始めに
前回ここで紹介した手法は、ビルボードを全く使っていない。
カメラの向きによる弱点の克服や、応用方法など微塵も無く、ただ基礎の上っ面を撫でただけのモノだった。ビルボードを使っていないので、前回はポリラインの再発明で終わってしまった。正直スマンカッタ。
というわけで、今回は数日かけて研究しながら、随時その成果を書き込むことにする。
ビルボードビームの基礎
ビルボードビームは、ポリラインによる表現の弱点を補う手法だ。ポリライン描写については、おいらが思いっきり再発明したので前回の記事を参考にしてやってください。
画像を見ながらビルボードビームの概要、とオイラが思うところの物を紹介したいと思うが、実際にHSPの画面でいい写真を撮るのはめんどくさかったので、メタセコで擬似的に表現することにした。許せ。
ポリラインの弱点とかは適当に省く。
こんな感じの板ポリにテクスチャを貼ったものを用意した。一丁前にビームに見えるじゃないか。
ところが真正面に近いところからみるとうまくいかない。キャメラとラインのベクトルに使った交差させる演算がうまく出来なくなり、まともに描写されなくなる。そこで、先端にビルボードを置く。
先端にビルボードを置いた上で真上から見た図。なんか、ガンガンのビームライフルとかにかなりちかくね?この状態で、さっきと同じように前から見てみよう。ビルボードはカメラのほうに向かって回転するので
こんな風にビルボードが、破綻してしまったポリラインを隠すように描写される。実際にゲームで使っている分には多分問題ない程度に誤魔化せているのではないだろうか?ちなみに
この時に時間を止めて、脇から見るとこんな感じ。かなりマヌケな格好だ。
応用
表現の限界
グニャグニャ曲げたりする時、ポリゴンの境目で不自然な表示になることがあるが、これはこの表現方式では常にまとわりつく問題だ。とオイラ勝手に思ってます。
ポリ数の削減
納豆ミサイルは、軌跡を描かせるために板ポリを曲げる必要があり、ポリ数が増えてしまうという問題がある。
が、これが仮にまったく曲がる必要の無いものなら、板ポリ1枚にパーティクルまたはビルボードで表現が可能になる。
ガンダムVSガンダムのビームを見る限りでは、ビーム自身はまったく曲がらない。定規の先端を相手に向けて移動する感じだ。ビームが曲がったらそれに応じて尻も振り、直線を保つ。こうすれば、板ポリゴンをまったく分割しなくても良くなるようだ。
軌跡を描くだけでは終わらせない
今までは納豆ミサイルを出すためにポリラインを使用してたが、他の使い方は無いだろうか。
オイラが考え付いた方法としては、こちらでも紹介したが、ビームサーベルの表現に応用できる。
先端と刃の付け根、この2点を常に結ぶようにポリラインを描写する。ビームを曲げたかったり、場所によって太さを変えたい場合は別だが、単純にまっすぐなサーベルを描写するだけなら板ポリゴン1枚+根っこにビルボード1枚で表現することができる。テクスチャを変えてやればアニメーションさせることも可能。サイサリスのビームサーベルはこの方法で表現されているように見える。