ハリエット

Last-modified: 2023-12-01 (金) 11:21:56

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夢紡(ゆめつむ)(とう)()]ハリエット

 

プロフィール

 美しく艶やかな筆致と、鮮やかに心を描く物語で人気を博す絵本作家。その正体は少女人形に宿る『夜のいきもの』であり、愛を知るために、主を失った世界を旅している。
 浮世離れした雰囲気を持つが、のんびり屋で少し天然。現在は、彼女を母と呼ぶ青年と行動を共にしている。

 

「あなたに語りたいことがたくさんあるの」

 
  • 綴り(一例):Harriet
  • 出身:死者の国
  • 性別:不明
  • 年齢:?歳
  • 職業:絵本作家
  • 武器:夢彩陶筆
  • 趣味:人間観察、絵本作り
  • 性格:じょうひん
  • 一人称:わたくし
  • 実装日:2016年2月18日

ユニット情報

  • レア:☆5
  • 属性:闇
  • 武器種:魔法
  • リーチ:後衛

ステータス(外部リンク)

容姿

詳細

  • 名前の由来
    英語圏の女性名。「女主人」を意味する
  • 2つ名
  • ユニットストーリー(ネタバレ防止につき折りたたみ)

    ユウ「……そうして、3人の旅人は世界を巡る旅にでることにしたのでした、か。」
    ハリエット「あら、ユウ。わたくしの絵本を読んでくれたのね。うれしいわ。」
    ユウ「ハリエットさん……、……あの、なんていうか……、感想を言いたいんですけど、うまく言葉にできなくて……、」
    ユウ「でも、この本を読んでると、なんだか俺まで一緒に冒険してるような気持でした。まるで俺も登場人物と同じ気持ちのように感じて……、」
    ハリエット「彼らは……、孤独な旅人だったわね。優しくて、だれかのために一途で、そして不器用だった。」
    ユウ「でも……、もう大丈夫ですよ。3人が、同じ夢を見ることのできる友だちだってわかったから。」
    ユウ「って、あれ……?すみません、俺が言うのはおかしいですよね。ハリエットさんが作者なのに。」
    ハリエット「いいえ。おかしいことなんてなにもないわ。あなたが彼らの心に寄り添っていただけ。」
    ユウ「ハリエットさんは……、すごいですね。こんな話が思いつけるなんて……。」
    ハリエット「いいえ。本当にすばらしいのは、あなたたち、こころを知るものよ。」
    ハリエット「わたくしはただ、あなたたちのこころのうつろいを写し取り、描きだすだけ。」
    ユウ「写し取る?」
    ハリエット「そう。永い旅の間、わたくしはたくさんの人間やモンスター、こころをもつ生き物たちとすれ違ってきた。」
    ハリエット「そしてその中に、淡く光る、無数のうつくしいものたちがある。」
    ハリエット「その点を繋ぎ合わせた軌跡を、なぞって、透かし合わせて、ただ紙に描きだすの。」
    ユウ「……そうやって描きだされたものが、ハリエットさんの描いた、絵本たちなんですね。」
    ハリエット「ええ。そうしてわたくしは……、また少し、こころを知るのよ。」
    ユウ「……、」
    ハリエット「見てのとおり、わたくしはあなたたちと同じ存在ではない。もともとはこころを持たぬ、夜のいきもの。本来なら、こころのうつくしさなどわかるはずもない。」
    ハリエット「だけど……、あの人がわたくしにあたえたの。こころへ繋がる愛の階(きざはし)を。」
    ハリエット「あの時は、わたくしも、あの人も、それがそうなのだと、知らなかったけれど。」
    ユウ「ハリエットさんにとって……、その人はとても大事な人なんですね。」
    ハリエット「……いつだって、あの人は、わたくしの空洞を埋める存在だった。」
    ハリエット「はじまりは、わたくしをこの体に宿した主として。はじまりが終わるときには、わたくしが輝石を流した者として。」
    ユウ「輝石ってことは……、じゃあ、その人は、もう……、」
    ハリエット「闇の中で微睡んでいるのでしょうね。あの時のまま、孤独以外は何も知らない寂しがり屋のままで。」
    ユウ「……。」
    ハリエット「あの人は、寂しかったからわたくしを傍に置いているのだと言っていた。わたくしは、あの人が主だから傍にいるのだと思っていた。」
    ハリエット「でも、わたくしの空洞に詰まっていたその正体に、あの時、気づいてしまったの。輝石を流したあの時に。」
    ハリエット「わたくしがあの人に感じていたものが、愛だったのかもしれないと。」
    ハリエット「……、それを確かめたくて、わたくしはこんな人間のまねごとを始めたのよ。」
    ユウ「……それで、確かめられたんですか?」
    ハリエット「少しはね。ずいぶん永い間、旅をしてきたのだもの。いろんなことがあったのよ。」
    ハリエット「……あれが敬愛なのか、恋慕なのか、親愛なのか、わたくしにはまだわからないけれど、きっとそう遠くないうちにわかる日が来ると思うの。」
    ハリエット「たくさんの愛を知っていけば。あの人へ抱いていた愛がどんな形をしていたのか。」
    ユウ「……愛の形、かあ。」
    ハリエット「あなたたちと旅をすれば、また少し愛の種類を知ることができると思うわ。」
    ハリエット「だから、その軌跡をいつか、絵本に描いてもいいかしら?」
    ユウ「……いいですよ。でも、描いたら俺にも見せてくださいね。俺も、どんな絵本になるのか、想像がつかないんです。」
    ハリエット「ふふ、ありがとう。それじゃあ、初版本を贈るわ。」
    ハリエット「あなたにとっては遠い未来、わたくしにとっては長い1日の終わりに。」
    ハリエット(……ねえ、マスター。いつ果てるともわからない旅の先だけど、いつかあなたと闇の中で眠れたら)
    ハリエット(この美しい世界の夢を、寂しがり屋のあなたに見せてあげたいの)
    ハリエット(そうして……、やがて知ってほしいの。あなたとわたしが知ることのなかった愛がたしかにあの時代にあったことを)
    ハリエット(あなたと過ごした日々の中、あなたが目覚めて、朝の挨拶を交わすそんなほんのささいなことにさえ、愛が宿っていたことを)
    ハリエット(それが、あなたを失った世界でわたくしが気づいたことなのよ)

  • 人間関係
  • 登場ストーリー
  • 他細かいプロフィール(好き嫌い等あれば)
    関連事項等

紹介

☆4Ver.

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愛宿(あいやど)()(びょう)]ハリエット

 

プロフィール

 息子に仕立ててもらったオーダーメイドの外出着。それは主のアトリエで、彼とささやかな想いを交わしていた頃には知らなかった、昼の町を歩くためのものだった。
 写生に勤しむ息子を見守るハリエット。彼女の筆もいつの間にか動き、描き慣れないながらも、彼女自身の愛を描き出していた。

 

「この真昼間を、あなたと共にゆくわ」

 
  • 出身:死者の国
  • 性別:不明
  • 年齢:?歳
  • 職業:絵本作家
  • 武器:心彩陶筆
  • 趣味:人間観察、絵本作り
  • 性格:じょうひん
  • 実装日:2022年

ユニット情報

  • レア:☆4
  • 属性:闇
  • 武器種:回復
  • リーチ:後衛
  • スキル
    • エンハンス(死者の国)

ステータス(外部リンク)

容姿

  • 背景なし

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  • 立ち絵

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  • SD

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    攻撃モーション
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    退却時
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    GIF
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  • プロフィール等
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  • 外見特徴
    • 容姿:
    • 服装:
    • 武器:
    • 鈴:
  • イラスト・Xへのリンク
    ユニットイラスト

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  • ユニットストーリー(ネタバレ防止につき折りたたみ。メイン二部十四章読了後を推奨します)

    ♪ぜんぶ宝物
    「……かあ、さま。」
    ハリエット「どうしたの。」
    「……手。にぎっても、いい?」
    ハリエット「なぜ?」
    ハリエット「わたくしの手は、人の手とは違う。握っていても、あたたかくはないわ。」
    「でも……、ねむれなくて。」
    「……目をとじるのが、こわいんだ。あなたが目のまえから、いなくなったらって……。」
    「……ぼくがまた、ひとりぼっちになったらって。」
    ハリエット「……。」
    「かあさま……? そのほん、なあに?」
    ハリエット「わたくしが描いた絵本よ。今はまだ、物語を紡ぎ始めたばかりだけれど。」
    「えっ、かあさまが?」
    「すごいなぁ……。何のおはなしなの?」
    ハリエット「耳を傾けていれば、あなたにもきっと分かるかもしれないわね。」
    ハリエット「……少しだけ、あなたの枕元を貸してくれる? 上手く、読み聞かせられるかは分からないけれど。あなたももう、疲れているでしょうから。」
    「うん……。」
    ハリエット「ありがとう。」
    ハリエット「……。」
    ハリエット「『陽の光のない、花も咲かない地の底のどこか。そこに、ひとりぼっちの蝶々がいました。』」
    ハリエット「『蝶々は一人、暗い世界をさまよっていました。自分が安らげる居場所を探して』……。」

     

    ハリエット「『蝶々は、ある時巡り合った一輪の花を深く愛するようになりました。』」
    ハリエット「『その赤い薔薇は、陶器でできた造花でした。けれども蝶々は、まるで本物の花に惹かれるように』……、」
    ハリエット「この物語は、今はここまでね。」
    「……すぅ。すぅ……。」
    ハリエット「抑揚もなく、情感もない声でも、あなたの眠りの助けにはなったようね。」
    ハリエット「ヘミリック。」
    ハリエット(不思議ね。あの人以外の誰かを、名前で呼ぶのは)

     

    (誰の目にもつかない、街はずれで。ひとりぼっちでうずくまって、神の助けすら求めようとしなかった)
    (わたくしもまた、次の物語の題材を探して、夜の町を見下ろしていただけだった)
    (あなたが、わたくしを『母』と思いこんだのも。わたくしが、『母』のようにあなたをかくまったこともけして強い結びつきゆえではない)
    (人の子が、人の子に抱くような、愛ゆえではない)

     

    ハリエット(ひとりぼっちのあなたに、どこか、あの人の面影がよぎったとしても)
    ハリエット(わたくしはもう、あの人の輝石を流した)
    「んん……。」
    ハリエット「……。」
    ハリエット「このような夜には、きちんと布団を被っていないとあなたたちの指先はきっとあっという間にかじかんでしまうわね。」
    「……。」
    「かあさま……。」
    ハリエット「どうしたの。」
    「あのね……、……。」
    ハリエット「……。」

     

    <死者の国・屋外>

    ヘミリック「母様!」
    ハリエット「どうしたの。」
    ヘミリック「えっと……。何でも。」
    ヘミリック「次に母様と行く町、もうすぐだよね。楽しみだなって。」
    ヘミリック「旅をして、取材をして……。そうしたら、母様の新しい絵本が生まれるもの。」
    ハリエット「人ごみは怖くないの?」
    ヘミリック「それは……、怖いけど。母様はお優しいから、人の多い場所は避けてくれるもの。」
    ヘミリック「それに、僕も母様の新作が楽しみだから。」
    ハリエット「ヘミリック……。」
    「……びい。」
    ヘミリック「……えっ? だ、誰!?」
    ハリエット「人間ではないようね。」
    「るびぃぃ……。」
    デルビィ「るびぃ……。」
    ハリエット「モンスターね。」
    ハリエット「ヘミリック、離れていて。わたくしが……、」
    デルビィ「るびぃいっ!」
    ヘミリック「なっ……!」
    ヘミリック「ちょ、ちょっと! 僕の母様に近づかないで!」
    デルビィ「るびっ。」
    ハリエット「大丈夫よ、ヘミリック。」
    ハリエット「襲ってくる気はないみたい。癒されているようね。」
    ヘミリック「えっ?」
    デルビィ「るびぃ……。」
    ハリエット「むしろ、わたくしたちに助けを求めているよう。」
    ヘミリック「助け……?」
    ヘミリック「……こいつ、結構小さい。もしかして、子供なの?」
    ハリエット「そうかもしれないわ。けれど……、周りに同じ種の気配はない。」
    ハリエット「群れとはぐれて、迷っていたのでしょう。けれど力尽きて、わたくしたちに助けを求めてきた。」
    ヘミリック「あ……。」
    ヘミリック「……僕と、同じなんだ。」
    デルビィ「るび?」
    ヘミリック「……これ、僕のおやつ。お腹が減ってるなら……。」
    デルビィ「るびるびっ!」
    ヘミリック「うわっ。きゅ、急に近づかないでよ!」
    デルビィ「むぐむぐむぐ……。」
    デルビィ「るび~。」
    ヘミリック「意地汚い……。」
    デルビィ「るび……、るび……。」
    ヘミリック「食べてからすぐ寝ようとしてるし……!」
    ハリエット「あら。空腹が満たされたら眠くなるのは、このモンスターに限ったことかしら。」
    ハリエット「あなたも時々、午後は昼寝をするでしょう?」
    ヘミリック「そ、そうなんだけど……。」
    ハリエット「……。」
    ヘミリック「あれ、母様?」
    ヘミリック「その絵本……。」
    デルビィ「るび……?」
    ハリエット「モンスターであるあなたに、この物語が伝わるかどうかは、分からないけれど。」
    ハリエット「あなたが、優しい夢を見られるように。」
    ハリエット「『陽の光のない、花も咲かない地の底のどこか。そこに、ひとりぼっちの蝶々がいました。』」
    ハリエット「『蝶々は、ある時巡り会った一輪の花を深く愛するようになり』……。」
    デルビィ「るび……。」
    デルビィ「……。」
    ヘミリック「……。」
    ヘミリック「ねえ、母様。」
    ハリエット「どうしたの。」
    ヘミリック「僕も、隣できいていてもいい?」
    ハリエット「ええ。」

     

    ハリエット「『孤独だった蝶々は、たくさんの素敵な花々を知りました。』」
    ハリエット「『そして、彼が楽しげに飛び回った跡はきらきら輝く鱗粉の軌跡になりました。』」
    ハリエット「『その軌跡は、彼が一番はじめに大好きになった造花の薔薇に、彼女の知らない景色を教えてくれたのです。』」
    ヘミリック「……。」
    「るび~っ!」
    デルビィ「るびび?」
    ハリエット「迎えが来たようね。」
    デルビィ「るびっ!」
    「るびぃ~!」
    ヘミリック「あ……。僕たちに、手を振ってる。」
    ヘミリック「よかったね、母様。」
    ハリエット「そうね。」
    ヘミリック「……。」
    ヘミリック「あの子も、親に会えたんだね。」

     

    <紹介所>
    「……『長い間、ひとりきりだった造花の薔薇は。もう、ひとりきりではなくなりました。』」
    「『ひとりぼっちだった蝶々と共に、旅をするようになったからです。』」
    ハリエット「『薔薇を運んで、蝶々は真昼間の町を巡ります。蝶々に寄り添って、薔薇はどこまでも旅をします。』」
    ハリエット「『その軌跡は』……、」
    ハリエット「……まだ続いている。」
    ユウ「ハリエットさん……? どうかしたんですか?」
    ハリエット「絵本を選んでいたの。あなたに絵本を読むと、わたくしが言ったのだから。」
    ユウ「すみません。最近移動が多くて、疲れちゃって……。」
    ユウ「でも、読み聞かせをしてもらうなんて、子供の時以来だな。昔も確か、眠れない日に母さんやメルクがそうやって寝かしつけてくれたんだっけな……。」
    ハリエット「あなたには、あなた自身の思い出があるのね。」
    ハリエット「よければ、聞かせてくれるかしら。一緒に宿に戻って、ベッドで眠りについて。あなたが懐かしい夢から覚めた、その後にでも。」
    ユウ「……はい。」
    ハリエット「この絵本にするわ。まだ描き終わっていない、未完の物語なのだけど。」
    ユウ「へえ……。なんて絵本なんですか?」
    ハリエット「まだ題はついていないわね。けれど仮に今、名づけるのなら。」
    ハリエット「『ひとりぼっちだった蝶々と陶器の薔薇』かしら。」
    ハリエット(ねえ、マスター)
    ハリエット(わたくしは、あなたのいない世界を生きている。あなたのいない世界を旅し、描き、あなたのいた世界に満ちていた愛を知る)

     

    「……ありがとう。」

     

    ハリエット(あなたもかつて、わたくしに絵本を読み聞かせてくれた。花瓶の花しか見たことのないわたくしに、花園を舞う蝶の夢を教えてくれた)
    ハリエット(あの頃のわたくしは、それが、命令に従うことしか知らぬ人形に物事を教えるためだと思っていたけれど)
    ハリエット(あの物静かな語りにも、古びたページをめくる音にも。きっと愛が宿っていたのでしょう)
    ハリエット(そして、あなたがわたくしにそうしてくれたように。わたくしにも、そのようにできる何者かがいつの間にか生まれていたの)
    ハリエット(あなたのいない世界の旅人であったはずの、夜を往く者に)
    ハリエット「あなたに教えてあげたいことばかりね。」
    ハリエット(たとえば、それは。わたくしの息子と旅する、真昼間の町に差し込む光のあたたかさなのよ)

備考

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