原因
結論から言いますと、虫歯の原因は細菌です。
そして虫歯を悪化させてしまう最大の原因は虫歯の存在を知っていながら放置することです。
歯の表面に沈着した食物の残りかすによってできる歯垢(プラーク)にすむ微生物が,食物中の糖分を栄養にして
酸(有機酸)をつくり、その酸により、硬い歯がとかされる病気です。
虫歯はすぐにできるのでは、ありません。
次のように5段階にわかれています。

症状
◆第一段階 感染◆
歯の表面に細菌が付着します。細菌は倍々方式で数を増やしていき、歯磨きなどの機械的清掃を行わない限り
除去できません。
◆第二段階 糖を分解◆
細菌は酵素使って、食べ物などによって取り込まれた糖(ショ糖)を分解します。
→この2つの時点では、痛みを感じることはありません。
◆第三段階 酸を産生し不溶性グルカンを形成◆
分解された糖分は様々な代謝を経ていきながら、細菌が分泌する酵素の力を借りて酸と不溶性グルカンを
形成します。細菌は自ら産生した酸と不溶性グルカンを温床として、さらにその数を増していきます。
→冷たいものや熱いものが歯にしみるようになります。
◆第四段階 エナメル質を脱灰◆
産生された酸は、エナメル質表面のCa(カルシウム成分)を奪い取っていきます。これを脱灰と言い、
虫歯の第一歩となります。さらに、酸を内側に閉じ込めるようにその上を新しく作った不溶性グルカンで取り囲みます。
→歯が痛くなり、はっきりと虫歯が自覚できるようになります。
◆第五段階 実質欠損◆
脱灰が進むとCaイオンが抜けるだけではなく、エナメル質そのものを崩壊することになります。
いったんエナメル質に欠損をきたしますと自然治癒しません。
→痛みは落ち着きますが、歯全体が虫歯に冒された状態ですので、抜歯して完全に土台部分からの治療が必要になってきます。
このように、酸で歯を溶かしているんです。
つまり、食後やおやつの余韻を楽しんだ後は、できるだけ早めに歯を磨くことが虫歯の予防につながるということです。
子供の虫歯、乳歯の虫歯
- 赤ちゃんは、もともと、虫歯菌は、持っていません。
親の過度なスキンシップ、スプーンなどの共用、噛み与えなどが原因で虫歯になるので注意しましょう。 - 乳歯が虫歯、どうせ生え変わるのだからと放置してはいけません。口の中が虫歯菌の巣窟になってしまいます。早めに治療しましょう。
- 子供に歯みがきを任せっきりにしていませんか?仕上げ磨きをしてあげましょう。
- 虫歯の進行のペースは、それぞれです。定期健診をお勧めします。