みんなで体の一部を試すゾ
風間君 「へえー。春日部市の郊外に、こんな大きなお寺があったんだ?」
マサオ君 「うう……な、なんか不気味な所だね? か、考えてみればなんで僕達ここに居るんだろ?」
ギル 「ふふ、それは」
園長先生 「もちろん……」
2人 「「夏といえばお約束の、納涼肝試し大会をするためでーす(だよ)!」」
マサオ君 「うわああ~やっぱりィ~~?」
しん 「いやあ~これから本物のお化けに出会えるかと思うと、おらドキがムネムネ~~~!だゾ♪」
ネネちゃん「さすがに本物はでないでしょ。本物は……」
シン 「でも議長……肝試しするには人数が少なすぎる気がしますが?
ここにいるのは俺にかすかべ防衛隊、後マユにエルちゃんにステラ。それだけですよ?」
ギル 「いやいや、当然他の連中も来ているよ。ここにいる君達は肝を試される役。ここにいない彼らは……」
シン 「肝を試す役、か。なるほど了解しました。俺は?」
園長先生 「子供達の付き添いですよ。さすがに夜中に子供達だけで歩かせるってのも、ね?」
ステラ 「イヤな空気……ステラ、なんか恐い(ひしっ)」
マユ 「だ、だからってマユの後ろに隠れないでくださいよう!
もう、これじゃどっちが年上か分からないじゃない……ねえエルちゃん?」
エル 「ん~……ん、だいじょ~ぶ! いざとなったら、エルがお化け達を追い払ってあげます!」
マユ、ステラ「「はえ?」」
ギル 「よし、それじゃ出発したまえ! お化けのみんなによろしくな?」
しん 「ほっほ~い! いってくるゾ~~」
ボーちゃん「それじゃあ景気つけに。かすかべ防衛隊、ファイアー」
風間君 「フ、ファイアー……」
ネネちゃん「ファイアー?」
マサオ君 「ふ、ファイアー……」
しん 「もう、みんな元気なさすぎだゾ! かすかべ防衛隊ファイアー!」
一同 「ファイアーーーーッ!」
~その頃、墓地のあちこちで~
ルナ 「さ~て、いよいよね!しっかりお化け役をこなさなきゃ……
1発~!(ばきゅーん!)2発~!(ばきゅーん!) ああ~1発的を外したあ~~~……」
レイ 「落ち着け。拳銃をブっ放すお岩さんなど、日本中どこを探してもいない」
シャニ 「ふっ……先祖伝来のちゃんちゃんことリモコン下駄を、こうして身につける日が再びこようとはな。
……おい、お前等もしっかりやれよ? 砂かけばばあと子泣きじじい」
オルガ 「誰が砂かけババァと!」
クロト 「子泣きジジィだ! 調子こいてると殺すぞてめえ!」
アスラン「ある程度予想しなかった訳でもないが……俺の役はカッパかい!
仮にも主人公のひとりだぞ俺は! もちっとマシな役はないのか!」
カガリ 「私の役は猿の神様か。だが……この頭の輪っかといい、手に持った棒といい、これはまさか……?
なんだユウナ、その手に持っているデカいフォークみたいなのは」
ユウナ 「僕の役はブタの妖怪だそうだよ。
……もしかして、インドにお経でも取りにいけっていうのかい?これは……」
アウル 「俺は海属性のアビスだけに海坊主」
スティング「んじゃ俺は宇宙属性のカオスゆえにバ○タン星人」
アウル 「……お化けじゃねーじゃん」
イザーク 「真夜中の学校で、何故か走り出す二宮金次郎の像」
ニコル 「真夜中の学校の音楽室で、ひとりでに演奏するピアノ」
シホ 「トイレの花○さん」
ディアッカ「学校の○談シリーズかよ。
あ、俺はオーソドックスに一つ目小僧な? メイクが楽でいいんだわこれが」
ムウ 「風を裂く真空の刃! かまいたち! シャッシャッ!」
マリュー「いや~ん、まいっ○んぐ♪ あ、私はサッキュパスね?
この悩殺ぼでーでしんちゃん達もメロメロよー♪」
サイ 「あ、あの。それは風紀上かなーりまずいんじゃあ……」
虎 「お前は虎だ!虎になるんだッ!はーーーッ! 虎頭の獣人、ここに見参!」
ダゴスタ「……ただのタ○ガーマスクじゃないですか。お化けじゃないですよそれ」
キラ 「えー最後に僕達ですが。実は僕、今ちょっと女装しております。何故かというと……」
ラクス 「ローラ……? どなたとお話しているのかしら?愛しのローラ……」
キラ 「は、はい!すいませんカーミラ様! ……と、まあこんなワケなんでして」
ラクス 「うふふ……この吸血鬼カーミラの元に、もうすぐ沢山の人心無垢な少年少女たちが来るのね……?
楽しみだこと……」
キラ (こ、恐わ!
もしかしてカーミラのモデルとなった、エリザベート・バー○リーの霊でも乗り移ったのかなあ?)
ネオ 「お? みんな!来たようだぞ……
ふふっ……ここまできたら、しんのすけ達には盛大に驚いてもらわないと、なあ?」
ルナ 「みんなの泣き叫ぶ顔が見たくてお化けに志願したんだもの! 後には引けないわ!」
ラクス 「ふふふ……血ぃ~……血ぃ~……!」
イザーク「あ、あかんでこりゃ。この女、完全にあっちの世界にイっちまってるがな」
ニコル 「言葉使いが変ですよイザーク。でもまあここは……」
??? 「あの~」
アウル 「静かにしろよ。これからがいいとこなんだからさ」
??? 「あのー」
オルガ 「シン達が来やがったら思いっきり砂をかけてやるぜ……!」
??? 「むう~~~~!あーーーのーーー!」
アスラン「う、うるさいな! さっきから俺達の後ろでごにょごにょと……」
カガリ 「…………あれ?」
??? 「え~と、その……ばあ♪」
お化け一同 「うぎゃああああああああああああああああああああ!?」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
ギル 「……で? 幽体離脱したエル君に、お化け全員、残らず気絶させられた……と?」
エル 「す、すいません。ほんのイタズラのつもりだったのに……まさかここまでみんながびっくりするなんて!」
シン 「あ~あ。見事なまでにみんな白目を剥いて気絶しているわ、こりゃ」
しん 「生き霊とはいえ、本物のゆーれいだもんね。エルちゃんのゆーたいりだつって」
ネネちゃん「いい大人がみんなして……もう! だらしないわねえ」
風間君 「いやあ……人を驚かすつもりの人が、後ろから不意打ちくらったらこんなものだと思うよ?」
ステラ 「いいなあ。みんな気持ちよさそーに寝てるし」
マサオ君 「これが羨ましい、の……?」
園長先生 「これじゃあ肝試し大会はもうできそうにもありませんね? どうしましょう」
ギル 「どうにもしようがないみたいですな。今日はこれでおひらきという事にしましょう……ただし!」
園長先生 「な、なにか?」
ギル 「C.E.の世界では、ここに寝ている誰も彼もがいっぱしの戦士!
で、ありながら幽霊如きに驚かされた挙句にこの様とは!
バツとして彼等は起こさず、ここへ置いて帰りましょう」
園長先生 「は、はあ……」
※ ※ ※
翌朝。
キラ達はお寺の墓地で、体中を蚊や虫に刺されまくられた姿で目を覚ました。
そして彼等はしばらくの間、地獄のよーな痒みに苦しんだという……
しん 「めでたしめでたし♪」
シン 「……じゃっ、そゆことで」