Seed-Crayon_3-827

Last-modified: 2008-06-19 (木) 19:46:44

野原家 in DESTINY・50話
 
~メサイア。テュランダルと対峙する、キラとしんのすけ~
 
議長 「だが、君のいう世界と私の世界、皆が望むのはどちらだろうね?」
キラ 「!」
しん 「そんなの!オラはキラお兄さんの世界のほうがダンゼンいいゾ!!」
キラ 「しんのすけ!?出てきちゃダメだ!!」
議長 「ん…?なんだね?君は。ここは子供の来るような所ではないぞ」
しん 「オラ、野原しんのすけ、5さい!」
議長 「そうか…しんのすけ君、君は早く帰るんだ。
    私としても君のような子供を死なせるのは、いささかしのびない」
キラ 「しんのすけ、フリーダムで待っているんだ!一人で戻れるね?」
しん 「いやだ!オラ、このおじさんに一言物申してやらなきゃ気が済まないゾ!」
キラ 「しんのすけ!!」
議長 「解からないのかね?君のような『世界』を知らない子供の出る幕ではない!」
しん 「そんなことないゾ!お前のヤボウはオトナもコドモも、おじいさんやおばあさんも赤ちゃんも、
    みんなにみんなに色んなこと命令することなんだろ!オラにも!とーちゃんやかーちゃんやひまわりやシロにも!
    だからオラにも関係オオアリだゾ!」
議長 「やれやれ…そこまで言うのならば、物申してみたまえ」
 
しん 「おじさん、エラそうすぎだゾ…」
議長 「……(ギャグ調の汗が垂れる)」
しん 「オラ、大人になったらいっぱいやりたいことがあるんだゾ。
    カスカベ防衛隊の隊長になって、飛行機のパイロットになって、ジャ○ーズに入って、
    お給料日になったらお菓子やオモチャをいっぱい買って、
    トンベリ片手におねいさんたちに囲まれて…アーハーwww」
キラ 「トンベリ、じゃなくてドンペリじゃない…?」
しん 「おぉ、そうともいう」
レイ 「……」
しん 「でも、おじさんの世界はそれができないんだろ!
    お前がオラに父ちゃんみたいな足臭いサラリーマンになれって言ったら、オラ、ならなきゃなんないんだろ!」
ひろし「(壁から顔を出して)足臭いサラリーマンで悪かったな!!」
みさえ「あなた!」
キラ 「ひろしさんまで!?」
ひまわり「たーたーw」
ひろし「あ、どーもー…(再び壁に隠れる)」
しん 「オラ、そんなのいやだゾ!キラお兄さんもオデコのお兄さんもピンクのおねいさんもいやだって言ってたゾ!
    シンお兄さんもお悩みしてたゾ!マサオ君もネネちゃんもボーちゃんも風間君も、絶対にいやだって言うゾ!」
議長 「それは君が世界を知らないから、そう言えるのだよ。
    もとより君のような子供に理解してもらおうとは思わないがね。
    君も大人になれば、私の言うことが理解できるようになるだろう」
 
ひろし「おっとぉ?それは聞き捨てならねえなあ!(劇画調でデュランダルに歩み寄る)」
みさえ「あなた!ダメよ!!」
ひま 「たーぁ?」
キラ 「ひろしさん!!」
議長 「さっきから…なんだね君は」
ひろし「ああ?俺はたった今ご紹介に預かりました、足臭いサラリーマンだよ!文句あるか!?」
議長 「……」
ひろし「さっきから聞いてりゃ、自分の思想が人類の思想、みたいに言いやがってよ…
    少なくともここに一人、お前の思想に反対する大人がいることを忘れんなよ!」
みさえ「こ…ここにもう一人いるわよ!!」
ひま 「たーっ!」
ひろし「俺はなりたくて足臭いサラリーマンになったわけじゃねえがな、それでも今は幸せだ!
    この幸せはどっかのお偉方に用意してもらったモンじゃねえ!俺自身がつかみ取ったモンだ!
    大体なあ、あらかじめ決まった幸福なんて、幸福とはいえねえんだよ!!
    ましてや子供達にそれを押し付けようなんざ、黙っていられるかっての!」
議長 「言いたいことはそれだけかね?(ひろしに銃を向ける)」
ひろし「う…撃てるモンなら撃って…」
 
 
ターーーーーン!(銃声)
 
 
議長 「な…?(血を噴き出しながら倒れる)」
タリア「ギルバート!!」
議長 「…やあ、タリア。撃ったのは…君かい…?」
タリア「いいえ…撃ったのはレイよ…」
議長 「レイ…?」
レイ 「ギル…ごめんなさい…ヒグッ…でも、彼らの…エグッあし、たはっ…!」
議長 「…ああ、そうか…」
タリア「あなたたちは行きなさい…この人の魂は私が導くわ…ああ、それとしんのすけ君」
しん 「ほい?」
タリア「子供がいるの。男の子よ…できれば会って、お友達になってやってくれる?」
しん 「ほっほーい!わかったゾ!
    でも、そうなると奥さん、うちのみさえの愚痴の相手をさせられることになりますぜ?」
タリア「え・・・?」
みさえ「そういうことなんで、あなたもご一緒に」
タリア「私は…彼と…!」
ひろし「ぬおおおおぉぉぉぉ!(デュランダルを背負う)
    だ・大丈夫です、奥さん!こう見えても学生時代、卓球部の奴と友達でしたから(クールに)」
みさえ&ひまわり「へっ」
キラ 「君も行くんだ!君にだって明日はある!!」
レイ 「う…うっ…」
 
………
……

 
キラは一同をフリーダムに乗せる。
流石にその場にいた全員を乗せると窮屈だ。
しかし、メサイアを脱出すると同時に、少し楽になる。
コックピットから野原家は姿を消していた。
 
 
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