ダブルキラ(MSが手に入るまで)
「議長、私に用って何ですか?」
仮面の男がギルバート・デュランダルのいる執務室に入ってきた。
「クライン派が動き出した」
「私に何をしろと?」
「ミネルヴァに行ってほしい」
「教官を辞めろと?」
デュランダルは仮面の男の言葉に頷く。
「しかし議長。私の機体がありませんが?」
「大丈夫だ。君が要望していた物は完成している。しかし、なぜストライクなんだい?」
「ストライクには、思い入れがあるんですよ。ストライクのスペックは・・・」
「ああ、君の要望どおり全スペックあげている。あんな化け物、君は乗りこせるのかい?」
「と言いますと?」
「君のストライクは設計上、現存するMSの中で最高峰の推進力を誇っているそうだ。
20Gの負担が体にかかると技術者が言っていたが。テストパイロット達は数分も持たなかったらしい」
「判りました。しかしなぜミネルヴァなんですか?」
「ミネルヴァが一度、ラクス・クライン達と戦闘をしているらしい」
デュランダルの言葉を聞き、仮面の男は笑みを浮かべた。
その笑みは歓喜ではなく憎悪が混じっているように見えた。
「その命令、受けましょう」
仮面の男はデュランダルに敬礼をすると、部屋から退出した。
「キラ・ヤマト。君が向かうその先には何があるというのだ。
何もないのかもしれないな」
デュランダルはテーブルの上に置いてあるチェスの駒を一つ動かした。
ストライクの入手方法が自分でも無理やりって感じがしますね。
仮面の男は軍養成学校で教官をしています。なぜしているかは、別の話で書けたらいいと思います。
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