ストーリー/Chapter Ex

Last-modified: 2024-04-27 (土) 01:17:00

収容レポート・報道

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
《正気者新聞》 677年12月7日刊より、誰かに勝手に図書館から持ち出され、再び発見した時には未知の液体で覆われていた

都市伝説コラム;

「読者の皆様、いつも応援頂きありがとうございます。きょう葉子は白林中心城付近にある神秘的な花の海の物語について話したいと思います……」
「もともと、白林に花などありませんでした。人々は肉と血で不毛の地を養ってからやっと花が咲きました。」
「.......」

「これで物語は終わりです。皆様が気に入ってくれるとを幸いです、次回もまたお会いしましょう。」
"

収容レポート・赤いリボン

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
持ち主のように純粋で可愛いリボン、特別の所はない
"

収容レポート・赤いリボン・手がかり1

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
なんだか、布地から血の匂いがする
"

収容レポート・陶土植木鉢

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
花が植えているごく普通の植木鉢。風がなくとも、この花は依然として踊り出す。
"

収容レポート・植木鉢・手がかり1

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
第五層の花の海の産物。花の海の中、陶芸家の女の子と彼女の植木鉢小屋は、唯一の人工の美しさであった。

収容レポート・植木鉢・手がかり2

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
リボンをつけた女の子が植木鉢を彼の手に置いた瞬間、何かが心の中に置かれた感じがした。
刹那、女の子は薄い紙のように引き裂きられ、花畑は狂気に咲き、舞い踊った。
"

収容レポート・アンダースカートキス

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
もうすぐ完全に地獄光景に溶け込んでしまうとき、花畑はまた元の様子に戻った。
終わったのか? 助かったのか?
女の子は甘い微笑みを見せ、答えずに地に落ちている消化されない目玉を手に拾った。
女の子が花畑に落ちてきた以来、誰一人も助けられなかった。歴史が記述できる最後の時までも、生還者は出ないでしょう。肉体は餌となり、魂の残骸だけを残し、無意味に毎度の殺戮を見ているだけ。
花の海は女の子の影を操り、用心深くその魂の象徴をしまっては、植木鉢を抱えて次の獲物へと歩み出した。
"

収容レポート・アンダースカートキス・手がかり一

"収納日付: 767/06/01
保管単位: ミドルシェルター
レベル: nonsense
風は吹き、花は波の如く。二人は大地に立ち、見つめ合い、笑い出す。
「やったね」
「君の功績だよ。」覆面の人が、女の子のスカートの下にある目を見た。それらは蠢き、模索している。目の前の男は次の仲間なのか、と考えているようだ。
「私を連れて行くんでしょ」
「そう。」

女の子はどのくらいこの花畑にいたか、どれだけの血肉を食べたかを覚えていない。彼女は成長し、その宿命を迎えた。覆面の人はガラス瓶を取り出し、彼女は無数の花びらとなって瓶に吸い込まれた。花びらは水を赤く染め、彼女の様子が再び現れ、枯れ葉のようにゆっくりと沈んでいく。あらゆる汁液を析出し、透明の枝だけを残して、彼女を見つけて、すり抜けて、そして忘れて。
「これでまた一つ回収できた、残りは..」
覆面の人はファイルを開いてみると、ほとんどどのページにも赤いバツが大きく書かれている。ふと。彼の指が止まった。一枚黄ばんだ写真が視界に入ってきた。写真には二人の若くて元気な少女が映っている、これが彼の次のターゲットであった。
"

報告・十七の宝

"収納日付: 2091/06/29
保管単位: Sparkle_17
レベル: main
少年よ!
2091年の夏休みが始まりました。おめでとうございます!
夏休みはもう予定が決まりましたか?バイト、サークル、部活?それとも違う?
それは困りましたよ。
なんだ、まだ考えていませんでしたね。
それじゃ十七のお宝を探しましょう!
十七が、みんなのためにいっぱいお宝を準備してきましたからね~
特別ヒント!プレゼントはすべて、最終の大宝ーー十七の宝への道しるべ!早くプレゼントから手掛かりを探そう!!
"

ぽっぽ集合ラッパ

"収納日付: 2091/06/29
保管単位: 艾葵
レベル: main
ポッポ隊が「十七の宝」に登録した後、システムから黄銅のラッパが貰いました、内側にメンバー三人と指導員二名の名前が刻んでいる。/r/n"これは艾葵、霍、夜が作れたポッポ隊"指導員のヤグ・ランドマンと伍月櫻は、職業倫理を誓った。今回の活動で、ポッポ隊野為に真実を貰う
"

三尾幸運魚

"収納日付: 2091/06/29
保管単位: 餘小鵬
レベル: main
季雨チームが「十七の宝」に登録した後、システムに発行された魚のオカリナに、メンバー三人と指導員二名の名前が刻まれている。
これは鵬、若拉、翠冷で構成される季雨チームです。指導員の高師賁と余村長は、職業倫理を誓った。今回の活動で、真実を貰う
"

十七への挑戦状

"収納日付: 771/03/20
保管単位: 鳩
レベル: Nazo

こんにちは。
私たちはNazogameに所属する謎解き好きな人たちです。「十七の宝」の四回の謎を解き終わった後に、私たちは自分たちのやり方でPigeon Gamesが四回の謎を作ってくれたお礼を返したいと思っています。
あなたは、この挑戦に乗りますか?

Nazo: Phi Project
"

十七への挑戦状・手がかり1

"収納日付: 2092/03/20
保管単位: 鳩
レベル: nazo
>>> G:\Nazo\Phi Project001\Search_Log 1/03/20
1点のメッセージが見つかりました
>>> G:\Nazo\Phi Project001\Show_Log 1/03/20
シグナルを受け取りました。解析を試みます。
解析失敗。ファイルとして保存しました。
鳩: どれどれ、あれ?なにこれ。おかしいな、Xandboxieを起動するべきかな。
砂箱には7370320の時間標識が現れた。
そしてそれは消えてなくなり、もう一行別の文字があらわれた: "What is freedom?"
thenazo.com/freedom
鳩: 面白い設計、この前資料庫で見かけたっけ。検索してみると…お、あったあった。
鳩: What is freedom、freedomを取り換えるべきか?
Gino: ポッポ、何してるの?
鳩: 私の名前はポッポじゃない!ポ!
二人が戯れていると、スクリーンにゆっくりと一段落の詩歌が現れた:
文明は広大な星海に埋もれ
勇者はインターネットの迷宮で跡を残す。
正解はたったの二文字
導きは心の中にあり
真実は即ち
>>> G:\Nazo\Phi Project001\
"

丸焼きアヒル

"収納日付: 2092/03/32
保管単位: Alpa
レベル: Nonsense
【灯りにともされた大通り、肩がぶつかり合うほどの大勢の人。アヒルの丸焼きの匂いが排気口から出て、行き来する人々を魅了し、まるで人形のように操って店までたどり着かせば、あまりのいい匂いに人々はそのオーブンの中を見たいと思ってしまう。】
【ご飯までまだ時間がある。NceSは木製の古いアームチェアに座り、手でタイチボールをぐるぐる回していると、右まぶたが痙攣しているのを感じた。これは悪い兆候、今日は閉店としようか。】
無極: 大将、まだやってるか?
NceS: お前は…無極?いや、ちがう、また頭を変えたのか?
無極: あんまり触るなよ、新しく作った頭だ、ピッカピカだぞ。
NceS: 無極よ、お前まさか逃げてきたわけじゃないよな?言っとくが、わしはもう何年も密航者に協力してないぞ。
無極: 俺が逃げる?何から?馬鹿げた話だ。
【昔、まだ無極がこの名前を使ってない時から、彼はすでにNceSと知り合っていた。今回やらかした時も、第一にこの古い友人を思い浮かべた。】
NceS: これはこれは、なんてこった。ハトコミュニティの連中に指名手配されて。たったの給料だけじゃないか。住むところも食事も全部くれるもんだから、そんなゲームにバグを入れるなんて、必要あるか?
無極: って、その話し方、やっぱAIとの付き合いは長いな。今回は絶対にストライキするぞ。給料をくれないともうやらない。もうゲームなんて作ってたまるか。家族だの、親友だの、そんなもん言っても無駄だ。親しい関係だからこそ給料はくれるべきだ。見ろ、俺のこの手を。譜面作ってばかりで皮が剥けたよもう。
NceS: 人間がやるもんじゃない譜面ばっか作ってるからじゃないか。
【実をいうと、NceSはめんどくさいことにしたくないため、こっそりと無極がここに来ることを阿爽に知らせた。夫婦喧嘩は犬も食わぬ、今回謀反を起こしたのは住民委員会、ハトコミュニティのやつらが追究すれば、ほかの労働組合には関係ない。】
無極: お前、なんかおかしいぞ。
NceS: 電話してるさ。麦米條とCtyが今夜に麻雀やりたいってな。
無極: お前…まさか密告してないよな?
NceS: いやまさか。一人足りない?お前も来ないか?
阿爽: 俺が行く!
無極: ち、追っ手が来たか。NceS、待ってろよ此畜生!
NceS: はーいはい、いってらっしゃーい。
【今日も商店街は平和ですね~】
テレビニュース: 緊急ニュース速報です。リズムゲーム「Phigros」が原因で伝播しているサイバーウイルスゴミ症は、今制御することに成功し、徐々に収束していくと予想されます。我が街の道路専門家Sound Souler氏によりますと、「ゴミ症は頭を地面にぶつけることで治すことが可能で、同時に五回ぶつけると効果がいい」とのことです。
NceS: ……頭おかしいだろ。
"

今年の正月は春晩で

"収納日付: 771/12/23
保管単位: 鳩
レベル: key
【冬の夕暮れ、Limbo
Wikiの編集部の部屋は床暖房で暖められ、机の上には果物いっぱいの皿、大きなテレビはつけたまま。鳩はソファーに座り込んでいる。テレビで流れている番組はまるで催眠記号のようで、見ていてだんだん眠くなってきた。Fuliは新年の飾りつけをしている。ランタンを持って作業台に乗り、揺れる電灯と喧嘩ごっこをしている最中。】
Fuli: 私とやりあうってのか? この、こらしめてやる……
【鳩はキッチンのほうを見て、やれやれと思いながらまた姿勢を崩した。】
鳩: ハァ……つまんない。
Fuli: つまんないなら手伝ってよ。
鳩: えぇ……動きたくないし。
【ちょうどテレビにコアラの姿が映った。鳩はもしや自分の前世はコアラだったのかもしれないと思った。】
Fuli: じゃあGinoとミアに電話してよ。まだ帰ってこないし、もう何時だと思ってんだろう。
鳩: ハァ……もうどうでもいいや。
【テレビがまた新年でよく流れるCMを流し始めた】
Fuli: そうだ、君のその友達はどうだ、誘ってみないか?新年だし、賑やかな方がいいじゃん。
鳩: ん?
【鳩はふっと思った。何かが違う。】
鳩: 友達って、誰?
Fuli: 亜空間Kalpaから来たあの子よ、確か月面に住んでいるんだよね。
鳩: Lanaか。そうだ、あの子時計城の春節晩会に出るって。
Fuli: ???
【テレビのチャンネルを土星1chに変えると、ちょうど番組に出るゲストたちが新年のあいさつをしているところで、Lanaもそこにいた。彼女は三つ編みのウィッグをかぶり、青白色の礼服を着ていて、目立つ存在となっている。】
司会者: Lanaさんは何か視聴者さんたちに伝えたいことありますか?
Lana: Geopelia! よく見ててね! 私の変身を!
【鳩は少しも動じずに、軽く愚痴を呟いてはテレビを消した。】
鳩: 好きな番組見ていいよ。
Fuli: やっぱいいや。
鳩: ハァ……
【鳩は横になると、またすぐ眉をひそめた。Lanaのあの格好、何か見覚えがある気がしてきたのだ。】"

トラベル小隊一人消失

"収録日付: 771/12/23
保管単位: KALPA
レベル: メイン
【月面、ナツメの木地区、Lanaの住処、遠くから来た客人たちが門の外でさまよっている。】
Elaine: ナビが言うにはここだそうだ。
【窓とドアは閉めたまま、屋内に灯りもない。主人はいないようだ。】
Kalpa: 用事があって出かけてるみたいね、少し待ってみよう。
Elaine: あっちとこっちでは時の流れが違う。帰るのが今日だって忘れてるかもしれない。
Kalpa: まさか...ね?
Iris: ではみんな、待ている間はこの焼きたてのクッキーでも食べてみないか?
Ekaine&Kalpa: やだ。
Iris: え?
【Irisはちょっと落ち込んだ。彼女の幻想の中ではみんなはクッキーが大好きだったのだ。】
Elaine: クッキーといえば、Arcyoneの調子はどうなの?
Kalpa: よくなったよ、人を罵るくらいの体力は回復した。
iris: Arcyone? そうだった、Arcyoneも一緒に来るって言ってたね。
Kalpa: 忘れたのか、Iris。彼女は出発前に君が作ったクッキーを食べて、今もベッドに伏せてるまんまだよ。
Iris: 確かにそんなこともあった......
Elaine: 約束して、もう毒キノコを入れないって。
Iris: キノコって、毒があるの?
【仲間たちは一瞬、Irisにどう答えればいいかがわからなかった。この時、ひとり青色の髪の女性が彼女たちに歩み寄せた。】
Igallta: この家の主人をお探しですか。
Kalpa: そうです。どこにいらっしゃるか存じませんか?
Igallta: タイミングが悪いですね、lanaは今春晩に出ています。
Iris: 春晩ってなに?
Kalpa: テレビ番組だよ、Geopeliaから聞いたことがある。
Igallta: あなたたちは鳩の友人ですか?
Elaine: 彼女は私たちの世界に来ていました。
Kalpa: 思い出しました、曲の中であなたを見たことあります。
【時を遡って二週間前。鳩は天穹層へ向かう途中、不幸にもKalpaという名の亜空間に落ちた。亜空間の法則により彼女は記憶を失い、何もできないととまどっていた時、KalpaとAste、Mero姉妹が彼女を助けた。】
Igallta: それなら、とりあえず鳩のところに行きましょう。Lanaも出演が終わってからそちらへ向かうつもりです。
Kalpa: 迷惑になりませんか?
Igallta: いいえ、安心してください。人が多いほうが賑やかだってFuliが言っていました。
Elaine: そうするしかないみたいですね。
Iris: ちょっと、Lana本当に忘れたの?Kalpa: ……
Elaine: たぶん…そうね。
"

この世界のもう一人の私

"収納日付: 771/12/23
保管単位: 詠歌
レベル: main
*: 位置を特定した、二列目の真ん中にいる。
詠歌: ほう、見えた! ナミ、早くこっち来て、ショーが始まるよ!
ナミ: アイムカーミン!
【時計城テレビ放送局第一スタジオ、遥か彼方の世界から来た観客三人は春晩がもうすぐ始まる前にようやく席に着いた。ほかの観客とは違い、三人はある特殊な任務のためにここに来ている。これは三人がこの正月に家に帰れるかどうかに関わっている。】
詠歌: メッセージを受け取ってすぐ来たけど、春晩って何をやるんだっけ? 幕が遮っているから全然見えない……
ナミ: ま、そんなことはボスが現れたらわかるさ。
*: 確か書物によると、伝統的な春晩はコント、音楽やダンス、曲芸、マジックと少しニュースもやるみたい。
詠歌:複合型番組?
ナミ: 違う、カーメンは今回の演劇の出し物は一つしかないと言ってた。それを倒せば私たちの世界に戻れる。
*: どうやらBOSSはどれか一つの出し物の中に潜んでいるようだね。
詠歌: 待って、分析結果が出たよ、その出し物のタイトルはーーANOTHER ME?
【三人が対策を講じている中、春晩のレパートリーである冒頭の大合唱が始まった。出演者たちはステージに上がり、舞台の両側のプロンプターは各曲のタイトルを提示した。みんなが聞きなれているwater、雪降り、メリクリなども中に入っている】
*: 変だ、数値が急速に上がっている。
ナミ: 来るか!
【灯りが暗くなり、ゼンマイバネが回り始め、甲高い女性の声が鳴り響いた。おかしなことに、ステージに上がった歌手は詠歌にとても似ていた。】
詠歌:彼女は。
【ステージの上、Lanaも観客席に目を向けた。ヘッドホンを付けた青髪の少女が彼女を見つめている。しかしLanaは長くとどまらなかった。彼女はこれからオーディオコメンタリーに出演する予定がある。コスプレイヤーなのか、彼女はPhigrOSでも人気があるみたいだ。】
詠歌: 待って!
【そう言って、詠歌は彼女を追っていった。】"

家族親友大集合

"収納日付: 771/12/23
保管単位: 鳩
レベル: main
Igallta: お久しぶりです。
Fuli: よう、久しぶり。
鳩: 昨日テレビ通話したばっかじゃないか
Igallta: 【微笑んで】そうですね。
Fuli: そう言わないでよ。
【方舟の蜃気楼(アークミラージュ)のあと、FuliとIgalltaはいつも一緒にいる。もうすっかり仲良くなったのか?】
Fuli: この人たちは?
鳩: Kalpa、それともう二人は十二宮の守護者だと思う。
【多分。】
Fuli: Lanaを迎いに来たのか?
Kalpa: そうです。
Fuli: いいじゃん、入って入って。
Iris: うちの名はIris、クッキー食べる?本来なら作り置きがあったけどちょっと問題があってね……でも今から作れるよ!Elaine: Elaine、この子の一時的な保護者です。
Iris: Irisも守護者なんだから、保護者なんていらないもん。
Elaine: もう冗談言わないで。ミカンの皮剥けたよ、はいあーん。
Iris: あーん~
【漫才でもやりに来たのか?】
鳩: Lanaはサブチャンに出演する、多分深夜二時までは来れないよ。
Fuli: 急がずに。こうしよう、みんなで年越しの食事をしよう。料理が足りなければGinoに帰るついでに買っきてもらえばいいから。
Gino: 残念、もう帰ってきたんだ。
【見慣れた姿、微かなぎこちない笑みを帯びた顔。私は携帯を取り出し、鳥類仲間に電話を掛けた。】
ナベリウス: お金なし、保険はけっこう、麻雀やりません。
鳩: 私だよ、カラス博士。
ナベリウス: あ、ポッポか。今そっちに向かうところだ。
鳩: 緊急事態だ、ちょっと冷たい料理買ってきて。
ナベリウス: わかった、じゃあ五香牛肉、白切鶏、夫妻肺片、クラゲの怪味、皮蛋の和物、泡椒鳳爪ぐらいで足りるか?足りないなら…ちょっと、何するんだよミエル--
【電話を奪い合っているようだ。】
ミエル: 異想の物?三体も出たのか?すぐに排除を。
鳩: 違う、お客さんだよ。
ミエル: ち、くだらん。
ナベリウス: さあ続きを--
鳩: 足りるから早く来て。
"

未来が私に舞い降りた

"収納日付: 771/12/23
保管単位: 鳩
レベル: key
Lana: チャンネルを視聴しているみんなこんばんは!戻ってきたよ~
Lana: やあ~Lanaも春晩に誘われるなんて思ってなかったよ、何せただのゲーマーだから。
Lana: 俳優に曲を歌わせるのは春晩の伝統かって?誰が俳優なのよ、さてはわざと邪魔しに来たな、モデレーター、モデレーターはどこに行ったの?!
【Lanaとサブチャンネルの視聴者がやりあっている最中、配信スタジオのドアが開いた。詠歌という名の特型使いが静かにLanaの背後まで歩み寄せ、深く息を吸ってから大きな声で名乗った。】
詠歌: 無駄な抵抗をするな!ANOTHER ME!
Lana: !!!
【鉄製のギターが飛んでくる、Lanaは素早く左へ避けると右足で地面を蹴り、逆さに椅子に手をつき、一周半回ってきれいに着地。束の間にLanaは優勢になり、ドアから離れた詠歌のほうが逆に劣勢に陥った。】
Lana: 誰だよ君は!愛から生じた憎しみならともかく、本気のやりあいには付き合いたくないわ!
詠歌: 戯言を、私はあなたを始末しに来た!
【このすべてはチャンネルを視聴している人たちに見られ、もちろん編集部にいるみんなも全部見ている。】
ミエル: また異想の物か、研究で需要があれば捕まえてくるが?
ナベリウス: 待ってよ、あの邪魔に入った小娘、どっかで見たような気がする。
鳩: 【はっと悟る】これ、ピジョンゲームズの新作のヒロインじゃないか、どうも見覚えがあると思いきや。
Fuli: 【奉読】あーー編集部の肖像権を手にしても結局は何もやらないゲーム会社がまた新しいゲームを作り出した。
Gino: Phigrosの初代を完成したばかりだぞ。もう新しく立案して、ちゃんと両立できるのか?
鳩: 知らない。でもどうせポッポのテーマソングはもう完成してるし、へい。
Kalpa: このまま放っておいていいのですか。
Iris: 左に隙あり、左だよ!
Igallta: 確かに良くないですね。あの二人を連れてきてください、ミエル。
ミエル: ち、めんど。
【愚痴を言っても、ミエルはちゃんとテレビに近づき、両手を握りしめてから少し広げ、十本の指を素早くモニターに差し込んだ。周りの大気が高周波に振動し始め、もんもんと低い音で唸り出した。】
Kalpa: もしかして、空間を操っています?
Iris: なんかすごそう。
【モニター越しの二人は違和感を感じた。見えない力に四肢を抑えられ、知らない遠方へと引きずっていかれるような感じがした。】
Lana: この感覚、まさか!
詠歌: 何か新しいメカニクスか。
【詠歌は特型を変換しようとしたが、光るブレスレットの端末が彼女の注意を引いた。彼女は手の力を使い尽くして何とかそらを起動させた。】
カーメン: 今朝の欲望値の識別に異常を検知、演劇上演ではないことが確かめられました。直ちに行動を中止し基地に帰還してください。
詠歌: ???
Lana: 全部見てたよ、さっきのメッセージ。
詠歌: えっと、私たちの間には何か誤解があるみたいだね。
Lana: 慰謝料を請求するわ!五十万、いや、百万!
詠歌: 落ち着いて!ちゃんと話そう!
ミエル: 警察呼んでくるか?
【詠歌が話をしている刹那、目に映る光景は万華鏡のように捻じ曲げられた。この一瞬、彼女は自分が誕生したあの真っ白な部屋を思い出した。計り知れない可能性と恐怖が彼女に襲い掛かる。彼女は何か大事なことを忘れた気がした。*と、みんなと一緒に旅した記憶だけでなく、何か別のものも。】
ミエル: 目を覚ませ。
詠歌: あ。
ミエル: 争いはもう、全部終わったんだ。
詠歌: あなたは私を一一
ミエル: 私は知らない、でもあんたはいずれ思い出す。
【ミエルは謎だ、永遠に解けない謎だ。】
Lana: 話をやめい、私の慰謝料は?!
Kalpa: 私は君をよく知っているよ、Lana。君は本気で慰謝料が欲しいわけではない。
Elaine: 怒ってるなら素直に言えばいいじゃん。
Iris: Lanaの素直でないところが一番かわいい!
Lana: 【真っ赤になって】お、怒ってなんかない。
詠歌: ごめんなさい、私が勘違いしていました!元の世界に戻りたくて、つい冷静さを失ってしまいました!
Lana: これだと、逆に私のほうが気まずいんだけど……いいわ、許してあげる。
詠歌: 感謝!
Elaine: 奇遇だね、私たちもPhigrosの住民ではないわ。
詠歌: そうなんですか?
鳩: うん、Phigrosはもうボロボロに穴をあけられた。
【Phigrosのみんなはツッコミたかったが、どうにか我慢した。】
Iris: Kalpa、彼女を助けてあげてよ。
Kalpa: ごめんね、私は座標だよりに別の世界へ行くことしかできないの。でもミエルさんなら何か方法がありそうだ。
ミエル: しかし今ではない。あんたたちはいずれ戻れるさ、保証する。
詠歌: 【落ち込んで】ミエルさんを信じるしかありません。
Fuli: まあそれは置いといて!料理が揃ったから、みんなでご飯を食ベようよ!
鳩: 年越し飯!やった!
Iris: 【立ち上がって】Kalpa!この鶏肉おいしいの!うちが作ったものよりもおいしい!Elaineも早く食べて!
Elaine: わかったから座って、襟元が汚れたじゃない。
Fuli: これも食べてみて、wikiによると五十回噛むとガソリンの味がするって。
Igallta: Alはもう長い間ガソリンを使っていませんが、感謝します。
鳩: テレビつかなくなったよ?ミエルよ、君のその能力は使うたびに一台のテレビを消費するわけではないよな。
ミア: 考えすぎだ、早くご飯を食え。
ナベリウス: テレビは問題ない、信号がなくなっただけだ。
鳩: そっか、Lanaもう食べないで、早く生放送に戻って。
Lana: 頭がおかしいの?
Gino: チャンネルを変えれば【リモコンを手に取ってボタンを押す】いいじゃないか。
鳩: 確かに。
【こうして、みんなは楽しい雰囲気で新しい一年を迎えた。】
"

解読・最後のノタリウム

"収納日付: 771/05/10
保管単位: 鳩
レベル: main

「まだ見つからないのか。」
「鍵を間違えた?」
記憶の中に生まれた亜空間「Lanota」は、音楽ゲームプレイヤーたち共通の思い出を運んでいる。それが誕生し港に停泊して既に数百年経つが、近日ようやく物語が始まった節点にたどり着けた。
世界の色を取り戻すために、フィシカとリツモは旅に出た。二人はまず沈黙辺境守備隊のロッサとネロに会い、そしてハルパス局長に追われーー鳩は来る途中ひたすらにしゃべり続け、GinoにLanotaの物語を理解させようとしていた。
方舟の蜃気楼以来、Ginoは私立探偵として活躍している。一方、鳩は「遺産」の整理に専念していた。彼女がドームの住処を離れることは少ないが、今回は特例だ。
とある金髪の女が訪れて、鳩たちにLanotaの世界に行って彼女が落としたモノを取り戻してほしいと頼んできたのだ。そしてその亜空間を開く鍵となったのは:
「アル・ニエンテを抑制できるノタリウムです。これ一つしかありません。そしてそこに入る方法については、あなたたちで模索してみてください。」
Ginoはこういう探し物の依頼を承諾したくなかったが、音ゲープレイヤヤー・鳩の真摯な眼差しが彼を戸惑わせた。そして依頼人はその隙を見て、ものだけを残して消えた。
771年5月、ヘブン層の廃墟の中、鳩は赤いノタリウムを手にして瓦礫間を歩いている。Ginoと彼女はすでに指定された地点で半日間もさまよい続けたが、石は何の反応も見せなかった。「Lanota」は未だに二人に正体を現していない。
Ginoは俯いて考える、その目にたくさんの文字が映された。彼は依頼書を読み返している。きっと何か重要なメッセージを読み落としたに違いない。
遠く離れたところで、紺青の国は階層の辺境を飲み込んでいる。立派な都市群だったものが、今は江中の首都の島しか残っていない。建物の位置は絶え間なく変えられている。二人は結び目像の広場にたどり着いた。大理石と鋼鉄によってできたこの場所はまるでモノクロの感光性フィルムのようだ。「ねぇ、あれってリツモのリュート?」鳩は近くの廃墟を指しながら言った。
「ここが入り口?」Ginoは戸惑いながら答える。
亜空間の発展につれ、メインの階層を影響することも十分にあり得る。
「弾いてみようよ、Gino!行けると思うよ!」鳩は手の中で光るノタリウムを見てから目をGinoに向けて言った。
Ginoは軽くため息をついた。彼は石階段に座って、左手で音程を探り、調律してから依頼人が言っていた曲を演奏し始めた。
Apocalypse、黙示録。
ノタリウムは眩しい光を放ちながら空中に浮いた。すると、一面の石門が現れた。その上にはこう書かれている:
「この門に入りし者、すべての旋律を取り戻すべし。」
Ginoと鳩は目を合わせ、覚悟を決めた。

HINT: ACC95%以上でProtoflickerのIN難易度をクリアせよ。
"

解読・半分の手紙

"収納日付: 771/05/10
保管単位: Alpa
レベル: main

二人は国立ノタリウム研究所のトンネルに着いた。沈黙辺境守備隊の使命の一つは、このトンネルの終点を見つけることである。
ノタリウム武器——「黙示録」はすでに起動され、一行の文字がゆっくり装置の表面に浮かんでくる。「アル・ニエンテ進行度95%」。鳩はすぐに、自分たちは物語の始まりに間に合えなかったことを悟った。
鳩は焦りながら言った:「飛行船のところに行こう、まだリツモたちを止められるかもしれない。」
「焦るな、彼らは大丈夫だ。まずは研究所に行って、依頼人のモノを取り戻そう。」
すっかり音ゲープレイヤーと化した鳩は、依頼人がモノを落としたの場所について言っていたことを思い出す。彼女は成年体のAlpaを呼び出した。体長2メートルの黒い虎は鋭い目つきで、瞬く間に黒霧を四方八方へと拡散し、すぐに研究所の位置を特定できた。そこについてから、Alpaはもう一度その技を繰り返した。すると今回はとあるたくさんの時計が置いてある部屋で、メイン階層マークがついているものを見つけた。それは架空言語で書かれた、上半分しかない一通の手紙であった。
「ニャ~」任務を成し遂げたAlpaは鳩の懐にもぐりこんだ。幼かった頃と変わらないくらい人懐こい。なんで虎の鳴き声が猫に似てるかは、ポッポに聞くしかない。
「確かフィシカは読めない文書を拾ったことがあるんだけど、これがあの文書かな?」鳩はこう言った。
「あり得るね。じゃあ管理局本部に行ってみる?」GinoはAlpaを見つめる。
Alpaは北の地平線をずっと見ている。少し経つと、どうやらターゲットをロックしたらしい。

HINT: missとBadの合計が0の状態でHorizon Blueの任意難易度をクリアせよ。
"

解読・人形

"収納日付: 771/05/10
保管単位: Gino
レベル: main

一行はバイクでノタリウム管理局本部まで飛んできたが、ここはすでに廃墟と化していた。
「戦闘はすでに終了したのか。」Ginoが嘆く。
活気を失った機械人形に蹴りを入れてみた鳩はGinoを睨みつけた。千載一遇のチャンスを逃したかのように。
「諦めろ。間に合ったとしても、彼らがHorizon Blueのリズムに合わせて戦いながら踊るわけがない。」
「それはどうかな。私たちはピクセルタワーの中にいる。ここでは、なんでも起こりえる。」
刹那、機械人形は胸元にあるノタリウムを光らせながら生き返った。それが不気味に踊り出すと、寄生している黒紫色の蔓は勢いよく伸び、二人に襲いかかる。
「ポッポ先生、予言お見事です。」
「いやいや、曲が違うよ、私が思ってたのはYou are the miserableじゃないよ。」
「それ、大事なことなの?」
「ポッポにとっては大事です!」

HINT: スコア820000以上でYou are the miserableのAT難易度をクリアせよ。
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解読・依頼人

"収納日付: 771/05/10
保管単位: Gino
レベル: main
適当な言葉によって生命を与えられた異想は、力に限界がある。二人は苦労もせずに戦いを終わらせた。だが、Alpaはまだロックしたターゲットを見つかっていないようだ。
金色の輝かしいパイプオルガンはいつの間にか具現化していた。まるでこの世界が一つのシンフォニーホールのように、それが奏でる音は天地の間で響くほど壮大なものだった。二人は隣り合ってピアノチェアに座り、四本の手でYou are the Miserableではなく、Igalltaを演奏している。
「探偵さん、信じてください。これは私がやったことではありません。私ならあれらが合体するあの曲を選びます。」鳩はまだ弁解を試みている。
「僕がやったことでもないですよ、ポッポ先生。君は僕のことをよく知っている。僕ならRrhar'ilを選ぶよ。」
「聞いたことのない曲・・・・・・」
「そう、今考えた名前だ。」Ginoはどうやったらこのオルガンを運べるかを考えている。誰かに見られたらまずいのだ。
「猟犬か?ポッポ——なんだか——」
鳩はパイプオルガンのパイプを見つめた。何かを発見したかのように。すると突然、彼女は立ち上がってこう言った:「何か変だ。Lanotaは自然形成された思い出型の亜空間、異想汚染が集中して発生する時期以外、誰も入ることができないはず。あの依頼人はどうやってこの密閉状態の亜空間にモノを落としたんだ?」Ginoは少し視線を移すと、何かに気づいたようだ: 「まさか——」
HINT: スコア700000以上でStasisのAT難易度をクリアせよ。
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命の音

"収納日付: 771/05/10
保管単位: 鳩
レベル: main
ノタリウムの母、エナ。局長ハルパスの妻であり、この世を去る前に沈黙辺境守備隊を設立することを誰かにお願いした。
「確とノタリウムを破壊する。」これが彼らの唯一の鉄則である。
しかし、果たしてこれで物語は終わりを迎えられるのか。
この組織はトンネルの終点を探している。その終点には二つのものしかない——「待っていてくれ、エナ」と書かれてあるパイプオルガンと、ノタリウム管理局本部に向かう飛行船。
このすべては偶然なのか。
「勿忘草の花言葉は『希望』。」
風が鈴を吹き鳴らす、大自然にもその音律がある。リンゴの木の下、少年たちは「外の世界」を目指して出発する。吟遊詩人は夜半の曲を奏で、円盤を擦りながら心いっぱいの華彩を呼び起こす。
物語の最後は、ノタリウムが消えた静寂なのか。私はそれを望まない。
巧みな彼女は巨木の枝に登り、成熟した果実を摘み取る。赤い皮の下に、その甘い果肉と硬い核心がある。彼女が落としたモノを探すのに、どうやら本当に優れた探偵を雇う必要があったようだ。
「見つかったか?」
「見つかったよ。」

依頼人——Lanotaが大好きなあなたへ
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抜粋・メビウス工房日記・一

"収納日付: 242/11/17
保管単位: Gino
レベル: main
【標題紙: あの日以来、雨が止むことはなかった。】

アトラスに位置するロートス、そこの空は水のように青く海のように静かで、大気の外にある水層は「ヘブン」の倒影を映している。ピクセルタワー歴242年の終わり、すべてが夢のように美しい。
今日はやることがいっぱいだ、例えばあの天才科学者――「ヘブン」の雨の問題について議論するために、亜空間ROTAENOから来た学者ホッパを出迎えなければならない。予定とは違って、ホッパは1本前の飛行機に乗ったらしく、俺がオフィスから出たとき彼女はすでにオフィスの前で彷徨っていた。
「すみません、ここがメビウス研究所ですか? 私はアクア星から来ましたホッパと申します、ここで開かれる学会の参加を申し込んでおりまして」
これは少々まずいことになった。今日は二人の客人を、本来ならば港で一緒に出迎えて顔合わせする予定だったが、計画が乱れてしまった。工房に今は俺一人しかいなく、より良い解決策も思いつかなかったため、仕方なく俺はホッパを連れて港に戻ることにした。ホッパの好奇心はまさに彼女が学術に対する熱意と同じくらい熱烈なもので、次から次へと俺に質問をしてきたのだ。
彼女はこの条理から逸した世界を見ると、傍らにいる唯一の理性的な生き物である俺に問うた: 「空にある白い線はなんですか? 初めは雲かと思ってましたが、一体感がない上にすぐに消えてしまうもので……」
「あれは船が通ったときに海を切り分けた跡だ。私たちの頭上にあるのは空であり、海でもある。君は大気の外になんで水があるのかと気になるかもしれないが、俺が言えるのはあれは惑星の倒影であることだ。そこは以前ヘブンと呼ばれていたが、今ではネオンに改名している。まさに君が調査希望を出した場所だ。しかしこれだけは伝えておかないと――あそこは今、戦争をしている。君は最悪なタイミングで来てしまったんだ。」
戦争をしているという情報は、しかし彼女の探求に燃える心を消してしまうことはなかった。彼女は記者と共にネオンに向かうことになる。平和の到来を願っているように、俺は彼女の旅が順風満帆であることを祈った。
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抜粋・メビウス工房日記・二

"収納日付: 242/11/17
保管単位: Gino
レベル: main
「久しぶりだね、ジノ。まったく、審判航路は混乱状態に陥ってるのに、ロートスは微塵も影響を受けていないなんて、不思議なものだ。」
脳に刻まれるほどの皮肉が言えるのは、今となってはあのネオンの二番手、魔女会議の隼だけ。先代統治者の代行者、戦争のアジテーター、立場不明の二枚舌。内情を知り尽くしている俺でさえも、日記で悪口を書くぐらいのことしかできなく、彼女を牽制できる方法は全く見当つかない。実に憎たらしい。それに彼女は工房の客人であり、簡単に駆逐令を出すこともできなく、彼女の勝手を許すしかない。まったく君たちはいつになったら戻ってくることやら、戦争についていくら研究しても何も出ないと思うが。
倉庫から隼が欲しがっているものを見つけることはできなかった。しかし一から作るのも時間がかかる、仲介人の同僚に迷惑をかけてもう一度話し合いをさせる必要がある。そういえば、そちらの状況についてはまったく報告を受けていない、俺だけが日記を書き倒しているのは不公平じゃないか。明日の就寝までの間に、君たちからのメールが来ることを願おう。
そうだ、これは話し合うなんて単純なことじゃないんだ。
隼は虹の戦いはヘブンが竣工するまで続くと言っていた。それに俺の創世円盤について知っていることを加えると、少なくともまだ十年は必要だ。十年の間、果たしていくらの変化が生じるのだろうか。本当に俺達にはまだ時間が残されているのか。
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抜粋・メビウス工房日記・三

"収納日付: 242/11/17
保管単位: Gino
レベル: main
港でこのようなこともあった。ホッパは俺が隼を探すのと手伝いたかったが、彼女はリンボについて全く知らない。リンボは自由自在な生き物だと俺は彼女に説明した。リンボたちは心が思うままに自分の外見を変えることができる。人はいつか老いるように、リンボの変化もまた一種の規律に従うものだ。それは心の規律。
最終的に、俺は彼女にこう説明するしかなかった: 「リンボはヴィッカスと似たような生き物だと捉えて構わない。決まった外見がないため、付き合いの長い人が感覚を頼って彼らを探すしかない。」
しかしその後の彼女からの質問は俺を悟らせた。リンボの肉体、記憶、更には魂もが変幻自在なものであれば、ピクセルタワーにおける心は何を意味するのか? 俺は形状記憶合金で彼女に例えた。形状記憶合金は一種の特殊な合金で、周りの環境が自然状態に戻るとたとえ変形していても元の形状に戻る。心もこれと似たような、最終的には始点に戻ってくる物質である。
隼は俺のこの例えに賛同していた。しかし俺は今でも彼女をよく知らない。彼女の始点はどのようなものなのか、これはこの数百年の間俺を悩ませ続けた秘密であった。
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隼の飛行レコード・一

収納日付: 243/01/20
保管単位: 鳩
レベル: main
ピクセルタワー管理会がメンバーに配給した装置、宇宙船周囲の異常数値を検知する機能を持つ。
ピクセルタワー歴243年1月20日、パイロットはアトラス層から3600キロメートル離れた小天体「psyche-327」にたどり着いた。その途中でとある違法停泊の飛行装置との通信があった。以下がその記録である:
【Alpa:これは異想処理部第三巡回隊69号艦より自動発信しているメッセージです。正しい航路から外れている可能性があります、前方の宇宙船の指示に従いアトラス第8中継ステーションまで行き、航路を見直してください。
Alpa:対象が昏睡状態にあると検知しました。目覚め射線を起用します。(ビューー)
イロ:(目覚めて)うあああ――え、猫?私、またどこに来ちゃったんだよ!
Alpa:対象の情緒の起伏を検知しました。人工サービスに変わります。
隼:ハロー!ハロー!迷子になった友よ!アトラスへようこそ!
イロ:うあああ、近づかないでいやああああ!
隼:(小声で)やばいな、まさか目覚め射線で理性を失ってしまったのか。
Alpa:これは正常な反応です。】

隼の飛行レコード・二

収納日付: 243/01/20
保管単位: 鳩
レベル: main
【隼:落ち着いたならいい。君の名はイロで、アクア星から来た者。間違いないね?ここはピクセル星域のアトラス植民地。Alpaが飛行レコードを見たんだが、君は……航路から600光年ズレている?
イロ:600光年!ありえない、私はさっきまで――待って、どうして私の宇宙船のデータを知っているんだ、まさか宇宙警察なのか!バラエティ番組以外では初めて見たかも!
隼:うーん……そう思ってもらっても構わない。話を戻そう、今は君を元の航路に送り帰らなければならないんだ。
イロ:第8中継ステーションだよね、聞いてたよ。今から出発?
隼:そう急がなくてもいい。君の状況はちょっと特殊でね、まずはバックオフィスに連絡を入れてくるよ。】
以下は隼と星標連絡係Ginoとの個人間の通信記録である:
【Gino:こちらメビウス工房です、メッセージを残したい場合は1を押し、それ以外は電話を下ろしてください。
隼:聞いてくれ無敵たるジノくん、宇宙があなたを必要としている!ホッパが言っていた仲間に出会ったんだ、亜空間ROTAENOはますます不安定になっている!
Gino:亜空間サービスは2、中断する場合は#を押してください。
隼:2。
Gino:照準要請は1,侵入異想の駆逐は2,他のサービスは3を押してください。
隼:3。
Gino:所在の位置に向かって「異想駆逐誘導ミサイル」を発射しました。ミサイルが到着するまでその場にいてください、およそ1時間後に到着する予定です。
隼:ちょ、押したのは3なんだけど。】

隼の飛行レコード・三

収納日付: 243/01/20
保管単位: 鳩
レベル: main
【隼:あの、ホッパさん、多様体仮説というものを聞いたことはあるかい?
イロ:なんだそれは。
隼:(事前に準備したメモを出して)専門的に言うと、局部のユーグリッド空間に似た総空間がより高度な次元の空間に投射されると、必然的に局部集中性が成されるという仮説のこと。したがって、亜空間とピクセルタワーが会合している間、物語の主人公である君は亜空間の代表として登場したわけだ!
イロ:全然分からん!
隼:でしょう!私にもジノの言っていることはわからないんだ!修正装置をつけといたから、後5分もすれば君は正常な航路に戻れるはずだ。
イロ:うおおお、本当か!(間をあけて)けど実は……
隼:なんだ?
伊洛:電話を盗み聞きしてすみません!でも本当に知りたいんだ!ホッパ、彼女は次に向かう場所について言ってなかったか?
隼:言ってなかったな。時間と距離は、宇宙尺度にもなれば永久不変なものでは無くなる。私にとっての2ヶ月は、彼女にとっては長すぎた年月なのかもしれない。その目的地を知っていたとしても、誤っているかもしれない情報を君に教える訳にはいかない。
イロ:……あはは、宇宙って複雑ね。ダメだ、イロ!元気を出して!もうすぐホッパに会えるよ!
隼:彼女は終点で君を待っているだろう。
イロ:え?
隼:気にするな、前に見たことがあるんだ。人々は必ず会いたい人のそばに戻ってくる。
イロ:そうなのか!会いたい人か……その、私そろそろ出発するね!またね、優しいお姉さん!
隼:またな、君の旅路に幸あれ。】

观察记录:雪

収納日付: 2096/04/05
保管単位: Para
レベル: main
春雪磐音,大地回荡着历史的低鸣,已沦为废墟的市民档案馆,残缺的义体散布各处,一片空冥。曾经有旅人,至此铭刻诗句:“春天还没到来……冬天便已过去……无人依偎的家园……还有多少残魂游荡……死寂……皆是死寂。”
骚动,暴乱,失去知觉的前一刻,瞭望地平线的人们,是否在思考生命的意义。
摇光脱去手套,二指插入雪地,抵着阻力划出圆弧几道,建筑的标识出现,地下通道的井门出现在二人眼前。
“Para,我们下去吧。”
“恩。”
任务是回收存储元件,以现在的雪势,他们要在天黑之前回到据点,必须加快步伐。
地下通道积满了水,摇光卷起裤脚,扶着墙壁前进。Para观察着墙壁的痕迹,几道巨大的裂痕内,隐隐可以看见棕红色的树根横行。
“摇光,这里……”
“怎么了?”
Para摇摇头,她回想着进入前的场景,刚刚的猜想乎无可能。
“前面就是数据中心,等下我先去准备抓取工具,拜托Para你筛选空置元件了。”
“摇光,我觉得……”
大门洞开,只见无光从破碎的穹顶射下树冠,化作万般光点柔影,草叶纷飞,绿意扩散,暖风袭上眉头。
“Para!”
只眼春光好,风景旧曾谙。

观察记录:像

"収納日付: 2096/04/06
保管単位: Para
レベル: main
“摇光?”
“摇光!”
Para不断地呼唤着同行人,却久久不见答应。
这里已不刚才的数据中心,积雪和绿色装点的森林,大地空荡荡,唯有一辆生锈的火车,在拖尾雪痕的尽头搁浅,给四周的树木,留下焦黑的印记。
冷静下来,Para。大静默事件爆发之后,全球网络断连,这只可能是局域网的具现化。
摇光他一定在附近。Para在心中祈祷着,然而这祷声尚未通达天空,远方的巨响,便将她拉回现实。
咚,咚,咚。
石头砸地的震波由远而近,雪花和碎尘,沉入少女的视线。抬起头,高处是生锈的单梁起重机,吊钩如摆锤,荡向她的方向。
咚,咚,咚。
闪身躲过吊钩,Para看向远处轰然倒塌的树木,脑中响起了未知却能理解的语言。
――我为你而来。
提着野餐篮的高大巨人,他的阴影遮蔽了Para所在的位置,石质的关节间,青草碎花弥漫,蕴含着不属于冬季的生机。
“你是谁?”
"

观察记录:友

"収納日付: 2096/04/07
保管単位: Para
レベル: main
水壶滚烫的压鸣,化作暖风,吹至Para的耳畔,她微微皱眉,轻扯身上的薄毯。
茶杯,糕点,占据了篝火的,营造出一副野餐的景象,事实也确实如此。那巨人见了她后,便散作石子,排列成阵,从野餐篮抬出野炊工具,又将餐布披在Para肩上,试图让少女暖和些许。
――他不在这里。
又是这个直传心灵的声音。
――为什么?
――客人只有你。
水壶开了,“翩翩起舞”的石头,急忙将滚烫的壶传递给同伴,本安坐地面的石子,蹦跳着躲避热度,将水倒入杯中。
迎着茶香,Para再度问道。
“这里是哪里?”
――PhigrOS,心灵世界已然倒塌的理想乡,一个曾经有人,寻找意义的地方。
“你们找到了吗?”
他沉默了许久。
――可能寻找的人只有我吧。
热气之下,视线模糊了,茶梗下沉,光滑的水面映照出他们――理想者的面容。
“谢谢……你的茶……”
告别渗进柔软的雪地,宁静无痕。
"

观察记录:痕

"収納日付: 2096/04/08
保管単位: Para
レベル: main
“你没事吧!”
Para醒来,便瞧见摇光焦急的神情。
“对不起,我……”
“刚才真是太惊险了,谁能想到起重机会在那时候,我还以为你……反正,没事就好。我刚才检查过了,这里没有联网,元件我也处理好了,我们赶紧回去吧。”
“嗯,好。”
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