黄昏のネちょ学Ⅱ ~さようなら教頭先生~ 4

Last-modified: 2009-11-17 (火) 17:28:09

目次

注意書き



このSSはネちょwikiでの設定、他の方々のSSの設定、自分独自で考えた設定などが含まれております。
あらかじめご了承ください・・・・・。


もし嫌な表現が気になった方は、こちらにお知らせください。
次から気をつけるか、訂正などさせていただきます。

本編



            【6】~素直~




 がちゃり……




 綺麗な夕焼け色の太陽。
 屋上に入ると、誰もいないのを確認し、そしてあらかじめ持ってきた鍵で扉を閉めた。
 俺とマイハニー、二人っきりである。


 さて、いろいろ問いただしてみるか、このツンデレっ子に。




 「さて、マイハニー」
 「なに……?」
 「あなたが、この脅迫状をやったんですね?」




 そう、この脅迫状の文字。
 これは明らかにマイハニーが書いた文字であった。
 昔から、マイハニーの字は見ているから、癖字はもろバレなのである。




 「……そうだよ」
 「あの人たちに、俺と戦うように仕向けてきたのもあなたですか?」
 「そうだよ。クレスタを破壊させようと仕向けたのも、私だよ」




 あっちもなのか……俺のクレスタ。
 まぁ、マイハニーなら許す!
 このつーんでれさーんめー。




 「何でこんなことしたんですか?」
 「…………」
 「何でですか~? う~ん?」




 マイハニーは、一度俯く。
 下から俺は顔を覗き込むと、顔を叩かれた。
 あぁん! ツンデレめぇ!
 そして、真っ赤な顔をしたハニーはこっちを向く。








 「う、うるさい! あなたが大好きだからだよ!!」








 ……………………


 なんだと?
 なんだとぉぅ!?


 今なんていった?
 今なんていったぁ!?


 俺のことが大好きだと?
 俺のことが好きだと!?


 彼女がツン状態になってるだと……!?




 「ま、マイハニー……?」
 「悪かったな……あなたとずっと一緒にいたいんだよ」
 「あれ、マイハニー?」




 ば……か……な…………!
 ありえん。
 マイハニーが、デレ状態からツン状態に移行した!?
 何が怒ってるんだ!?
 でも、そんなマイハニーもかわいい!!
 プリティーマイハニーひゃっはーお!!




 「えっと、マイハニー落ち着け……」
 「うるせい!!」




 右手にマイハニーはトンファーを握り、そのまま俺を蹴り飛ばした。
 毎度御なじみ、トンファーキック。
 俺は大きく空中に飛ぶ。


 あははははー! ぐふぉあ!!


 そして、地面に叩きつけられた。
 体、全体に痛みがはしる。
 めっちゃ気持ちいいわ……!




 その時、マイハニーは俺に、顔を隠すかのようにして抱きしめてきた。
 ぎゃああああああ!!
 なんだああああマイハニーーーー!!
 そんなことやられても、俺の脳内ではエラーしか起こらないぞ!?




 「うぅぅ……ぁぅぐぇっぐ……」
 「泣かれてもなぁ……」




 とりあえず、彼女の頭をなでなでしてあげて、慰めることにした。
 ツン状態の彼女は、俺の中ではどことなく違和感がある。
 まぁ、世間ではこれがデレ状態なんだろうけど、俺の中ではそうではない。


 元気な姿の彼女が、俺は好きだから。


 多分そんな理由なんだと思う。


 もとの彼女に戻って欲しかった。


 だから、今だけは彼女に精一杯優しくしてやろうと思った。




 だって――










 ――だって、俺、優しいっすから。












 ――結局、あなたはいってしまうのですね。


 ――うん、まぁそうですね。


 ――また逢えるのかな?


 ――俺が逢いにこようか? マイハニーちゅっちゅー!!


 ――トンファーキック!!


 ――ぐふぉあ!!


 ――あーぁ。もうお前を蹴る事もできなくなるのかー。


 ――その言い方はなんなんですか……








 ――でも、またいつか逢えますよきっと。


 ――うん。私もずっと待っている。






 彼らは屋上で、沈みゆく太陽を眺めていた。
 長年一緒に付き合ってきた二人は、別々の道を歩みだす。
 黄昏に染まった夕焼けの光は、二人を優しく包み込んでいた。








            【7】~またこの場所で~




 「結局行っちゃったかー」
 「あぁ、ごめんな。わざわざ協力してもらったのに……」




 終業式が終わり、てんこぬ先生の辞任式も終える。
 そして、てんこぬ先生は転勤していってしまった。


 春休みも終え、桜の咲き乱れる中、始業式を終えることが出来た。




 「しかし、きょーとー……また逢えるかねぇ」
 「あぁ、すぐにでも逢えるようになるさ」




 時刻は午後5時。
 既に、何人かの生徒が下校を始めていた。
 そんな中……。


















 「……ただいま」


















 クレスタから降りてきた教頭……てんこぬ先生の姿があった。
 そう、俺はこの学園に帰ってきたのであった。








  「「「「「「はぁぁぁぁああああああああああああああああああ!?」」」」」」








 「皆さん、今日もいい天気……げふぉぐふぉあああ!!」




 俺に向かって、マイハニーはトンファーキック二十三式をくらわせてきた、ぐふぇあ!!
 さすがマイハニー、俺のよ……うふぉう!!
 近くにいた生徒がぞろぞろと、勝手に集まってきた。




 「なんで、あんたここにいるの!?」
 「い、いや!聞いてくれよマイハニー……」
 「早く言いなさい!」
 「なんか、名前間違えたみたいで、『てんこあいしてぬ』じゃなくて、『てんこあいしてる』先生だったみたい。俺、違ったわ。なんか『もといた場所に帰って行きなさい』とか言われたよ」




 ………………………………








 「てんこ愛してなかった結果がこれだよ!!」
 「やかましいわぼけぇぇぇぇええええええええええええ!!」








 生徒&先生による、俺をフルボッコにするぜ大会が始まった。
 ぐわあああああああああああ、これが皆の愛情かあああああああああ。
 まじで皆愛してる。あ、いたいいたいいたいいたい!!




 大江戸はその様子を遠くから見て、クスリと笑っていた。
 彼が帰ってきてくれた……それだけが、とても嬉しかったからである。






 彼と彼女の日常は、再び舞い戻ってきたのであった。






 空は――黄昏に染まっていた――
 光は――優しくネちょ学を包み込んでいた――










                   ~黄昏のネちょ学~

後書き



 どうも、毎度御なじみ酒飲みスーさんです。
 いやぁ……てんこぬさんと大江戸さんのなんらかを書きたかったんですよ……。


 微妙に最後らへんが少なくなったところが、心残りかなぁとも思ってます。
 もっと頑張ろう……。




 ちなみに、今回小説の勉強をして帰って参りました。
 多少今までと、書き方が変わってしまっているかもしれません。
 でも、まーだまだだねぇ……w
 いろいろ学んでいきたいと思います。
 勉強してなかったら、もうちっと早く書く作業が始まっていたのかもしれませんw




 今回は、私にしては懐かしく思えたギャグ満載な感じになりました。
 昔は結構ギャグ系が多かったのですが……最近は、シリアスもいいなぁと感じております。
 笑えていただけたのなら光栄です。




 後、いろいろ話を聞いていたのでいろいろと。


 他の方がSSの感想が少ないといっておられますが、少ないからって見られてないということはないのですよね……
 意外と、あっちこっちのSS読んでる方が多いようです。おぉ、凄い凄い……w
 ですから、私もガクガクブルブル震えながら、頑張りたいと思います。 




 次に、私自身の昔の作品を、見に行ったりしました。
 ……誤字凄いわw
 やはり、もうちょっと注意して見直すようにしたいと思いますw
 いくらかはしてるんですがねぇ……w
 今回も誤字とかいろいろあったら御免なさい。


 訂正すると、更新履歴がつくので、ここで更新する前にいろいろと確認することが大切ですねw
 うん、頑張りたいと思います。




 今回は、てんこぬさんが主人公。大江戸さんが、ヒロインみたいな形です。
 うん、てんこぬさんの視点で書くのは面白いですが、難しいですw
 なんかいろいろ変になった感もありましたw


 ご注意などいただければ、訂正などさせていただきます。






 次は何かこうかなぁ……
 ギャグばかりだと、やはり難しい感もありますねぇ……
 もっと話を構成させるの頑張ります。




 今回の作品に出てきた皆様、ここまで読んでくださった皆様、後書きだけ読んでくださった皆様、感想を書いてくださった皆様。
 ご愛読、ありがとうございました。








 萃まる楽しき炎:酒飲みスーさん



囁く声







         ――本当に光が無くなる時に
                ――闇の恐ろしさが判ったんだ。





感想スペース

コメント欄:

  • 面白かったっす!! 俺が一番なのかなぁ? -- ジクロロ? 2009-04-07 (火) 05:04:05
  • モバイルから拝見!! 面白く読ませていただきました。 以前より読みやすくなったと思います。 うん、あとこのSSの俺は結構俺っぽいですwww どちらかといえばキャラクターとしてのてんこあいしてぬというより中の人が何度も出てきてる気がしました。 まぁ自分視点だしそれもありかなってことで…。 短い感想ではありますがこれからも応援しておりますよー! -- てんこあいしてぬ? 2009-04-07 (火) 07:20:22
  • ぁ~・・・・wそーゆーオチなのねww 面白かったよ~。主にてんこぬさんの扱いとかww -- リィ? 2009-04-08 (水) 00:47:45
  • ラストまで公開されて始めて気付くとかね。ぶっちゃけ素で驚いた。まさかアタイがヒロインなんて・・・・(゚д゚`) アリだと思います(゚Д゚)!!ってかめちゃくちゃ面白かったですww -- 大江戸ハーマイオニー? 2009-04-08 (水) 22:49:24
  • おーーーたのしいなーーーwwwwてんこあいしてる先生って全国に多そうだねーーーwwwww -- 泥酔? 2009-04-09 (木) 01:14:21
  • オチが予想外すぎるッ…Σ この件、校長が仕組んだ罠かなにかかなぁ~なんて考えてたのは内緒(( 本音をてんぬさんにぶつけた大江戸先生…ぐっじょーぶb 長くいた場所なら時にだけど、いざ去ると決まった時、周りの反応でその人の価値が分かるよね… なんてちょっとしみじみと。。個人的に思ってたてんぬさんのイメージが、そのまま上手く表現されてるって感じのSSでしたb (失礼?w 今回も楽しく読ませていただきましたー (^^) -- オワタ☆残骸? 2009-04-24 (金) 10:53:56
  • ……ツンなのかよ! うん、全体を通して、これぞてんこぬさん、という感じでしたね。思考とかそれっぽ過ぎるw にしても、ただの間違いかー。紛らわしい。これを機に、てんこも愛してあげて! -- ドックンドール? 2009-07-30 (木) 19:47:35