=第4.5話、NGの贄=
「ディアッカとニコルは船を!俺はMSをやる!」
アスランが仕留め損ね、それどころか一方的にやられたMS…あれさえやれば、俺の方が奴より優れていることを証明できる
「お断りします!」
「グゥレイトゥ!」
二コルもディアッカも、俺の言葉を無視してストライクに群がる
「何をするきしゃまらぁ!!」
そうして言い争ってたからだろうか
気付けば、三機とも戦艦の主砲に呑まれていた
その隙を見逃さず、返す刃で左肩を斬りおとす
そこでようやく我に返ったか、慌てて後退しようとする・・・が、遅い!
コックピットだけを狙い、サーベルを突き出すが・・・当たらない!?
さっきまでとは打って変わって、無駄のない動き
紙一重で、こちらの攻撃をかわし続ける
だがそれでも損傷しているんだ、やがて限界は来る
動きが鈍ったのを見計らって、サーベルを振り下ろす
しかし、それは緑色に輝くデュエルの左手で受け止められていた
そして、デュエルの装甲が金色に染まる
・・・って、それは作品が違うだろう!?
だが、まだ右腕がある
散弾を喰らわせてやろうと、照準を合わせて撃つ
確実に着弾・・・倒せたはずだった
「何で無傷なんだよ!?」
見れば、ストライクの背後にボロボロになったデュエルのシールドが浮いていた
あれで防いだってのか!?
後退しながらガンランチャーを撃とうとするが、ライフルの一発で右腕も壊される
そしてダメ押しのサーベルが、両肩のミサイルポッドを破壊した
慌てて下がろうとした矢先、突然奴の動きが止まる
嫌な予感がして後ろを確認すると、そこには光波防御帯があった
「嘘だろ、こんな無様な死に方…」
視界に映った最後の映像は、火に入る夏の虫よろしく蒸発していく自分の体だった