見た目が変わってるな・・・鈍いな、武装を追加と装甲もか?PS装甲もあるのに?まあいい。」
『フラッグリーダーよりメビウス隊に!3機一組で行動し攻撃より回避に専念だ!ジンを相手にしろ!相手の気を引きつければいい!』
『了解!』
「それにしても、バスターが邪魔だな!」
運動性でデュエルに勝るフラッグだが、追加装備で鈍くなったデュエルの背後を取ろうとするが、バスターからの的確な援護で攻めあぐねていた。
『落ち着け!イザーク!』
『ちょこまかと!腰抜けが!逃げるな!フラッグ!』
「・・・聞いてねえや、はぁ」

 

クレイモアでザフトのモビルスーツ部隊に打撃を与えたフラッグ・リーゼは、再攻撃のため突撃していた。
「メビウスは一撃離脱・・・範囲内には留まらないな、狙いは・・・イージス!スラスター全開!突撃する!」
フラッグ・リーゼが近づいて来ているのに気づいたニコル。
「アスラン!さっきのフラッグが!」
『こちらでも確認した!援護を頼む!』
「了解です!」
イージスとブリッツの弾幕に突撃するフラッグ・リーゼ。
「この速度だ!そうそう当たるか!だが、きつい!」
最高速で駆けるフラッグ・リーゼ、極力回避はせず、ディフェンスロッドによる防御で接近する。
そこにイージスが放とうとしたビームが直撃コースに入った。とアラートが教えてくれた。
「アラート!?くっ!」
ディフェンスロッドを割り込ませビームを弾くが、運悪く左のコンテナに命中したのだった。
「くそ!コンテナに!?パージ!」
左コンテナをパージし、数瞬後に爆発。
「やったか!?」と、アスラン
『まだです!』と、ニコル
爆炎から飛び出てくるフラッグ・リーゼ、残っている右のコンテナを開き
「射程には入ってないが!これで打ち止めだ!全弾!持っていけ!」
残った右のコンテナから炸裂弾をばら撒き、回避行動を取った。
「ちい!撃たれたか!」
イージスは、電力の残りが少ないブリッツを庇う位置にいたため、そのままシールドを構え手足を出来るだけ曲げて被弾する面積を小さくした。
射程外、コンテナ1つ分だが、それでも大量の炸裂弾が命中する。
「ぐうううう!」
シェイクされるアスラン。
炸裂弾が過ぎ去った後、ニコルが声をかける。
『アスラン!大丈夫ですか!?』
ブリッツがフラッグ・リーゼを牽制し、イージスの状態を確認している。
外から見れば五体満足のイージスだが、被弾時の衝撃を覚えているニコルはアスラン本人を心配した。
『な、なんとかな。それより奴は?』
『向こうが距離を取っています。再突撃があると思いますが、今のは打ち止めのようです』
ニコルの言う通り、コンテナの無いフラッグ・リーゼが旋回しているのを視認した。
『イザークとディアッカで1機、俺たちで1機、落とすぞ!ニコル!』
『そうですね。アレを落としま・・・?』ふと、違和感を感じたがイージスの後を追い、フラッグ・リーゼに向け攻撃を始めた。
(なんでしょう?この違和感は・・・なにか見落として?)
ふと、ジン部隊を見るとメビウスが善戦しているのか、機体のダメージが大きいのか、動いているジンの数がかなり減っていたのだった。

 
 

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