Seed-Crayon_4-301

Last-modified: 2008-06-22 (日) 00:45:19

コンディションレッド
 
  
メイリン「コンディションレッド発令!フェイスの隊員は、所定の位置へ!」
 
 
 種死でよく聞かれた台詞だが、考えてほしい。
 ここは春日部だ。もう戦闘状態になることなんて無いのに何故?……それは……
 
アーサー「本日、当店では大特価セールを実施中でございます。
     店内、大変混み合っておりますので、どうぞお気をつけください…」
 
 つまり、ここでの”コンディションレッド”とは…
 
 ワイワイ ガヤガヤ
 
レイ 拡声器<『はい、只今婦人服が最大五割引きです!はい押さないでください!押さないで!押さないで!』
シン 「他のお客様のご迷惑となりますので押さないでくださーい!」
ルナ 「お、押さないで…キャッ!」(オバサン軍団の波に飲まれる)
シン 「ルナーっ!!あっ、あんたらって人達…うわっ!」
軍団 「邪魔よー!!」
 
 ドーン!(跳ね飛ばされるシン)
 
 つまり、バーゲンに来る対オバサン用の警報(業務放送)の意味である。
 
アスラン「わあぁぁぁっ!それは服じゃなくてかm…ぎゃあああああああああ!!!………」
 
 ……ちなみにここでの”フェイス”は、暴走状態となったオバサン軍団を食い止める役柄でしかない。
 


  
~バーゲン前日~
アスラン「今回の任務を説明する。明日、婦人服売場にてバーゲンがおこなわれる。当然軍団は暴走するだろう。
     そこで、バーゲン会場に向かう軍団の先頭を列に並ばせる事が我々の任務だ。出鼻を折れば勝機は見える」
シン  「このあいだみたいなことにはならないってわけか」
アスラン「そのとおりだ。だが、もし失敗すれば…後は分かるな」
レイ  「しかし奴が来たらどうするんですか?…『カスカベの子連れ鷹』が」
シン  「カスカベの子連れ鷹?」
レイ  「シンは知らないのか?まあ、その時シンはそこに居なかったからな」
アスラン「カスカベの子連れ鷹…
     奴は開店と同時に軍団の先頭を走り、止めに入る店員を素早く擦り抜け獲物(特価品)を掻っ攫って行く…」
シン  「一般の店員では歯が立たいから、俺らがが駆り出されるんでしょ。やってやる、俺が食い止めてやる!」
アスラン「…もし奴が来た場合はフォーメーションBで対応する。説明は以上だ。質問は? 
     …ルナマリア、何だ?」
ルナ  「なんでヘルメット被ってるんですか?」
アスラン「これは…護身用だ」
三人  (まだ、このあいだの事引きずってるんだ…)
 
~当日・午前10時前~
 スーパーミネルバの入口前はオバサン軍団で一杯だった。
 その最前列に『カスカベの子連れ鷹』もいた。
 朝からコンディションレッドが発令され、店内は物々しい雰囲気に包まれていた…。
 
~AM10:00~
 スーパーミネルバ開店と同時になだれ込むオバサン軍団。導いているのは『カスカベの子連れ鷹』だ。
 
~3階婦人服売場~
アスラン「来るぞ!フォーメーションB展開!」
シンルナレイ「「「了解!」」」
 
 (バーゲン会場があるフロアまでに入場規制ができれば…!)と、アスランはそんなことを考えていた。
 
【一番手 ルナマリア・ホーク】
 
ルナ 「接近戦に持ち込めればこっちのものよ!」
 
 素早く子連れ鷹が向かう方向に立ち塞がった。が、それを見透かしたようにルナマリアの脇をすり抜けて行った。
 
ルナ 「え……?キャァーッ!
 
 状況を把握する間もなくルナマリアは後から来たオバサン軍団の波に飲み込まれていった……
 
 ルナマリア・ホーク…撃墜…
 
 子連れ鷹の向かう先にはアスランが待ち構えていた。
 
【二番手 アスラン・ザラ(ヘルメット着用)】
 
アスラン「ルナマリアがやられたか…クソッ、俺が止めてみせる!」
 
 迫り来る軍団に対し体勢を低くしたアスラン。
 迫る子連れ鷹、立ちはだかるアスラン。だが次の瞬間信じられないような事が起こった!
 ズンッ 鈍い音がし、アスランの頭にその衝撃が伝わった。
 そう、子連れ鷹は体勢を低くしたアスランのヘルメットを跳び箱代わりにし飛び越えていったのだ!
 
アスラン「わぁぁ~~~っ!!!」
 
 反動でヘルメットが取れ、そして軍団に飲まれていった…
 
アスラン「わ…やめ…ひっぱr…ウッ!」
 
 アスラン・ザラ…撃墜…
 
 はたして、子連れ鷹を止められる事が出来るのか…。
 
【最終防衛ライン レイ・ザ・バレル&シン・アスカ】
 
 子連れ鷹のナチュラル離れした動きの前にあっさり敗北したルナマリアとアスラン。
 果たしてフェイスに勝機はあるのか?
 
 レイは後ろで待機していたシンを呼び寄せた。一人よりも二人の方が止められる確率が高いと判断したからだ。
 
シン (ルナも、アスランも止められなかった子連れ鷹…俺が止めてやる!)
レイ 「来るぞ!シン!」
 
 迫り来る子連れ鷹。その鋭い目はバーゲン会場しか見ていなかった。
 
シン「え……?」
 
 シンは目を疑った。”カスカベの子連れ鷹”の正体はみさえだった。
 
みさえ「おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃーっ!」
 
 みさえにシン達の姿は目に入っていない。
 
シン (みさえさん…いや子連れ鷹!こんな馬鹿馬鹿しい戦い、ここで終わりにしてやる!)
レイ 「親しい人だが遠慮は無用…わーっ!!」
 
 ドカッ!
 
 レイが跳ね飛ばされた。みさえに気を取られ過ぎて別方向から来るオバサンに気付かなかったのだ。
 
シン「レイーっ!!くっそおおおおおっ!!」(種割れ)
 
 シンはみさえの前に出た!そして真正面からぶつかり、両方とも跳ね飛んだ…。相打ちだった。
 シンもみさえもその場に倒れた。しかし、オバサン達はそんな事は気にせず、バーゲン会場になだれ込んで行った……
 
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
 
 かくしてフェイスは敗れた。この馬鹿馬鹿しい戦いに………
 
 被害状況
 ルナマリア・ホーク 撃墜(打撲により全治4日)
 アスラン・ザラ   撃墜(PTSDにより気絶)
 レイ・ザ・バレル  撃墜(捻挫と打撲により全治1週間)
 シン・アスカ    相打ち(脳震盪と打撲により全治2週間)
 野原みさえ     相打ち(打撲、捻挫、ギックリ腰と激しい動きによる疲労により全治不明)
 
 
~1階食料品売場~
メイリン「じゃ、みさえさんはバーゲン会場に居るんだ」
しん  「そーだゾ、母ちゃんはバーゲンになると”妖怪バーゲンオババ”になるんだゾ」(んぐんぐ)
メイリン「で…何で私のとこで試食品食べてるのかな?」
しん  「まーまー、おかまいなく」(んぐんぐ)
メイリン(しんちゃんそれで10本目だよ…ソーセージ)
 
 ―シン達が死闘を繰り広げている間、しんのすけは試食品を遠慮なく食っていた―
 
 
~END~
 
 
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