CCA-Seed_373 ◆lnWmmDoCR.氏_第02話

Last-modified: 2008-06-17 (火) 22:26:29

「あの三機、いいコンビネーションだな…」

 

 青いカラーのザクと緑のザクが二機、数機のジンを圧倒していた。 
三機ザクはそれぞれ装備が違う。まず大げさなほど大きい大砲を装備したザクがビームを放つ。
なかなか当たるものではないが体勢を崩させるのが目的であり、避けたところをもう一機の緑のザクがビームカービンで狙い打つ。
それでも落とせなかった敵を斧のような装備をした青いザクが斬りかかる。
次々と落とされるジン。メテオブレイカーも無事に埋設された。

 

 限界高度が迫り、青と大砲付きのザクが地表からはなれた。
もう一機のザクがその場を離れようとしたとき、一機のジンとそれを追ってトリコロールカラーのMSが接近してきた。アムロはこのトリコロールのMSを知っていた。

 

「ガン…ダム?」

 

所々違うところはあるがνガンダムとをっくりである。いや、どちらかというとRX-78-2の方に似ているが
どちらにしろガンダムはガンダムだ。ザクとともにジンを落とそうとしているガンダムにアムロは妙な違和感を感じる。
が、このジンは今までのジンとは明らかに動きが違う。エースであることは明白だった。

 

 徐々に近づいてくる大気圏。そんなことはお構いなしにジンはガンダムとザクを落とそうとしていた。
メテオブレイカーの設置も終わり、もう戦う意味も無いはずだ。交戦する三機に近づく。
そのときだった。全周波で通信を行っているためかジンのパイロットの叫びがνガンダムにも聞こえた。

 

「なぜ解らぬか!!われらコーディネータにとってパトリック・ザラが取った道こそが唯一正しき道と!!」

 
 

 その叫びを聞いたためか知らないがザクの動きが急に止まった。当然斬りかかるジン。
回避行動を取りはしたが間に合わず、ザクの片足が吹き飛んだ。そのままバランスを崩し大気圏に落ちていく。
 続いてガンダムに銃口を向けるジン。そこに銃弾が降り注ぎビームカービンを破壊した。
ジンが銃弾の発射元を確認するとそこには目の前にいるMSより一回り大きいが姿形がそっくりなMSが急接近していた。
同時にトリコロールのガンダム、「インパルス」のパイロット、シン・アスカもそのMSを確認する。

 

「なんなんだ!あの機体は!G兵器?ザフトなのか?」

 

 姿かたちがインパルスに似ていること、ジンに向かっていることから敵ではないとは思うが識別信号は味方のものではない。
判断をするまもなく、νガンダムはジンに斬りかかった。
それを後方に交わすジン。すぐさま方向転換するν、間合いを詰め斬機刀を振り下ろした。
ジンはその一撃を刀で受け、鍔迫り合いになった。が、この鍔迫り合いこそがアムロが書いたシナリオどおりの「詰め将棋」だった。
人間で言う指に付け根から白いものが放たれジンの視界を完全に奪った。トリモチ・ランチャーだった。
次の瞬間にはジンの胴体に斬機刀が突き刺さり大気圏に蹴り落とされた。