大発動艇

Last-modified: 2014-01-04 (土) 20:08:10
No.068
weapon068.png大発動艇上陸用舟艇
装備ステータス
火力雷装
爆装対空
対潜索敵
命中回避
射程
装備可能艦種
駆逐艦軽巡洋艦重巡洋艦戦艦
軽空母正規空母水上機母艦航空戦艦
備考
遠征報酬+5%・+20%まで累積あり
大発動艇、略して「大発」。
輸送船からの揚陸作業や上陸船に用いた、現代でいうところの「上陸用舟艇」です。
海上のトラックの様な「大発」は、大型輸送船や強襲揚陸艦等で運用可能です。


ゲームにおいて

  • 揚陸艦あきつ丸、水上機母艦千歳/千代田のみが搭載できる特殊装備。
  • 特殊効果として遠征の報酬資源が+5%(小数点以下は切捨て)される効果を持つ。
    • 効果は20%(4隻)まで累積可なので、4隻あれば1.2倍の資源を得られる。
    • 遠征大成功時は大成功加算された数字に5%上乗せ。最大で20%上乗せされ、ただの成功時と比較して1.8倍となる。
  • その分戦闘における効果は一切無く、ただスロットを埋めるだけの存在となる。
  • 現在の入手方法はあきつ丸の初期装備のみ。
    • すなわち大型建造固定であるので、量産する前にリスク(資材消費と建造運)とリターン(遠征資材獲得)を考える事。
      積極的にあきつ丸の建造を狙うよりは、運よく手に入ったら使うぐらいの感覚がいいだろう。
  • 搭載可能な艦の都合上、空母込み遠征・水上機基地建設と相性がいい。

小ネタ

  • 日本陸海軍が揃って運用した上陸用舟艇で、太平洋戦争の島嶼戦闘における隠れたMVP。
    • ちなみに、実用品としては世界初の代物で、渡し板方式(前面がパタンと倒れて兵士や車両が出られる方式)も世界初だった。
      • 米軍も日華事変のときに撮影した大発をパクって参考にして「LCVP*1(ヒギンズ・ボート)」と呼ばれる上陸用舟艇を開発している。プライベートライアンの冒頭に出てくるアレである。
      • だがカードでは肝心の渡し板部分が文字で隠れている。妖精さんの向きとも相まって間違いやすいが、絵の手前側は船尾である。
      • 単胴の船体だが、船首側が二股に別れたY字型の船体のお陰で浜にのし上げても転倒しない。碇を船尾側に設置したことで、満潮を待って碇を引けば船体はバックして撤収の操船が簡単である。実に細かい配慮。
    • 一部ではこれが無ければ太平洋戦争は戦えなかったとも言われているほど。
    • ちなみに小発動艇というのもあった。こちらもそれなりに活躍したが、後に大発に一本化された。
  • 艦これでは水上機母艦とあきつ丸しか運用できないが、実際には艦隊のアイドルをはじめとした軽巡、駆逐艦などにも搭載されていた。
    • 海軍での名称は十四米特型運貨船であり、末期には内火艇の代用品として搭載されている場合もあった。
    • また、鼠輸送任務では物資を積んだまま駆逐艦に牽引されたりもしている。
    • 緒戦のマレー・フィリピン上陸作戦、ソロモン諸島の戦い、キスカ撤退作戦などで数々のドラマを生み出したのもこの大発。
    • 南方戦線では、大型発動艇が延々と島伝いに人員・物資を運んでいく「蟻輸送」という輸送任務にも従事していた。
  • A型~D型と幾つかタイプが有り、太平洋戦争で主力になったのはD型と呼ばれる、はっきゅん八九式中戦車の揚陸が可能なタイプ。
    • 搭載能力は11トン。兵士なら70人、車両なら1両、馬(!)なら10頭を搭載できるとされた。
    • 派生型として組立式や折畳式とした物のほか、鋼材節約のために素材を木や合板製にした物、チハたん九七式中戦車が搭載可能な「特大発動艇」などがあった。
    • 中には爆雷や陸軍の速射砲を装備し、米軍の魚雷艇や潜水艦に対抗した「武装大発」なるものもあった。
    • 武装大発に関しては、速射砲の砲架としては安定性が貧弱(砲旋回不能)、12.7mm機銃を防げる装甲板が調達できなかったので無装甲、
      そもそも魚雷艇より格段に鈍足と、よほどの幸運が重なってようやく一矢報いることができるぐらいだったとか。それしか無かったから使われたとはいえ、本来の用途以外に使ってもうまくいかないという例である。
  • 何気に使いやすかったために戦後も重宝され、国鉄運営の離島フェリーに再就職した海軍所有の大発艇もあった。
    東南アジアや太平洋諸国では、日本軍が遺棄した大発を現地人が再利用する例もあった。
  • なお、某自動車メーカーとは何の関係もない。
    • 某自動車メーカーは当初「發動機製造(株)」と言う会社名であった。その後、本社が大阪にあることから、大阪の「大」と発動機の「発」をとって1951年に現在の社名になった。
    • ちなみに戦後になって舶用ディーゼルエンジンの製造も行っている。

この装備についてのコメント


*1 Landing Craft, Vehicle, Personnel:「車両人員揚陸艇」の略。