Seed-Crayon_5-531_2

Last-modified: 2008-07-02 (水) 23:38:14

アクション仮面・史上最大の戦いだゾ
【中編】

 

 ~アクション仮面の敗北から、1週間後~
みさえ  「…この一週間、しんのすけとシン君、元気ないわね」
ひろし  「憧れのアクション仮面が負けたんだ…気持ちは分かるさ。
      俺も子供の頃にヒーローSANが負けた回を見た時、物凄い ショックで泣いた事があったしな…」
ルナ   「テレビの前で2人が正座して真剣にアクション仮面を見る姿は何か、鬼気迫るものを感じるわね……」

 

 

アクション仮面「アクション…ビーム!…ぐうっ」
ミミ子    「無茶よアクション仮面!まだ傷が治ってないのに特訓なんて…!」
アクション仮面「やらなければならないのだ…!
        サンフサイズの計画は間もなく最終段階に入る。
        その前に何としてもネオ仮面を倒し、奴等の組織を叩き潰さなければ!
        その為にはこの新必殺技を完成させるしかない!」
ミミ子    「アクション仮面…(他の怪我はともかく、腰痛がひどい状態なのに…)」

 

アクション仮面(クルーゼ、いやネオ!私は決して屈しない!たとえ負けても 何度でも立ち上がってみせる……!)

 
 

 ……サンフサイズの本部の中枢。ネオ仮面と金髪の少女がいる。それはガイアが変身した姿だった。

 

ガイア    「ネオ様。アクション仮面は…来るんでしょうか……?」
ネオ仮面   「来る。アイツはそういう男だ。敗北程度では奴の信念を打ち砕く事はできん…
        後3時間であの計画が実行段階に入る。…そろそろだな」

 

戦闘員    「ネオ大佐!Cエリアにアクション仮面が現われました!
        戦闘員が応戦してますが、毎度のことながら全然相手になりません!
        ヨメチアキー様からも出撃要請が……」
ネオ仮面   「やはりな。さて…ガイア行くぞ。カオス、アビスも出撃命令を出せ。今日で奴との決着をつける……!」
ガイア    (……気のせい?ネオ、すごく辛そう……)

 

 ―CM―

 

シン    「…いよいよだな、しんちゃん」
しんのすけ 「うん!後半は一秒たりとも見逃せないゾ!」
シン    「その通りだ…!だから今の内にトイレに行ってこよ~っと♪」
しんのすけ 「あっずるいぞシン兄ちゃん!おらが先だってば~~!」
ルナ    「……仲いいわねえ、あの2人」

 

 ―後半―

 

ネオ仮面   「懲りん奴だな…一度負けておきながら、まだ我らに逆らうとはな!」
アクション仮面「そこに正義がある限り、私は何度でも立ち上がる!
        そして…この世に悪の栄えたためしは無いのだ!ネオ仮面!」
ネオ仮面   「ふん、この世に悪の滅びたためしも無いがな。まあいい…今度こそ死ね!アクション仮面!」

 

 ネオ仮面の合図と共に、アビスの巨大なビームランスがアクション仮面に振り下ろされる!しかし…

 

アクション仮面「はっ!(ダッ)」
ネオ仮面   「ほう、今度は空に逃げないのか。まあカオスに捕まったらおしまいだもんなあ…
        ひたすら地面を走り回って、それが何時までもつかな?!」
アクション仮面「アクションビーム!」
ネオ仮面   「はははっ!無駄無駄!アビスの装甲はそんな光線程度じゃ、びくともしないぜ!
        カオス!アビス!逃げまわるアクション仮面に、集中攻撃をかけろ!」

 

 走りながらアビスにビームを撃つアクション仮面。アビスは巨大な体が災いしてアクション仮面を容易に捕捉できない。カオスはアビスの死角へ、死角へと移動するアクション仮面に攻撃できない。むやみに攻撃すれば味方であるアビスに当たるからだ。戦いは膠着状態に入った……

 

ネオ仮面   (…おかしい。もう10分間もアクション仮面は走りながら、アビスにセコいビームを放つ…
        ただそれだけをしている。何を考えているんだ?……アクション仮面め)
アクション仮面「……ふっ。そろそろかな?」
アビス    「…!」

 

 アビスは、アクション仮面に向かってビームランスを叩き付けようと思いっきり振りかぶった。…その時!

 

カオス    「ギャアァァァァァッ!」

 

ネオ仮面   「何ィ?!アビスの真後ろに居たカオスが、振りかぶったビームランスで真っ二つにされた?
        バ、バカな…これは偶然?それとも……まさか!」
アクション仮面「その通り。計算してやったのさ…そして!」
アビス    「…?(ギッ)!(ギギギ…)!!!!(グワシャアアアアア!)」
ネオ仮面   「ア、アビスがバラバラに…!な、何故?……まさか、あのビーム…!」
アクション仮面「気付いたかい?そう……
        威力を落としたアクションビームを数十発、すべてアビスの『関節部分』に撃ちこんでいたのさ。
        カオスの位置を計算しながら、ね」
ネオ仮面   (ば、化け物……!同じ戦士でも、俺たちとは戦いの年季が違いすぎる!)
アクション仮面「さあ…邪魔者は居なくなった!決着をつけるぞ、ネオ仮面!」
ネオ仮面   「……来るか!アクション仮面ッッ!」 

 

          *          *          *

 

ネオ仮面   「忘れたわけではあるまい!俺の量子リフレクターの前には、お前のどんな攻撃も通用しない事を!」
アクション仮面「それでも勝たねばならん!正義のために!」
ネオ仮面   「一気に距離を詰めても無駄だ!パンチだろうが、キックだろうがはね返して…」

 

アクション仮面「アクショーーン……」
ネオ仮面   「…!アクションビームだと!バカな!こんな至近距離で撃ったら、お前もただでは済まんぞ!」
アクション仮面「覚悟の上だ!くらえぇぇぇっ!

 

 その瞬間…2人は光の中に消えた………そして!

 

アクション仮面「……」
ネオ仮面   「……何だ?何だこれは!アクションビームが発射されない…?
        それどころかアクション仮面の両腕で面状にビームが広がってる…?
        これは…これはまるで!」
アクション仮面「見たか、アクションビームはただのビームではない!私の意思でその形状を変える事が可能なのだ!
        これぞ新必殺技、名付けて『アクションビームシールド』だ!」
ネオ仮面   「ビーム…シールド!そうか……バリアーを破れるのは」
アクション仮面「バリアーだけだ!うおおおおおおおおお!

 

そして……遂に、アクションビームシールドが、ネオ仮面の陽電子リフレクターを打ち破った!

 

アクション仮面「アクショーン!パンチ!」
ネオ仮面   「ぐはっ!」
アクション仮面「…!何だ?この手ごたえは……ネオ仮面、お前……?」
ネオ仮面   「ふっ…ふふっ。効いたぜアクション仮面。お前のパンチはどんな攻撃よりもずっとな。
        1発くらっただけで、もう俺の体は動きそうもない……」
アクション仮面「いや、違う。この手ごたえ…ネオ仮面、お前は」
ネオ仮面   「俺に勝った褒美に1つ、いい事を教えてやる。いいか、間もなく…(グサッ)…ぐっ!」
アクション仮面「な、何!女の子がネオを後ろから刺した……だと?これは一体……!」

 

ネオ仮面   「…まいったな。もうちょっとは…猶予があると思ったんだけど…な…ガイア」
ガイア    「……くっ……ひっく…ごめんなさい…ネオ様…ごめんなさい…私、私…は…」  
ネオ仮面   「泣くな、ガイア…お前が悪いわけじゃない。…ア、アクション仮面」
アクション仮面「…どういう事か、話してもらえるだろうか?」
ネオ仮面   「ああ、私は…確かにヨメチアキーの手によって生き返った。
        だが…正確に言うなら『生き返っただけ』、だ。
        クルーゼ仮面だった時の能力は全て失われ…残ったのはこの脆弱な体だけ。
        …だからリフレクターなんて力を無理矢理与えられたのさ、ヨメチアキーの奴に!」
アクション仮面「無理矢理…と言う事はネオ仮面、まさか君は……?」
ネオ仮面   「そうさ!俺が正義と…アクション仮面、お前を裏切るわけないだろう!」
アクション仮面「ネ、ネオ!いやクルーゼ!君は悪に魂を売ったわけじゃなかったんだな!」
ネオ仮面   「だが…ヨメチアキーは俺が裏切るのを何故か非常に警戒してた。
        そして俺に付けられた監視役が3つのしもべ、だ。
        私が怪しい行動をしたらすかさず殺すように作られてるのさ…こいつ等もかわいそうに…」
ガイア    「ひっく…ひっく、ごめんなさいネオ様…私、何度を命令を拒否しようとしたんだけど…
        体が自分の思い通りに動かなくなって…」
ネオ仮面   「だから、お前が悪いわけじゃないって…それよりアクション仮面、もう時間がない!
        ヨメチアキーを倒せ!奴の計画はもうすぐ始動する!」
アクション仮面「しかし、ここにクルーゼを放っておくわけには…」
ネオ仮面   「私の事は心配するな…いてて、後で必ず私も行く!早く行くんだアクション仮面!」
アクション仮面「…分かった!一足先に行ってるぞ……友よ!
ネオ仮面   「……応!

 
 

 アクション仮面は遂に悪の秘密結社、サンフサイズの中枢に踏み込んだ!
 果たしてどんな敵が待ち構えているのか!
 ヨメチアキーの恐るべき真の目的とは?クルーゼ仮面の複活はあるのか?!
 次回  「アクション仮面・史上最大の戦いだゾ」  後編!   お楽しみに!

 

 

ひろし 「ええ話だなあ…やっぱり男の友情はいいもんだよな」
みさえ 「あれ?シン君としんのすけ、正座したまま動かないけど…どうしたのかしら?」
ルナ  「恍惚とした表情で固まってます。多分、しばらくこっちの世界に帰ってこないんじゃないかと」

 

Wしん (来週も絶対に見ようっと……)

 
 

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