SEED-クレしん_07-184_01

Last-modified: 2009-07-18 (土) 18:49:13

ネネちゃんの超どしりあすリアルおままごと ~シンとステラ、その愛の行方~ だゾ
【前編】

 

 ~桜田家~

 

ネネ母  「ただいま~。ネネちゃんはい、おみやげよ~」
ネネちゃん「んん~?これは…種死のDVD?」
ネネ母  「近所のレンタル屋で、貸し出し料が半額だったから思い切って借りてきたの!
      ネネちゃん前に見てみたいっ言ってたでしょう?」
ネネちゃん「う、そういえばそんな事を言ったような、言わなかったような……
      まあいいわ。せっかくママが借りてきたんだし、とりあえず見てみましょうかしら?」

 

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

 

 ~そして2時間後~

 

ネネちゃん「ざ、ざけんじゃないわよ!
      なんでそこでそーなるの!?ぬ、ぬううう…こうなったら……!」
ネネ母  「ネ、ネネちゃん?どこ行くの?!」
ネネちゃん「ちょっとみんなに電話かけてくるッ!」
ネネ母  「みんな……?」

 

          *          *          *

 

シン   「……で?俺達を呼び出して何しようってのさ?」
ステラ  「ステラ、ごはん食べてる最中だったのに……」
ムウ   「おいおい…なんで俺まで」
タリア  「今日はお休みだから、取り溜めしたドラマを一気に見ようと思ったんだけど……」
スティング「なあ……なんで俺まで呼び出され」

 

ネネちゃん「しゃらーーーーぷ!これ見なさい!」
シン   「種死のDVD?…がどうかしたの?」
ネネちゃん「どうかしたの?じゃないわよ!なによこにデタラメさは!
      特に主人公(シン)と初期ヒロイン(ステラ)の関係と結末!
      表現があいまいすぎて、何が何だかさっぱり分かんないわ!ふざけてんじゃないわよ!」

 

アスラン 「い、いやそう言われてもな。そういう展開になったのは○と福○が元凶だし……」
ネネちゃん「言い訳無用! こうなったら私、桜田ネネ自前の脚本で
      シンさんとステラさんのラブ・ストーリーを題材にしたリアルおままごとを敢行するわ!
      今ここに呼び出した全員、これに出演してもらいます!
      MSとか戦艦も使うからかなり本格的になるわよ!いいわね!」

 

ルナ   「え、ええ~~!そんな、たかがおままごとにそこまでやるなんてめんどくさ」
ネネちゃん「(ギロッ!)何か言った?!」
ルナ   「い、いえ。なんでもないです。はい…」

 
 

ネネちゃん「それじゃあ行くわよー!
      最初のシーン、シンさんがステラさんをネオ・ロアノークに引き渡す場面から!」
シン   「へ~い……」

マサオ君 「……なんか大変なことになってきちゃったね?」
風間君  「まあ、僕らがやるわけじゃないから、見てる分には気楽でいいんだけどね~」
しん   「そんじゃ今回はおら達外野という事で、見物させてもらいますか♪」

 

 

 ……俺は。俺、シン・アスカは、守りたいものが出来てしまった。それはとても儚くて弱々しい命だけど……
 俺は生まれて初めて…心の底からこの命を守りたいと願ってしまった。いや必ず守ってみせるさ!その為なら俺は……俺は…!

 
 

 もうすぐ夜が明けようとしていた。シン・アスカはステラ・ルーシェを抱きしめ、ただひたすらにひとりの男を待つ…

 

ステラ 「はあ…はあ…」
シン  「待っててステラ…もうすぐだから。もうすぐネオが…ん?来た…!」

 

 海の方から紫のウィンダムがやって来た。片膝を着いて待機しているインパルスの近くに着地し、コクピットから仮面の男が現われる。
 彼こそ地球連合軍特殊部隊ファントムペイン隊長、ネオ・ロアノーク大佐その人であった。

 

ネオ  「来たぞ!ネオ・ロアノークだ!約束通りひとりだぞ!」

 

 その言葉を受けて、インパルスのコクピットからステラを抱えたシンが現われた。

 

シン  「死なせたくないからステラを返す。そ、それと……」
ネオ  「?それと…なんだ?」

 

シン  (…ぐッ!お、俺は今…俺の人生を左右する大きな、いや大きすぎる決断をしようとしている!
     ど、どうする? 俺は今すべてを失おうとしているんだぞ? いいのかよ俺!
     それで…本当にそれでいいのか?!)
ステラ 「シ…ン……?」
シン  「ス、ステラ…」
    (そうだ…そうだよな。俺はこの子の為に、俺のすべてを捧げるって覚悟したじゃないか!
     そうさ。もう迷わない…迷うもんか!)

 

ネオ  「坊主?お前…」
シン  「ステラは返す!だが条件がある…それは、俺の亡命を連合軍が受け入れてくれる事だッ!
ネオ  「ぼ、亡命だと?ザフトを脱走する気かお前!?」
シン  「悪い条件じゃないと思うけどな。
     俺は見てのとおり赤服だ。ザフト軍の機密情報をかなりのレベルまで知ってるし……
     それにコイツ。ザフトの最新鋭MSインパルスが手土産だ!」

 

ネオ  「お前…!脱走するって事がどういう事か、知ってて言ってるのか?仲間を売るって事なんだぞ、それは!」
シン  「俺は決めたんだ。ステラは俺が守る…
     そのためなら地獄に落ちようが修羅の道を歩む事になろうが、後悔はしない!」

 

ネオ  (こいつ!なんて一途でまっすぐな目をしていやがる!
     本当に…本当にステラひとりの為だけに、自分のすべてを犠牲にする気なのか…?)
シン  「どうだい?あんた連合軍の大佐なんだろう?俺の提案、受け入れてくれるのか?」
ネオ  「……ふっ。いいだろう…気に入ったよ。
     地球連合軍特殊部隊ファントムペインが隊長、ネオ・ロアノークの名において貴官の亡命を受け入れよう。
     ええ…と…名前は?」

 

シン  「シン。シン・アスカ……だ」
ネオ  「そうか。ファントムペインへようこそ…シン。そして、お帰り……ステラ」
ステラ 「ネオ…シン…」

 
 

 ……そう。ステラは俺が守る。その為なら…俺は仲間の屍でも超えてみせるさ……

 

          *          *          *

 

??? 「ヤクモ・ムラマサ少尉、入ります」

 
 

 声とともに自動ドアが開く。そこには…仮面を付けて敬礼する、ひとりの連合軍士官の姿があった。

 
 

ネオ  「お、来たか。どうだシン?ステラの様子は」
シン  「だいぶよくなったみたいです。ステラ、もう大丈夫みたいで良かったけど…
     それはいいとしてさ、今の俺は地球連合軍の少尉、ヤクモ・ムラマサだろ?
     あんたが名付けたんじゃないか。本名で呼んでいいのかよ?」
ネオ  「ま、2人っきりの時ぐらいはいいんじゃね?」

 

シン  「軽いなあ。でもネオ…あんたには感謝している。
     あちこちに手を回して俺をザフトの脱走兵としてではなく、
     この基地に新たに着任した連合軍の士官という扱いにしてくれた。
     それも俺がコーディネイターだという事も隠してさ」
ネオ  「お前の、シンの目的はステラを守ることだけだろう?それだけなら余計なゴタゴタは俺もイヤだからな。
     拿捕したMSのパイロットっていう事にしておけば、表だっては問題ないだろ?そう思っただけさな」

 

シン  「ただ…偽名はともかく、あんたと同じこのマスクはちょっとうざったいけどな」
ネオ  「我慢しろ。お前のツラを知ってるヤツに出くわしたら色々まずいだろ?」
シン  「ま、そりゃそうだけどさ」

 

ネオ  「さて……それじゃさっそく本題に入ろうか。
     シンの情報によると、現在ミネルバにはロクな戦力がないんだって?」

 

シン  「ああ。クレタ沖の戦闘で2機のザクは大破。
     フリーダムにやられた陽電子砲の修理もまだ終わっていない。
     ただ1機残った艦載機、インパルスは俺が奪ったから…今のミネルバは丸裸さ。
     総攻撃をかければ必ず……沈む」
ネオ  「そうか。お前の情報を信じて俺は今、あちこちから戦力をかき集めている。
     今日中には満身創痍のミネルバに向かって出撃できるだろう。
     だがそれでお前はいいの、か?」

 

シン  「かまわないさ。もうザフトなんか…俺には関係ない」
ネオ  「そうか…今回の指揮はスティングに取らせる。さすがにかつての仲間と戦うのはキツイだろうからな。
     今回はステラの側にいてやってくれ」
シン  「分かった……感謝、する…」

 

ネオ  「いやいや。さ~て…これから忙しくなるぞ!
     今まで失敗続きだっただけに、ここはなんとしてもミネルバには消えてもらわないとな!」
シン  「……」

 

 

ネネちゃん「はいカ~ット!次はMS戦よ!早く準備して!」
スティング「よっしゃ!ひさびさに俺の出番だ…気合入れるぜ!」
アウル  「いいよなあ……この時点でまだ生きているヤツは出番があってさ……」 ←既に戦死扱い

 

マサオ君 「な、なんか今回は珍しくハードな展開になってきたね?」
風間君  「う~ん…シンさんが連合軍に寝返るとは。これはさすがに意表を突かれた、かな?」
しん   「(スレの住人に向かって)ねえ。こんなんだけど……続き、見る?」

 
 

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