桜舞う、富士見の娘

Last-modified: 2009-11-23 (月) 08:22:41

目次

注意書き

 このSSは東方二次創作です。
 あらかじめご了承ください。
 キャラ崩壊の可能性もあります。


 もし嫌な表現が気になった方は、こちらにお知らせください。
 次から気をつけるか、訂正などさせていただきます。

キャラ紹介



 一応キャラ紹介。
 誰が出てくるか知りたくない方は飛ばすといいかも。
 でも、本当に簡単な説明ですけれどもね。

こちらをクリック



 ・西行寺幽々子
 妖々夢六面ボス。
 伝統ある西行寺家のお嬢様で、白玉楼の主の亡霊姫。


 ・八雲紫
 妖々夢Phantasmボス。
 様々な物事の境界を操る力を有する妖怪。


 ・魂魄妖夢
 妖々夢五面ボス。
 西行寺家の専属庭師兼西行寺幽々子の警護役。


 ・魂魄妖忌
 西行寺家の先代専属庭師。
 なお、設定上存在するものの、東方の作品自体には登場しない。


 ・比那名居天子
 緋想天最終ボス。
 天界に住む天人で、比那名居一族の娘である。

本編

                      【1】




 富士見の娘。


 西行妖満開の時、幽明境を分かつ。


 その魂、白玉楼中で安らむ様。


 西行妖の花を封印しこれを持って結界とする。


 願うなら、二度と苦しみを味わうことの無い様。




 ――永久に転生することを忘れ……。




                      【2】




 春。
 ここは白玉楼。
 桜の花びらが舞う季節が訪れた。
 伝統ある西行寺家のお嬢様である西行寺幽々子は、桜の景色を遠めに眺めてながら、用意していた桜餅を齧る。
 しばらく桜を見つめ続けた。
 そして、何かを思い出したかのように、桜から視線を逸らす。


「――はッ!」


 白玉楼の庭で、一人の少女が両手に刀を持ち、訓練を行っている。
 少女の名前は、魂魄妖夢。
 西行寺家の専属庭師。
 ――兼、幽々子の警護役である。
 幽々子の剣の指南役でもあるが、基本的には庭師として扱われている。


 この役職は彼女で二代目であり、先代は彼女の師匠である魂魄妖忌は行方をくらませた。
 現在は幽々子と妖夢二人が、白玉楼に住み着いている。


「いつも熱心ねぇ~……妖夢は」


 のほほんとした声で、幽々子は呟いた。
 肩に舞い降りてきた桜の花びらを払い落とし、妖夢を見守る。
 暇なのだろうか、幽々子はいつも以上にぼーっとしていた。


「――相変わらず暇そうねぇ」


 突然、幽々子の隣……何も無いところの空間が歪む。
 その空間はやがてひびが入り、二つに割れた。
 沢山の目が幽々子を睨む……そんな空間の中、妖怪である八雲紫が現れ、幽々子の前にゆっくりと舞い降りる。
 スキマと呼ばれる空間は、やがて閉じて元通りの空間に戻った。
 様々な物事の境界を操る力を有する妖怪。それが八雲紫だ。


「あらぁ、どちら様でしたっけ?」
「こらこら。旧友の顔を忘れるなんて酷いわね」
「冗談よ。たまには冗談も言わないと退屈しちゃうわ」
「誰が退屈しちゃうのかしら?」
「私がよ」


 紫は呆れた顔をして、溜息を一つ吐く。
 それでも幽々子はいつもマイペースな会話する。
 相手に合わせようとはせず、常に自分に合わせ、無理をしない。
 いつも変わらず、幽々子は陽気であった。


 紫は幽々子の隣に座ると、幽々子の桜餅を掴み、口の中に入れる。


「あーっ! 何、勝手に私の食べてるのよーっ!」
「いいじゃない別に……というより、この桜餅をあげたの私だったじゃない」
「今は私の桜餅~!」
「――まったく、亡霊の癖によく食べるわね。あなた……」
「だって暇だから」
「暇だと食べるのね」


 むーっと、しかめっ面をする幽々子を無視して、桜餅を食べ終えた紫。
 庭ではまだ訓練を行っている妖夢の姿。
 紫と幽々子はそんな妖夢を眺めていた。


「あの子は今日も一生懸命ねぇ」
「そうね~。たまに抜けているところさえ無ければ優秀なんだけどね」


 軽く酷いことを幽々子は言い、ぼーっと妖夢を見つめる。
 妖夢は刀を振るい、優雅に舞ってた。
 桜の花弁が散りゆく中、華麗に舞う少女。
 まるで桜の如く、少女は綺麗であった。


「なんか……今あの子を見てると、昔を思い出せそうな気がするのよねぇ」


 幽々子は目を細めながら、そう呟く。
 だけど、それ以上は何も言わず、黙々と桜餅を口に運ぶ作業を再開させた。
 紫はそれを聞き、少し哀しい表情をする。


 彼女は過去……この世に生きている存在であった。
 そう、彼女は過去に生きていた。


 ――西行寺幽々子は亡霊だ。


 亡霊になった理由を、紫は知っている。
 彼女は過去を思い出していた。


 そう、それは千年以上も前の話……。




                      ~@~




 毎日が退屈だった。
 生前の幽々子……幽子は、一人自分の部屋で無表情のまま、天井を見つめている。
 彼女は一人だった。
 西行寺から出る事も許されず、友人もいない。
 ただ一人ぼっちの日々を過ごしていた。


 話の相手になる者といえば……幽子の警護役である魂魄妖忌だけ。
 その魂魄妖忌も頑固者であり、どうも幽子は絡みにくかった。
 父は、既に死去。
 歌聖は自然を愛し死ぬまで旅してまわっていた。
 自分の死期を悟ると、己の願い通り最も見事な桜の木の下で永遠の眠りにつく。
 ――西行妖と呼ばれる妖怪桜の下で。


 父親は多くの人間に慕われてきた歌聖。
 幽子はその娘だった。
 彼女は歌聖の娘として、大事に育てられる。
 しかし、それ故に西行寺から出る事を禁じられていた。
 彼女は友人も出来ず、一人ぼっちだ。


「――私って、何で生きているのかしら……」


 幽子はいつしか、そう独り言を言うことが多くなる。
 束縛された世界で、彼女は何の為に生きているのか。
 それすらも分からなくなっている。


 そして、彼女は自分自身の持っている能力に嫌気がさしていた。
 元々彼女の能力は、『死霊を操る程度の能力』。
 それが今では……。


「最悪よね……私」


 幽子は自分自身を拒んでいた。
 自分の存在を否定し続ける。
 右腕で自分の顔を覆い、瞳から流れ落ちる雫を拭う。
 暗闇の世界に包まれる。


 ――私は……。




「へぇ……あなた、面白い能力(ちから)を持っているわね?」




 急に見知らぬ声が、幽子の耳に飛び込んできた。
 自分の顔を覆っていた右腕をどけ、視界を回復させる。
 そこには……さっきと同じ天井とは他に、一人の女性が立っていた。


「え!?」


 幽子は体を起こし、その女性の顔をじっと見つめた。
 白の帽子に赤いリボン。
 紫の服装を着て、胡散臭い風貌をしている。


 それよりも何よりも……許可を得て、この者は屋敷の中に来ているのだろうか。
 妖忌から客人の報告なんて聞いていないのに……。


 そう幽子が、思っていた矢先。


「幽子様。失礼しても宜しいでしょうか?」


 障子の向こうから、妖忌の声が聞こえてきた。
 あぁ、今報告に来たのね……先に報告してくれれば良いのに。


「いいわよ。入って」
「失礼します」


 妖忌は障子を開け、幽子を見つめてきた。
 白髪に若き容貌。
 腰に二本の刀を常に持ち歩いている。


「幽子様の様子をお伺いにきました。体調はどうですか?」
「まぁまぁよ。それよりもこちらの客人はどなたなのかしら?」
「客人……と、申しますと?」
「だから、この方……」


 幽子は後ろに振り返り、先程いた女性に扇子を向けた……が。
 そこにはその女性は既にいなくなっていた。


「――あれ?」


 確かにさっきまで、そこにいたのに……。
 幽子は、どこかに隠れているんじゃないかと思い、唯一隠れられそうな戸棚を開けた。
 が、そこにも居らず、完全にさっきの女性は消失していたのである。


「幽子様。もしや、亡霊を見たのでは?」
「でも、確かに生命を感じたんだけど……」
「しかし、不法侵入の報告は御座いません」


 おかしい……。
 さっき確かにそこにいたのに。
 確かに生命も感じていた。
 ――だけれども……今は、いない。


「きっと勘違いでしょう。では、私は少し用事があるので失礼。またお伺いに参ります」
「あ、うん……分かったわ」


 妖忌はそう幽々子に伝え、部屋から出て行った。
 ピシャンっと、障子の音が静かに鳴り響く。
 ……また一人になった。


「――いきなり誰かがくるなんて、ビックリするわねぇ」


 ――え!?
 幽子は背後を振り返る。
 すると、そこにはさっきの女性がやはり存在していた。
 でも……さっきは確かにいなかったはずなのに……。


「あなた一体……」
「始めまして。私は八雲紫。あなたの面白そうな能力に惹かれてやってきた妖怪よ」


 私の能力に惹かれた……?
 しかも妖怪……。
 幽子はもしや、自分を殺しにきた者ではないかと警戒する。
 ――でも、このまま殺されてもいいんじゃないかと、どこかで幽々子は思っていた。
 しかし、紫はそんな様子を見せることはなく、話続ける。


「というよりも、暇だったから来たみたいなものね。最近冬眠から目が覚めたものだから、遊び相手いないのよ」
「――紫さんでしたよね。さっきはどこへ……」
「あぁ。私の能力を使ってね。境界を操ることが出来るのよ私」


 そういうと、紫は何も無い所から、奇妙な空間を作り出す。
 中は沢山の目、沢山の手が存在していた。
 紫は微笑を浮かべる。


「奇妙な能力を持っているのね……」
「お互い様じゃないのかしら? でも、あなた……人間と生きていくにはちょっと辛くないかしら?」


 紫の問いに、幽子は戸惑った。
 自分の悩みを、初対面で言い当てた妖怪。


「――そうですね。毎日遊ぶ相手も居らず、暇ですもの……」


 幽子は瞳を閉じ、そう呟いた。
 この女性になら、少し話をしてもいいかもと、心のどこかで思えたから。


「そう……暇なのはお互い様って事ね」
「ふふ、そうですね」
「あなた……お名前は?」
「幽子。西行寺幽子よ」


 これが二人の出会い。


 ――旧知なる友との本当の出会いであった。






                  『桜舞う、富士見の娘』






                      【3】




 幽子と紫が出会って、数日が過ぎた。
 すっかり二人は仲良くなり、屋敷内の者にばれぬ様、こそこそと紫と遊ぶようになる。
 境界を操る能力を持つ紫は、その程度のことは他愛もなかった。
 誰かが来たら、境界を弄り、スキマの中に隠れて過ごす。
 そんな日々が何日も続いたのである。


 紫は、幽子を気に入り。
 幽子は、紫を気に入っていた。
 紫は暇で、幽子の能力を面白がったために気に入り。
 幽子は、自分の能力を知ってなお、自分に近付いてくるおかしな妖怪を気に入っていた。


 二人はそれぞれの理由で、相手を気に入っていたのである。


「ねぇ、幽子。これで遊んでみないかしら?」


 とある日。
 紫はとあるものを持ってくる。
 紫は右手から、キラキラと光るガラスでできた平たい玉を、一つ幽子に渡した。
 幽子はそれを受け取り、光にかざす様にして、それを食い入るように眺める。


「綺麗……」
「外の世界から取ってきたものよ」
「外……?」
「幻想郷とは違う、外の世界。幻想郷にはそれ、まだないのよ」


 紫は境界を操ることが出来る為、幻想郷の外に行くことが可能だった。
 その外の世界から拾ってきたのが、これらしい。
 紫はふふっと微笑むと、いくつかそのガラス玉を取り出し、部屋にある机の上にばら撒いた。


「これでおはじきをするのよ」
「……おはじき?」


 幽子は始めて聞いた言葉に戸惑う。
 しかし、紫もまた驚いていた。


「あなた……おはじきすら知らないのね」
「え、えぇ。知らないわ」


 幽子はおはじきすらも知らなかった。
 ガラス玉でおはじきするのは、まだ幻想郷で無いにしても、石や貝を使っておはじきをする者がほとんどだ。
 しかし、幽子はずっと白玉楼に住んでおり、一人ぼっちで遊んで今まで生きてきた。
 だからこそ、おはじきと言う遊びすらも幽子の記憶には無いのである。


 紫は、黙って机の上にあるガラス玉を、あっちこっちに置き始めた。
 そして、一つのガラス玉を自分のすぐ手前に置き、デコピンをする時みたいに、人差し指と親指で丸い形を作る。


「ルールは簡単よ。このガラス玉を弾いて、もう一つのガラス玉に当てたのなら、そのガラス玉をもらうことが出来るのよ」


 紫は人差し指でガラス玉を弾くと、その先にあったガラス玉に当たり、当たったガラス玉を摘み取った。
 幽子はまじまじとその様子を見ている。
 初めての遊びに、興味津々のようだ。


 幽子はさっそく、ガラス玉を一つ目の前に置き、人差し指で数センチ前にあるガラス玉めがけて弾く。
 が、力が強すぎたのか、思いっきり外れた挙句、机の外に飛び出してしまった。


「うわわわッ!」
「力強すぎよ。もう一回練習でやってみなさいな」
「あははは……一度失敗すれば次はできるわよ~」


 そう幽子は言うと、遠くに飛んでいったガラス玉をぱたぱたと足音を鳴らしながら、走って取りにいった。
 そしてガラス玉を拾い、再び机に置き、また弾く。
 すると、コツンと自分のガラス玉が他のガラス玉に当たった。


「あ、当たったっ」
「そうそう。結構上手いわねぇ」
「次は紫さんの番ね」
「私の事は、呼び捨てでいいわよ。じゃあ、次は私ね……」


 また紫はガラス玉を弾き、そして的確に他のガラス玉に命中させた。
 手馴れているようで、紫はおはじきが得意のようだ。
 そんな様子を見て、幽子はきらきらと目を輝かせて、眺めている。


「紫、おはじき上手いのね~」
「まぁ、結構何度もやっているからね」
「楽しいのね。この遊び」


 幽子はにこにこしながら、紫にそう言う。
 紫は目を細めて、幽子の頭にぽんっと手を乗せた。


「でもね幽子。この遊びは一人でやっても楽しくなくなるのよ」
「……どうして?」
「――一人でやっても虚しいだけ。友と一緒に遊ぶからこそ、楽しいのよこういうのは」
「ふぅん……」


 幽子は不思議そうに頭の上にある、紫の手に触れた。
 紫は幽子の頭から手を離し、にっこりと笑う。


「本当にあなた、面白い子ね」
「紫は、不思議な人だと思うけどね」
「ふふっ……そうね」


 あはははっと、二人は笑い合う。
 幽子の初めての友。
 それはそれは奇妙で、不思議な人だった。


 ――久しぶりにこんな笑った気がするわ……。


 幽子はそんなことを思っていた。
 一人ぼっちで、感情すらもどこかに奪われてしまったようなそんな時。
 彼女が感情をどこからか奪い返してきた。


 ――まだ、私はここにいたい。


 幸福なる日々が、続きますように。
 友が、いつまでも傍にいますように。
 心躍る感情が、いつまでも訪れますように。
 今日と言う日が、夢という偽の存在ではありませんように。


 ――幽子は、切に願うのであった。




                      ~@~




 ――妖怪の気配。


 妖忌は、幽子の部屋に向かおうとした途中。
 急に幽子とは違う、妖怪の気配を体で感じた。
 日々鍛錬を重ねている妖忌にとっては、この様な気を察知するのは、容易い事。
 妖忌は自分の気配を消し、幽子の部屋にゆっくりと忍び寄る。
 障子の前まで行くと、何やら幽子……いや、幽子以外の声を合わせて、二人の声が部屋の外まで響いていた。
 こっそり妖忌は障子を開け、部屋の中を確認する。


 ――いる……!


 そこに確かに、一人の妖怪が幽子と話しをしていた。
 危険と察知した妖忌は、抜刀する構えに入り、部屋に勢いよく入る。
 ……そうするつもりだったが。


 自分の目に入ってきた光景を見て、それを躊躇してしまった。
 妖忌が見たのは……幽子の笑顔。
 今まで笑顔なんて、これっぽっちも見せなかった幽子が、こうして今……目の前で笑っている。


「…………」


 妖忌は一度、抜刀の構えを解き、二人の様子を監察することにした。
 そこには、幽子が妖怪と一緒に遊んでいる場景。
 それに二人とも楽しそうに笑い合っていた。
 女の子同士が、友達と遊んでいる時の様な……。
 と言うよりも、まったくもってその通りであった。
 ただ、女の子同士が遊んでいるだけだったのである。


 ここで妖忌は、紫を追い払わなければならないだろう。
 それが使命。
 そうしなければならない宿命。
 しかし、妖忌はそれをしなかった。
 二人を一度目視すると、そのまま部屋から離れていったのである。


 これは白玉楼側としては、為にならない行動だろう。
 だが妖忌は、幽子の為を思って、何も言わなかった。
 あのまま遊ばせた方が、幽子の為になる。
 幽子が、元気にこの先育っていくだろう。


 そう思い、妖忌は紫を幽子の傍に置くことにした。
 認めたのである。
 頑固である妖忌が認めた。


 ――全ては幽子の為に……認めたのだ。




                      【4】




 幽子は幸せだった。
 友ができ、共に日々を過ごせることが。
 共に遊ぶことのできる日々を過ごせることが、何より幸せであった。


 月日は流れ……。
 紫と出会って、一年経ったある日。


「ですから、是非とも幽子様と我が息子と婚約の方を……」


 白玉楼に一人の訪問者がやってきていた。
 その者は高貴な方で、白玉楼に顔負けしない位、有名な屋敷の主である。
 男は、自分の息子と幽子との婚約を持ちかけてきた。


 しかしその息子は、ここには居らず。
 本気で幽子が欲しいと申しているのか、それとも白玉楼と同じ地位が欲しいだけなのか。
 それは今、分からぬままであった。


「幽子様。いかがなされますか」
「――ぇ?」


 隣にいた妖忌が、幽子に問いかける。


「これは幽子様がご判断されるのが的確かと」
「……そう」


 幽子は、この話を持ち出された時から、とっくにどうするか決めていた。
 婚約など……望んでいない。
 幽子の望んでいたものはもう、手に入れていた。
 今は安定した日々を過ごしている。


 そんな日々を、婚約などをして崩したくなどない。
 もしここで婚約してしまえば、紫に会えなくなってしまうかもしれないのだ。
 そんなの嫌だ。
 私は、まだあの紫と一緒にいたい。


「すみませんが、この件についてはお断りさせていただきます」


 幽子ははっきりと婚約を断った。
 その眼差しに迷いはない。
 妖忌はその様子を見て、少し微笑んだ。


「し……しかし、幽子様と我が息子と婚約されれば、最高の夫婦になられるかと……」
「私は、婚約はしたくないと申したはずです」
「しかし……!」
「何度言われようとも、私はお断りします。この話は無かったことで、お願いします」


 相手も幽子の本気に気付いたのか、相手はしばらく声が口から出てこなかった。
 確かに高貴なもの同士が婚約すれば、更に西行寺家は有名となる。
 条件は最高だった。
 ただ、幽子はそれを拒絶。
 今の幽子は、西行寺家の娘としてではなく、一人の人間として、答えを導きだしていた。


「……意外と頭が悪いようで。幽子様」


 ぞく……ッ。


 突如、男はそう呟くと、雰囲気が変わり、幽子を睨みつけた。
 とても……とても冷たい眼光……。
 しかし、幽子は目線を逸らさない。
 男はあざ笑い、さっきとは違う雰囲気のまま口火を切る。


「西行寺家と我等の家系と繋がれば、大層立派になられたはずだと言うのに」
「あらあら……あなた方と婚約せずとも、西行寺家は立派な家系よ」
「まぁ、この程度という事。所詮、あの程度の歌聖。その娘もこの程度ということだ」


 ――アノテイドノカセイ?
 もしかしてこの男は……。
 私の父を愚弄している……?


「あなた……私の父を愚弄しているのかしら?」
「あぁそうだ。どうせその程度だろう。桜の下に眠りにつくなどと、悪趣味もほどがあるわ」


 ――コノオトコ……!!


「私の父は立派な父です。それを愚弄するなどと……」
「そうかね。私にはそう思えんがな。こっちが下手に回っていれば、調子に乗りおって……もう良いわ」


 男は立ち上がると、幽子に背を向けた。
 幽子は怒りを内に秘めたまま、男の背中を睨みつける。


「この話はこちらから願い下げ頂こう。せいぜい気味悪い家系で頑張ることだな。西行寺幽子」


 男は障子をすっと開け、勢いよく閉めた。
 ピシャっという音が、静かに部屋に響き渡る。
 そして……沈黙が訪れた。
 妖忌は溜息をつくと、幽子を目視する。


 ――もしこの時、溜息をつかずに幽子を止めれば、この事件は起こらずに済んだかもしれない。


 幽子は、ボソボソと何かを呟いている。
 何をボソボソと呟いていたのか妖忌はすぐに把握することはなかった。


「――死んでしまえ……」


 妖忌はこの時、一つの単語がはっきりと耳に入ってきた。
 そしてそれと同時に……危険を察する。


 ――いかん……!!


 それでも幽子はお構い無しで、吐き捨てるように言い続ける。


 死んでしまえ。
 死んでしまえ。
 私の父を愚弄する者など死んでしまえ。


 私は父を尊敬していた。
 父は……多くの人間に慕われていた歌聖。
 私とは違って……沢山の人々に慕われることができた父。
 それを愚弄する男なんて……。


               死んでしまえ。
                                 死んでしまえ。
       死んでしまえ。
                  死んでしまえ。
                            死んでしまえ。
   死んでしまえ。
                                   死んでしまえ。
             死んでしまえ。




 死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死。








                    ――死んでしまえ。








「幽子様!! いけません!!」
「――ぇ?」




 グシャッ…………。




 妖忌が止めに入った時には遅かった。
 部屋の外で鈍い音が聞こえる。
 障子に赤い点々が、染み付く。
 鉄生臭い匂い……。


 幽子は理解してしまった。
 障子の向こうで……何が起こったのかを。
 幽子は犯してしまった。
 自分の能力を使って……。


 ――幽子の能力は……『死に誘う程度の能力』。


「あ……あぁ……っ」


 彼女は、自分の父を愚弄した相手を……。


 ――殺したのだ。




「いやあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………っ!!」




 幽子は泣き叫んだ。
 自分の能力で……また人が死ぬ。
 こんな事は初めてではなかった。
 何度も……何度も体験している。
 自分が憎い。


 ――人を簡単に殺してしまえる自分が憎かった。




                      ~@~




「どうしたの? 最近元気ないわね?」


 あの事件から数日後。
 既に冬眠から目覚めてきた紫は、幽子を心配していた。
 最近、悲しい表情をする事が多くなった幽子。
 それを見てるだけでも、紫の心は酷く痛んだ。


 それに対して、幽子はまだあの事件のことを引きずっていた。
 簡単に人を殺せる能力……。
 このせいで、私の周りの人々は死んでいってしまう。
 ――私は……。


「ちょっと幽子?」
「ぇ、あ……紫……」


 紫の声に気付き、幽子は我にかえった。
 慌てた様子で、紫に笑顔を見せる。


「大丈夫? 顔色悪そうだけど?」
「え、えぇ。私は大丈夫よ」


 幽子はそう言うと、もう一回微笑む。
 でも、紫はその表情を見て、不安になった。
 何か……無理しているように見える。


「ねぇ幽子。何かあったなら相談にのるわよ?」


 紫は幽子の手を握って、そう言った。
 幽子の表情が無表情になり、凍る。

 幽子は考えていた。
 私の能力によって、死にゆく人達がいる……。
 この前もまた、人を殺してしまった。
 私は人殺しだ。


 もしかしたら……紫までも巻き込んでしまうかもしれない。
 私は……親友を、この手で亡き者にしてしまうかもしれないのだ。


 そんなの辛い……。


 ――私は…………。


「紫」
「ん?」
「これ、あなたにあげるわ」


 幽子が差し出したのは……いつも彼女が使っている白い扇子。
 いつも大切そうに持っていた扇子を、紫にあげるというのだ。


「え。……でもあなた、これいいの?」
「えぇ。親友のあなただからこそあげるのよ」
「でも幽子……いつも大切そうにしていたんじゃないのかしらこれ?」


 確かにそうである。
 その扇子は、父がくれた物。
 まだいくつか扇子はあるが……その中でも、この扇子は父にプレゼントされた物だった。
 いつも肌身離さず、大切にしていた物……。


 だけど。
 ――もう幽子には必要ないものであった。


「さて、もう遅いわよ紫。そろそろ帰った方がいいわ」
「……そうね。また遊びに来るわよ?」
「えぇ。さようなら」


 紫は扇子を受け取り、スキマの中に消えていってしまった。
 幽子一人……そこに力なく座っている。
 そんな時、扉から音が響き渡る。
 誰かが障子を叩いているようだ。


「幽子様。失礼いたします」


 声の主は障子を開き、幽子の目前に佇む。
 ――妖忌である。


「あら……妖忌。何か用かしら?」


 幽子は妖忌に問を投げつけるが、妖忌は睨みつけ黙ったままである。
 普段の様子とは違う妖忌に気づいた幽子は、少し彼を恐れた。
 長い睨み合いが続き……妖忌は口を開く。


「何故。あれを差し上げたのですか」
「――ぇ?」
「何故。あれほど大切になさっていた父上の物を、あの妖怪に差し上げたのですかと申しているのです」
「……見ていたのね」


 幽子は小さな溜息をつく。
 余計なことを知られてしまった……。
 妖忌は鬼のような形相でこちらを見つめている。
 無理もない。
 あれはそんなにホイホイ上げられるような品物ではない。
 それなのに何故、簡単に相手に差し上げたのか……。


「幽子様……」
「そうね……。紫は私の親友。……彼女を信用できるからこそ、あげたのよ」
「信用できるからとか、そういう問題では……」
「ありがとう妖忌。もう私は疲れたの……寝るわね」


 そういうと、無理やり妖忌を部屋の外に出し、障子を勢いよく閉めた。
 幽子様! と叫ぶ声が聞こえてくるが、幽子は両耳を押さえ、聞く耳を持たない。


 何故、紫に差し上げたのか?
 簡単な理由。
 それは本当に簡単な理由である。




 ――彼女は西行妖が満開になる今夜……自害することを決意したから。




 自分は人をこれ以上殺してしまう前に……責めて私は死ぬべきなんだ。
 そう彼女は考えたのであった。




                      ~@~




 その深夜。
 幽子の部屋に、こっそりと一人の訪問者。
 スキマの力を使って現われた、紫である。


「(やっぱり……この扇子は受け取れないわね……)」


 そう紫は思い、紫は扇子を返しにきたのだが……。
 この時間帯に、幽子がこの部屋で寝ていないことに気づいた紫。
 嫌な予感……。
 胸騒ぎがした紫は、少し幽子を探すべく、白玉楼の周りを慎重に探索することにした。


 さまざまな部屋を見に行ったが、他の者はいれども、幽子の姿は見当たらない……。


「もしかして、外かしら……」
「八雲紫だろうか?」


 突如、誰もいないと思われた部屋から、誰かの声が響いた。
 紫は自分の名を呼ばれたことに驚き、部屋の周りを見渡す。


 部屋の隅に……一人の男が立っていた。


「あなたは……?」
「幽子様の警護役である魂魄妖忌と申す」


 妖忌は鋭い眼光で紫を見る。
 暗闇の中、気配を消して紫に気づかれないようにしたのだろう。


「前から私の事を知っていたのかしら?」
「そうだな。私は一年前から、幽子様とあなたが接触していたのを見ていた」
「――何故、止めなかったの?」
「気紛れでもあるが……幽子様に初めて友人ができた。それを止めるのは少々躊躇ってしまった」


 妖忌はそう訳を話すと、部屋の障子を開き、外を眺める。
 月光が今日は眩しい。
 部屋の中までくっきりと、光が入り込んできた。


「それで。私に何の用かしら?」
「伝えなければならぬことがある……」
「何?」


 妖忌は、紫に振り向く。
 部屋の中に、桜の花びらが舞った。




 ――紅色に染まった花びらが……。






「幽子様が……自害なさった」






 ――は?


 紫は、何を言われたか分からなかった。
 頭を必死に回転させ、そして最初に頭に出た感想がこれである。


 いや……え?
 何で…………?


「来るとよい……私がもっと早く気づいておけば……こんなことにはならなかったのだ……」


 妖忌は歩き始め、白玉楼の庭に向かって歩き始めた。
 紫は進むのを躊躇う。
 この先に……幽子の死体があることを恐れた。
 だけれども、進まなければならない。
 紫は、妖忌の後をついて行く。


 白玉楼の庭をしばらく歩いていると……。


 そこには満開の西行妖。
 美しすぎて、逆におぞましく感じる桜。
 そして、その桜の下に……。




 ――心臓に刀を、自ら刺して死んでいる幽子の姿があった。




「……幽子っ!」


 紫は幽子の元に走った。
 普段走ることなど無い彼女が、必死になって走っている。
 だけれども、幽子の前に立つと……両膝を地につき、崩れてしまった。


 微笑しながら、死んでいる彼女。
 彼女は何を思って自害したのだろうか……。
 それすら、紫には分からぬままだった。


「幽子様は……自分の能力で相手を殺してしまうことが多々あった」
「――まさか」
「そう、幽子様は自分の能力を疎い、自害なさった。――あなたを殺してしまわぬようにとも思ったのかも知れぬ」


 幽子は幸せだったのだろう。
 親友と楽しく過ごせた日々を、誇りに思っていた。
 だけれども……いつの日か、自分の能力で過ちを犯してしまうかもしれない。
 親友を……この手で殺してしまうかもしれない。
 それを恐れ、彼女は自害を決意した。


 ――父と同じ、満開に咲き乱れる、西行妖の下で……。








 富士見の娘。


 西行妖満開の時、幽明境を分かつ。


 その魂、白玉楼中で安らむ様。


 西行妖の花を封印しこれを持って結界とする。


 願うなら、二度と苦しみを味わうことの無い様。




「うぁぁぁぁぁぁっぁ……あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!!」




 ――永久に転生することを忘れ……。






 満開に咲く、桜の下。
 西行の娘が
 友の死を悲しむ妖怪がいた。




 名を、八雲紫という。




                      【5】




 そして、あれから千年もの時が過ぎた。
 西行寺幽子は転生後、再びこの様に苦しむことが無い様、西行妖を封印し、これにより西行妖が咲いて人を殺す事は無くなり、幽々子が転生する事も無くなった。
 その後……亡霊となって、西行寺幽子。
 否、西行寺幽々子は戻ってきた。


 ――生前の記憶を全て捨て、もう悩む事無く冥界で暮らしている。
 彼女は……。


 ――妖忌も紫さえも忘却してしまったのである。


 妖忌は今から三百年程前に、白玉楼の庭師となり、その後幼い妖夢を残して幽居し行方不明となった。
 妖夢と組み手をし、自らの動きを見させ、妖夢に技を伝授。
 後を妖夢に継がせて、そのまま消え去ってしまったのである。
 彼が今、何をしているのかは、誰も知らない。




 紫は扇子を取り出した。
 この白い扇子は、幽子にもらった物。


 あの日。
 この扇子をもらった紫は、肌身離さず持ち続けていた。
 普段使用している扇子は、とても大切なものだったのだ。


 だけれども、幽々子はそんなことは忘れ去っている。
 彼女はその扇子を見ても、紫の所持物としか認知してなかった。


 それでも、紫は今でも彼女の親友。
 それは生前でも今でも変わらぬままであろう。


「紫~。何かして遊びましょう~」
「弾幕ごっことかかしら?」
「ん~……もっと激しくない遊びがいいわね」
「あら……じゃあ、これはどうかしら?」


 紫は取り出したのは、キラキラと光るガラスでできた平たい玉。
 幽々子は、それを手にとると、珍しそうに眺め出した。
 そして首を傾げて、紫に問う。


「これで何をするのかしら?」


 紫は、それを聞いて少し寂しく思えた。
 忘却してしまっているものね……。


 失くしたものは、戻らない。
 壊れてしまったものは、戻らない。
 なら、私達は何をする?
 壊れた思い出をどうする?


 ――戯言ね。そんなの決まっているじゃない。


 紫は、ニッコリと笑う。




「これでおはじきをするのよ」




 そう。
 無くなったのなら、また作ればいいのだ。
 思い出は消えたけれども、絆は消えていない。
 また一緒に遊びましょ。


 ――だって、私達……親友じゃない。






 八雲紫と西行寺幽々子。
 彼女らは、これからも親友であり続けることだろう。








                      ~@~




「…………」
「はぁ……。あんたがしょうがなくってことだから連れてきたけど……見てるだけでいいの?」


 幽々子と紫の様子を、遠くから見守る者が二人。
 天人である比那名居天子と……もう一人の男性。


「…………」
「あら? もう帰るの?」
「…………」
「自分の娘が元気そうだったからよいと。……てか、あんたがあの亡霊の父上とはねぇ」
「…………」
「分かった分かった。それじゃ、さっさと帰りましょう。お腹も空いたことだしね」


 二人はそんな会話をすると、天界に向かって帰っていってしまった。
 もう一人の男性……。
 それは何者だったのか。
 天子以外、その場には知るものはいなかったのである。


 男は最後にこう詠った。








           ――ほとけには 桜の花を たてまつれ
                  ――我が後の世を 人とぶらはば





後書き



 どうも皆さんごきげんよう。
 酒飲みスーさんは元気だよ。
 皆さんはいかがお過ごしでしょうか?


 今回は東方SSってことで、珍しいかもしれないね。
 いや、前から書きたかったけど、あっち書きたくなるんですよね本当にw




 ここからはネタバレが出てると思うので、続きを見たい方は下のほうをクリックして下さい。



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 今回は西行寺幽々子の話ということで。
 まず、東方SS書こうとしたのですが……なかなか難しくて。
 というか、私が東方の世界を知らなすぎるせいなのかもしれませんw
 STGとかそれくらいしか東方とかかわり少ないので。
 幽々子の能力の表現の仕方が合ってない気もするけど……まぁうん。二次創作だから大丈夫かなぁ。


 まぁ、後は動画とかみたりもしますけどね。
 そんな感じで何を書こうかってことになって、私的に好きな設定の幽々子の話を今回書いてみました。
 なんか……上手くかけているかどうかが不安ですけどねw
 微妙な感じの所もあるかなぁって感じているけれども、どうなんだろうねぇ。


 後、紫のあの非想天則時に使われている扇子。
 あれを今回は幽々子から貰ったのだけれども、実際はどうなのでしょうね。
 でもまぁ、貰ったものと思うと色々と深く感じることができそうです。


 そして小ネタとして二つ。
 一つは妖忌なんですが、彼は最初から庭師じゃなかったみたいですね。
 三百年程、庭師をやっていたと言われているので、どうしても七百年の空白ができてしまうんですよ。
 だから、今回はこういう感じになったのですが、所詮二次創作ですので一次設定じゃありませんので、ご注意を。


 もう一つは、最後にでてくる男性について。
 実は彼、現在は神格化され天界に住んでいるらしいです。
 東方求聞史紀から参考にしてきました。
 でも、天子と知り合いになっているかどうかって言われると不明。




 そういえば、さっき妖々夢久しぶりにやってきました。
 私が一番プレイしているの、実は最初は妖々夢ばっかりでしたね。
 まぁ、後につれて他のシリーズやり始めましたが……よくも飽きずにあんだけ妖々夢やったよなぁw
 Normalで抱え落ちしまくりでも、残機4つくらい余っていたというね。(霊夢Aでプレイ。火力あんまりないのね。この巫女さん)
 ただしHard、Lunaticとかになるとクリア難しいね。Hardはもうちょっとでできるかなぁくらいのところだった気がする。







 なんで冬の季節にこんな話を書いたかって言われると、私は桜が好きだったりするんですよね。
 大切な場所も、春になると桜が咲き乱れて綺麗ですし。
 春になるとそこらへんフラフラしている私です。
 ぼーっと桜見てるし。


 でも、季節的に本当に合わない時期に書いてしまいましたが。
 幽々子はやっぱり気に入っているんだと思いますねぇ。
 東方って難しいね設定が。
 やっぱり一次設定混ぜるっていうのは、結構大変なんですねぇ。


 いい勉強になったので良かった気もします。
 あぁ、桜みたい。
 その前に雪も見たい。
 私の地方だと雪全然見えないからね。
 まぁ、積もったら積もったらで、大変だと思いますけど。




 とまぁ、今回もおさらばの時間がやってまいりました。
 最近は色々ゲームとかしてるから楽しいね。
 いいからSS書けと、ネタが溜まってきているww


 それでは皆さん。
 ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
 読んでくださった皆様に……。




 最大級の感謝をこめて。








 萃まる楽しき炎:酒飲みスーさん

感想スペース

コメント欄:

  • ぇ・・・・?これスー兄さんが書いたSSだったの!?(失礼/←更新ページから入ったから気づかなかったw) -- リィ? 2009-10-25 (日) 19:06:00
  • 珍しく東方SSがきたー!ってことで、わくわくしながら読ませてもらったよスーさぁぁん。 幽々子の生前の話ってことでなんとなく哀しい展開になるっては読めてたけど、分かってても結構ツライものがあるね(ノへ`) 妖忌の爺やも、色々自分のことを責めてそうだなぁと勝手に予想してみる。 最初に紫の存在に気がついた時、見て見ぬふりをしなければこんなことにはならなかったんじゃないか…… とかそんな感じに。 でも例え結末が「死」であろうとも、束の間の楽しい時間、笑顔は、一生分の価値があったと思うんだ。 そしてスーさんは桜が好きだったのね。 確かに綺麗だけど、スゴク綺麗だとは思うけど…… 花粉症の季節だから、極力外に出たくないっていう; ちくしょうめっ。 東方SSは個人的に大歓迎って感じだから、もっとあれば嬉しいんだけどやっぱり色々難しいんだろうね。 もしまた東方SS書くようなことがあったら、頑張ってくださいな(´・ω・)σ(*'-') -- 闇夜? 2009-11-23 (月) 06:29:11