目次
注意書き
このSSはネちょwikiでの設定、他の方々のSSの設定、自分独自で考えた設定などが含まれております。
あらかじめご了承ください・・・・・。
もし嫌な表現が気になった方は、こちらにお知らせください。
次から気をつけるか、訂正などさせていただきます。
本編
【3】~地上に在る星~
「サイン、コサイン、タンジェント。そしてこの問題ですが――」
あれから数日後。
ここはネちょ学。
既に4時間目の授業であり、私は2年⑨組で数学を教えていた。
私は数学に関しては色々と博識だったためか、学園についてすぐ採用される。
そして今、生徒に数学を教えているのだが……。
やはり数学は難しいものなのだろう。
欠伸をする生徒、居眠りをする生徒、コソコソと話をする生徒などなど少数いた。
あまりにも酷い時は注意するが、そこまでない時は授業のリズムを崩したくはないため、無視して教え続ける。
「ではゆか眠さん。これはなんですか?」
「……ふぇ?」
わざと居眠りをしていたゆか眠さんを私は指名した。
さて、どう答えるか……?
「あいらいくいんぐりっしゅ~?」
うん。
まず教科からちげぇよ!
何で数学してるのに英語で答えたし!
「ゆか眠さん。まず頭のベクトルの向きを変えなさい。教科は数学です。英語じゃありませんよ?」
「ふぁ~ぃ……」
どっと教室に笑いが溢れた。
まったく……教えてる身にもなってほしいものです。
楽しくていいとは思いますけれどもね……。
キーンコーンカーンコーン……。
っと。
そんなこと言っている合間に、授業終了のお知らせ。
チャイムがネちょ学に響き渡った。
「今日はここまで。皆さんおつかれさまでしたー」
「「「「「ありがとうございましたーッ」」」」」
生徒が皆声をそろえて挨拶をする。
うん、元気でいいことだ。
私は教材を取って、2年⑨組の教室からでていった。
その瞬間。
「おっしゃああああああああ飯だああああああああ!!」
と、誰かの声が聞こえてきたのはいつものこと。
今日もネちょ学は平和である。
~@~
昼食時間。
私は食堂でとんかつ定食を頼んで食べることにした。
食堂には私以外にも、沢山の生徒や数人の先生方がいる。
特に目に付く人は……。
「カレーまじうめぇ!!」
と言いながら、凄く美味しそうにカレーを食べているさばさんの姿。
本当に美味しそうに食べている。
不思議とカレー食いたくなった……が、今日はとんかつ定食。
目の前に美味しそうなとんかつ。
白いご飯に、味噌汁に漬物。
早速食べようと、割り箸を割った。
「おー。びーびーさん。とんかつかぁー」
いただきますといって、とんかつ食べようと思った時。
いきなりれみうーさんがやってきて、こっちに近寄ってきた。
「ウチもここで食べてもいいー?」
「あぁ、いいですよー」
そういうとれみうーさんは、私の前の席に座った。
れみうーさんの昼食は……ハンバーガー3個。
それに紙パックの紅茶だった。
「体に悪そうなもの食べますねー……」
「ぇー。おいしいじゃん♪」
「まぁ、そうですけれども。ちゃんとしたものも食べないと、栄養バランスが崩れますよ?」
「それはそうだけどさー。美味しいの食べると幸せになれる~」
「……まぁ、それはそうとして」
私は今の会話した中で、れみうーさんのした行動に対して指をさした。
それは……れみうーさんが飲もうとしている紅茶の紙パック。
飲み口の入り口に入れているもの。
「ストロー……逆ですよ」
「……ぁ」
れみうーさんは、ストローを逆さに紙パックに差し込んでいたのである。
相変わらずのドジっ子っぷりだ。
「ドジっ子っていうなあああああああああああ!!」
誰も口に出していっていないのですが……。
そう突っ込もうと思ったが止めた。
私が微笑んでるのを見て、うぼぁー……っとれみうーさんは呟く。
相変わらず不思議な力を持った子だ。
皆を和ましてくれる。
「ところでびびさんー」
「なんですか?」
「――星。見つかった?」
私はそれを聞いた瞬間、箸の動きが止まった。
……あれからずっと星を見続けている。
ずっと探し続けている。
でも……。
「まだ……見つかってません」
「……そーなんだ」
「まぁ、こんなことしてる私って……やっぱりおかしいですかね?」
死んでしまった人は星になる事を信じ、そして星になってしまった人を探し続ける。
正直、常人ではない行動かもしれない。
虚偽に近い言い伝えみたいなものなのに、それでも私は探し続けている。
答えは……本当に見つかるのだろうか?
「おかしくないと思うよ」
れみうーさんが、そう私に言う。
彼女にしては何時にも増して、真面目な声に聞こえた。
そして、私を真剣な表情で見つめてくる。
「そうですかね……?」
「もし、おかしいって笑ってくる人がいたら、ウチがその人をぶん殴ってやるっ」
「いやいや……そこまでしなくても」
「人が真剣にやっていることを、馬鹿にできるわけないじゃんっ」
…………。
ありがとうれみうーさん。
彼女なりに、私を慰めてくれたのだろう。
私、まだ頑張れる気がしてきたよ。
今夜も探そう、私の求めている星を。
何かが、見つかる気がするから。
地上には、こんなにも立派に輝く星が在った。
ネちょ学の生徒、ネちょ学の先生。
地上で輝き続ける星。
私はもうそれは見つけていた。
暖かい星。ずっと手放しくない星だ。
だから、探そう。
私の求めている星を探そう。
愛すべき父さんと母さんを探そう。
――今、父さんと母さんはどこにいるのですか?
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コメント欄:
- ………れみうー嬢に………今………カリスマが………! -- ファンネル@漏斗? 2009-05-30 (土) 01:32:46
- B.B.先生…、なにもおかしくなんかないさ~。 たとえ他人から見たら無意味なんじゃないかと思える行動でも、自分を保つ為に必要な事もあるよね、うん……(主に精神的な意味で 現実、常識だけを直視してたら、壊れちゃうのぜ…(何 いや、本当に何か見つかるといいね…。 そして、れみうーさんのドジっ子ぶりはもう反則だと思うんだw でもちょっとカリスマを垣間見た気がする…! -- オワタ☆残骸? 2009-06-17 (水) 22:00:11
- うーむ、れみうーさん。何か絵本にでてくる人物っぽいなぁ。というか、全体的に絵本っぽいかも。 -- ドックンドール? 2009-07-30 (木) 19:48:37