terror werモンスター図鑑/スティーガ

Last-modified: 2024-02-01 (木) 09:14:23

 種族
 重脚系(竜盤目 重脚亜目 甲竜上科 スティーガ科)

 別名
 黒甲竜(こくこうりゅう)

 異名
 漆黒の暴君

 英語表記
 Stiega

 危険度
 ★★★★★★★★★(9)

 体高:65m

 重量:5万8千t

生態・特徴

主に熱帯気候の砂漠や火山帯などの高温な地域に生息し、
全身を覆う漆黒の鱗や甲殻、見た者に強烈な印象を与える真紅色の眼、
そして背部から展開される触手が特徴的な重脚竜の大型モンスター。
縄張り意識が強く、自身の縄張りに気安く侵入する者には執念深く襲いかかる姿が目撃されている。
侵入者に対しては強力な顎で喰らいつき、
鋭利な牙で骨ごと噛み砕いてそのまま息の根を止めるという凶暴な性質をしており、
凶暴性を感じる恐ろしい面構えや、あらゆる攻撃を跳ね返す堅牢な甲殻から《黒甲竜》や《漆黒の暴君》という異名を取る。
口に生え揃う鋭い牙や逞しい身体などから肉食性の生物といった印象を受けるが、実は草食性であり、
主に木々に生えている草や岩壁に群生したコケなどを食べている。
屈強な肉体の大半は黒色の重厚な甲殻に覆われ、
額から首にかけての部分はトゲ状の甲殻に包まれている。
全身を包む重厚な鱗と外殻はマグマの熱を遮断する耐熱性と重火器による衝撃にも耐えうる圧倒的な硬度を併せ持ち、
生半可な攻撃では傷一つ付けられない。
外敵との戦闘における主な武器は大きな体躯を活かした肉弾攻撃や強靭に発達した顎での噛み付き、
触手のような尻尾による攻撃など。
草食性でありながら恐ろしく高い咬合力を持ち、一度喰らい付くと自身の半分ほどの大きさの生物でも逃がさず、
飛行する大型翼竜を後述するブレス攻撃で撃ち落とし首元に荒々しく噛みついたのち、
そのまま顎の力だけで投げ飛ばすという光景も目撃されている。
時折、蛇腹状の腹部から全身を球状に変形させ、
地を転がるように移動したり、転がる勢いを利用した突進などの攻撃を仕掛ける事もある。
体内には「振動管」という特殊器官を持ち、
この振動管を高速振動させることによって耳を劈くほど大音量の咆哮をあげる。
この振動管によって生み出された膨大な振動エネルギーを体内の生体電流(電磁力)と圧縮融合させ、
ビーム状のブレスとして発射する「振動光波」という技を持つ。
このブレスはありとあらゆる物質を瞬間的に破壊し、
直撃した大型モンスターが凄まじい勢いで押し退けられるほどの振動エネルギーを持つ。
スティーガは遠距離戦よりも屈強な肉体を生かした近接戦を好むため滅多に使われることは無いが、
翼竜などの飛行能力を持つ外敵に対しては、撃ち落とすようにしてブレスを放つ様子が見られる。
電磁力を伴っている影響から、
発射時に背部の甲殻にバチバチという音を立てながら紫色の電流のようなものが迸っている様子が確認できる。
スティーガの部位の中で最も特徴的な部分は黒い甲殻に覆われた触手(触尾)である。
この触手は背部の甲殻を体内のバクテリアの作用によって変形させる事で展開しており、
スティーガが神経を研ぎ澄ませて触手に力を集約させる事で硬質化し、まるで槍のような形状になる。
竜の鱗をも貫くこの触手を、前方に伸ばす勢いで突き出したり、
自在にくねらせる事で外敵に叩きつける姿は非常に荒々しい。
その猛攻に晒された犠牲者の屍は、身体の至る所に無数の穴が開いた凄惨な様相となる。
スティーガはその高い凶暴性から、ひとたび外敵と戦闘を始めれば長期戦になる事が多いが、
その戦いの中で負った傷や破損した部位を瞬時に再生・修復するという他の生物には見られない特殊な力を体内に宿している。
また、前述した通りスティーガは背面から触手を展開し、それを武器として用いるが、
その触手はいくら切り落とされようとも、根本から引き抜かれたとしても、
スティーガ自身が健在である限りこの自己再生能力の影響で何度でも再生していく。
破損した部分から新たな触手が再生されるまでの時間は僅か数十秒。
再生直後の触手は白く脆いが、時間が経過するとともに甲殻が形成され色合いも通常の黒褐色に戻り、
破損から数分も経てばより攻撃性を増した武器へと進化を遂げることとなる。
硬質化した触手は高い斬れ味を誇るソーキラーの頭部の刃ですら傷付けられない程の硬度を持ち、
触手全体の耐久力も破損される前に比べ飛躍的に倍増する。
意外なことにスティーガは水陸両生のモンスターであり、時には水中で狩りを行うこともある。
重厚な見た目とは裏腹に泳ぎも得意であり、前述した触手をスクリューの様に扱い、水中での推進力を得ている。
他の生物とは比にならないほど高い心肺機能を持っているため、水中でも難なく呼吸をする事を可能としている。
自身の猛攻をかいくぐり、やがては反撃に転じてくる相手が現れると、
興奮によって全身の血流が増し、全身に赤く光る筋が浮かび上がってくる。
この「超暴走状態」となったスティーガは平常時よりも激しい動きを見せるようになり、
他の大型モンスターですら迂闊に手が出せないほど危険な存在と化す。
頭脳戦よりも高いフィジカルを活かした肉弾戦を得意とする点は通常時と同様だが、
超暴走状態となったスティーガは各攻撃がより激しさと荒々しさを増しており、基礎的な攻撃力も異次元と言えるほど高い。
また、大地を尻尾で殴りつけ、その衝撃で砂を巻き起こしたり岩の塊を打ち出したりと、
通常の状態には見られない技も体得している。
これらの高い能力をもってしても外敵からの反撃が続いた場合、スティーガの怒りは最大値に達し、
全身の血流が更に増加、全身の黒色をかき消すほどに赤く発光し始め、通常時の地味な色合いは見る影もない。
体温も急激に上昇し、全身からは蒸気が立ちのぼり、周囲には水蒸気が立ち込めるようになる。
全身から噴き出す水蒸気は一部の攻撃と共に誘爆する事もあり、これを攻撃として用いる事もある。
この状態となったスティーガは戦う意思の無い者にまで容赦なく襲い掛かるほどに凶暴化し、
眼前の存在を全て殲滅するまで攻撃の手を緩める事は無い。
しかし、超暴走状態へと変貌したスティーガはとてつもない脅威であるのと同時に己の肉体に限界を迎えている状態でもあり、
血流の増加の影響で全身の肉質が軟化することによって持ち前の高い耐久力が一時的に低下するため、
従来と比べ大幅にこちらの攻撃が通りやすくなっている状態でもある。

素材

黒甲竜の甲殻
黒甲竜という別名の由来にもなっているスティーガの黒い甲殻。
鎧のような分厚さとチタン並みの硬度を持ち、生半可な攻撃を容易く跳ね返してしまう。
耐熱性にも優れており、溶岩や重火器、空爆などの爆炎や膨大な熱によるダメージを完全に遮断するほど。
通常の物より上質な物は「重殻」、より硬度を増したものは「鎧殻」と呼ばれる。
黒甲竜の背甲
スティーガの背部を覆っている甲殻。硬い材質で、採取された物は兵士の装備などに加工される。
通常の甲殻よりも硬度が高く、採取するのは極めて困難。
より厚みと硬度を増したものは「重甲」、それ以上に硬度が高い物は「鎧甲」と呼ばれる。
黒甲竜の鱗
スティーガの体を覆う黒い鱗。
小振りではあるが鱗一枚でも並々ならぬ硬度を持っているため、ほんの少し切り出すだけでも一苦労する。
長い時間が経過し、より硬度を増したものは「上鱗」と呼ばれ、採取されたものは武器や兵器の装甲などに加工される。
黒甲竜の牙
非常に鋭く発達したスティーガの牙。スティーガの主要な武器であり、獲物の鱗を貫き骨まで砕くほどの硬度を誇る。
硬度を増して鋭い物は「重牙」、更に鋭い物は「尖牙」と呼ばれる。
黒甲竜の爪
鋭く尖った爪。
数多く存在する重脚竜の爪の中でも最大級の大きさを誇り、牙と並ぶスティーガの強力な武器にもなっている。
より上質な物は「重爪」、更に硬く発達した物は「鎧爪」と呼ばれる。
黒甲竜の頭殻
スティーガの頭部を包む頑丈に発達したトゲ状の甲殻。
数あるスティーガの甲殻の中でも特に重量があり、採取するのは非常に困難であり、故に加工するのも非常に難しい。
相場としては重殻より高く、鎧甲より安価で取引される。
近年では強力な個体から「重頭殻」と呼ばれる上質なものが入手出来るようになり、通常のものより高値で取引されている。
黒甲竜の蛇腹鱗
胸部から腹部にかけての部分を覆う蛇腹状の鱗。
心臓部を守るため硬度は高いが、重量で臓器を圧迫してしまわないよう他の部位よりも軽く柔軟に発達している。
全身を硬い甲殻で覆っているスティーガだが、この蛇腹状の鱗のおかげで身体を折り曲げ、球状になる事を可能としている。
禍々しい触手
スティーガの背面から展開される触手。
スティーガが神経を研ぎ澄ませる事で触手全体にパワーを集約し、槍の如き鋭さを得る。
振動管
スティーガの体内に存在する管状の特殊な器官。
スティーガの凄まじい咆哮はこの振動管を高速で振動させることによって放たれており、その音圧は分厚い岩盤を打ち砕いてしまうほど。
また、ここで生み出される振動エネルギーを体内で微弱に発生している生体電流と圧縮融合させ、口から光線状のブレスを放つという能力を持つ。
重竜骨
その名の通り恐ろしい程に重量のある骨。非常に希少な素材であり、数多く存在する大型竜の中で入手出来るのはスティーガのみ。