クォリアーズ!日本語版レビューなど
ドミニオン派生型ゲームであるクォリアーズを買った。なかなかおもしろかった。
レビューの記事自体はどこそこに少しはあるので、おいらは全体的な感想等を述べつつ
各モンスターの評価的な物を出していきたい。
なお、エラッタやFAQがアークライトから出ているので、それに準じた記述を行う。
全体的な感想
一言でいえば『少し運ゲー感が増してカジュアルになったドミニオン』という感じ。
ドミニオンと違って、ガチガチのデッキを構築し終えてもダイスロールというアクションが入っているので、俺TSUEEEEEE!!デッキを回すにはキーカード(クォリアーズではダイスだが)をツモった上で理想的な出目を出す必要がある。
従って、ドミニオンよりはデッキ周りに確率が出てきやすく、そういった意味では少し運ゲー感がアップ。
全体的にはやはり、カードをダイスに置き換え、自分の欲しいダイスを巾着に入れていき、要らないものを捨てて欲しいモノを引く確率を上昇させ、得点を重ねていくドミニオンである。ドミニオンと違い、各々のカードによる相乗効果はやや限定的。
最強モンスターの召喚に成功しても、次の自分のターンの開始時には得点に変換され墓地へ落ちる、というこのゲーム特有の処理も、モンスター好きの俺にはちょっとさみしいモノがある。
戦闘がある分ソロプレイ感は払しょくされているのでもう少しワイワイ出来る。ドミニオンはサプライに
アタックカードが一個もないと、ホントに最善手を突き詰めるゲームになるからな。*1
ドミニオンと違うと感じた点まとめ
- セットアップ、後片付け、リシャッフル等がらくちん
- 普通のカードゲームに比べりゃそりゃ手間かも知れんが、ドミニオンよりは楽。ずっと楽。
- 戦闘があるので自分の手番以外でもアクションがある
- 対戦相手の行動に反応するリアクションカードもあるのでのーみそは動き続ける
- 絵はかなりダサイ。特にカードの裏面は俺だってもう少しまともな物が作れる。
- 各モンスターや魔法の相乗効果は限定的、もしくは殆どない
- 最終的にダイスロール運が絡むので、上級者と初心者の対戦もドミニオンほど極端にはなりにくい
問題点
全体的にバランスの調整不足が目立つ。低~中コストモンスターおよび魔法を買うタイミングが難しい、というか無いのが、ウィニー大好きの僕にはいまいち。モンスター召喚の目がたくさん出て召喚出来るときはそれに魔力を使うため購入余力が無い一方、モンスターの召喚に失敗=魔力が5~6は最低でも出ているので、高コストモンスターを買える。
- 聖問の献身者および造形系の魔法を買うタイミングが殆どない
- 基本的にモンスターありきのゲームなので、まずモンスターの購入が先決となる
- モンスターを維持すればスコアになり、且つデッキ圧縮のチャンスが与えられるのでなおのことモンスターを購入すべきである
- ひとしきりモンスターの購入が終わると、モンスターの召喚に魔力を使用するので、召喚をミスった時くらいしか買うタイミングが無い
- 後半に買った魔法がバッグに戻り、それをツモって発動させるころには大体ゲームは最終盤
- 境界の守護者がコストに対して異様な堅牢さとスコア効率を誇る
- 境界の守護者を突破する側は、ドラゴンを持ち出すか戦士、分配者あたりに魔法による強化を加えるなど、明らかに守護者を上回る獲得コストが必要になる
- 通常守護者でさえ、自分以外に助手を一匹守り通すだけで、2+1+1で4点を獲得する事が出来、4人戦では勝利に必要なスコアの1/3、タイマンでも1/5を獲得できる。
- ウィニークリーチャーを並べる意味が薄い
- ウィニーは多人数戦では防御時の消耗が激しい。防御4のモンスターは3点ダメージでは死なないが、防御2のモンスターが2体いる場合は一匹死亡。次のプレイヤーが2点ダメージを与えてくれば全滅する一方防御4のモンスターは死なない
- 獲得さえしてしまえばドラゴンもゴブリンもレベル毎の呼び出しコストは変わらない
結局殆どの盤面において、『助手をサクる』『守護者とドラゴンを買う』事が基本になる。分配者を鬼強化して突破突破ァ! というのもやったが、一種のロマン技である。もちろん、如何に守護者と言えど魔法+波止場の戦士で超強化された分配者を受け止める事は不可能で、盤面を更地にすることが出来、勝つ事は出来る。しかし分配者と守護者のコストが6で、後者が単体でも機能する事を考えるとやはり守護者獲得が安定行動になる。
ウィニー(というかゴブリンと献身者)は召喚成功率が2/3である、という点と、モンスターを多数展開できればそれだけデッキ圧縮のチャンスが与えられる、という点では評価できる。ゴブリンは召喚後の余力でまあまあ購入タイミングがあるため売り切れたが、献身者は何度も清い体のままでゲームを終えた。
再序盤ウィニーと展開し、デッキ圧縮をしながらやはり最終的には高コストモンスターを獲得していく流れが基本で、守護者およびドラゴンを獲得できなかった奴らがどうにかしてそいつらを突破、自らの保身、ひいては逆転勝利へ向かうために魔法は存在する、と考えるべきだ。既に覇王の道を突き進む優勢側は、カウンタースペル以外の魔法は無くてもなんとでもなる。
調整案
- ゴブリンと献身者はダイスの目に関わらず必ず能力が付く
- 守護者の攻撃力と耐久力を1ずつ減らす
- モンスターの召喚コストに何らかの傾斜をつける。獲得コスト/2にするとか
最低限このくらいの調整は必要である。
基本カードレビュー(*は実戦での評価)
助手(*----)
モンスターダイスではないが、召喚するとモンスター扱いとなる。特殊能力はダイスの振り直しで、自身ともう一つ好きなダイスを振り直す事が出来る。初期に貰える貴重なモンスターで、2匹以上召喚出来れば相手の助手を粉砕する事も出来るが、基本的にはドミニオンにおける初期の屋敷的な存在であり、廃棄(クォリアーズでは解雇)の対象となる。何が何でも的中させたい一部パワーカード、具体的には成長の呪法か呪縛が無いなら機会がある時に捨ててしまって問題ないだろう。いたらいたで一応壁になるので無理して捨てるほどのものではない。
成長の呪縛と猛烈なシナジーを形成する。
従ってこれらのカードを主力に据える場合というか相手に据えられないようにこちらが据えざるを得ないは助手は解雇せず、むしろ積極雇用するくらいの気合いが必要である。詳しくは該当カードの所で。
魔力源(**---)
これが無いと始まらない。1/6の確率で、魔力1ではなく2を生む。中盤以降欲しいダイスをほぼ獲得し終わってから優先的に解雇の対象となる。また、モンスターの中には1/6より高確率で魔力2を生むカードがあるのでそれらを代わりに入れても良い。2がでる確率は高いが、魔力の期待値は僅かにこちらの方が上。*2序盤に大量にサクると高コストのカードが獲得できず、相手が高レベルモンスターをバンバン出せるようになると戦闘に勝てず点が取れなくなる。逃げ切れれば良いのだが。
ドミニオンにおいては金貨程の価値は無いが、銅貨+銀貨くらいの価値はある。これがデッキに沢山あるということはモンスターを引く効率が低い一方購買力や召喚力は高まる。
次元扉(***--)
ドローカード的存在。ダイスを1または2個追加で袋から取り、振る事が出来る。半端に魔力が余った時にデッキをあわよくば減らせるかもしれないのでとりあえず何も無ければ入れても良い。毒にはならないがひょっとしたら薬になる、ということで、ドミニオンの2コスのささやかな効果のある+1アクション +1ドローぐらいに考えるといいかもしれない。真珠採りとか願いの井戸とかあの辺。本当に何も無いならこれを入れても良い。殆どの場合にマイナスにはならない。
モンスターカードレビュー
ゴミあさりゴブリン
名前ひでえな。もっともウィニーなクリーチャー。カエルみたい。2/3の確率で2点召喚出来るという意味で序盤の安定感はそこそこある。とりあえず相手の助手を倒すくらいは出来る。勝利点も2点なので助手がデッキに入っているよりはマシな気がする。
通常(***--)
特に特筆すべき点の無いカード。前述したが、攻撃力が2ある上に2/3の確率で召喚に成功するので、安定して2点の攻撃要員、勝利点2点となってくれるので助手よりはずっと有用。振り直しよりは有用な場面が多かった。安く買える点が高評価。
出てくる魔力は要するに、召喚出来たらタダになるという程度のもの。殆どタダ同然の2点としてそれなりに使える。悪くない。べた褒めするほどでもないんだけど。
ゴミあさりゴブリン(猛者)(**---)
通常よりかえって微妙になってしまった感がある。序盤はモンスターが複数並びにくいし、向こうも並びにくいので防御2点でも案外突破されない事もある。肉壁としては助手というとても優秀な捨て駒がいるのも微妙。
ゴミあさりゴブリン(勇者)(**---)
倒されると次に振れるサイコロの数が増える。また、魔導師やスライムなどに僅かながら作用する。倒されることによって次のターンが少し潤うので、他に選択肢が無いなら入れても良い。他に優秀なカードがあるならそちらを優先すべきである事は言うまでもない。
一応死のまじないによって殺した後、復活させる事でダイスを増やしつつ火力を確保できる。相手が殴ってくれば次のターンはダイス10でスタートできる。
聖問の献身者
神官ぽいおじさま。猫背だし後ろに天使と悪魔が飛んでるし、あんまりありがたみを感じない。
攻撃よりは防御に重きを置いており、能力が発動すればウィニーとしては脅威の防御力。ほぼ確実に2点獲得できる。火力はゴブリンと同等なので殴りたいなら取るべきではない。召喚成功率自体は2/3だが、成功した時1/2の確率で攻撃力はゼロである。
通常(*----)
能力が発動してしまえば単体でこれを殺せるカードはなかなかいない。発動しなくてもそこそこ固いのでコンスタントに2点積む事が出来るだろう。最悪肉壁にもなる。
聖問の献身者(猛者)(*----)
じいさまは生き延びやすいので能力が発動しやすい。低コスト魔法には強力な物がそろっているのでリターンも十分にある。デッキの増えすぎには注意。あと、能力が発動した通常じいさまより柔らかい。
さらに言ってしまうと、欲しい低コスト魔法を普通に獲得した方が手っ取り早い。
聖問の献身者(勇者)(*----)
強力なじい様。殴りに参加するだけで相手の付与魔法を無効化する上に魔法で殺されたりしない。
まさに勇者と呼ぶにふさわしい固さのじい様だが4コスにはきっともっといいカードがあります。
他に見当たらない?そんなはずはありません次元扉があります。
不穏な亡霊
殺されたときに何か仕事をするカード。肉壁として使ってくださいという事であるが獲得値がやや高いか。
効果はどれもすごく優秀であり、ゴブリンに1点コストを上乗せしたら、より確実に2点取れるようになったよ!という感じである。ほぼ確実に2点は取れる。殴った上で防御に回った時も仕事をする、と考えれば他のモンスターの倍働いているのでとっても強い、という風にとれない事もない。
通常(*****)
極めて強力な効果。魔力源ダイスさえ休眠パイルに眠っていれば事実上の無敵。ただしモンスターは1度しか防御に参加出来ないので、敵の総攻撃力をコイツを復活させまくって一人で受けきる、なんてことは出来ない。
魔力源ダイスはドミニオンで言えば、金貨までは行かないが銀貨くらいの価値はある。あまり序盤に多用すると高コストが買えなくなる一方、自分の欲しいダイスを獲得した後なら、こいつは肉壁になった上で魔力源ダイスを解雇してデッキ圧縮に貢献してくれる素晴らしいカードになる。*3獲得コストも3なので半端に残っちゃったりしたら是非自分のデッキに積んでおこう。
不穏な亡霊(猛者)(****-)
お前は猛者じゃなくて亡者だろ……
それはさておき、非常にうざったいカード。通常版はコストパフォーマンスが良いが、こいつだって負けていない。
死んだら次の番にもう一回振れます。ツモる6個にこいつを加えて7個スタートですな。
コストが無いので気軽に発動でき、相手に殺されても死なずに次のダイスでまた出てくるのでウザい事この上なし。下手したら溜まりまくって、相手が10個スタートとかになる可能性も。
モンスターは毎ターン一匹ずつ出るより一度に固まって出たほうが絶対強いので、こいつは得点化されるまで延々毎ターンダイスとして出続けるという悪夢のような生き物である。いや、生きてないけどさ。
相手からしたら、ダイスが増えてドラゴンが買われるかもしれないし、一度にたくさん召喚されてこっちが打倒されたりと殺しても良い事が無い。なかなか面白い調整が成されている。
不穏な亡霊(勇者)(***--)
エラッタによって存在価値の殆どを失ったかわいそうなカード。どうみても適切な調整。
ちなみにエラッタ前の効果。
- 死の呪文でドラゴンを倒します
- 脇に取り除いておいた不穏な亡霊をふります
- モンスターアイコンが出たのでそのドラゴンをください
- ドラゴンを無償召喚します
- 無償召喚したあなたのドラゴンであなたを攻撃します
という効果を僅か4コストで実現していたのだ。ぶっ壊れすぎである。
エラッタ後は、死んだら暫く自身をデッキから外す事で僅かにデッキ圧縮に貢献し、こちらがモンスターを倒したら戻ってきてくれるかもしれない、というカードに。
復活に魔力源の解雇が要らなくなった一方で復活確率が1/2になっている。ただし復活タイミングは他のモンスター打倒時なので、戦闘時に限らない点がうまく生きればいいのだが。
まあ普通にやっていればこっちもいつか相手のモンスターを打倒するわけで、その時にタダで2点戻ってきてくれるかもしれない、と考えれば、損はしていない。
ただし戦闘時の場合、既に総攻撃力として敵にダメージをのせているので、戻ってきたこいつの攻撃力を加算する事は出来ない。
3ターン位脇に置いておくとほぼ存在を忘れるので、忘れないようにしてあげましょう。
波止場の戦士
クォリアーズの絵のダサさ加減を象徴するカード。おまえ流石にもうちょっと何かあっただろ!
まあ絵の内容はさておき、戦闘能力の方はなかなか高く、勇者は勝利点が3点も貰えるのでオトク。魔力も2出やすく、耐久力もまあ及第点。*を出さなくても召喚成功した時点で能力が付くのは重要な点。特に通常は制圧力が高く、能力が適用されれば大抵の敵をなぎ倒せる。コストパフォーマンスは抜群。唯一の難点はイラストがダサイことぐらい。
通常(****-)
ぶっ飛んだ火力が特徴。デッキを圧縮して単体でぐるぐる回そうとするタイプの相手にはザックリと突き刺さる。もし他に味方がいたりした場合にはドラゴンだって叩ききる事が出来る。このゲームではモンスターはならんでも3~4体、通常は強力なの1匹程度であると考えれば、こいつと力を合わせて殆どのモンスターを突破出来る。ただし繰り返すが絵がダサイ。
波止場の戦士(猛者)(***--)
通常とは逆で、味方がいる場合、自分以外の味方を強化する事が出来る。最大の特徴は防御時でも恩恵を受けられるという点だが、他のモンスターを同時に召喚しないといけないのでやや敷居が高い。
自分が強化されないのも微妙である。されたら多分最強だったけど。
死の分配人(勇者)とのシナジーは最高で、まず間違いなく敵モンスターを撃滅出来る。
波止場の戦士(勇者)(***--)
4コストなのに勝利点3点という破格のコストパフォーマンスを誇り
『ウホッ! これを並べれば勝ち確!!』と言わざるを得ないが、キッチリ落とし穴が用意されている。
MtGで言うところのレジェンドとも言うべきモンスターであり、全場を通じて1匹しか存在を許されない。
誰かが1体でもこれを召喚すれば、維持するどころの騒ぎではなくなる。相手の動向を見極めつつ出来れば買い占めたいが、たくさんツモっても無駄になりやすい。う~む、なかなか悩ましい。
死の分配人
個人的に好きなカード。やや攻撃よりの波止場の戦士。コストが重くて勝利点に直結しないのが最大の難点で、相手をブン殴る性能は極めて高いが兎に角重い。このカードで殴って相手の勢いを削いで体制を立て直そう。
スコアに直結しないと書いたが、相手のモンスターを殺す能力は兎に角高く、相手の首をバンバンはね飛ばしてくれる大変頼れるオッサンであることには間違いない。相手のモンスターを殺すという事は、相手の得点の機会とデッキ圧縮の機会を同時に奪うという事になるので非常に重要な事である。
多分和訳があんま良くないんだろうな。名前もうちょっと何かあっただろ……
通常(****-)
極めて強力な効果。2点のダイスを相手に上げるだけで、相手の好きなダイスを一つ貰う事が出来る。
ドラゴンを貰おうが、勝利の呪法を貰おうが使い道は貴方次第。ただしこのダイスは相手に行くので、相手に同じ事をされてそっくりそのまま元通りになる可能性がある。また、得点をするときに限って良いモンスターが相手の墓地に無かったりするおちゃめさん。しかたないね。
ただレベル1の場合防御力が2しかないので、これを意図的に発動させようと思ったら今回の得点を諦めて高コストモンスターなどを意図的に肉壁にしてこいつを守る必要があるかもしれない。それを相手から獲得し、ダイスを引けるようになり、さらにそれで理想的な出目を出す、となると結構先の話。そんな暇があるかと言われると微妙なのだが、相手の戦略を直接狂わせられる非常に強力なヤツなのでうまく使いたい。
得点時、なので交換の時点では死の分配人は得点化しておらず、交換したダイスの得点に従う。ので相手の休眠パイルによっては3コスで4点とかバカげた点数になる事もある。やっぱ強いわ。
死の分配人(猛者)(****-)
まあまあの効果。6コストかかり、波止場の戦士ほどの圧倒的攻撃力は無いが、他にモンスターがいれば最低でも相手のモンスターを一匹は持っていけるだろう。その時点で即座に得点になり、休眠パイルへ移動できるというのはレベル1の時防御力が2しかないコイツにとっては有効。相手の得点と解雇の機会を阻止したうえで必ず点になるというのだから弱いわけは無い。
この効果は、死の分配人2人以上で攻撃した場合、全員が発動できる。下手をしたら相手のモンスターを殴るだけ殴ったうえで、即座にこちらの場が綺麗になる事もあり得る。
ただしFAQによると、公式見解ではないがこの効果で得点化しても、こちらに解雇の機会は与えられないようだ。それでも強いが。ただし、6コスで2点しか取れないという事と、相手の場に万が一モンスターが一匹もいなかった場合はただの人であるという点を留めておこう。4人戦ならそんなことはまずないが序盤はありうる。
死の分配人(勇者)(***--)
わかりません、といわれる事が多そうなカード。原文テキストはもうすこし不親切だがMtGに慣れたりしてれば読めない事は無い。
このゲームでは、モンスターを持っているプレイヤー全てに対して、必ず一回ずつ攻撃を行う。手順としては
- 自分のモンスターの攻撃力を全部合計して、総攻撃力を出す
- それを、自分以外の全ての対戦相手に乗せる
- 敵プレイヤーは順番に一人ずつ、そのダメージをモンスターの防御力で受けて解決していく
- 自分のモンスターを一匹選び、ダメージを受ける。自分の防御力が総攻撃力と同じか、それより低い場合、撃破される。総攻撃力が、モンスターの防御力の分だけ減少する。
- 例えば相手の総攻撃力が3の場合、防御力3,2,1のモンスターは撃破される。
- 相手の総攻撃力が3の時、防御2のモンスターで受けた場合、残りの1点を別のモンスターで受けきる必要がある。
- 総攻撃力が0以下になるまで、自分のモンスターを一匹選び、ダメージを受けるという手順を繰り返す。
という風に理解すればわかりやすいだろう。戦闘の流れは大体こんな感じである。
で、【これ】の効果は、モンスターを1体倒したら、こいつ自身の攻撃力をもう一度総攻撃力に加算するというものである。そのプレイヤーが一匹の被害も出さずにこちらの攻撃を受け止めない限り、2匹目以降が受けるダメージがこいつの攻撃力分増えるのだ。もちろん、最初のモンスターの防御力は引かれる。一回目の防御の結果を反映した数値に、【これ】の攻撃力を足す。相手を一匹殺すと調子に乗ってもう一回攻撃に行ってくれる頼もしいオッサンというわけだ。
最初に全ての敵プレイヤーに自分の総攻撃力をのせる、という処理をしているので、隣のプレイヤーが失敗したからと言って自分に乗ってくるダメージまで増えるわけではないのでご安心を。もしそうなってしまったら戦闘を解決する順番が重要になり、しくじった奴はみんなから袋叩きにされるだろう。
相手の場に弱いモンスターが並べばかなりの攻撃力を発揮する。付与魔法や波止場の戦士などによるこいつへの強化も全部乗るのでぶっちゃけ一番火力の高いカードになりえるような気がしなくもない。
ただ繰り返すが、こいつ自身は6コスで2点である。
圧倒的突破力で全モンスターの首をふっ飛ばし、数を積んでいきたいところだが防御性能が低いので何かしら強化してやらないと意外とあっさり相手の反撃で死んだりする。
あやつり妖婆
モンスターの性能的には中の上くらい。コストからすれば微妙だが、効果がどれも強力で地味に嫌らしい。特に勇者の打倒はデッキ構成によっては不可能になる可能性も。一番いけないのは、魔力5が出た時は4の魔法カードが欲しくなり、6が出た時は守護者が欲しくなるという事くらいか
通常(**---)
地味な効果が地味に有用なばあさま。殴ったり魔法で殺したりすれば魔力1が出てくる。最悪自分の場にいる不穏な亡霊を殺して魔力を1生んだうえで、自分の魔力ダイスを圧縮してもう一度持ってくるという事も出来る。
高コストカード購入の助けになれば良いが、逆にそうならないならタダのバニラばあさまとなる。
あやつり妖婆(猛者)(*****)
得点時にモンスターダイスを一個追加してくれるばあさま。ばあさま以外のモンスターダイスであれば良く、このターンに得点化したモンスターでも構わない。
得点フェイズで全てのモンスターを得点化しなければならないが、その順番はこちらの自由である。先にドラゴン等を得点化しておけば、ばあさまが得点化される時休眠パイルに既にドラゴンがいるので、それを活動プールに移すというのは適切な処理である。
ダイスを7個スタートにしてくれて、しかもそれがモンスターダイスだというのだから弱いわけがない。ドラゴン等の高コストモンスターをグルングルンとブン回す事が出来るだろう。ばあさまの肉壁として死んでいったモンスターをもう一度生かす事も出来るので、ばあさまは優先的に守りたい。
主にドラゴンや分配者などの高火力アタッカー、戦士など、確実に仕事が出来るモンスターを蘇生とよい。殆どどんなモンスターとも相性が良く、コストも手頃。
あやつり妖婆(勇者)(**---)
勇者ばあさまは、こちらのモンスター全員の生存に貢献する。相手がどんなに能力アップしていようと、その攻撃力が4以上なら3にしてしまう。ウィニーに対して効果は無いが大型モンスターには効果絶大。
さらにレベル2ばあさまは4/5なので、タイマンなら必ず受け止める事が出来るのも高評価。
相手が少量の大型モンスターをブン回す構成の場合、ばあさまの撃破は不可能になるので何らかの対策は入れたい。さもないとコンスタントに3点積まれる。
境界の守護者
個人的には糞カード評価。なにせ固すぎるので、こいつが出るだけで殆ど攻撃が通らなくなり、モンスターを得点化するゲームになりがちだからである。そのくせ火力は低いのでこちらの攻撃も通らなくなる。戦士や分配者など、戦闘が得意なモンスターを使って突破出来ればいいのだが。
基本的には6以上出たら獲得最安定のモンスターであり、通常真っ先に売り切れる。相手に使われると厄介なので、『相手に使われないために』獲得すべきカードでもある。
通常(*x15くらい)
他にモンスターが並ぶほどに勝利点が上がっていく。1ターンに7~8点稼ぐ事もあり得る。2人プレイで20点、4人プレイなら12点獲得でゲームセットなので、かなり強力である。
最強カードに近いが、問題なのはコイツ自身が堅いということで、相手が総攻撃を仕掛けてきたとき、率先してこいつで受けに行く事が多いので死にやすい。かといってこいつを守るために他のモンスターを肉壁として出すと、効果が発動できずタダの5コス2点になりがち。
ばあさまや魔法と組み合わせて、美味い事全てのモンスターを守りきる事が出来れば非常に強力である。デッキを防衛的に構築する必要があるだろう。
ただ、コイツ自身が普通に固いので、自分で相手の攻撃を受け止められるなら助手だろうがゴブリンだろうが守り切れるわけでして……不穏な亡霊とのシナジーはエグい。
既にドラゴンを大量に獲得していて、デッキ圧縮も終わっているようなら場合によっては他のウィニーを出した方が点効率が高い。
境界の守護者(猛者)(*x11くらい)
通常版ほど劇的な勝利点効果は得られないものの、コイツ単体はまあ戦闘では落ちないであろうから、どんなデッキに組み入れても単体で機能する。得点化すれば必ず追加ダイスが得られるというのは強力である。
ただ一番重要なのは総合的な勝利点であるので、こいつを盾にするべき時もあるだろうからその辺は自己判断で。
境界の守護者(勇者)(****-)
相手のモンスターを召喚しにくくする相手限定の抵抗の宝珠や、フェロッズの封印という感じか。
少数の大型モンスターをブン回す場合には魔力源に困らないだろうから効果は薄いが、ウィニーを3~4匹召喚して場を制圧しよう、と考えている相手に対しては致命傷ともいえる効果を発揮する。
相手が召喚できるモンスターの数が減るという事は、自分が生き残りやすくなるという事で、それだけ得点とデッキ圧縮の機会を得る事が出来る。通常版や猛者に比べれば見劣りするが、相手に直接圧力をかける事が出来、対戦相手全員に効果があるというのがミソ。
どれだけウィニーを全否定すれば気が済むのだろうかと胃が痛くなる思いだが、他を戦闘以外で妨害できる数少ないカードであり、面白い。
原初のスライム
場の状態によってパワーとタフネスが変化する。ルアゴイフ的な何かである。
獲得コストが高く、勝利点が2,3点しかないうえに能力が不安定なので一種のロマンキャラである。
うまい事波に乗った場合の攻撃力はやはり圧倒的で、ドラゴンだろうが守護者だろうが問答無用で屠り去る事が出来るだろう。俺の友達のお気に入り。ただドラゴンがあったらそっち買った方が良いとは思うけどね。
通常(**---)
自分の休眠パイルと活動プールに依存して性能が上がる。活動プールには、振った後使用されるまでダイスが置かれているので、こいつの攻撃力は、墓地にある魔力ダイスの数に、このターン振った魔力ダイスの数を足したものとなる。初期に8個ダイスがある事を考えれば、潜在的な性能は高い事が伺える。最悪ツモがスライムと魔力ダイス5個だったとしても、墓地が空だろうと5/5の爆誕である。相手が解雇した魔力ダイスを積極的に獲得しつつ、魔力ダイスとスライム以外のダイスを解雇して圧縮する運用方法が考えられる。
注意点は、ダイスの総数が少なくなってしまうと頻繁に墓地が空になってしまい、十分に効果が得られないという事。魔力ダイスとスライムだけ、というのは厳しいので、次元ダイスや補助魔法などをつっこんで、墓地が魔力ダイスでギッチギチの状態でスライムを召喚できると兎に角気持ちいい。またこの状態なら、ダメージではほぼ死なない鉄壁の防御となるので高コストモンスターを配備してもいいだろう。魔力源ダイスが増えまくる性質上、獲得には困らないはず。
ただルアゴと違って魔力源ダイスは戦力にも勝利点にもならないので、ドミニオンで言う庭園デッキに近く、膨れ上がったデッキをブン回す算段が必要だろう。
原初のスライム(猛者)(****-)
モンスターコピー能力。終始有用の強力なカード。得点や能力を含め、完全なコピーとなる。
わかりません、と言われそうなカード第二弾。実際FAQの量が凄い事になっているので下にまとめる。
- スライムは、経緯はどうあれ待機エリアに移った時、モンスターをコピーする
- 一度場を離れて戻ってきても、効果を解決するまではモンスターのコピーである。不穏な亡霊の効果が発動して戻ってきた後、何か効果があれば解決し、その後このカードはスライムになる(コピー対象を直ちに選ぶ)
- コピー元のモンスターが死んでも、スライムはそのコピーであり続ける
- 付与されていた魔法はコピーされない
- モンスターをコピーしたスライム、をコピーする事も出来る。相手のスライムはコピーしたモンスターと完全に同一であるため、自分のスライムもコピーされたモンスターになる。
- 各プレイヤー手番中の好きなタイミングで、スライムのコピー元を一回だけ変更できる。
だいたいこんなところか。ドラゴンになったり、ばあさまになったり境界の守護者になったりと、場や状況に合わせて柔軟に対応できる良カードである。攻撃力が高いカードは防御力が低く、防御力が高いカードは攻撃力が低い傾向があるので、攻撃カードをコピれば相手のカードをほぼ粉砕出来、防御カードをコピれば確実なスコア元となる。スコアもコピーされるので波止場や境界の守護者などをコピれると美味しい。ただ獲得コストが足を引っ張る。ドラゴン等に対する逆転の一手となりうるので、劣勢ならいくつか仕込んでおこう。
原初のスライム(勇者)(**---)
場にある全てのモンスターの数が自身のパワーとなる最強のクリーチャーを僅か5コストで実現。自身がモンスターであるので最低でも1/1にはなる。4人プレイでひとたびウィニーがずらっと並べば、たちまちドラゴンが尻尾巻いて逃げだす攻撃力が実現する。こちらも能動的にゴブリンなど、召喚確率の高いダイスを揃えてずらっと並べたい。
注意点が二つある。
まず、相手モンスターを打倒するたびにこいつの性能は弱体化していく。攻撃はモンスターを持っている場合必ず行わなくてはならないので、こいつを最強の壁として次のターンまで君臨させておく事は出来ない。強者はひたすら蹂躙するのみである。
次に、弱体化するとはいっても相手に与えるダメージが減る事は無い。分配人のあたりで説明したが、ダメージは既に総攻撃力として全員に乗っているので、となりのプレイヤーが皆殺しにあってスライムがしぼんだとしても、自分が防御すべきダメージには何ら影響が無い。
蹂躙し終わった後も、相手が低コストモンスターを出せば大きくなるので助手では撃破出来ない点が素晴らしい。
ウィニーがたくさん並べば最強カードと化すが、大型モンスターが1体ポツンと出るような状況ではカスカード以外の何物でもない。まず生き残るのは難しいだろう。
もう一つ難点を上げると、悪鬼羅刹の戦場を生き残るような大型モンスターが登場すれば、相手のウィニーは大体死んでいて場にモンスターが少ないという状況になりがちだという事と、普通にやるとそんなにモンスターが並ばないということ。多くて3。
これら困難を乗り越え、境界の守護者やドラゴンに対するアンチテーゼとして働く事が出来たら、彼も満足だろう。
探索の魔術師
かたいじい様。しかし同等以上の固さを誇る境界の守護者のせいで固さは目立たない。
主にデッキをブン回す効果に優れており、モンスターとして場に出せなかった場合は次元扉と化す、という能力が付く事が多い。
デッキ構築およびコンボに有用そうだがコイツ自体の獲得コストが7~8と高く、再序盤に獲得しないとあまり意味が無いので運用するのが難しい。魔力1に次元の扉が付いているのは地味に良いかもしれん。
入ってひとたび回れば固さで確実な勝利点、もしくは次元の扉でもうワンチャンスくれるじい様。
ダイス効率がよく、守護者並に固いので7を出した場合は守護者との選択になる。スコア効率では守護者に勝てない事も多いが、デッキの周り方や攻撃力等で見ればこのじい様もなかなかのものである。他に入れるダイスが重要になってくるだろう。
通常(***--)
じい様のダイスには、魔力2の所に*が一つ付いているので、召喚出来なかったときにこの効果が発動する。
魔力2を選ぶか、じい様の振り直し+次元扉が出来るというかなり美味しい効果となっている。よほど買いたいダイスが無い限り効果を発動した方がいいだろう。うまくいけばもう一回この効果が狙えるかも。
じい様で次元の扉を発動させた挙句にじい様振り直しで召喚出来たり結構回ると楽しい。じい様だけ振り直し、追加でダイスをツモらない、という選択も可能。主にスライムのためのパイル調整等に使おう。
召喚出来た場合は巧く行けば4点になる、ただ固いじい様。助手や生命の呪縛の振り直しとの相性は良好。
探索の魔術師(猛者)(**---)
魔法をサクって勝利点に変換できるじい様。要らない魔法を圧縮したり、最後の1,2点をダメ押しするのに使えるが、じい様自身のコストの高さが足を引っ張る。じい様の得点時通常活動プールは空だが、ごみあさりゴブリンの効果などで予め魔法を乗せておけば圧縮対象に出来る。
待機エリアにある魔法ダイスと言うのは、誰かに付与された魔法か、発動機会を待っている(死の呪文等)魔法の事。
予め生命の呪法や死の呪文を唱えまくり場を制圧、もしあと少しで勝てるとなったらそいつらもスコアに変換、というのは小回りが利いてよいが、じい様の小回りが利いていないので早期運用は難しいかも。
探索の魔術師(勇者)(**---)
ドミニオンの橋のような効果を発揮するカード。そうです橋なんだから弱いわけがないんですが、7金くらいで買える橋、と考えるとなんとも微妙。じいさまコスト高すぎるよ……
ポロっとでた時に買えると、なかなかの効果を発揮する。ただダイスの購入先があまり思い浮かばず、結局スライムを2個買うか、境界の守護者2個買うか、ドラゴンを買うか位になると思う。ああ、売り切れでゲームを終わらすという手段も一応あります。勝利の呪法を買ってブン回すのが一番確実かも。
じい様の召喚に失敗すると、ほぼ次元の扉になってくれる。
地響きドラゴン
最強のモンスターであり、最高勝利点であり、このゲームの主役であり男のロマンである。入れ物のデザインはドラゴンのダイスになっている。
タイマン性能は高く、振り直しの目があるのも評価できる。固さもそこそこあるのでスコア元としてもそこそこ評価できる。レベル3ドラゴンを召喚するのが真の男だ。ただ最強ドラゴンを召喚しても、次のターン開始時にスコアになるのは僕すごくさみしいよ。
境界の守護者に対するアンチテーゼであり、同レベルなら勝つ事が出来る。肉壁がいない前提だけども。
通常(*x25くらい)
助手やゴブリン等の虫けらによる自爆特攻を、ドラゴンブレスにより全否定する。相手は主力モンスターでドラゴンの攻撃を受け止めねばならず、強制的にタイマン状態に持ち込まれるので非常に不利な状態となる。ウィニーデッキはこれ一匹で全滅しかねない。
低~中コストモンスターは基本的にレベル1で召喚される確率が高いので、下手をすると攻撃する前に相手の待機エリアが全滅する事もある。殴らずして勝つドラゴンさんカッコいいよ。
地響きドラゴン(猛者)(*****)
ドラゴンさんを自陣に座らせておくだけで、ウィニーがビビって攻撃してこなくなる。そらそうよ。
攻撃できない、とは、自分についてのみ、レベル2以下のモンスターの攻撃力が総攻撃力に加算されないという事である。周りと総攻撃力が違う事になるので計算をゆっくり確実に行おう。
ドラゴンを攻撃する事が出来る可能性があるのは探索の魔術師、境界の守護者、地響きドラゴンのみであり、付与魔法なしでタイマンで突破できる可能性があるのはlv3魔術師とドラゴンのみであるため、このドラゴンさんは相当に固い。境界の守護者lv33体召喚!とか低確率なラッキーをされない限り戦闘ではまず落ちないという計算でいいだろう。魔法なんかであっさり死んだり、スライムが出てきたりするとちょっとしょんぼりだが。
座して勝つドラゴンさんカッコいいよ。
地響きドラゴン(勇者)(****-)
本気を出したドラゴンさん。生存性能性能が飛躍的に向上し、最大で6勝利点となった。
前述の2種に比べるとやや地味だが、スコア効率では生存能力の高さなどから引けを取らないだろう。
ただ獲得コストが9なのが引っ掛かる。6勝利点の時点で十分強いのだが、9は殊更ねん出するのが難しい。あとドラゴンは素で十分固いので、lv3以外はその他2体のドラゴンさんに見劣りするのが何とも悲しい。しかしlv1を召喚した時、返しのゴブリンx2で死なない点はとっても評価できる。固くて強いドラゴンさんカッコいいよ。
魔法カードレビュー
魔法全体に言える事だが、魔法は詠唱後発動させずにためておく事が出来、その間ダイスは休眠プールに行かないので、若干デッキ圧縮になる。とりあえず唱えて溜めておけばOK。
生命系
主にモンスターを守る効果を司り、防御力アップや打倒されたモンスターの復活などが主。
生命のまじない
対象に付加する事で防御力を飛躍的に高める事が出来る。モンスターの命は短く、相手が次にこのモンスターを打倒できるかどうかは分からないので使いどころ、というか購入タイミングが微妙。序盤の周りが悪い時にこれを買って、確実に点を重ねつつ挽回の機会を伺う、という使い方が想定される。
生命の呪法
死んだモンスターをダイス化して次のターン振る事が出来る。発動タイミングは任意なので、解雇したい助手などのモンスターが死んだあとで発動させれば、墓地に行くモンスターと復活するモンスターを分ける事が出来る。モンスターは固まって出てきた方が強いので、皆殺しにしたはずのモンスターが次のターン、ツモった6ダイスとともに『せーの』で振られるさまは何とも恐ろしい。
ダイスが増えるという性質上、モンスターを出しやすいウィニーとの相性が抜群。めざせ20ダイススタート
生命の呪縛
モンスター1体の攻撃を無効化する。ウィニー相手には効果が薄い半面、膨れ上がったスライムや波止場の戦士、ドラゴン様などを問答無用で受け止める事が出来る強力な魔法。
発動タイミングは任意だが、自分がダメージを解決する段階では既に全員にダメージがのっているので、発動させても意味が無い。自分のダメージ解決時に発動させ、自分が受けるダメージだけ減らそうウヘヘ……というのは無理。強力なのでとりあえず唱えて置いておけば良し。
生命の呪文
生命のまじないの全体強化版。効果は言わずもがな強力。かつ付与ではなくリアクションなので『ヤバイ』と思ったタイミングで発動できる、そのかわり持続性が無い。
発動タイミングは任意であるので、次のプレイヤーの攻撃の方がより危険だと思ったら敢えて発動させなかったり、ゴブリン等、落ちてもらって構わない奴が落ちてから発動させるなど、臨機応変に行こう。
まじないは微妙だったがこれはウィニーにとってかなり強力である。逆に高コストを1匹出す場合はまじないの方が持続するので良い。
造形系
主にダイスの操作を司る。相手の魔法ダイスをうち消したり、モンスターをレベルアップさせる事もある。
次元扉判定もあり、魔力も最低2出るので兎に角ダイスとして腐らないが、効果を発揮するのは難しい。
造形のまじない
モンスターが打倒されたときに発動させる事で、不穏な亡霊の如く戻ってこさせる事が出来る。
打倒、はされているのでゴブリンの能力なども問題なく発動する。防御には1回しか参加できないので、この魔法がある限りこのターンの戦闘は凌げるという事になる。2人戦では殆ど生命系の上位魔法の扱いだが4人戦ではあっちこっちから攻撃が飛んでくるので微妙か。ゴブリンが2回発動できるだけでも結構楽しいが。
造形の呪法
ゴブリンと助手以外のモンスターにはレベル2以上が存在するので、レベルアップが有効に作用する。モンスターの能力などもこの時点で変化する。基本的にレベルアップする事による戦闘力の劣化は無いので、既に最高レベルに達しているモンスターや、ゴブリンが場にいない事を確認してから使用するべし。
造形の呪縛
やっぱり入ってた廃棄+獲得カード。ドミニオンにおける改築である。改築が優良カードなのだから、この魔法が優良でないわけがなく、要らないカードを捨てつつあわよくば欲しいモノを獲得できる。ただし一つ致命的な弱点があり、付加されたモンスターが得点化しなければならないという事。ウィニーに付けても殺されるんじゃないかと思う。なので残念ながら改築ほどの評価は与えられない。
造形の呪文
カウンタースペル。付与魔法も含めた魔法を打倒する事が出来る。相手に呪文が無いので待機させてたら向こうも唱えてきてこれが打ち消されるのはよくある話。しかたないね。
複数人になればなるほど、打ち消す呪文が多くなるのでこいつの効果は微々たるものになる。タイマンならそれなり。
成長系
魔力を司る。非常に強力なカードが存在し、バランスブレイカーに近い働きをする。
振り直しをする能力、というかぶっちゃけ助手とのシナジーが凶悪である。
ただし助手が振り直しを発動できる確率は1/6と作戦に組み込めるほどの期待値ではない事に注意。
成長系をうまく活用しようと思うなら、魔力源をサクりつつ助手を大量購入して確率を上げるべし。
成長のまじない
魔力源ダイスの完全上位互換として運用できる。これを買って魔力源はサッサと捨てましょう。
魔力の期待値は11/6とほぼ2に近く、あわよくば購入+1まで付いてくるというお得感。
ドミニオンで言えば+1アクション+2金+1購入に相当する。弱いわけがない。
こいつ自身は勝利点に絡まないので、後半の巻き返しに向けて高コストモンスターを買いそろえよう。
助手で振り直す事で、うまくいけば魔力+2獲得+1をもう一回、さらにもう一回と獲得していく事が出来、20魔力10獲得みたいなことになる可能性もなくは無い。
十分勝っているならモンスター売り切れで勝利してしまえる。
成長の呪法
バランスブレイカーに近い働きをするパワーカード。魔力を生む期待値は14/6と2以上であり
魔法が発動した場合、これは即時効果ではないため、自分の番ならいつでも発動させる事が出来、複数溜めておく事も出来る。
2個まとめて発動させればそれだけで魔力6、あっというまにドラゴンまでたどり着けるだろう。兎に角強いので高コストで攻める攻めないは別として、『相手に取られないため』に購入しておくべきダイスと言える。即時効果が誤植で抜けてるとしか思えないほど超強い。
成長系では例外的に、助手とのシナジーが無い。
しかし裏を返せば、専用デッキを組まずとも普通のデッキに突っ込むだけでブン回るパワーカードだという事。
成長の呪縛
これもかなり強力なぶっ壊れカードで、魔力源と助手をプラスしてもお釣りがたくさん来るというカード。2魔力出したうえで任意の振り直しなので、高コストカードを買うか、モンスターダイスを振り直して召喚にチャレンジするかを自由に選べるのもとても良い。魔力源なんて全部解雇して、さっさとこれをたくさん積みましょう。
成長の呪縛を3個出すだけで下手したら無限魔力を生むが、ちょっと獲得コスト的に少し遅いかもしれない。
助手とのシナジーは大変な物がある。
助手の効果は助手自身と他のダイスの振り直しであるが、これと成長の呪縛の振り直しを相互に作用させる事で
ほぼ無限に魔力を生み続ける事が出来る。助手は予めデッキに4つも入っているのでツモりやすく
成長の呪縛を2個くらい、魔力源を全部サクって助手を買いあさればOK。
- 成長の呪縛の効果で魔力+2、助手もしくは別の成長の呪縛を振り直す
- 体よく助手の振り直しか、成長の呪縛が発動したら前の成長の呪縛と、助手を振り直す
- これを運悪くコンボが止まるか、飽きるまで繰り返す。
- 購入が確保されていれば二つ、そうでなければ一つドラゴンを買う
以上である。呪縛x2に助手x2があればまあまず止まる事は無いだろう。
呪縛を振って発動しない確率は1/2なので、2個振って2個ともスカる確率は1/4
スカった場合に助手の効果で1/6の確率で振り直しがあり、助手自身はさらに振り直しが出る確率もあり……ということで、単純に考えて呪縛2と助手1を持ってくれば75%より高い確率で2魔力+振り直しを連続できる。
まあ500魔力とか出しても全く意味は無いんだけども。
購入は魔術師で確保する。コンボをブン回して魔術師を買いあされ!
成長の呪文
効果は強力。追加のダイスを取りだす効果は強制なので、場合によってはパイルがリセットされてスライムが大幅に縮んでしまう事があるかもしれないが、それ以外は概ね良好。スライムをツモする確率を上げてくれる事を考えればどっこいである。
助手とのシナジーはやはり強力で、うまくいけばかなりの量のダイスを出す事が出来る。
死系
モンスターの命を司る。除去やパンプアップである。ドラゴンなど一部の強力なモンスターはこれで除去するしか対処のしようがないかもしれない。
死のまじない
一時的な全体強化。単純に攻撃+3するだけでも強力なのに、それが全体に及ぶ。助手ですら3~4点叩きだしてくるので、ウィニーがたくさん並んでいればまず間違いなく対戦相手の待機エリアは更地になる。
小さい強化を全体にかける、という性質上生命の呪縛やあやつり妖婆の能力にも強く、まあ回ったらまず防げない。
死の呪法
単体のタイマン性能を飛躍的に向上させる。防御力まで上がるので返しのターンに打倒されにくく、非常に強力である。ただしその性質上、まじないとは違って生命の呪縛や婆の能力には滅法弱い。
また防御系モンスターにとっては防御+3は殆ど意味が無いので、どちらかと言えば攻撃型のモンスターが超火力で突破しつつ反撃も耐えることに使った方がお得な感じがする。
死の呪縛
単体除去。使いどころもソーサリーの単体除去と殆ど変らず。
強力なモンスターが出てきてスコアを獲得されそうな時に使ったり、主に境界の守護者を殺してから攻撃してこちらの攻撃を通すときなどが使いどころ。殆どのモンスターはレベル2以下なので、大体除去できる。
死の呪文
全体除去、とまではいかない、複数除去。
レベル2ドラゴンの防御力が6であり、それすら撫でるように除去してしまうもっとも強力な除去といえる。
付与なしで防御力が7以上になりうるのはスライムと、聖問の献身者、ドラゴン、境界の守護者、魔術師の各lv3のみであり、殆どありとあらゆるモンスターを1匹ずつ除去れる。
勝利系
勝利点を司る。勝利に直結する重要な魔法なのだが、獲得コストが高いうえに肝心の魔法の発動率が1/3なので
土壇場でミスりやすい。ただ振り直し+次元扉が付いているので実際の成功率や効果はもう少し高い。
勝利のまじない
微妙。ゴミにはならないのでとりあえず入れて唱えておいて構わないのだが、しょぼいモンスターに付けても無駄になりやすい。
勝利の呪法
2体以上のモンスターを守りきった時、ボーナス点が入る。ボーナス点はそこそこ大きいので、ウィニーの中盤の加速に大いに貢献する。これがうまく回せれば、相手が高コストを出し終える前にまず間違いなく逃げ切れるだろう。
ただし、振り直しや次元扉があるものの基本的に発動確率が1/3である事を忘れてはいけない。
勝利の呪縛
高い。コストが高い。が、誰にも邪魔される事なく、勝利点3点が確定する。打ち消されると恐ろしいので基本的に即発動させてしまって構わないだろう。これと高コストモンスターを何とかしてブン回せないかな。
9でたらとりあえず購入で。誰にも邪魔されず1/3の確率で3点が手に入り、あわよくば次元の扉まで出来ると考えればそれなりに有用。出来る限り序盤に取れればアドバンテージは大きい。終盤は最後のダメ押しになるか?というくらい。
勝利の呪文
最大で3点獲得する可能性のあるカードだが、コスト7はやや重い。
ウィニーや攻撃型モンスターにとって怖いのは、相手のモンスターは蹂躙したが返しのターンで全滅したというパターンだが、これはそれに対する一定の防御策になる。とりあえず3点確定。
逆に防御力が高い代わりに突破力の無いモンスターが多い場合は、自身のスコアは既に確定していて敵を倒す事が出来ない以上このダイスは殆ど無駄になるだろう。