S・DESTINY・StrikerS_00話

Last-modified: 2009-01-02 (金) 16:50:10

メサイア攻防戦の終盤。シン・アスカの乗るデスティニーは動作を停止していた。
「そんな…どうして…、俺のなんかの為に……!」
デスティニーのパイロット、シン・アスカは絶望の淵に立たされていた。
自分を信頼してくれた……、支えてくれた……、ルナマリア・ホークが身代わりとなって撃墜された。
「アンタは……なんで……俺の大切なものすべて奪うんだ!!」
シンの乗るデスティニーはフラッシュエッジを蒼い翼を持つMS「ストライクフリーダム」に向けて投げた。
しかし、フラッシュエッジはフリーダムのビームライフルにより、撃墜された。
「お前たちみたいなのがいるから……世界は!」
続いて背中に背負っている高エネルギー砲をフリーダムに向けて発射した。
しかし、それを撃ってくるのを予想してるかのように華麗にかわされた。
「くそ!」
シンはフリーダムを見失ってしまった。
「どこだ……。どこにいるんだ……」
その時だった。
デスティニーの後ろからビームが飛んできた。
ストライクフリーダムの二丁のビームライフルを連結させたロングライフルだ。
シンは避けようとしたが遅かった。
気づいたころにはすでにコックピットに直撃していた。
「(俺……。ここで……。死ぬかな……?)」
その時だった。シンの目の前にかすかな光が見えた。
その光は徐々に大きくなっていった。
さらにどこからか声が聞こえた。
「お前の守るべきものは何だ?」
「だ…誰だ?!アンタは?!」
「質問に答えろ」
「……全部失ったさ。マユも……ステラも……。ルナも……」
「最近失ったものは?」
「……ルナだ」
「そうか……。では、どうすれば守れたとお前は思う?」
「こんな世界じゃなかったら……!MSなんかがあるから…!戦争があるから……!」
「そうか……。では別の世界でなら、ルナマリア・ホークを守れるのだな?」
「え?」
「見せてもらおう。シン・アスカ。君の力を。決意を」
その言葉が聞こえた途端、シンの目の前が真っ暗になった。
ああ、そうか…。別の世界ってあの世か。
確かにあの世なら、みんな守れたかもな……。

 

じゃあな。艦長…レイ…議長…みんな……。

 

「魔導戦士リリカルなのは~S・DESTINY・StrikerS~」始まります。