第△×話 「遂に開店!天使湯だゾ」
その日、あ~くえんじぇる☆に呼び出されたWしんが見たものとは……!
ステラ 「お帰りなさいませご主人様」
シン 「……まだここでバイトしてたのか」
ステラ 「だって時給いいんだもん」
しん 「いやあ~ステラおねいさん、メイド服もよく似合ってるゾ~~♪」
ステラ 「そう? この後はえーと……勘違いしないでよね別にあなたの為にしてるんじゃないんだからね」
シン 「ステラ! 棒読み、棒読み!」
マリュ―「あのーそろそろいいかしら? 本題に入りたいんだけど……」
しん 「あ。そういやオラたち呼び出したの魔乳のおねいさんだっけ?」
マリュ―「魔……!そ、のの呼び方好きじゃないんだけど……まあいいわ。
ほら、前から話していたうちの銭湯の話なんだけど。いよいよ今週末にオープンする事になったの」
シン 「ああ、アークエンジェル内の入浴施設『天使湯』を一般公開するというアレですか。へー遂に……」
マリュ―「でね、オープン前日に知り合いにまず施設を体験してもらって感想を聞きたいのよ。
明日みんなを招待したいなと思って」
シン 「つまりモニターをやってほしいって事か……」
しん 「え、じゃオラ達タダでお風呂は入れるってこと?」
マリュ―「それだけじゃあないわよー風呂上りの牛乳だろうがジュースだろうがその日限り全部タダ!」
しん 「おお~~!ふともも―――!」
マリュ―「どう? 2人とも頼まれてくれる?」
Wしん 「「やりますやります! もうなんだって頼まれちゃう~♪」」
マリュ―「それじゃあこの招待リストに乗ってるひと全員にこの特別招待券渡してきて。
郵送するお金がもったいないから手渡しで大至急でね♪」
しん 「郵送するお金……って。……うーんふとももなのかケチなのか……だゾ」
シン 「なんかジャイア○リサイタルのチケットを知り合いに売りにいくみたいだ」
マリュ―「ほらほら急いで! 今日中にお願いねッ」
シン 「は、はいッ! んじゃ行くかしんちゃん」
しん 「ほ~い」
ステラ 「ご主人様ーいってらっしゃいませー」
ムウ 「遂に天使湯が…か。ふふふ…………」
※ ※ ※
そして特別招待の日。野原一家は天使湯にやってきた。
ひろし 「へー、天使湯って『あ~くえんじぇる☆』の隣りにできたのか」
みさえ 「なんでも店が中で繋がっているから、『あ~くえんじぇる☆』で食事とかもできるんですって」
しん 「お風呂上りにコスプレウェイトレスさんのおもてなし……えへへ~」
シン 「でもそのウェイトレスはステラだろ……」
ルナ 「そうよねえ。私がやれるんなら話は別だけど~」
シン 「その場合話が別というよりは、はっきりいって論外だ」
ルナ 「なにおう!どーゆー意味よそれェ!」
キラ 「やあ。あいからわず仲がいいね」
ラクス 「みなさんこんにちは~♪」
マユ 「もう、お兄ちゃん女心を理解できないと女の子にモテないよー」
エル 「そう?もう充分モテてるような……」
リヒティ「モテる男って羨ましいですねえ」
クリス 「…………(小声で)リヒティが他の女にモテたら許さない」
リヒティ「え?」
みさえ 「あらあなた達も招待されたの?」
マユ 「はい!あ、でも……フレイお姉ちゃんだけは用事があってこれなかったんですけどね」
アウル 「ようシン!……てなにお前ルナマリアにチョークスリーパー極められて泡吹いてるんだ」
シン 「み、見てないで……た、助け……ぐ、ぐあ…………!ガクッ」
ルナ 「ふん思い知ったか」
スティ 「ほんっと仲いいなお前等」
ニール 「ほー。ここが噂の銭湯ってやつか……」
留美 「あらロックオン。
なんですのその半袖シャツにズボンにゲタ、手には洗面器に入れたタオルという、ラフすぎる格好は?」
ニール 「この格好だと気楽でいいんだよ。それにしてもあんた達も招待されてたのか?」
紅龍 「はい。なにせまたずれ荘には入浴施設が完備されてませんので。
今までは歩いて20分の銭湯通いだったのですが、お嬢様が近くにできる天使湯ならば、
毎日入りに行ってもいいな~とおっしゃりまして。で、今日視察に」
留美 「お、お兄様ッ余計なこと言わない!」
紅龍 「はっ」
ニール 「……大変なんだなあんたも」
マリュ―「みんないらっしゃい!今日は心置きなく楽しんでいってね♪」
ヨハン 「……はい、それでは下駄箱のカギはこちらでお預りしまして……
このロッカーのカギが付いているリストバンドをどうぞ」
ひろし 「赤いのが女性用か。ほらみさえ、ひま、それにルナちゃんも」
ルナ 「ありがと、ひろしさん」
みさえ 「じゃあまず……なにはともあれお風呂ね。楽しみ~」
シン 「俺ははやくルナにやられた首のあざを治したいよ。おもいっきり締めやがって……いちちち」
マユ 「女の子に無神経な事言うからだよー?じゃマユもお風呂いってくるからまた後でね♪」
シン 「風呂で泳いだりすんなよ」
マユ 「しないよう!もうお兄ちゃんの意地悪ッ」
しん 「さて、と……じゃあオラもお風呂へ行ってくるゾ」
アウル 「ちょっとまて。そっちは方向が違うだろ?」
ひろし 「よーししんのすけ、今日は父ちゃんが背中洗ってやるぞー♪」
キラ 「さあ一緒に男湯に行こうか♪」
しん 「はーなーせ~~!オラまだ子供だから女湯入ってもいいんだゾ!」
リヒティ「まあまあ。そう言わずに♪(羽交い絞め)」
しん 「は~な~せ~~~~!」
シン 「……みんな、よほどしんちゃんに1人だけいい目を見させたくないんだなあ」
※ ※ ※
かぽーん……
そんなこんなでここは男子禁制の聖地、女湯である。
留美 「あら結講広いじゃない?お風呂の種類も多そうだし」
みさえ 「いいわねーすぐ近所にこういう気の利いたお風呂ができるって」
ひまわり「たーい!」
………ごーん……!
クリス 「……?なにか遠くで聞こえなかった?」
ルナ 「さあ?あー炭酸風呂ってけっこう気持ちいいわ~」
マユ 「エルちゃん、向こうのジェットバス入ってみようよ」
エル 「いいよ。あ、でも先客がいるみたい」
ヒリング「日々の激闘の疲れを癒す、ほんのひとときの戦士の休息……
ああ~~お風呂がこんなにいいものだなんて知らなかった~~♪」
アニュー「まあねえ……向こうの世界にいた時はほとんど狭っくるしいユニットバスにシャワーしかなかったもの」
カガリ 「あーわかるなそれ。基地や戦艦に付いてるアレなんて風呂じゃない!」
ラクス 「まあ世界で唯一、露天風呂がついてる戦艦がこのアークエンジェルなんですけどね♪
それにしてもいい気持ち……」
4人 「「「「はあ~~♪幸せ…………♪」」」」
……あー………ぅわぁぁぁ………
クリス 「ねえ……すぐ近くで悲鳴みたいな声が聞こえなかった?」
ルナ 「さあ~?あーあんまり気持ちよすぎてこのままお風呂で眠ってしまいそ……」
ぴんぽんぱんぽーん。
マリュ―『えー本日は天然っぽい温泉銭湯、天使湯にお越し頂きまことにありがとうございます。
まもなく当艦は離陸いたしますので、できれば皆さんそれぞれの甲板上にある露天風呂へ移動お願いします』
みさえ 「離陸……てなにかしら」
ラクス 「アークエンジェルが空に飛び立つのかもしれませんわね」
留美 「と、飛ぶって銭湯が? なんの為に」
カガリ 「うむ。たぶん……」
ゴゴゴゴゴゴ………!
そうこう言ってるうちにあ~くえんじぇる☆と天使湯、ナタルの交番が合体して戦艦アークエンジェルに。
そしてブリッジで指揮するマリュ―の命令に従い、空に飛び立った。
マユ 「うわ~……すごーい!」
エル 「お風呂が空飛ぶだなんて……ま、まさに天空露天風呂」
ヒリング「春日部の街が一望できるわ。眺め最高ね~」
ルナ 「空の上だから女湯の露天風呂が剥き出しでも覗ける奴いないしね。ああいい風……」
クリス 「でもよく見るとあそこと……あそこの砲塔(イーゲルシュテルン)が可動してるわ」
留美 「近寄るものがあれば撃ち落す気満々ね~」
マリュ―発案で開発された、天空露天風呂を搭載型アークエンジェルが春日部上空を行く。
天使湯ならではのやり方で集客率も上がるだろう。
女性陣の反応はまずまずのようだ……さて。その頃男湯はどうなっているのか……?
(Bパート「女湯への決死行!漢たちの挽歌だゾ」前編 に続く)