概要
ユニットは適切に組み合わされて始めて威力を発揮します
国内外の情報を かき集めて制作
ロマンでも遊びでも無くガチガチのガチです
生産管理、戦術立案にも効果大なので、採用を強く推奨
一通り理解すれば AI 国家は無論、並の人入り国家も容易く蹴散らせるようになるでしょう
規模や編成を弄り My 軍団を作るのも また楽しからずや
( 訳 : 楽しくないのだろうか、いや、楽しくない筈はない )
レシピ ( recipe ) という言葉がある
基本的に現代では調理をする場合の手順書という意味だが、重要な要素 ── コンポーネント ── の 1 つに原材料表 ( ingredient ) という機能がある
しかし これのみで料理は完成せず、あるいは同じ原材料で異なる料理を作ることも一部では可能だ
なぜなら調理には、1 つ共通した目的があるからだ
それは、もともと人体への消化 ・ 吸収に適していない食材の加工という側面である
そのため理に適った内容という制約があれば原材料も手段も収束していき、無限には存在し得ないここで、軍事における編成とは上記 調理という文脈 ( context ) におけるレシピと よく似ている
ユニットの組み合わせ ( combination ) に対し発揮できる軍事力には、一定の制約が ありつつも それなりの自由度があり、同じ組み合わせで異なる結果を得る事が可能である
丁度、これは同じ食材で違う料理が提供できることと重なるだろう他方、料理と一口に言っても提供されるシチュエーションが異なれば、単なる栄養摂取とは違う、というより それを超えた結果を生み出す事が可能である
例えば提供される料理自体が同じく点心やコース料理であったとして、しかし提供される状況が料亭、レストラン、および それ以外の場所にて提供されたり、また提供される順番が異なった場合でも結果は同じだろうか ?
これに相当する文脈で登場する近い言葉が、あるいは戦闘序列であったり編制であったりする上記までの概念を整理すると、おおむね
単にトップダウン方式で、投じるヒト ・ モノ ・ カネの数量と識別子や管理者を建制順に一覧化したものを- 編制
上記 編制の範囲で、特定の任務に充てるべく臨時で部隊を組織する事や その部隊を
- 編成
特に、国や地方といったオーダーの領域において発生した課題に充てる それを
- 戦闘序列
編成から更に抽出した部隊を
- 支隊
と呼び分ける場合がある
目的
編成の目的とは、合理的な部隊を作成することである
ここで言う合理性の意味範囲は、自国勝利のために発揮すべき軍事力について、細目同士、相互に矛盾が生じないという事である
特に財政に対し過剰な負荷が生じないよう配慮する事は とても大切な視点である
前項では戦争を料理に準えたわけだが、こうした解釈において原材料表に相当する編成の立ち位置とは どう捉えるのが妥当だろうか
ここで 1 つの考え方として、編成の目的は 戦略の目的 と重なる、という解釈が あり得る
つまり概略すれば、「 編成とは勝利の達成や敗北の回避における大局的な都合に合わせ戦力の単位を定める事であり、あるいは少なくとも それを志向すべきだ 」 という思想である
どんぶり勘定で贅沢に材料を投入し景気良く豪勢な料理を振る舞ったり、逆に当初から過剰に切り詰めてばかりいれば、潤沢な在庫は使い切れず希少な材料は枯渇してしまい、やがて作れるメニューが偏るようになってしまうかも知れない
「 だから経営者に与えられる経営資本に対する権限は、基本的に拡大されるのが望ましい 」 という訳である
しかし一方、所有と経営の分離という経験則に照らすと この思想は非常にリスキーな考え方である
なぜなら不確定要素の多い経営の持続可能性を損なわず、短期的な営利追求も切り捨てない、 微 絶妙な匙加減を維持する経営センスを生まれながらに備えた人間というのは そう多くは生まれないからである
論点を簡略化すれば、それは次の 2 点に集約できるかも知れない
- 人の知
的水準性は必ずしも国家というシステムの全体像を正確かつリアルタイムで把握し続けられるほど高性能ではない - また資本家と経営者を兼ねる立場というのは心理的にもバランスの保持が難しい
なお 後者 を掘り下げると、( 自己言及的ながら )
- 事業を観察する時に、自分を資本家と見做す人は投資に対するリターンという側面に偏重しがちであり、投機的になりやすいとも言われる
- 逆に経営者の場合、事業が生じる営利を事業拡張に資する分野への投資に割き過ぎる場合がある
これが軍隊という社会で起きれば、特定兵科の肥大化や陸海軍などの軍種対立などといった結果を生む
現状、ゲームに兵科や軍種といった仕様すら導入されていないにも関わらず、過剰な規模の陸軍を揃えながら、一方で海軍力の貧弱な勢力を創設してしまう人というのは往々にして こうした背景に基づく事が多いように見受けられる
そのため、しばらくは この方向で執筆を続けようと思う
概念
軍事の文脈では伝統あるいは慣例上、戦略 ( strategy ) - 作戦 ( operation ) - 戦術 ( tactics ) に対応する概念として
- command ( 司令 )
- formation ( 部門 )
- unit ( 隊 )
という言葉が割り当てられてきた
おおまかには
- ( 軍 ) 管区 ( military district / region ) や戦域 ( theater / theatre )、および area of responsibility ( 責任地域 ) 等に対する権限を課せられる単位の総称を command
- command の配下で単一の指揮系統を持ち*1、前線 ( front ) に対する権限を課せられる最小単位の総称を formation
- 直上の組織は便宜上割り当てられており基本的には その単位からの号令および命令に沿って動くものの、状況等により複数の指揮を受けて活動する単位の総称を unit
と呼ぶ
ちなみに
時代等によって規模が増減するのは、
- 自国の技術の進歩によって寡兵でも割り当てられた責任が果たせるようになった
- 逆に仮想敵が強大化して既存の兵員数では まるで足りなくなった
- もはや かつて割り当てられていた責任が無理あるものになり、根本的な課題の捉え直しが必要になった
…りするためである
部隊に求められる能力には多種多様なものが存在する
しかし基礎として共通に求められる能力もあり、それは丁度生物の細胞をモデルとすると理解しやすいかも知れない
そもそも部隊が生残していると言えるためには秩序が維持されていなければならない
つまり
- 外界と区別する明確な境界を持ち、
他方で - 外界とのコミュニケーションを取りうる
状況でなければ " 生きている " とは言えないだろう
また生きてさえいれば部隊と呼べるかというと、何の役にも立たない兵員を部隊とは呼べないわけだから、
- ( 最低 ) 1 つ以上の作戦能力を持つ
事も条件となる
方法
既に言及したように、編成の目的とは ( 戦術レベルの ) 軍事的課題 ( military task ) を解決する能力を付与された部隊を 合理的に 作成することである
そして既に挙げた通り、求められる 合理性 としては
- できるだけ経費は抑制する
- 経営の持続可能性と短期的な営利追求のバランスを取る
という 2 点が挙げられる
また軍事的課題とは、基本的に
[ 敵性勢力 / 中立的勢力 / 友好的勢力 ] ( 以下、対象 ) による対象への [ 加害 / 支援 ] ( 以下、関与 )
に集約される
そして、対象には
- 規模
- 種類 と組み合わせ
という属性がある
そして対象の属性としての 種類 には、以下 8 通りがある
だからまず、
この前提で何らかの障害が発生している、あるいは発生が予見されるという課題がある
そこで友好的勢力の種類と組み合わせを変更する事により、対象の関与が もたらす影響を [ 促進 / 抑制 ] したい訳である*2 *3
つまり例えば、
- 敵性勢力の規模、種類と組み合わせが◯◯なので、仮に友好的勢力への加害を試みた場合に想定される被害の試算が受け入れ難い
- 敵性勢力が友好的勢力への加害を試みた場合に、他の友好的勢力が支援する手段が不足している
という訳で、このように少し具体化すると課題がモデルとして分かりやすくなるだろう
それから対象の種類について単純化するために全てのダメージタイプを列挙したが、ここではユニットカテゴリー : 海軍の編成、すなわち艦隊の編成は省略する
( ただし、外敵としては想定に入れる )
また士気や建物が他のユニットを加害する事は無いので、正確に書き直すと以下の通りとなる
ダメージパターンの洗い出し
パターン 1
パターン 2
パターン 3
従って 8 つのダメージタイプの内、同一の部隊として組み込めるのは士気を除く 7 種類、かつ以下の 3 パターン内のオブジェクト同士だけである
また建物の “ 防衛設備被害軽減 ” 効果を受けられるのは陸上ユニットのみなので、建物単独で部隊とは見做さないものとする
パターン 1
パターン 2
パターン 3
洗い出しのまとめ
またパターン 1 について、組み合わせは全部で
+ ₄C₄ = 01
+ ₄C₃ = 04
+ ₄C₂ = 06
+ ₃C₁ = 03
+ ₄C₄ = 14
となるので 14 ある
同様にするとパターン 2 は 1 つ、パターン 3 は 4 つの組み合わせが あり得るので、友好的勢力においては
+ 陸上ユニットのダメージタイプの組み合わせ = 14
+ 航空機ユニットのダメージタイプの組み合わせ = 01
+ 陸上ユニットのダメージタイプの組み合わせ = 15
となるので、ダメージタイプの組み合わせが 15 ある
同様にすると外敵または中立的勢力においてはダメージタイプの組み合わせが 19 ある
ただし以下は他の航空機や陸上ユニットと合流できない
- 航空機状態のパラシュート兵
- 航空機輸送
- 飛行爆弾、ミサイル、核ミサイル*4
- 核爆撃機
またミサイル、核ミサイルは “ 超音速 ” *5 というスキル *6 を共通して保有する他、加えて核ミサイルは “ 猛攻撃 ” *7 も保有するため、実質的に迎撃時のダメージタイプが適用されない事から例外、つまり それぞれ別パターンと見做す方が妥当と思われる
これを加えると、結局、同一の部隊として組み込めるのは友好的勢力、外敵それぞれでダメージパターンの組み合わせは 17、および 21 となる
したがって、これらの分析で
という文脈において、
の黄色で示した部分を、17 および 21 パターンに抽象化できた事になる
よって少し不正確な表現にはなるが、理論上、21 パターンの外敵および中立的勢力に対処できるような 17 パターンが求められる編成のはずである
攻守比較
各ダメージタイプの対抗手段という視点を起点として編成を考える場合、読者の中には既に言及した 21 パターン全てに対処する最適解を逐一導出する必要があって、また 17 パターン全ての編成を使いこなさなければならないように思われた方が おられるかも知れない
しかし実際には、極論、上記の対局には如何なる編成に対しても同じ戦果が得られるよう、全てのユニットを均等に混成 / 配置して全てのタスクを兼務させたり、脳死突撃師団?のように、何らかの軍事的課題について全く対処しない選択肢すら あり得る
従って、この 2 者の極論の いずこかに妥協点を見出し、現実の事情を加味した最適解を導出するのが編成という作業の本質であ り、前者の 2 例は全く妥協できない不器用な男だった訳であ る
ここで、各ダメージタイプに対して高い加害力を持つユニットと、各ダメージタイプに該当するオブジェクトを分類 / 整理してみたい
非武装
ダメージタイプが非武装のユニットは、潜水艦を除く全てのダメージタイプに対して一定以上の加害力を発揮できるユニットが揃っている
そのため、どのユニットで挑んでも一定の被害は想定に入れる必要がある
軽装甲
ダメージタイプが軽装甲のユニットの多くはダメージタイプが重装甲のユニットに対して不利であり、基本的にはダメージタイプが非武装のユニットか軽装甲のユニットの対処に向いている
したがって敵の非武装または軽装甲の部隊に対し、機動戦を展開する必要がある場合、編成に組み込むと良いだろう
重装甲
比較的、ダメージタイプが重装甲のユニットは他より対処できる相手のバリエーションが少なく、基本的にダメージタイプが軽装甲か重装甲のユニット以外では不利となる
これはダメージタイプが重装甲のユニットの種類が少ない事にも由来し、特に航空機との戦闘は控えたいところである
ただ列車砲以外のユニットは HP が多いので、多くの場合で最適解でなくとも それなりの戦果は期待できる
航空機
航空機は第二次世界大戦期に最も発達したデバイスの一つであり、発展途上だった故事を反映してか対処に利用できる手段は非常に限られている
そのため基本的にはユニットそのものを標的として設定すると同時に、母基地となる飛行場や航空工場の破壊、占領なども検討すると良いだろう
なお、詳細に関しては航空戦術項を参照されたい
艦艇
本項ではダメージタイプとして艦艇、および次項の潜水艦を割り当てられるユニットの編成は扱わない
ただし、同ダメージタイプに該当するユニットの迎撃、あるいは積極的な襲撃、撃破を試みるための陸上ユニットおよび航空機については考察する
潜水艦
建物
士気
例外
名称の基準 ( 雰囲気重視の人向け )
このページでの便宜的定義を紹介
詳しい内容は 「 陸軍兵力の換算? 」 にて
( 単なる非公式呼称なので、特に気にする必要はありません )1 ユニット = 1 個連隊
1 個師団 = 3 個連隊基幹
1 個軍団 = 2 個師団基幹" 編制 " の時点では必ずしも任務に充てられる場面での配置や運用モデルを完全な形で示す責任が執行官に割り当てられておらず、基本的には単なる人事上の任命なり再配置辞令の延長である
しかし以下も完全な訳ではないが、編成や戦闘序列では ある程度差し迫った具体的課題への投入が前提なので、各部隊の定員以外にも持ち場や陣形 ( formation )、指揮所や司令部の所在地、また各々の指揮系統など、より詳細を示す事が多い
部隊表凡例
兵科等部隊名称
歩兵軍団
対戦車軍団
重歩兵軍団
軽機甲軍団
装甲軍団
内容
ユニット
タイプユニット
数中戦車 5 自走砲 5 対空自走砲 5 中盤以降の主力
最悪これだけあれば戦える
とにかく万能で足が速くて強い全部隊一体のまま砲撃戦するのが基本
中戦車を分離させた直接戦闘は最後の切り札と考えよう再確認するがメイン攻撃手段は自走砲
市街地は周りから砲撃して処理すべき
自走対空自走砲は余裕がある時に 1 個連隊ずつ分離し、色塗りに従事させても良い
( 5 個連隊つけているのは この理由もある 便利 )
ただし最低 3 個連隊は本隊に同伴させておこう
重装甲軍団
山岳軍団
内容
ユニット
タイプユニット
数奇襲隊 8 砲兵 8 対戦車 4 対空 4
~
8列車砲 3 奇襲隊 8 : 砲兵 8 : 対戦車 4 : 対空 4 - 8 ( : 列車砲 3 )
都市、山岳における最強編成
奇襲隊は歩兵系の実質上位互換である
生産数が限られるのが玉に瑕山岳戦闘なら、状況に応じて 2 つに分割しても使える
機動力が不要なら列車砲も追加しよう
色塗り旅団
軍砲兵
内容
海軍
潜水戦隊
水上打撃艦隊
護衛艦隊
内容
空軍
戦闘航空団
戦術航空団
内容
ユニット
タイプユニット
数戦術爆撃機 5 対空の無い小 ~ 中規模部隊をゴリゴリ殲滅できる
大物狙いの際は可能な限り集中運用すること重編成や防空戦闘機付きの部隊は そもそも空爆すべきではないので、地上部隊が分散させた敵を追撃する等、空地連携を心がけよう
色塗り部隊狩りも かなり重要なお仕事
迎撃機を しっかり研究しているなら、下の近接支援航空団の方が優秀
近接支援航空団
内容
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