~2008年2月3日・夜の野原家~
「じゃんけん、ぽん!」
シン 「ぐあッ!?」
しん 「今年はシンにいちゃんが鬼だゾ!」
むさえ「ふっふっふ……さあて、鬼は思う存分豆を叩きつけて外に放り出さないと、ねえ~?」
ひろし「悪いけど、これ節分なのよね」
シン 「ち、ちょ……じょ、冗談でしょ? こんな雪の日に外に放り出されたら俺凍死しちま」
ルナ 「それ! ふくはーうち!おには~そと~~!」(おもいっきり豆を投げつけた)
シン 「いて! いてて!」
みさえ「それそれ!容赦しないわよ~!」
しん 「てい!てい!」
ひろし「これでもかこれでもか~~!」
シン 「痛い痛い!うう……た、退却~!」
しん 「やったあ!鬼がお外に逃げてったゾ!」
ひろし「よし、じゃあこれにて毎年恒例の行事終了っと。シン君~もう家に入ってきてもいいぞ~」
みさえ「シン君……? あら?どこにもいないわよ?」
むさえ「どこに行っちゃったんだろ?」
しん 「こりゃ探しに行くしかありませんな。やれやれ~」
~その頃、おでん屋台『むる太』では~
ムルタ「はい。もうそれくらいにしときなさいよ?」
シン 「ええいうるさいうるさい! もっとじゃんじゃん酒もってこい~~~!」
鬼のお面被ったまま野原家を飛び出したシンが荒れていた。
※ ※ ※
~同じころ、議長宅では~
レイ 「流石アスラン、見事な造型だ。では早速着替えるか(ゴソゴソ)
……ウム、完璧だ(おっと、口調もらしく)ヘッ、完璧じゃねぇか!」
ステラ 「鬼は外~福は内~パラッパラッパラッパラッ豆の音~♪」
アウル (レイの奴おせーなぁ……オニをやるって自分で言ってた癖に)
スティング(まぁ待てよ、ステラの奴をビックリさせる気なんだろうぜ)
と、突然部屋が真っ暗になる
ステラ 「な、何?何?」
アウル 「なんだ? こんな時に停電かよ?」
スティング「いや、ブレイカーが落ちたみたいだが……誰だ!?」
外の明かりに照らされた障子に人影が映る
アウル 「レイか?こんな時に脅かすな……よ」
アウルは障子戸を開けた瞬間凍りついた。
そこに立っていたのは般若の如き形相の赤鬼(モモタ○ス)ではないか!
レイ 「俺、参じょ(バシッ!バシッ!バシッ!)ってオイ!まだ言い終わってねぇよ!」
ステラ 「イヤァーーーーーッ!!!
おにはそとおにはそとおにはそとおにはそとおにはそとおにはそと!!」
アウル 「ほ、本物の鬼が出たぁーー!!」
レイ 「ま、待て、今これ脱ぐ……(マズイ、ファスナーが掴めねぇ!)」
スティング「もしもし、警察ですか!?鬼の格好をした不審人物が……」
レイ 「や、ヤベェ! ココは一先ず撤収!」
ひろし 「随分騒がしいな、どうし……(ひろしの前を鬼に扮したレイが通り過ぎる)……何だ今のは?」
しんのすけ「お、赤いぶりぶりざえもん~」
ひろし 「ああ、前に話してた赤鬼みたいな奴か……って、今のが本物か!?」
……結局レイはその姿のまま一夜を過ごしたそうな
レイ 「俺、惨状……グスッ」