黒の棘
暴力、密輸、強迫、売春、賭博、乞食といった都市下層の暗黒面を握る犯罪組織。
取り立ての代行や盗品取引、人攫い、そして暗殺にも手を染めており、その顧客には貴族も多いと噂される。
その存在は公然の秘密と化している。成立の歴史は古く、幾度かの分裂抗争を経ても未だ最古のギルドの一角を占める。
賭博場/ピット
黒の棘の表の顔である。下層では"ピット"と呼ばれる闘技場での賭博格闘を主流とする。
貴族や商人を顧客とする賭博場も存在し、ルーレットやブラックジャック、ポーカーを主流とする。一種の社交場であり、また表の人間と裏の人間が引き合う場所でもある。
娼館/娼婦
世界最古の職業であり、自発的か強制的かを問わず生き延びる為に彼女たちは存在する。
娼館や娼婦はすべて黒の棘の影響下にあり、金銭トラブルや暴行などの揉め事を取り仕切る。当然ながら逃亡は厳しく罰せられ、逃亡を幇助したものも悪魔の生贄に捧げられると噂されている。
他都市と事情が異なる点として、フィグラーレには娼婦の守護魔であるヴェロニカが存在することである。ヴェロニカは娼館街の最大の顧客であり、気に入った娼婦に血を与え淫妖の呪いを授ける。魔性の力を与えられ、タガを外された魔娼婦たちは客やギルドの幹部を含め多くの男を虜にしているが、結果的に黒の棘に魔術の使い手を供給している。
暗躍
ヴィヴィアーナ姫は秘密裏に黒の棘に接触しており、黒の棘は姫を支援している。これは即位後の見返りを期待してのことではなく、混乱を増すことで治安の悪化と影響力の増加を意図してのことである。
棘の館
黒の棘の本拠地は地底奥深くに建設され、人払いの結界によって守られる。黒の棘の首領はそこから幹部たちを支配しているとされるし、幹部の中の誰かが首領であるとも噂される。数多くの秘密と悪徳がそこに溜め込まれているが、部外者でその位置を知るものはいない。