黒い剣客

Last-modified: 2008-10-29 (水) 20:25:12

目次

注意書き

この小説はネチョ学園の2次創作でたぶん大部分がリィの創造です。
また何人か巻き込まれますが笑顔で許して下さい。許せない人はコメント欄にてお願いします。
以上の事が苦手な人は回れ右!(左でもいいけど)です。

本編



帰り道での小さな戦闘のあった日から数日・・・・・
一応は自分の身をしっかり守れるようにと思っていた矢先にこの学園では大会の予行演習が授業として存在することを知った
どうやら大会は大体週1回のペースで行われるようで、大会運営委員であるお兄ちゃん(yuhiさん)と盾さん達の苦労も納得いく。
大会は曜日が決まっていて、演習その前日に行われる。午後の授業は全てそれに当てられるという生徒には嬉しい日。
で、今日はその予行演習が行われる日なのだが・・・・・、
「あははははーーーよろしくね~」
「ぇと・・・・よろしくぉねがいします・・・」
すぐにウチの番が来てさらに相手は泥酔☆萃香先生だ・・・・。
違う学年の生徒や先生と当たる事もあるって聞いてたけどまさか初めてで当たるなんて・・・・
「あははーーじゃあ遊ぼっかぁーーー」


審判係「試合開始!」


開始の合図と共に泥酔先生は走り込みジャンプ。そのままローリングアッタクしてきた。
「ゎ・・・・!」
かろうじてそれを避ける。そして、
「影符「シャドウシク・・・・・!」


    ―ドゴッ


影が鎌の形になる前に瓢箪で殴られた。軽く意識がとんだ為、影は元に戻ってしまった。


    ブンッ    ブゥン


その後も瓢箪を振り回してきた。振り回す際は瓢箪に括り付けている紐を持っているので意外とリーチが長い。
それから突然ローリングアッタクしてきたり、どこからか火の塊を投げてきたりと攻撃がやまない。
おまけにパンチしたら炎が出る!どうパンチしたら炎なんて飛ぶの・・・・?
このままだと防戦一方。とりあえず一旦距離を置かないと・・・・・。
「願符「ブリザードウィッシュ」」


  キィィン   ザァァァァァー


「わわっ・・・!」
一瞬にして氷片混じりの突風を起こした。これにはさすがの泥酔先生も不意打ちを食らった。


        コッ  
      ガッ     カン


氷片が少し当たるけどしっかりとガードしている。でも一応距離はとれた。
「あはははは~~。オリジナルのスペルカード?おもしろいね~~~あははーー」
ひるむどころか余裕すらあるように見える。むぅ~
ちょっとヤケになってさらにスペルカードを使用する。
「必殺「ハートブレイク」ッ!」
「酔神「鬼縛りの術」ー!」


    ガガッ・・・


「ぇ・・・・!?」
槍を放つ前に鎖でぐるぐる巻きに縛られてしまった。
「あはは~。つかまえたーーww」
「・・・・!!」
そのまま引っぱられ・・・・
「「霊撃」~~!」


   カッ!


「・・・ぅ・・・・・」
吹き飛ばされる。
「わ~い決まった~。あはは~。
 よーし、次!神鬼「MPP」!!」
ドーン という効果音が聞こえてきそうな(実際聞こえたかも・・・)勢いで泥酔先生は一瞬にして2,3倍の大きさになった。
「っ・・・・水符「アクアボム」――!」


    ドーン・・・・ 「あははーー」


あんまり効いたようには見えない。構わず近づいてくる。


後の展開はもちろんあの巨体通りのパワーで責められてウチの負け。
「あはは~~楽しかったよーーー。 一応手加減したけど大丈夫~?」
「大丈夫です。応急の手当てくらいはできます」
ポケットにある最後の(気が付いたら手元に戻ってるケド・・・)カードを取り出す。
「祈符「プライウィンド」」


 ふわり、とやさしい風が吹いき、リィと泥酔☆萃香の傷を癒した


「それじゃあアタイは戻るね~。ばいぼ~ ばいぼ~」
泥酔先生は瓢箪に入ってるお酒を飲みながら校舎付近へと行った。


ふぅ・・・まさかスペルカードの発動を潰されるとは思わなかった。しかも2回も!
どうやらかなり早く終わったようだ。時間がかなり余っている。


すぐに帰る気にならなかったので図書館でスペルカードを作る事にした。
前回の強襲だってコレのおかげで凌げたと言っても過言ではなかったハズ・・・・。
ならばカードの数はあるに越したことはない。既存のカードも、もう1,2枚はあった方がいいかなぁ・・・。
今は5枚しか持っていない。今回の演習みたいなペースで使えばすぐになくなってしまう。
なんて考えてる間に図書館まで着いた。気がつけばココに来てそれなりに日が立つ。習慣というモノはすごいと思う。


ネちょ学では、ほとんどの委員会は人手不足で図書委員だって例外ではない。
スペルカードを作るのだって図書委員としての仕事をこなしながらやるつもりでいる。
一見利用者はそんなに多くないように見えるけど週末は返却される本を棚に戻すだけでも意外と忙しくなる。
まぁ今日は週末じゃないから割とのんびりしてるけどねw


とりあえず既に頭の中で考えていたスペルカードを作った。コストが楽だったのでそれをもう一枚作り、いったん休憩。
用を済ませて、手を洗ってる時に鏡に映る自分を見る半そでのブラウスの隙間から独特の模様が少しだけ見える。
「・・・・・・」


その『印』は忌まわしきモノとされる場合が多い。
人間とある種族の間に生まれた子に、稀に現れるものだ。【印付き】と呼ばれ、どの種族からも嫌われるモノ。
特徴は、人間と同じ外見で、体のどこかに印が浮き出て、差はあるけど成長が総じて遅くなり、魔力が常人より強い。
これといって害があるわけではない。でも嫌われる。


そもそも両親は人間のはず。印が出てくるなんてありえないハズ・・・・。でも現に印は確かに浮いている。
コレの影響かは確信がないけど性転換みたいな事が出来る。
性別が変わると、人格も意識の変わったりと色々面倒なので滅多に利用しないけど・・・。


(大丈夫、まだ誰も知らない)
知られる事そのものは構わない。ただ、周りから人がいなくなるのが怖い。


ふと、この間の集団を思い出した。多分だけど目的は・・・・
 ・両親がウチを連れ戻す為の策
 ・【印付き】だから処分する    
この2つのどっちかだと思う。というか、それ以外思いつかない。


図書館のカウンターの椅子に座った時、いったいウチはどんな顔をしていたのだろう・・・・?
それから少しして、思い出したようにまたスペルカード作りを再開した。
さらに持っているカードの幾つかをもう1枚ずつ作る。
今回は調子がいい。いつもはスペルカードを作るのに成功率は30~40%だけど、今回は大体60%以上だ。
ウチのバイオリズムは結構気まぐれなので調子のいい時にやりたいことをやらないとよく失敗する。


青本と呼ばれる冊子を開く。そこには、幾つかの独特な武器の写真や性能が記されていた。
今持っているスペカ、エンチャント魔法(アイシクルクロー)は持続時間が短いから何か護身向けの武器を作るために持ってきた物。
パラパラと本をめくり、扱えそうで、興味をひくモノを探してみる。
大剣、片手剣、小剣、飛剣、長刀、短銃、長銃、・・・・・・
なかなか決まらない。興味のある武器系統でも気に入ったのがなかったりで意外と見つからない。
「・・・・・・ふぅ」
結局、気に入った武器は見つからなかった。気に入っただけならいくつかあったけど、どれも扱えなさそうなのであきらめた。
ただ・・・・・1つだけあるモノをカード化することに成功した。
試しに使ってみる。
  「魔具「シャト」!」
データ的な音(?)と共に背後に小さなネコをモチーフにした物体が現れた。
試しに早歩きで図書館中をまわってみる。ここは図書館だからもちろん走らない。そして再びカウンターに着く。
うん、バッチリついてきている。とりあえず装備はできた。効果が発動するか今は確かめられないけど・・・・。


次にからっぽのカードを取り出し、それに向けて歌い始める。
今回スペルカードにしたいものは魔法でも武器でもなく、想像でも厳しいので、直接歌で籠める事にした。


歌いだしてから30分、回数にして15回以上、失敗したカードは14枚!!
ようやく呪歌(ガルドル)をスペルカードに籠める事に成功。


失敗を繰り返しているうちにすっかりバイオリズムは落ち込んでるみたい。次作ったら今日はおしまいにしよう。
さすがにこれ以上はオリジナルが成功する気がしなかったので資料に載っていたスペルを作ることにした。




「金木符「エレメンタルハーベスタ」!!」


   ギコギコギコギコ・・・・


「ん~~・・・・・・なんか・・・違う」
また失敗した。
資料の通りなら大きい丸鋸に小さい丸鋸が3つ、回転しながら迎撃する防御スペルなんだけど・・・・・・・いまいち回転速度が遅い。


「リィちゃん精がでてるな~。ちょっと方向が違うけどなw」
「っと、ぬーさんこんにちわ」
ぬーぶら長さんがやってきた。バイトをしているのかよくわからないけど最近はあまり図書室で見かけない。
それでも図書館が忙しい日はちゃんといたりする。


「スペルカードの試し打ちかい?」
「どっちかって言うと制作中ですね。いまいち上手くいかなくて・・・・・」
「魔法系のスペルなら得意な人が近くにいるやろ?」
「・・・・・ぇ・・・と・・・・・・ぁ!」
そうだ、らいぶらり~先生ならきっとわかるハズ
「どもです。ちょっとらいぶらり~先生に聞いてきま―――」
と、言いながら閉架書庫への扉に手を掛けたとき・・・・


    ドサドサドサッ     「むきゅー・・・・」


「もうアレはお約束やな・・・・(汗」
「ですね・・・・(苦笑」
っていうか開架書庫(こっち)側(図書館)にいたんだ・・・・
「ぬーさん、手伝ってもらっても・・・・?」
「ええよ~」


と 言う訳で、もはや図書委員としての仕事の1つである、らいぶらり~先生の救出を済ませ、さっそく今作ってるスペルカードの事を聞いてみた。
「ん~じゃあまず私のを見てみたら~?」
「先生の・・・・?」
「そうそう、いくよ~」
らいぶらり~先生はちょっと距離を置いてから・・・・
「金木符「エレメンタルハーベスタ」~!!」


     ギギギギギギギギギ・・・・・・


ノコギリの回転が早い・・・・・。ん?・・・・もしかしてアレ・・・
「・・・・と、こんな感じ~。何かわかった?」
「もしかしたらですけどね。ちょっと試してきます」
そういってカウンターに置いてきた空のカードを手にとり、早速、魔力と形のイメージを綴じ込む。
そして2人の前に戻って、
「いきますね。金木符「エレメンタルハーベスタ」!」


   ギギギギギギギギ・・・・


「問題なくできてるよ~」
「見事やで~」
速度も同じくらい。よかった。問題は解決した。
のこぎりは中央に大きいのが1つ、外側に小さいのが3つ、これに小さいのを大きい丸鋸の中に4つほど追加。
これで回転速度が増して無事成功。さすがに今日はスペルカード作りはもうやめておこうかな・・・・
「それじゃ、一件落着したところで私は閉架書庫(おく)にもどるね~。2人とも、しっかり働いてね~」
やめると言うよりできない。カウンターの方を指さされ、いつの間にか返却用の本棚に本がたくさんある事を知らされた。
「気付かなかった・・・・・」
「さぁて、仕事や」
もちろん、らいぶらり~先生は閉架書庫へ行ってしまった。




~1時間半くらい後~


「おつかれさーん」
「おつかれさまぁ」
今日の図書委員としての仕事を終わらせて帰路に着く。いつもよりずっと早い時間だ。
帰る直前に今日は図書館は閉館日だった事を聞いた・・・・知らなかった・・・・・・。
校庭でyuhiお兄ちゃん発見!
さらに盾sとにとりとバイクさんを見つけたので合流して一緒に帰る事に(盾sとにとバイさんは途中まで)
何気に縁のあるメンバーだったので他愛の無い話でも結構盛り上がり、あっという間に盾s達と別れる道まで着いた
「んじゃボクとゾルゲはこっち方向だから・・・・」
「うん、じゃぁね~」
「っと、あっという間だねー」
「また明日~」
二人と別れる。お兄様と2人になった時に、
「お兄ちゃん?」
「何?」
「なんで盾sはにとバイさんの事『ゾルゲ』っていうの?」
「あぁ、にとバイさんのフルネームは『にとりとバイク=ゾルゲ対策委員会』なんだ」
「長ぃ・・・。まぁわかったからいっか」


それにしても・・・・・
「お兄ちゃんと2人で帰るのって久しぶりだね♪」
「そういえばそうだな。最近見事に時間帯がズレてたからね」
「夕飯なんかリクエストある?」
「ん?どうしたの急に?なんかいいことでもあった?」
「それもあるけど・・・・。たしかそろそろ冷蔵庫が空っぽになりそうだったから・・・・」
「そっか。じゃあ・・・・・・」


あったかい時間だった・・・・・「家族」と一緒にいてこんなにも穏やかな気持なのは本当に久しぶりだ・・・・




     ザザッ ザッ


目の前に4人、黒ずくめの人達が現れた。服装こそ違うけどなんとなく判る。
前に奇襲してきた集団のメンバーだろう。
あったかい時間はすぐに砕けた。いつもそう・・・・・・・・。
「ついてこい!抵抗するようなら攻撃する!」
「は?」「・・・・・」
もちろんウチに対して言ってるよね・・・・
お兄ちゃんは何も知らないし出来れば巻き込みたくなかったんだけど~
「もう一度言う!ついてこい!!さもなくば―――」
「ちょっと待て!理由を教えて――」
「・・・・・・・依頼だ」
「誰から・・・・?」
「誰だろうと大して関係ない」
「教えてっ・・・・」
「リィ・・・?」
「・・・・・・」
黒ずくめの人達は剣(1名 弓)を構えてきた・・・!
「本気か?!」
yuhiも木刀を構える。
「今日が演習の日でよかった」お兄様の心の中のつぶやきが声にでてる・・・。
リィも魔力を集める。それからカードを取り出し、
「魔具「シャト」」
ネコの様な形の物体を装備する。というかコレ自体の名前がシャトなのだ。
「アイスネイル!」
指先のみに氷の爪を作る。


とりあえず現在の状況をまとめると

味方:【ネチョ学生】リィ、yuhi  相手:【謎の集団】4人(剣士x2、弓使い、剣豪)
勝利条件:相手の全滅       敗北条件:味方の全滅
備考:特になし


暫く続くにらみ合い。それを最初に破ったのが・・・・・
「胡蝶夢の・・・舞!」
お兄様だった。同時に、2人の剣士も走り出した。


     フォン―・・・・・ザシュ


yuhiは2人の剣士の懐に素早く潜り込み、2本の木刀で斬る(斬れないけどね)
その後ろで弓使いが構えているけど・・・・
「スノゥドロップ!」


      キィン    ・・・・ゴッ!


見事命中♪さらに追撃を試みる。装備しているアイスネイルを投げつけた。
アイスネイルはアイシクルクローの下位版で、指先にしか装備しないので投げつける事が出来る。


    ヒュッ               キン
        ヒュッン              キンッ


まだ動いてなかったもう一人の剣士が弓使いをかばい、剣で氷の爪を叩き落とした。
他の2人の剣士とは風貌が違う。ただのリーダーかそれとも・・・・・・


     ヒュッ    ザシュ!


「・・・・・・!!」
速い!この剣士だけケタ違いに強い。
「っ・・・ぅ・・・・」
   ドサッ
足をやられた。このままじゃ・・・・
「アンタに恨みはないが・・・・少し眠ってもらう」
「憐符「アイスウィング」ッ!」
氷で背中に羽を形成。そのまま強く羽ばたき相手をひるませると同時に上空(7m程度)に舞い上がる。
「くっ・・・・・」
ここまで飛べばいかに優秀な剣士だってかなり制限が掛かる筈。
「はぁ・・・はぁ・・・・っぅ・・・・・・」
確かこれの持続時間はそんなに長くないハズ。それに足の痛みで意識が・・・・・。






一方でyuhiは2人の剣士を相手していた・・・。
「せいっ、はっ・・・」
「くッ、このっ!」
本物の剣 対 木刀だ。攻撃を受け止めたら木刀は使い物にならなくなるだろう。
そんな感じでyuhiは攻撃を避けるのに徹底していたがある事に気づいた。
「どうした?来ないのか・・・・?」
相手は二人とも両手で(●●●)しっかりと剣を持っているのだ。
流派にもよるけどあのサイズの剣は大体片手で扱うハズ・・・。それを常に(●●)両手で扱っている
・・・・・・つまり、剣が重いのだ。使用者の力量が足りない。そうとわかれば・・・・!
「心抄斬!!」
ズサーーッ と相手の足もとをめがけて低い姿勢で斬りかかる。
当然剣士達も低く構え備える。が、
「・・・なんてねwまだ上手く出来ないしなww」
yuhiは2人の剣士の間を走り抜け後ろにまわった。
2人の剣士は慌てて振り返る。が、剣がついてきてない。そのすぐ目の前でyuhiは2本の木刀を交差させ
「断霊剣「成仏得脱斬」!!      モドキ!」


   ドォーーン   ズバズバズバッ・・・


剣圧の柱に巻き上げられ切り刻まれた2人の剣士は大きく跳ね上げられた。
ドサリと大きめの音を立てて地面に倒れた後、淡い光に包まれて消滅してしまった。・・・・謎だ。
しかし1振りだけ鋼の剣が消えずにそのまま残っていた為ありがたく頂戴することにした。
こっちは片付いた。あとはリィの手助けをして終わらせるだけ――。






  ヒュッ・・・・ 
       ヒュン・・・・!
「はぁ・・・・は・・ぁ・・・・・」
上空へ避難したはいいものの、軽傷しただけの弓使いはしつこいくらいに矢を放つ。
今のところ全部避けているけど持続時間も意識もそろそろ限界・・・・・・


   ダダダダダダダ タンッ   「・・・・はッ!」


剣豪は助走をつけて走りここまで飛んで斬りかかってきた!どんな脚力なのょ・・・・
「ぃ、っ・・・・・!」
    フォン――
予想外の攻撃をギリギリで避けた。けど・・・


     ガシャャァン――


「・・・・・!!!」
剣豪の着地する少し前に、ガラスや氷が割れたときのような音が耳に届く。
音のした方を見る。自分の氷の羽が貫かれた痕を残して崩れている。
バランスを崩す。反対の羽をめがけてさらに矢が放たれる。
「やっ・・・・・・」       


   ガシャャァン
「必殺「ハートブレイク」ッ」
            ズバァン!


咄嗟にスペルカードを使い、放った紅い槍は弓使いに命中した。
剣士同様に倒れた後、淡い光に包まれて消えてしまった。
両方の氷の羽を失い、力なく地面に落ちる。
なけなしの羽を使い着地の衝撃は和らげたけど足のダメージのせいで立っていられない。


「よく粘ったものだ・・・。敬意を示して1撃で終わらせよう」
剣豪が5人に分身して見える。スペカを使用した気配がないことから、高速で動いて残像を残しているらしい。
今度こそ打つ手なし、何よりももう意識が・・・・でも最後に・・・。そう思ってスペルカードを取り出す。
「死符「ギャストリドリーム」!」


    パァァァァン
「「「「「ぐッ!?」」」」」
間一髪の所でyuhiが割込んでスペルカードを使った。
蝶の形をした弾幕は周囲に形成、剣豪は通常の5倍の量被弾した。
さすがに大ダメージらしく、見るからにボロボロになっている。
「くっ、油断した。だが・・・・」
瞬間的にウチに間合いを詰めてくる。信じられない。
「お前だけは・・・・っ」
困る。すっっっごく困る。心当たりほとんどない。何?ウチ生きてちゃマズイの?


   ヒュン―――
「何・・・!?」
相手の剣はウチをすり抜けた。どうやらシャトの能力が発動したらしい。装備しといてよかったぁ・・・
「金木符「エレメンタルハーベスタ」!」
どんな返事や言い訳やツッコミより先にスペルカードを宣言する。


   ギギギギギギギギ・・・・・・


少しの間歯車は回り続ける。見事に剣豪を返り討ちにして・・・・
そしてやはり倒れたあとに淡い光に包まれて消滅していった。
それが 死 なのか どこかに飛んだ だけなのか、誰も知らない判らない。




「おわった・・・・・の?」
「みたいだな。ったく、おいしい所だけ持っていくなんてズルイ!」
「ぇへへ。ごめんね~ww」


   パタン


軽い音を立ててリィが倒れる。yuhiはあわてたが大したことないと判断し一安心。
yuhiはリィを背負って帰る。
帰ってる途中で
「汚名挽回・・・・・・・・・ちがうの?」
なんていきなりアレな寝言を言ったのでyuhiは思わず笑ってしまった。






目が覚めたら自分の布団の中にいた。
どうやらお兄様が手当してくれたらしい足には包帯が巻かれている。
「お兄ちゃん、おはよぅ~」
「お、起きたか。大丈夫?」
「うん・・・・ってもうこんな時間!?」
「今日学校休みだよw 言わなかったっけ?」
「聞いたような聞いてないような・・・・・」
まぁいっか。
「今日ちょっと学校行ってくるね」
「ん・・・、なんで?」
「昨日ちょっとやり残した事があるの」
「ふぅん・・・ま、夕方には帰って来てね。昨日の事もあるから」
「わかった」


遅い朝食を済ませた後、私服に着替える。服装は可もなく不可もなくと言った感じ。
服装にこだわりはない。あえて言うならジーパンははかない。
家をでる。平日だからちょっと怖いくらいに静かな見慣れた道を歩き学校に向かう。
「っ・・・!?」
足に痛みが走る。忘れてた。
「祈符「プライウィンド」」
やさしい風が傷を癒し、包帯をはずす。お兄様の好意をちょっと無駄にした気がた。


「依頼・・・・ねぇ・・・・・・・」
結局正体が曖昧。でもあの候補から外れることはなさそうだ。


すぐに学園に到着。今日は休日だからゆっくりスペルカード作成できる♪
昨日作り忘れた「霊撃」とか「体力回復」を作っておきたいな~。
でもちょっと喉乾いてきたから先に購買でなんか飲み物買ってこよ~っと。
休日は購買やってるかな?まぁ・・・、行ったらわかるよね。



あとがき

な、長い・・・・・書く度に話が長くなる。ついでに製作期間も長い・・・・色々と改善しないと・・・。


ぇと・・・・やっちゃったよ・・・・。某SRPGとPS○ の設定を名前そのままで利用しちゃった・・・wちょっと違うけどね。
今回はお兄ちゃんと一緒に戦わせたけど・・・・うまくいったかな?実際、なんか最近SSのupが多くて感化されたのがきっかけですw
盾sの話あたりに勝手に繋げようとしたら若干矛盾点ができちゃった気がするけど・・・・まぁ、なんとかなるよね?w
今回の話に登場した方々で不快感や要望、意見があればお願いします。忘れないうちに修正等します。
尚、他のSSとの矛盾点が生じる可能性があるけど脳内補完でお願いしますね。
それから最後まで読んでくれてありがとう。
っと、以前アンケートに答えてくれた方 ありがとうございました~ とりあえず候補があがっているのでいつかハッキリさせます。

感想スペース

コメント欄:

  • 印付き???半吸魂鬼(レナ)でも吸血姫(せっちゃん)でも無いのか、これは気になる! -- ゆか眠? 2008-10-22 (水) 00:33:44
  • おお、続きが気になる謎が……。これは次回作に期待しないとw しかし、yuhiさん格好良いなw ちゃんとお兄さんしていて、いいですねー。 -- ドックンドール? 2008-10-22 (水) 00:47:41
  • さらっと出演wゾルゲと呼んでた理由はもともとゾルゲ対策委員会って名前の頃に書いたSSだからなのだ。あの頃からずっとあっちの方がちょっと勝ってたから一段上だったんだ~ -- 盾にロマンを賭ける? 2008-10-22 (水) 01:17:25
  • これはいい世界観ですね!こういうのは好きですよ。 スペカの差し込みが完璧だぜ‥( ´ー`)b そして、次回で連中の謎は明らかになるんだろうか‥。 ゆっくり続きを待ってますね~ -- オワタ☆残骸? 2008-10-29 (水) 20:24:02