ES-98

Last-modified: 2025-09-21 (日) 20:26:45

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愛称矢璐
分類高高度迎撃戦闘機/重戦闘機
設計者エストレクトィア
運用開始1939
生産数8279内、666機はH型

概要

ES-98とは、エストレクトィア海空軍で運用されていた単発単座重戦闘機である。ES-98はエストレクトィアプロペラ機全般で最も高い推力重量比で知られて、広大な翼幅とうるさいエンジンをアイコンとして知られている。

開発はES-97の名義で1937、北エストレクトィアに始まった。デザインは傑作機のES-96艦上戦闘機を踏襲するものであったが、同機は製造施設と資源の欠乏により失敗とみなされ、空軍はES-100シリーズの製造を優先した。
ところが、高高度爆撃の高まる脅威に反応した大北方艦隊(以下GNF)がこのデザインに関心を示したため、決してそのデザインが忘れ去られることはなかった。ところが、当時は軍部での内部抗争が激化していた時期であり、正規ルートでの技術入手は見込めなかった。このため、最終的には「空軍は本土しか知らないから、北方も想定して航空機を設計するのはだいぶ無理がある」といった理由をつけて航空機技術者やパイロットを半ばさらう形でES-97の設計を手にすることになった。
開発に失敗した空軍など他のエストレクトィア軍種と違い、海軍は貴族の支持と海外遠征の戦利品により金におぼれていたため、製造施設も資源もすべてそろっていたのである。以降、機密にまみれた開発計画であったが、なぜか鎮守府による支援も加えられてES-97はES-98として開発が続行された。

同機中、はじめて海上戦闘を見た機種がES-96Cである。ES-96Cはその重武装と2000kmの長い航続距離を特徴とした機体で、いともたやすく爆撃機を粉砕する傑作機であったが、機首武装の欠如と艦載能力の欠如により海軍からの評価は芳しくなかったという。長大な主翼にもかかわらず、翼部重武装により旋回性能は低かったが、旋回性能を除いて小型で燃費のいいES-100を凌駕する性能を持っていた。ただし、ES-96はES-100CおよびE/Gの登場により旧式化すると想定されていた。

ES-98Nの失敗以来、ES-96の系統は大型空母および陸上航空基地以外の媒体から離陸することは望ましくないとされ、改修フォーカスは完全にパフォーマンス重視に変わった。その後、他軍種に対するスパイによりGNFは早期のうちに新規排気タービン付エンジンの技術を獲得した。これはUYモデルを踏襲したものであり、5翅プロペラを装備*1した高馬力重量級エンジンである。 UYモデルは中高度以外において顕著な優位性を示すモデルで、その高い降下時巡航速度と加速からジェット機に匹敵するとされた傑作機である。このいわば「レシプロ機として完璧」ともいえる性能から、空軍はようやくES-98の成功を認め、これを発注することにした。
いまでもES-98は儀礼目的で現役である。

ES-98H

蒼紺の天界を超えて。
ES-98UYの成功とは別に、ES-98の開発は終わらなかった。1941年、核の光がベロイアに舞い降りると、デイロは最大規模の爆撃編隊にも対抗しうるような高高度戦闘機(高度16kmを想定)を注文した。1942年の惨劇でGNFは壊滅的な被害を被っていたため、プロジェクトは無知なGNFから世界最高峰・本土空軍に移籍された。
その結果誕生したのがES-98Hである。ES-98の名称とは名ばかりに、内部はほぼ完全に別物である。機体重量は極限まで軽量化され、翼幅が延長され、エンジンがさらに高度なものになった。軽量化されてはいるものの、旧来とは比較にならないほどの大重量を誇る機体である。

新規開発のエンジンは高高度において3044キロワットを誇る優れものであったが、実際は海面高度では過熱が酷く使い物にならないことで知られている。エンジンは過給機が三本も付いたもので、もっぱら高高度性能だけを考えたエンジンであった。低高度においての速度性能以外のスペックは軒並み平均以下であるが、トライチャージドエンジンにより導入空気量の問題は解消されているため、パフォーマンスは高度10000mまでうなぎ上りで、高度6000mを超えたあたりからこの組み合わせがエンジンの黄金比となる。

エンジン

ES-98はそのエンジンとして3044キロワット級の36気筒星型液冷ガソリンエンジンを搭載している。前述のとおり、空燃比を大幅に向上し燃料注入上限量を向上させるため、過給機を三本、具体的にはターボチャージャーを二本と大型のスーパーチャージャーを一本搭載している。ピストン内部の燃焼温度の高さと出力密度のため、エンジンの過熱が非常に大きな問題となっており、多くの冷却用システムの設置といった工夫にも関わらずエンジンは常にオーバーヒート気味で、数百時間継続飛行可能とされたエンジンの寿命は数十時間へと減少した。
なお、高高度モードで低高度運航を行った場合、燃料注入量が多いため、エンジンが空燃比過剰でノッキングを通り越して自爆する可能性が見いだされたため、エンジンコントロールはアナログコンピュータによる自動制御方式*2であり、MECは存在しない。
以下はエンジンの諸元である。

形式36気筒星型液冷*3レシプロエンジン
燃料ガソリン*4
出力3044kW/4082HP*5
冷却設備ターボ駆動カウリング内蔵空冷ファン*6
液体窒素ベースEFS/緊急用アクティブエンジンクーラー
機械式過給機高トルク*7スーパーチャージャー
排気タービンツインスクロールターボチャージャー*8×2
コンプレッサー三ステージツインスプール軸流圧縮機 (スーパー駆動)
二ステージ遠心式圧縮機×2 (ターボ駆動)
エンジン注射水メタノール注射
ニトロ化物注射
その他推力式単排気管×2
冷却液ベース燃料凍結防止燃料用インターナルヒーティング
自動防漏タンク

仕様

機体記号ES-98UYES-98H
翼幅13.7 m14.8 m
全長11.9 m12.7 m
全高3.9 m3.9 m
翼面積29.3 m²34.2m²
最高速度698 km/h*9786 km/h*10
上昇限度13800 m17580 m
空虚重量3049 kg3396 kg
全備重量4853 kg5117 kg
主武装23mm機関砲×6門37mm機関砲*11×2門、30mm長薬莢機関砲×2門

派生型


主要生産型

  • ES-97: 非武装の試験機。
  • ES-97(P): ES-98試験型に与えられた擬装用の20mm機関砲×8門を搭載した型。
  • ES-98A: 30mm長薬莢砲搭載の通常運用型。
  • ES-98C: Aと同様だが燃料タンク増設のためコックピットが後方にずらされた型。長い航続距離を必要とする作戦のため少数生産された。
  • ES-98N: さらに大型のフラップとエアブレーキ、アレスティングフックを搭載した空母艦載機型。
  • ES-98UY: 電気制御型の補助翼と改良型エンジンが搭載された型。23mm機銃×6門を搭載。
  • ES-98H: 拡張された機体にさらに大型の主翼、そしてさらなる重武装とコンピューター制御式のタブ・エンジンコントロールを有した刷新型。超重量のエンジンと冷却システムの設置のため、不必要なシステムを撤去する大胆な軽量化が行われた。

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*1 これには若干の前方視界に関する問題があった
*2 コンプレッサーの段数やエンジン注入、アクティブクーラー制御のほか低高度ではスロットルも自動的に制限されるなど多岐に渡る
*3 加圧水
*4 基本的に最高等級のオクタン価をもつものを使用する。ただし、練習飛行時や燃料の在庫がない緊急時は仕方なく一段低いものを使用した。
*5 高度8000メートル
*6 エンジンのほか冷却液やオイルの冷却を担う「内蔵インタークーラー」としての役割を持つ
*7 減速比高
*8 タービン二ステージ
*9 標高8100メートル
*10 標高14430メートル
*11 アコースティック近接信管弾装備可能