用語

Last-modified: 2023-04-30 (日) 21:22:53

A

ATOM

プレイヤーが所属する組織。
核戦争後のソ連で活動する秘密組織で、戦前の科学技術の確保しソ連を復興することを目的としている。
ただし戦後設立したわけではなく戦前から存在していた。
消息不明となったモロゾフ将軍率いる調査部隊を捜索するためにATOM上層部がプレイヤーをウェイストに派遣するところから物語が始まる。
特殊部隊は高度な訓練を受け、強力な装備を所持している。
また、エージェントは潜入の訓練を受け、ウェイスト各地に潜伏している。

ウェイスト内ではその存在は一部に知られているものの、あくまで噂話や伝説の類だと考えられている。

FalloutシリーズのBOS(Brotherhood of Steel)がモチーフと思われる。

ウェイスト

本作の舞台となる場所の一つである、ソビエト連邦のどこか。
ウェイストは「荒地」、「廃棄物」を意味するが、その名の通り荒れ果てていて戦前の面影はなく、ギャングやミュータント、クリーチャーが跋扈する世紀末の様相を呈している。
そのような中でも人々は暮らしており、中でもクラズノズナメニーは発展しておりその権力を各地に伸ばしている。
他にもペレゴン、オトラドノエ等の町や村がありトレーダーによる相互流通が行われている。

放射能汚染されている場所もあるが、地上はほとんど放射能汚染の脅威はない。

各地に戦前の施設が残っており、中にはまだ機能しているものもある。

ウーズの峠

ウーズは「woes」で「苦難」という意味。
フォゲレフカから車で訪れることができる。
山に囲まれた中にあり、ロケーションは4つしかなくそれほど広くない。
海がないのに、なぜか海賊を名乗り海賊帽やアイパッチをつけた盗賊が襲ってくることがある。

キノコ教団の遠征隊がウーズの峠にあるバンカーに派遣されたが消息を絶っている。

マフムドフがリーダーのキャラバンセライと、城を拠点とするドレッド率いる傭兵組織は表立った戦いはないものの対立状態にある。
バンカーにたどり着くためには彼らの対立を解消する必要がある。

キノコ教団(菌糸体教団)

核戦争後、科学者グループによって設立された。
クラズノズナメニーの商工会議所の隣に本部を持ち、菌糸体のように全は一つ、一つは全、人々は平等であり助け合うべきという教義の元活動している。
基本的には慈善活動、人道支援を目的としているが、ATOMのように戦前の技術の収集も行っている。
リーダーはアリアドナとアルチョム。

プレイヤーはバンカー317で発見したATOMの部隊の遺体からキノコ教団のタリスマンを発見し、手がかりを探すためにキノコ教団に加入する。
戦前のバンカーに遠征隊を派遣したが消息が途絶えており、プレイヤーに捜索を依頼する。

以下、ネタバレ。
その正体は戦前の研究によって生み出された菌糸体生命に支配された人々。
菌糸体生命は意識を持ち、しゃべることはできないがテレパシーで語り掛けるほか、人間を支配してしゃべらせることができる。
支配された人々は個々の記憶は持っているが、意識は一つの菌糸体生命として統合されていて、文字通りの「全は一つ、一つは全」になっている。
キノコ教団のメンバーはもちろん、モロゾフ将軍を含むATOM調査部隊やATOM本部の一部メンバーまでもが菌糸体生命の支配下にある。
彼らの目的は地球に接近している隕石の破壊。
隕石は30年以内に地球に衝突するらしく、衝突後人類はほとんど死に絶えると計算されているが、核戦争後の人類の文明レベルでは衝突を回避することはできないと菌糸体生命は判断した。
菌糸体生命は地球を救うために人々の意識を統一して究極の効率化を図り、文明レベルを急速に上げることで隕石の衝突を回避することを決断した。
そして、その目的達成のために水フィルターを用いて水道に彼らの一部(菌)を混ぜ、人々の体内に侵食することにした。
当然隕石の衝突を回避しても地球には元の人類の姿はなくなるわけだが、菌糸体生命は「それでも地球が滅亡するよりはマシ」と主張している。
プレイヤーは「菌糸体生命に同意する(地球を救うために人類が別の存在になることを看過する)」か「菌糸体生命の考えを拒否する(自分たちで隕石衝突の回避を模索し、たとえそれが失敗しても人類として死を受け入れる)」かの選択を迫られる。

ギャング

盗賊、略奪者、バンディット等、様々な呼び名がある。
いわゆる犯罪者集団で、町や村を襲ったり、移動中のトレーダーや旅人に強盗を働いている。
プレイヤーも例外ではなく、ランダムエンカウントでしばしば襲撃される。
ほとんどの場合敵対的で戦闘になることが多い。

ペレゴンの治安部隊も元は河口を根城にしたギャングだったが、ペレゴンが発展するにつれて自警団に変遷していった。
放置された工場を根城にしているダンのギャングはみかじめ料を取る代わりに警護したりと、盗賊よりはヤクザに近いことをしている。
こちらはプレイヤーとも比較的友好的。

コズミックホラー

米国の小説家H・P・ラヴクラフトが提唱したホラージャンルで、宇宙の超常現象や超常的存在、またはそれらに遭遇した人間の恐怖を指す。
ラヴクラフト自身によって作られたクトゥルフ神話がその代表。
人智を超える力を有し、ほとんど意思疎通ができない(できても理解できない)のが特徴で、それらに遭遇した者はほとんどの場合発狂したり凄惨な死を迎えている。

ゲーム中でもその存在が確認されており、特定の場所で遭遇する。
他のクリーチャーとは一線を画す強力なパラメータを持つが、石のナイフ等コズミックホラーに対して非常に効果がある武器もある。

士官候補生(Cadet)

主にプレイヤーのキャラクターことを指す。
海外の攻略サイトやWikiではCadetと呼ばれる。
ATOMの階級制度の詳細は明らかになっていないが、通常、士官は少尉以上の階級を指すため本ゲームでは准尉以下と考えられる。
本作の2年後には少佐に昇進している。

消息不明となったモロゾフ将軍率いる調査部隊の捜索に派遣された。
ATOMの調査部隊の派遣時は、1人のベテラン、または3人の若手の工作員が派遣されるのが標準のプロトコルとされている。
しかしプレイヤーはまだ士官候補生であるにも関わらず1人でウェイストに派遣されている。
(フィデルとアレクサンダーが仲間になれば結果的に3人になるが)

トレーニングを受けウェイストに向かうも早速盗賊の襲われて身ぐるみはがされ、徒手空拳で任務を遂行しなければならなくなる。

商工会議所

クラズノズナメニーを中心にウェイストの領地を管理する組織。
名前から商人の寄り合いのようなイメージがあるが、官僚、政治家然としたグループで、ウェイストの行政機関に近い。
選挙管理、運営も行っており、オトラドノエでリーダーの選挙が行われることになった際は管理委員を派遣した。
警察のような治安部隊を持っており、クラズノズナメニー内の治安維持にあたったり、ウェイストのギャングの討伐を行っている。

クラズノズナメニーの中心に商工会議所の建物があるが、上層部は建物の地下のバンカーにいる。

グラズノズナメニーは物価も高く、塀の中は高級住宅地といった感じで、他の土地の人間からはあまりよい印象を持たれていないが、彼らによってウェイストで最も栄えているということも事実。

以下、ネタバレ。
リーダー(書記長)であるゲンナジーは冷静な辣腕政治家といった見た目だが、過去にサーカスに在籍していた。
ミュータントではないようだが、サーカス在籍時の様相は今の姿からは考えられないもので、その過去を消すためにプレイヤーにサーカスの処分を依頼する。

ショウマ・ボロノク

ウェイストよりさらに北の地域のギャングのリーダー。
彼自身はゲーム中に登場しないが、彼の名前が挙がったり、彼の部下がウェイストで活動している。
彼のギャングはゲーム内でも最大規模で、北部からウェイストに勢力を延ばすべくダンのギャングの乗っ取りを計画していた。
エンディングでATOMが彼のギャングを攻撃する作戦を実行した描写があり、ATOMとも敵対していることが伺える。

続編でも登場はしないものの、北部からトゥルードグラドの街に攻撃を仕掛けてきた。
北部出身の人々は「北部人」と呼ばれるが、ショウマの影響で北部人全体が良く思われておらず差別を受けることも多い。

ショウマ自身はダイヤモンド鉱山の所有者らしい。

ストーカー

人を付け回す変質者のことではなく、過酷な依頼を受けて報酬を得たり、戦前の遺物を求めて危険な探索を行う人たちを総称して「ストーカー」と呼ぶ。
危険な仕事のため命を落とすことも少なくなく、道半ばで息絶えたストーカーを見かけることもしばしばある。
そのため強力な武器や防具を身に着けていることが多く、彼らが作ったと思われる「ストーカーアーマー」等の装備も登場する。

正義の味方という訳ではないが無差別に人を襲うようなことはなく、こちらから攻撃しない限りプレイヤーとも比較的友好的である。
デッドシティの地下鉄線路移動中のランダムエンカウントでは、モンスターに襲われた時にこちらに加勢してくれることがある。

用語の元ネタはPCゲーム「S.T.A.L.K.E.R.」と思われる。

奴隷商人

ウェイストで一般人を攫い人身売買を行なっている犯罪者集団。
ギャングの一種だがその辺のギャングより組織化され、強力な装備を所持している。
核戦争前から活動していたようだが、戦後はさらに活動を活発化している。
プレイヤーには敵対的で、ランダムエンカウントで遭遇した際は手強いため要注意。

トレーダー

商人を指す。
大きく分けて固定の場所、店舗で売買するトレーダーと、各町、村を行き来して流通を行うキャラバントレーダーの2つがいる。
固定の場所、店舗で売買するトレーダーは専門店(武器屋、肉屋、本屋等)として経営していることが多い。
一方、キャラバントレーダーは扱う商品が多岐に渡る。
各地を転々とするキャラバントレーラーはギャングやクリーチャーに襲われることもあるため、常にガードを従えている。
一部のトレーラーは無線で連絡を取り合っているようで、レッドキャラバンの拠点の無線に救援要請が入ることがある。

プレイヤーとは取引相手という関係でしかないが、プレイヤーの性格の値が高いと質問に答えてくれたりする。
逆に性格の値が低いと「おしゃべりはいいから取引しよう」と言われてしまう。

デス・ギャング

ウェイストで活動するギャングの一つ。
ウェイストのギャングの中でもとりわけ残虐だが、証拠を残さないためウェイストの人々でその存在を知っている者は少ない。
クラズノズナメニーの老人ホームにいるロマ・デスという老人が創設者で、彼からギャングのリーダーたちの殺害を依頼される。

デス・ギャングは3つのグループに分かれており、それぞれにリーダーがいる。
・ディマ・デス
 人を焼き殺すことを好む。
 彼のグループの仲間は火炎瓶を持っている。
・レナ・デス
 サディスト達の集まりのリーダーで、美しい女性。
・イゴール・デス
 人の目を抉ることを好む。

リーダーとの会話次第ではデス・ギャングに加入することができる。
加入するとガリーナ・バートリーが仲間になるが、フィデル、へキソゲンは愛想を尽かして仲間から外れ、メインクエストを含むすべてのクエストは失敗という扱いになる。
それ以降はギャングの一員として村や町の襲撃をすることしかできなくなる。

デッドシティ

直訳で「死の都市」。
クラズノズナメニーから船で訪れる。
恐らく核兵器が落ちたと思われる巨大なクレーターがあり、地上全体が深刻な放射能汚染に晒されている。
地下鉄網があり、地下鉄駅から線路を移動することができる。
地下鉄内は比較的放射能汚染されいない。
シャドウやフィーンド等、ウェイスト以上に凶悪なクリーチャーが多数生息している。

ウーズの峠同様キノコ教団の遠征隊が派遣されたが、やはり消息を絶っている。

人が住めるような状態では到底ないが、ストーカーや略奪者が地下鉄駅に基地を作って活動しており、少ないながらもトレーダーが地下鉄を利用して流通を行っている模様。
ウッドペッカーと呼ばれる猟奇殺人者による被害が多発している。

忘却の水

どこかにあると噂されている忘却の川から汲んだ水。
この水を飲むと過去を忘れて新たな人生を歩むことができると言われている。
ゲーム中では使用すると特徴、スキル、アビリティのポイントを振り直すことができる。
グラズノズナメニーの下水道で一度だけ購入できる。

記憶を消失するわけではなく思い出せなくなるだけのようで、外的要因によって思い出すことがある。
続編のTrudogradでも忘却の水を飲み記憶がない男がいるが、あるものを見せると記憶が蘇る。
(その結果、男は悲劇的な結末を迎える)

ミュータント

核戦争後に放射能の影響で生まれた、変異した人間。
変異のし方は様々で、鼻や口から粘液があふれ続ける、口がオウムのくちばしのようになっている、卵を産む等、多岐に渡る。
ほとんどのミュータントは迫害されており、隠れて暮らしたりミュータントであることを隠して生きることを強いられている。
中にはサーカス(いわゆるフリークショー)の一員として生きる者や、スクラップヤードを占拠して身を守る者もいる。

ミュータントではないプレイヤーに対しては、敵対的ではないが好意的でもない。

郵便配達

ゲーム中、何人かの郵便配達人に出会う。
通常の郵便配達を行っている者もいるが、どうも怪しい言動をする者やプレイヤーに怪しい小包を代わりに配達することを依頼する者がいる。
彼らはウェイストで暗躍する秘密カルテルのメンバーだと思われる。
このカルテルは主にドラッグを扱っており、郵便配達を装ってドラッグをあちこちにさばいている模様。
実際に怪しい小包を開けると中には麻薬が入っている。
ゲーム中多くは語られないが、続編のTrudogradでも悪名高いブラックロータスを取り扱っており、大きい組織であることは間違いないと思われる。

以下、ネタバレ:
唯一このカルテルについて明確に言及するのはデッドシティのルーターズベースにいるヴァリヤ・サタノフスキーで、ウッドペッカー事件のクエストの最後にカルテルの存在と彼らの非道な行いについて語る。