幼い頃の正義の味方・番外編
【クルーゼ面接日和】
~クルーゼがしんのすけと出逢った数日後。彼の姿は『アクション仮面』撮影現場にあった~
監督 「それで、君が志願した理由はなんなんだね?」
クルーゼ「先ほど、ある子供に言われました。おじさんの子供の頃の夢はなんだったのかって」
監督 「子供の頃の夢か…それで君は何だったんだね?」
クルーゼ「私の夢は正義のヒーローでした。世界を、みんなを守る…そんな正義の味方です」
監督 「ふむ…ありきたりだ…だが、いい夢を持っていたんだな」
クルーゼ「…私は、その子に会うまでは世界に絶望していた男です。
この世界など無くなってしまえばいいと。夢も希望もないと…
しかし、あの子は言いました。自分の父親も夢はヒーロー。現実は会社員。
しかし、家族を守るヒーローサラリーマンであると…
私は衝撃を受けました。現実にいるヒーロー。
ならば、私もあんな子供が純粋に育てるように、夢を与えたいのです。
それが私の、志望理由です」
監督 「そうか…君の熱意伝わった!以上で面接を終わりとする」
―その後監督と脚本の話―
監督 「すまないが、脚本を変えて欲しい。あの彼をどうしても入れたいのだ」
脚本 「ほ、本気ですか!?とんでもないことになりますよ…??」
監督 「分かっている。だが、私はあの彼の熱意にうたれた…
彼ならきっと、ブラウン管越しでも、自分の気持ちを伝えることができるだろう…」
―FIN―