父ちゃんのおヒゲはCE最強?だゾ
~野原家。ひろしとキラが深刻な顔をしている~
キラ 「う~ん…まさかこれほどとは…」
ひろし 「とりあえず1週間は持ったんだけど、これじゃあ……どうする?キラ君」
シン 「ただいま~…あれ?キラさんじゃないですか。どうしたんです?ひろしさんと深刻な顔して…」
キラ 「うん…実は今、とても重要かつ深刻な問題があってね……コレなんだけど」
シン 「ヒゲソリ?それのどこが重要かつ深刻な問題なんです?」
ひろし 「ほら2週間ほど前、俺が愛用しているシェーバーが行方不明になった、って大騒ぎになった事があっただろ?
さんざん探したんだけどどうしても見つからなかったんで、
市販のヒゲソリの類を色々買って試したんだが……どれも効果がイマイチでな。
で、キラ君に相談して、向こうの世界の最新型シェーバーを貸して貰ったんだが……なあ?」
キラ 「……うん。シン君、ひろしさんに貸したコレは『PSカミソリ』って言うんだけど……」
シン 「フェイズシフトカミソリ?もしかして、MSの装甲の技術を応用したっていうアレ?」
キラ 「それも最新型。ちょっとカミソリの刃を見て」
シン 「うん……?げっ!刃がボロボロに欠けている?
キラさん!こ、このカミソリって半永久的に替刃不要の製品のはずですよね…?」
キラ 「うん、だから僕も驚いているんだ。
物理的な接触に無敵なはずのPSカミソリの刃が、こうもボロボロになるなんて……」
ひろし 「お、俺ってそんなにヒゲが硬いのかなあ?
そりゃあヒゲソリの替え刃を1回使っただけで駄目にした事は結講あるけど……」
キラ 「ふっひろしさん、安心してください。こんな事もあろうかと超最新型のカミソリを持ってきました……!
じゃじゃ~ん!『ビームカミソリ』~~!」 ←ド○えもん調で
ひろし 「ビ、ビーム?そんなの顔に使って大丈夫なのか?!」
キラ 「ああ、それは心配ないですよ。これは新開発のヒゲだけを剃る指向性ビームで出来ていますから。
これでもうひろしさんの顔は剃り残しなしのナイスガイですよ!」
ひろし 「そ、そうか?じゃあ試しに使ってみようかな……?」
シン 「う~ん、本当に大丈夫なんだろうか……?」
~数日後~
シン 「キラさん、どうなんです?
ビームカミソリがひろしさんのヒゲを急に剃れなくなった理由、分かりましたか?」
キラ 「言いにくい事なんだけど…ひろしさんのヒゲを分析した所、恐ろしい事実が判明したよ」
ひろし 「お、恐ろしい事実?な、何だよそれは!」
キラ 「ビームカミソリがひろしさんのヒゲに触れると、ビームの熱をヒゲ全体に拡散…
結果としてビームカミソリの威力を完全に無力化してしまうんだ!
つまりアークエンジェルのラミネート装甲と同じ働きをするんだよ!ひろしさんのヒゲはッッ!」
シン 「う、嘘だ!そんなデタラメな話……」
キラ 「残念だけど事実なんだ。こうなってはもう…僕には……」
ひろし 「そ、そんな…これから俺は顔中ヒゲまみれの人生を送るのかよ!そ、そんなのイヤだぁぁぁ!」
みさえ 「ねえあなた。洗面台の脇に落ちてたんだけど…これ、あなたのシェーバーじゃない?」
ひろし 「…え?おおっ俺愛用のシェーバー!それじゃさっそく…」
じーっ……じーっ……
シン 「……あの。よく剃れるみたいですね……それ」
ひろし 「ああ!なんせ長年愛用のヤツだからな!」
キラ 「ビ、ビームでもPSカミソリでもダメだったヒゲをこんなに綺麗に剃れるなんて……
もしかして、春日部の技術力はC・Eの世界のそれを遥かに超えているのか…?」