Seed-Crayon_4-786_3

Last-modified: 2008-06-29 (日) 16:01:33

嵐を呼ぶ!春日部温泉旅行だゾ
1日目<その1>
 
ひろし  「バスで走ること3時間…さいたまにこんな温泉宿があったとは知らなかったぜ」
みさえ  「けっこう山の中にあるのね。まあ気軽に下の町に行けそうだけど」
アカマミレ「いらっしゃいませ。当温泉旅館へようこそ…」
ひろし  「お、お前!YUZAMEの元ボスじゃねーか!こんな所で何しているんだ!」
アカマミレ「いやあ、改心した私はすっかり元の風呂好きに戻ってしまいましてね。
      それで温泉旅館の経営を任された、という訳なんですよ」
 
草津   「この温泉宿について説明しようか野原君。
      ここは男女個別風呂、露天混浴風呂、家族風呂にジェットバス、あらゆる温泉風呂が揃っている。
      近くには小さいがゲレンデもあるので、スキーやスノボを楽しむ事も出来るぞ」
ひろし  「何か設備が揃いすぎてねえか?こんな山奥の宿なのによ」
草津   「まあ、この温泉旅館は温泉Gメンの直轄管理にあるからね。さらに言えば管理責任者は私だ」
ひろし  「あんたの趣味か。なんか納得した」
アカマミレ「では部屋に案内しましょう。皆様、どうぞこちらへ…」
 
          *          *          *
 
ルナ  「へええ~いい眺めねえ!気に入ったわ、この部屋」
シン  「ん~~!バスに長時間乗っていたから、体がなまっちまってるな…
     なあしんちゃん、ルナ、ゲレンデがあるらしいから、1つ、滑りにいかないか?」
しん  「行く行く!オラのかっこいい滑りでゲレンデのおねいさん達も、オラにメロメロだぞ!えへへへ…」
ルナ  「私、けっこうスノボが得意なのよ?シンに教えてあげようかしら?」
 
ディアッカ「なあニコル、一諸に女風呂の覗きポイントの下見にいこうぜ。イヒヒヒヒ……」
ニコル 「思いっきり出歯亀根性丸出しですね。ディアッカ…」
 
マリュー「私はみさえさん達とお茶呑みながら少しのんびりしてくるけど、ムウはどうするの?」
ムウ  「俺はさっそく温泉に入ってくるよ。日々の仕事で最近、肩がこってなあ」
 
オルガ 「俺とクロトはゲレンデに滑りに行くが、お前はどうするよ?シャニ」
シャニ 「zzzzz……」 ←即行で眠った
クロト 「おい、こいつアイマスク付けて寝ているぜ?ヘッドホンで歌聴きながらよく眠れるもんだ」
 
ネネ  「温泉たまご…これがチョコビ以上の食べ物…?」
まさお 「うん、けっこう美味しいね!ネネちゃん」 
ネネ  「そう思うのはあんただけよ!このおむすび山!」
ボー  「(もぐもぐ)温泉の味……する」
ステラ 「うん…するね、温泉の味。(もぐもぐ)」
 
 
 ―夕食の時間まで自由行動となった。それでは、それぞれの様子を見てみよう―
 
 
~旅館から少し離れた所にある露天風呂~
ムウ   「いやぁ~生き返りますねえ~」
ひろし  「まったくですな…いい湯に浸かりながら、おちょこで酒を飲む…幸せすぎてバチが当たりそうですな」
アズラエル「さ、さ、野原さん、ムウ君も1杯どうぞ」
ひろし  「いやこれはどうも…おでん屋さんもどうぞ1杯」
 
??? 「ふ、楽しそうじゃないか…私も仲間に入れてもらえないかね?」
ムウ  「お、お前はクルーゼ!?どうしてここに!」
クルーゼ「君達が来る、ずっと前からこの風呂に入っていたのだがね…
     この湯は素晴らしい。何ヶ月にもおよぶ湯治の末、私の体がだんだん変質していってね…
     気が付けば、すっかり普通の人間と変わらぬ健康体になってしまったよ」
ムウ  「そんなアホな…」
クルーゼ「それにしても…双葉商事営業係長、野原ひろし。『エンデミュオンの鷹』ムウ・ラ・フラガ。
     『ブルーコスモス』の元総帥、ムルタ・アズラエル。そして私…と、考えてみれば凄いメンバーだな」
ひろし (俺だけあんまり凄くなさそうだぞ…)
クルーゼ「これだけの面子がヤキンの時に揃っていたら、天下を取る事だって出来ただろうに」
 
???  「ならば、その方法を教えようか?」
クルーゼ 「何者!……おお、わが友ギルバートではないか!」
ギル   「ひさしぶりだなラウ。さて、天下を取る方法とは何か?それは……運命に身をゆだねる事だよ」
アズラエル「運命に…身を…ですか?」
ギル   「そう…ある日、私の前に”プラント最高指導者”という大きな運命が転がり込んできた。
      それ以来、私は運命に逆らわず、流されるままに行動した…
      だから天下をあと1歩で取れる処まで行ったのだ」
ムウ   「だが、あんたは失敗した……」
ギル   「そうだな。『運命』は流されるものではなく、抗うもの…
      だから私は天下に手が届かなかったのだろうな。ふふ、皮肉な話だよ」
ひろし  「ほら、飲みなよ。ギルバートさん……」
ギル   「野原君…?」
ひろし  「俺達はまだ生きている。生きていれば、またいい夢も見られるさ…
      だから飲もうぜ。俺達の夢の為にさ」
ギル   「ふっ…そうだな。今日は飲むか…どこまでも…」
ムウ   「おいクルーゼ。俺の酒を飲む勇気がお前にあるか?」
クルーゼ 「私を誰だと思っている?貴様こそ、私より先に潰れるなよ?」
アズラエル「酒の肴におでんがありますけど、食べます?」
 
 
 男達は語り合い、飲み明かした。そして男達の新たな友情が深く結ばれたのであった。
 
 
 花のひろし ~雲の彼方に~     完
 
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
 
みさえ 「飲みすぎて温泉の中で吐くなんて!何やっていたの?あんた達は!」
ひろし 「ど、どなるなよ…頭がガンガンする…」
 
          *          *          *
 
アスラン「ん?あれはラクスか?どこへ行くんだ・・・」
よしりん「あっちの方には、何もないはずですけどねえ。」
ミッチー「ねえねえ!こっそりついていってみましょうよ!」
 
 ラクスが向かう先には、山奥にぽつんと建っているログハウスが。そこに1人の少年が居た…
 
??? 「ああ…此処はなんて穏やかな処なんだ。
     都会の喧騒が嘘みたいだ…ラクスに悩まされる事もないし、ずっと此処に……」
ラクス 「キ~ラ!捕まえましたわ」(キラを後ろから抱きしめた)
キラ  「ぎやあああああああ!ラ、ラクスぅぅぅぅぅ!な、何でここにぃ?!」
ラクス 「わたくしの情報網を甘く見ないでくださいましね? キラの居る場所なんて、とっくにお見通しですわ」
キラ  「い、いや…大晦日の約束を破ったお仕置きが恐い訳じゃなくって!ぼ、僕はその!」
ラクス 「……(ぎゅっ)」
キラ  「え?…ラ、ラクス…?」
ラクス 「心配…したんですのよ?キラ…
     キラが突然居なくなって…私、心配で…さみしくて…ぐすっ…」
キラ  「……ごめん、ラクス…僕はまた女の子を傷つけてしまったんだね……ほんとにごめん。ラクス…」
ラクス 「約束してください、キラ…もう二度とだまって私の前からいなくならないって…」
キラ  「うん、約束する。もう絶対にラクスを心配させないから…ごめんよ。ラクス…」
ラクス 「キラ…」
キラ  「ラクス…」
 
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アスラン「雨降って地固まる、か。良かったな…キラ、それにラクス…」
ミッチー&よしりん 「はいはいバカップル乙」
アスラン「君らがそれを言うか!それになぜ2ちゃん用語?!」
 
ラクス 「と、まあそれはそれとして、お仕置きはきっちりしときましょうか?キラ」
キラ  「うわ!なんか全然待遇が変わってないし!上の感動が台無し!」
 
          *          *          *
 
~ゲレンデ~
しん  「ケツだけ滑り~ぶりぶり~!ぶりぶり~!」
シン  「すごい技だと言うべきか、風邪ひくからやめなさいと言うべきか…」
ルナ  「ほらほら!しんちゃんを見てないでシンも滑りなさい!」
シン  「うわ、背中を押すなよルナ!」
 
よしなが「みんな、はしゃぎすぎて怪我しないようにね!」
純一  「はは…若い子は元気があっていいなあ」
シン  「あ…こんにちは、よしなが先生。それと…ええっと…そちらの人は…?」
しん  「よしなが先生の旦那さんだゾ」
ルナ  「ええ~~~!よしなが先生、結婚してたんですか?し、知らなかった…」
よしなが「あれ?言ってなかった?職場では旧姓を名乗っているから、余計分かりづらかったのかしら…」
純一  「初めまして、石坂純一です。君がシン・アスカ君だね?みどりから色々話は聞いているよ」
シン  「は、はあ…こちらこそよろしく(普通の人だ…今の春日部じゃ珍しいくらいに普通な人だ)」
しん  「よしなが先生、今年こそ産まれるといいね。フト桃ちゃん」
よしなが「たとえ産まれてもその名で絶対呼ばせん」
 
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純一  「みんな、そろそろ旅館に帰らないか?もうすぐ夕食になるはずだし」
ルナ  「あら…もう4時?私達ずいぶん長い時間滑っていたのね」
シン  「何言っているんだよ…ルナに付き合わされてくたくただぜ…早く温泉に浸かりたい」
しん  「オラも温泉入りたいゾ~!」
よしなが「じゃあ帰りましょうか。私と純一さんは他の子達に声を掛けてくるから、シン君達は先に行ってて」
3人  「は~い」
 
          *          *          *
 
ルナ  「じゃあ温泉に入りに行きましょうか!しんちゃん私と一諸に入る?」
しん  「おおお~!入る入る~~!」
シン  「ダメだ。しんちゃんは俺と男同士の友情を育もうな~~?」
しん  「オラ男同士の友情なんて興味ないぞ!オラ、ルナおねいさん達とお風呂にはいるんだ~~!」
シン  「ダメ」
ルナ  「クスクス…(ほんと、仲がいいんだからこの2人)」
 
 
しん  「あ!ズラのお兄さんにレイお兄さんだゾ!」
アスラン「ズラ……なあ、その呼び方はやめてくれないか?しんちゃん…」
レイ  「気にするな。俺は気にしていない」
シン  「2人ともこれから風呂か?だったら一諸にはいろうぜ?」
 
 
カッコーーーーン…
 
 
アスラン「ああ~生き返るなあ…」
レイ  「この湯に浸かっていると、長生きできそうだ…」
シン  「ほら、しんちゃん。背中洗ってやるよ」
しん  「おお~泡踊りだゾ~~」
 
          *          *          *
 
~売店~
シン  「んぐっんぐっんぐっ……ぷはぁ~!やっぱり風呂上がりはフルーツ牛乳の一気飲みに限るよな!」
アスラン「そうなのか?俺はこういう所に来たのは初めてなのでな」
レイ  「それは何気に自分の生まれがいい事を自慢しているのですか?」
しん  「まあまあ、つまらない事気にしているとすぐにハゲるゾ~~?」
 
ルナ  「……」 ←複雑な表情
シン  「お、やっと風呂から上がったのかルナ。入浴するの長いんだな、お前」
ルナ  「ねえ…変な事聞くけど、シン達は覗きとかしようと思わないの?
    (来たらとっちめてやろうと待ち構えていたんだけど)」
シン  「なんで?ルナは覗いてほしかったのか?」
ルナ  「そんなわけないでしょ!」
シン  「じゃあそんな事しないさ。俺もアスランもレイも」
ルナ  (真面目と言うべきか、それとも面白みに欠ける連中だとでも言えばいいのか…何か素直に喜べないわ…)
しん  「オラは女湯、覗きたかったんだけどな~~…」
 
          *          *          *
 
アスラン「む? シン、あれは何だ?」
シン  「あれ…? ああ、マッサージじゃないか。
     普通の温泉宿には電動椅子くらいしか無いのに、ここではこんなのもやっているんだな」
??? 「はあ~~い、お兄さぁ~ん。お風呂上りに1つ、体をほぐしていかなぁ~い?」
しん  「う!あ、あのオカマのお兄さんは…」
アスラン「そうだな…最近体が固くなっている気がするし。じゃあお願いします」
ジョー 「はあ~い、それでは横になってくださいね~」
しん  「…オラ、知らないゾ…」
シン  「…え?」
 
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・・・
 
アスラン「うひゃははは!そこダメ!やめてくれ…死ぬ!そんな所押されたら…ひえはへへへ!
     殺せぇ!殺してくれえ!
ジョー 「あ~ら、けっこう体が硬いわねえア・ナ・タ。アタシがたぁ~ぷり体をほぐしてあげますからねえ~~」
アスラン「も、もうやめ…うえはへへ…気、気持ち良すぎる…!」
 
シン  「スゲエ…あのアスランが悶絶しているぞ。あの指圧師、ただ者じゃないな…」
しん  「あのお兄さんの指で体を押されたら、指先1つでダウンなんだゾ」
レイ  「アスラン…抜け毛を振りまきながら必死で耐えているな」
 
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・・・・・・
・・・
 
ジョー 「は~い、お終いよ~。他の人もする?マッサージ」
シン  「い、いえ!俺達は遠慮します!」
ルナ  「うわ…アスラン、大丈夫ですかあ…?」
アスラン「…俺はもうダメだ…こんな気持ちのいい事を知ってしまったら…昔の俺にはもう戻れない…」
しん  「なんか、危ないセリフを言ってるゾ?」
シン  「しょうがない、夕食まで部屋に放り込んでおくか」
 
          *          *          *
 
~混浴風呂~
ステラ 「シン…入って…来ない…」
ボーちゃん「そろそろ、あがらないと、のぼせる」←誘われた
アウル(男湯から)「オーイ!夕食に間に合わなくなっちまうぞー!」
 
ガンッ!(木製の洗面器があたった音)
 
ステラ 「のぞいちゃ…だめ…」
アウル 「いてて…何のための混浴だよ…」
 
~男湯~
風間  (ああ…混浴入りたい…けど誰かに見つかったら…特にしんのすけやネネちゃんに…)
まさお 「風間君、震えてるよ?…」
 
 
 ―夕食前。覗きポイントの下見を終え、ご機嫌なディアッカに災難が降りかかろうとしていた―
 
 
~廊下~
ディアッカ「ハンハンハーン♪数だけーはぁー多いぜぇ~♪っと  …あ?」
 
 ガバッ! 謎の影によって突如物陰に引きずり込まれるディアッカ!
 
ディアッカ「んなっ!?なんでお前がココにうわなにをするやめろはなせくぁwせdrftgyふじこlp」
 
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
 
 ~そして数分後~
風間  「あれ?ディアッカさん、そんなところでうずくまって、何やってるんですか?」
痔?  「む、じゃなくて…よ、よう。風間じゃないかグゥレイト」
風間  「?…失礼ですけど、しゃべり方、っていうか主に語尾がヘンじゃありませんか…?」
痔?  「そ、そんな事あるかキョシヌケェ!…じゃなくてそんなこと無いぜグゥレイトォ!」
風間  「…そう、ですか?」
痔?  「そうだ …いや、そうそう。ところで今はみんな何処に居る…んだ?」
風間  「えーっと、今は大体みんなお風呂だと思います」
痔?  「そうか。礼を言…じゃなくてサンキュー!それじゃ俺も言ってくるぜグゥレイト!」
風間  (やっぱりなんかヘンだなぁ…?)
痔?  (ふっ、やはり伊達に長く付き合ってない。我ながらカンペキな変装だな…)ニヤリ
 
 
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