奇跡の一問一答その1-2

Last-modified: 2008-10-30 (木) 21:15:08

目次

注意書き

まず始めにばんじろう様SSとネチョ学について、の設定を参考にさせてもらってます。
もし、不快感など覚えましたらご一報ください。すぐ変えます消します迅速に。
実は長かったから二つに分けただけという落ち。
カオスモード突入。反響がありそうでびくびく。
まぁとりあえず読んでみてください。話はそれからだ。

本編

久しぶりに良く眠れた。
というより、良く寝ないといけなかった。
今日は過酷な恋愛戦争が始まる予定だからだ。


コンコン・・・


「来たか・・・開いてるぞ」


部屋の中に入ってきたのは江田。
昨日のうちに朝HRに行く前に俺のところに来いといっていたからだ。


「来たぜ?」
「おう、早速作戦を説明しようか」




作戦内容。






「作戦その一。つり橋効果と心理的距離の関係」
「・・・・はぁ?」


なんだその目は。


「知らないのか?」
「つり橋効果ってあれだろ?つリ橋とかどきどきするところで告白すると、そのドキドキが
相手のことを好きなドキドキだと錯覚するってやつだろ?」
「多少違うがまぁその通りだ。錯覚というやつだな。・・・心理的距離は?」
「え~と・・・あれだ・・・・距離!そう、距離なんだよ!」


仕方ない。説明するか。


「つまり心理的距離ってのは相手に対する警戒心だな」
「警戒心?」
「そう。例えば・・・」


ぬぅ・・っと江田に近づく。


「わわ・・・なんだよ。きもい」


江田はあわてて後ろに下がる。


「きもいゆうな。・・・まぁこの通りだ」
「は?」
「つまり・・・だ。親しくない人間には距離を取る。今1メートル位か」
「?」
「江田、お前友達と話すときもう少し近くないか?」
「そういわれてみれば・・・」
「そう。つまり人間は相手によって距離を変えるんだ。他人なら1メートル、友達なら50センチ
恋人なら手が触れ合うくらいの距離・・・って具合にな」
「なるほど、それでつり橋効果との関係ってのは?」
「あぁ。結論から言うと、刹那さんを階段から突き落とす。そして愛と共にキャッチ・・・だ」
「はぁ!!?」


ちょ、そんなにむきになるな。


「落ち着け。そして最後まで聞け」
「んだよ、変なこといったらぶっとばすぞ?」
「聞いてから変だと思えばそうしろ。・・・いいか?俺が刹那さんを後ろから突き飛ばす」
「・・・・」
「そして踊り場で刹那さんをお前がキャッチ」
「・・・・はぁ」
「そこですかさず決め台詞」
「決め台詞っすか」
「どうだ?完璧だろう」


我ながらすばらしい名案だ。


「せんせー。意味わかんないっす」


・・・たく。


「いいか?いきなり階段から突き落とされてみろ。びっくりしてドキドキするだろう?」
「まぁ、そりゃあな」
「そう、そして見知らぬお前とドキドキした状態で急接近。いやおうなく心理的距離は恋人ランクだ」
「・・・・」
「そこで決めてみろ。成果はバッチリだとおもわんか?」
「・・・・なるほど」


・・・よし。


「ちょっと希望が見えてきたぜ!!」
「だろ!?」
「あぁ!ありがとう先生!早速やろう!」
「おう!」


・・・やばい。楽しくなってきやがった!






というわけでやってきた階段。


「なぁここほんとに通るのかよ・・・オーヴァー」
「なぁに事前にHRの時間帯刹那さんがここを通るのはリサーチ済みだ。・・・オーヴァー」
「おまえ、危ないやつなんじゃないのか?・・・オーヴァー」
「ち・・・失礼なやつだ。まぁいい。いいか?江田は遅刻してきたという設定。偶然と奇跡。
この状況で落ちない女はいない。あとはお前の決め台詞次第だ・・・・オーヴァー」
「・・・まぁやってみる・・・オーヴァー」


携帯電話を会話状態にして無線機ぽくやり取りしてみる。何事も雰囲気は大切だ。
・・・・ふと冷静になると負けなきがするのはなぜだ?


「よし・・・時間だ準備はいいな!・・・オーヴァー」
「あぁ・・・幸運を祈る!・・・オーヴァー」


俺は駆ける!駆ける!!
急いでる感を出す!!
ごめーん急いでてぶつかっちゃった。テヘ☆
してもおかしくないくらい走る!!!


「見えた!!!」


食らえ・・・!
これが・・・・俺の・・・・最高の技だ!!!
くらえぇぇえぇぇええ!!!


「あ、私としたことが・・・忘れものしちまった」


Σ


「もどらないとなぁ・・・」


うそん・・・・あぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・。
俺は落ちる!!階段から・・・ものすごいスピードで!!!!


「危ない!!」


受け止める江田!!ナイスキャッチだ!俺のハートは震えてるぜ!!!熱く燃えるほどヒート!!


「刹那さん・・・だから、俺がいないとだめなんだ・・・結婚しよう」


江田・・・・そんなに俺のことを・・・


「「じゃねーーーーよ!!!」」


「なんであんたが落ちてくるんだ!!」
「しらねーよ!!落ちたもんは仕方ないだろ!!!」


ギャーギャー・・・・


あえなく作戦1は失敗に終わる。
というか・・・プロポーズはないわ。




ついでにこの光景を一人見ていたものが存在しているのをここに明記しておく。(重要)
「こ・・・・これはいけるのです!!!」






作戦失敗した俺たちはひとまず俺の部屋に集まった。


「で・・・これからどうするんだよ?」
「ふ、心配するな。次の手は考えてある」
「・・・もう変なのは勘弁してくれよ・・・」


もちろんだ。


「大丈夫。次は正攻法だ」
「正攻法?」
「そう・・・テテテテッテテーら~ぶ~れ~・・・」
「まて!それ以上はまずい!」
「ち・・・」


それにしてもこの俺。ノリノリである。


「まぁこれだ。ラブレター」
「また古風な・・・」


あきれている江田をよそに俺は熱弁を振るう。


「馬鹿なことを!!古風だからこそそこにロマンがあるんじゃないか!古きよき恋愛・・・刹那さんは
きっとこんなのが好きだ!!」
「ほんとかよ・・・」
「いいか?魂の目で見るんだ・・・・雨の中傘を忘れた刹那さんがいる・・・」
「お・・・おう・・・」
「そこでお前が現れる・・・」


「どうしたんですか?」
「・・・傘を忘れてしまって・・・」
「今日ちょうど親父の傘でさ!でかさだけはあるんだ!・・・よかったら入りなよ・・・」
「江田君・・・うん。ありがとう・・・」


「どうだ?」
「・・・感動した。そして全俺が泣いた」
「だろう!?」
「あぁ!こいつあーいけるぜ!せんせー!」


そんなことを言われては有頂天にならざるを得ない。


「・・・っと、内容はどう書いてるんだ?」
「あぁ、シンプルなほうが良かろうと『今日の放課後屋上で待っています』とかいてある」
「・・・名前とか書くもんじゃないか?」
「いや・・・ここはあえて匿名でドキドキアップを狙う」
「なるほど・・・奥が深いな・・・ってただの告白じゃないか!」
「まて、いいか?告白するんじゃない。ここはあえて偶然来ましたを装うんだ」
「はぁ?」
「つまりだ・・・もしかしたらこの人が・・・・っと思わせればお前の勝ちだ。それだけでお前は
『知らない人』から『気になる人』へランクアップ!あとはどうとでもなる!」
「おぉ・・・さすがだぜ!」
「だろう!?」
「おれ・・・やってみるよ!!」
「おう!やって来い!」




そして放課後。


「用務員室の扉に手紙は挟んだ、あとはホシが読むのをまつだけだ・・・オーヴァー」
「了解・・・俺は屋上ですでに待機済み・・・オーヴァー」


よし、準備は万端・・・お?言ってるそばから刹那さんが来たな・・・


「ん?なんだこれは・・・?なになに・・・」


さぁ・・・読め!そして顔を赤らめながら屋上へ向かえ!!
そこに待つのはパライソだ!!


「な!・・・まさかこれは・・・ラブレターなのか?」


よっしゃーーーー!!!


「か・・・からかってるんじゃないだろうな・・・でも、もしかしたら・・・」


さぁ、逝け!パライソへ旅立つのじゃ・・・刹那よ・・・


「・・・行ってみるか」


ふはははは!かかりおったわ!
・・・よし、報告だ・・・。


「ホシは屋上へと向かう様子・・・あとは幸運を祈る・・・うまくやれ・・・オーヴァー」
「了解・・・やってやるさ・・・・オーヴァー」


あぁ・・・がんばれよ・・・。








一方の刹那さん。


「なんだ・・・わけがわからんぞ・・・どうしてこんなものが・・・」


ぶつぶつ言いながら階段を上る。
その顔は赤い。


「あ~もう・・・なんでこんなことに・・・」


心臓はさっきからフルマラソンラストスパートだ。


「っく、なぜこんなに胸が苦しいんだ・・・こんなの・・」


屋上へと続く階段はあとこれで最後。


「あ~!探したよ!せっちゃん!!」
「ひゃう!!・・・って、月?」


待っていたのは月さんであった。屋上ではない・・・いや。
一応、屋上の階段突き当たり、屋上へ続く扉の前にいた。


「え?なんだ?てことは?おまえが・・・・?そんな・・・」
「んもーなんのこと?・・・そんなことより今日は新しくできたカフェバーにいくって約束でしょう?」
「え?あ。いや、忘れたわけじゃなくてその・・・」
「い・い・か・ら!早く行こう?私楽しみにしてたんだから~」
「う?いや・・・その・・・」
「もう知らない!行くよ!」
「え・・・あ・・・繋ぎ引っ張るな・・・待て・・・あ~・・・・」


連れ去られた刹那さん。








一方江田君。


「おせーな・・・・早く着てくれ・・・いや・・・来るな・・・」
もじもじ
「くそ・・・俺らしくもねー・・・・話さなくていいんだ・・・落ち着け・・・」
ドキドキ
「あ~・・・ったく・・・・」


以上永遠ループ。


永遠ループってこわくね?








「・・・・・」
「・・・・・」


沈黙が苦しい・・・。
ここは俺が一つ・・・・。


「あ~・・・正直予想外だった。すまん」
「いや・・・これはどうしようもねーよ」
「あぁ・・・そういってくれると助かる」


あの時・・・・
校門のところから双眼鏡で成り行きを見守っていた俺の横を


「あ、せんせーさんおつかれさまー・・・ってほらせっちゃん。いくよー!」
「あぁもうわかったから引っ張るな・・・・っとせんせーお疲れさん」


と、普通に通り過ぎられた。


「あるぇ?」


これが結果である。




「いや・・・次の作戦がある!これなら絶対大丈夫!」
「・・・・」
「聞いて驚くな!?作戦名。拉致って監禁サタデーナイトイクサーン・・・」
「いや、もういいよ」
「なんだ?諦めるのか?」
「違う。普通に告白する」


・・・・ほう。


「なんだ?腹でも決めたか?」
「いや、あんたが教えてくれたんだろう?」
「・・・しらねーな」
「ふん・・・・いけ好かないやつ・・・・じゃあな・・・・ありがとよ」


そういって江田は出て行った。


「ふぅ・・・初仕事だからか張り切ってしまったな・・・」


そう。仕事である。
若干はっちゃけすぎた感はあるが・・・・。


「俺も風呂に入ってねるか・・・」


そう、結局のところ恋愛に大人も子供もないのだ。
変に飾ってやらかすよりかはありのまま、心のままに動くべきなのだ。


(恋は盲目ってな・・・)


成功かどうかは兎も角今日も気持ちよく眠れそうだ。
充実感・・・でな。










以後、本当に告白したのかは分からない。
ただたまに刹那さんの仕事を手伝う江田を見ることがある。
その姿はほんとに楽しそうで、少しうらやましくなるほどだった。


だが、うらやましい気持ちはすぐ拡散する。


抜け駆けした罪ということで制裁された江田の姿を見てしまったからである。


俺?
幇助したんだから当然しかるべき罰を受けた?
まさか・・・そんな暇はなかったさ。


購買で闇賞品
『相談室の蜜月』という江田×奇跡本が女子に大ブレイク。
その発売を中止させるために奔走していたのからな。


「なんなんだよ!まったく!」


人の恋路を邪魔するやつは馬に蹴られる。
身にしみた今回の話。















「いやぁ・・・いいですね~我ながら改心の出来なのです!これからもせんせーさんにはがんばってもらわないと
・・・にゅふふふふ」







後書き

ごめんなさい。
いやね。ほんとに調子に乗った。なんかもうキャラ崩壊しすぎです。
でも、俺は書いてて江田さんと月さん刹那さん全てに萌えたんだ。
分かる人にはわかる・・・俺が異端なだけかな?
とりあえず今回の反響を見て今後の方針。また、このSSの進退も考えてみます。
というわけで、何か感じた方は思うがままに感想してくださいな。
気にすることはない、何度でもよみがえるさ!
ありがとうございました。

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コメント欄:

  • ちょwww 月さんが黒いwww しかし、職務にまじめというか、物凄く学生のノリで楽しんでる気がしてくれるぜ。奇跡先生……。 -- ドックンドール? 2008-09-07 (日) 03:51:23
  • 結構Sなカウンセリングなんですねwそれが因幡sに利用されてるのも面白いb -- 盾にロマンを賭ける? 2008-09-07 (日) 03:59:16
  • 奇跡先生…それは半分犯罪です…w -- 刹那@怒りが有頂天? 2008-09-07 (日) 04:01:36
  • 僕の心がボキッと折れました。 -- 江田? 2008-09-07 (日) 08:54:24
  • 江田×奇跡・・・・だと・・・・?GJです!wノリと雰囲気で十分楽しいのにとどめの黒るなさんが・・!お疲れ様でした! -- 狐スキー? 2008-09-07 (日) 12:05:42
  • もうすっかり黒いのが定着しましたのです・・うふふw -- 因幡 月(るな)? 2008-09-08 (月) 11:31:24
  • レナより黒いるなちゃんなんて・・・許せる! -- ゆか眠? 2008-09-08 (月) 20:49:38
  • やはり購買の黒いアイドルの仕業だったか‥w。 それにしてもこのカウンセラー、色々な意味で末期であるw 刹那さんをあのまま突き落したら、一体どうなっていたんだろうか? よし、その話は勝手に脳内補完しておこうかな(ぇ -- オワタ☆残骸? 2008-10-30 (木) 21:13:53