イベント/紅月の蝕

Last-modified: 2012-01-09 (月) 13:13:57

シナリオ/世界移動シナリオ-中世聖騎士編のイベント。


紅月の蝕

  • 主人公のレベルが96以上で、「素敵な君に静かな瞑りを」をクリアしている

悪魔からの挑戦状

ある日のこと、レミリアの元に一通の手紙が届いた。
いろいろあって、かつての居城である紅魔城の留守を任されている夢幻姉妹からだった。
内容を纏めると、以下の通りであった。

 
 
 
拝啓、レミリア殿
 
◆◆◆
 
この度、うっかり忘れていた、自分たちがレミリア殿に挑もうとしていた旨を思い出しました。
後日そちらに伺いますので、決闘を挑みたく存じます。
付きましては、レミリア殿の妹様も是非参加してくれるよう、声を掛けてくださると有難いです。
 
◆◆◆
 
幻月、夢月より
 
 
 

「単刀直入に言うと、私は戦いたくない。最近調子悪いし」
わざわざ呼び出されて何事かと思いきや、そのように申されたおぜうさま。
……薄々気付いてはいるんだが、ひょっとして。
「そう、貴方にも決闘に参加してもらおうと思ってね」
左様ですか……。そういうことなら、ブロントさんに頼めばいいんじゃないですかねぇ?忙しいかもしれないけど。
「うん。大丈夫よ、ブロントさんは私の代わりに戦ってくれるって。ブロントさんは私と同じくらい強いから、あの姉妹も納得するでしょ」
そうかそうか、レミリアの代わりに……。あれ?自分はレミリアの代わりに呼ばれたのではなかった系?
「え?何で貴方に私の代わりなんか務まるのよ」
……はい、全くその通りですね調子ぶっこいてマジすいまえんでした。
「何もそこまで卑屈にならなくていいとは思うけど……とにかく、貴方は私じゃなくて、サクヤの代わりよ。あいつはあいつで平和ボケして、戦力にならなさそうだから」
……フランの代わりは?というか、てっきり2対2だと思っていたのだが……。
「門番も一緒に3人で行くってさ。だから、こっちも3人見繕わないと。フランはそのままね。あの子もやる気十分なようだし」

 

と、ホッカイドゥ領から少し離れたところから、爆音と爆発が巻き起こった。多分、フランだろう。
「ね?」
自分は一体どんな死地に放り込まれようとしているのだろうか……(戦慄)

ロクデナシの祭り

「……来ちゃったのね」
レミリアに言われて、約束の時間より早く決闘の地へ赴いた主人公。そこで待っていたのは、これから戦う予定の一人、門番エリーだった。
どこか、憂鬱そうな表情を浮かべていた。
「私は門番なのに……なんでこんな自殺みたいな真似しなくちゃいけないのかしら……」
エリーでも、やっぱりこれからの決闘では命の保障は出来ないらしい。なんということでしょう。
「命は投げ捨てるもの(キリッ)」「……では、ないです」「これから死ぬ予定のお二人さん、今の心境をどうぞ」
リゲル、ベラトリクス、タビトのスカーレット・スウェアの三人だった。全くデリカシーってもんがないよな悪魔だからかそうなのか。それとも種族は関係なくて元々こういう性格なのか。多分後者。
お前たちは何の用なんですかねぇ?野次馬?
「ひどいですね!肩を並べて戦った仲じゃないですか!」「開口一番そんなことを言うなんて……」「でも本当のことですけどね」
やっぱりか……。まったく、相変わらずというかなんというか。
「見てるほうは気楽かもしれないけどね……命賭ける方は必死なのよ」
「hai、それは分かります」「私たちだって、あなたやあの二人と戦った身ですから」「生きてたら、サンドリアで一番美味しいお店で奢ってあげます」
「命あってのモノダネか……生死を賭けるには、ちょっと安い気もするけど……」

 

ふと、視界の隅に同時に映る複数の人影。物々しい完全武装の人影。
それを見て、エリーはひとつ溜息を吐くとすっと立ち上がった。
「その約束をしたことを後悔しないことね」

 

「「「スカーレット・スウェア【深紅の誓い】の名に賭けて」」」

 

「必ず奢りますから、最低限食べられるくらいの体力は残してくださいね!」「お互いに、ご武運のあらんことを……」「では、いってらっしゃいませ」

月を食む悪魔

夜。
サンドリアから少々離れたロンフォールの森にて。
「……さて、役者は揃ったようね」
決して軽いとは言えない場の雰囲気をレミリアがズバッと掻き消した。
レミリアとサクヤさんは戦わないんじゃないっけ?
「そうよ。でも退屈だから観戦」
「ちなみに私は立会人です」
「……って、結局レミリアとは戦えないの?」
夢月が不満げに問うたが、レミリアは首を縦に振るだけだった。
「おい人を無視するのは犯罪だぞ紀伊店のか」
「むむむ……まあ、レミリアが紹介するくらいなんだから、余程腕が立つんでしょうね。よろしくね、ナイトさん」
「ほうお前はなかなか分かっているだな許してやろう俺は優しいからな他の連中にも伝えるべき」
夢幻姉妹は、あんな緊張感の無いなり(メイド服と天使)だが、闇の血族でも最上級の悪魔だ。だが、ブロントさんはまるで臆することはなかった。……単に相手がどのくらい凄いのか分かってないだけな風にも見えるが。
「始めまして、夢月、幻月。噂は聞いてるわ。闇の血族でも1、2を争う最上級悪魔だってね」
「マジで!?」
ブロントさんが大いに驚いている。やっぱり知らなかったらしい。
「最上級とか言ってる時点で俺らの勝ちは決まったな本当に強い奴は強さをアッピルなどしない俺ベヒんもスくらいゆゆうで倒すし」
そして露骨に強がっている。まあ実際に自信に溢れているのは間違いないが、種族としての闇の血族は人間よりずっと優秀だというのはよく知られた事実だ。……ちょっと知り合いに規格外が多すぎる気もするが、普通、人間が悪魔とまともに戦えば勝つどころか、その瘴気に当てられて戦意を失うほどだ。
だが、ブロントさんは一人でHNMレミリアを倒した実績がある。それを考えればブロントさんは十二分に凄い。彼もまた規格外である。
「根拠はよく分からないけど、とにかく凄い自信ね……」
「私も本気でないとまともに戦えないような相手だけど、それでもいい?」
「えっ」

 
 

…………。
「ししし心配しらないぞフラム俺が守ってやるからよお前安心して本気出していいぞ」
「だから、本気でないとまともに戦えないんだってば」
大丈夫かなブロントさん……いつもどおりにやってくれるといいんだけど。

 

「むむむ!我らがナイト様が圧倒的な恐怖と絶望で冷や汗をおかきになっている!」「これでは戦には勝てません……」「お嬢様!ここは一つ応援してあげて下さい!」
「きっと勝ってくれますよ」
「え?し、仕様がないわね……」

 

「ブロントさーん!勝ったら……えーと……」
「考えもせずに声掛けた!」「お嬢様の代わりにあそこに立っているのだから、きちんと報酬と提示すべきです」「ほら!何をブロントさんにあげるんです?」
「何たって……えー……私がブロントさんにあげてないものなんてあるっけ……?」
決闘を前にして何をやってんでしょうかねおぜうさまは。
「どこかに隠れる場所はありませんかねぇ?穴があったら入りたい気分なんだが……」
「お姉さま……」

 
 

「レミリアって、思ったより間抜けな感じね」
「そうね、夢月。……あんまり相手のこと言えない気もするけどね」
「何でもいいから早く始めてくれないかしら。私、何のために覚悟決めてきたのか分からなくなってきたわ……」
この茶番を素直に見て待っているエリーと夢幻姉妹であった。

 
 

「レミリア」
「あ、なに?」
「俺はお前のために何をすればいいのか言ってくれ」
「え……あ、うん」

 
 
 

「勝ちなさい」
「hai!」

 
 
 

「お待たせ」
「ええ、待ったわ。だいぶ」
「じゃあ、姉さん。頼んだわ」

 

「こほん……吸血鬼レミリア!……の代理、騎士ブロント!私たちはあなたたちに決闘を申し込むわ!」
「いいぞ」
「封印が解けられた!」
「さっきからなんなのよそのノリ!?」
苦労するな……。
「う~ん……まあ、はじめますよ」

 
 

「エクスカリバスウィフトでバラバラに引き裂いてやろうか!」
「夢幻姉妹、月を食む悪魔の力を見せてあげる!」

  • VS.夢幻姉妹&エリー
    小悪魔りんご
    PC、ブロントさん、フランとエリー、夢月、幻月の3対3の戦い。
    ブロントさんもフランも素晴らしいステータスを誇り、攻めにはフランが、守りにはブロントさんがいる。ブロントさんを回復役にすると攻撃力が不足しがちなのでPCは補助に回るのもいい。ただ、このイベントを始めている時点で相当なレベルのはずなので、肩を並べて戦っても恥ずかしくない程度の実力はあるはずだ。臨機応変に立ち回るのがいい。
    相手は以前にも戦った相手だが、3人同時な上に3人とも依然とは違い本気で殺しに掛かって来る。
    エリーはこの化け物揃いの場の中では少々見劣りするが、治療の難しい死の宣告を使ってくる。フランには効かないが、PCでもブロントさんでも、一人でも倒れると戦況を覆すのが極めて困難なので、真っ先に倒そう。
    夢月は高い回避率とクリティカル率を持つ。必中攻撃があるなら有効に使っていきたい。さすがに時間停止はしないが、それ以外のメイド秘技はほとんどサクヤさんと同等。ちなみにメイドバズーカは使わない。
    幻月は全てのステータスが高次元にバランスが取れた万能型。あらゆる状況に対応する技を使う上、弱点も無く、非常に相手にし辛い。
    また、夢月が倒れると幻月が、幻月が倒れると夢月が「発狂」する。発狂するとHPが回復する上、常時2回行動かつ怒り状態となる。夢幻姉妹が中世聖騎士でも最凶最悪のボスと言われるゆえんだ。
    夢月と幻月ではステータスの差がある(夢月は当てづらい、幻月は効きづらい)し、失敗するとHPが全回復するため、範囲攻撃で同時に削るのは得策ではない。純粋に勝ちたいなら先に幻月を倒すべき。余程腕に自信があるのなら、先に夢月を倒して発狂幻月の本気を見るのも一興だが。地獄が味わえる。

勝ったッ!中世聖騎士編完ッ!!
「……何よそれは」
想像を絶する死闘の末、最後まで立っていたのは……こちら側だった。
「勝負あり!勝者レミリア。というか私」
「うぐー……これでレミリアの勝ちっていうのはいまいち納得いかないけど……でも人間に負けるなんて」
「えーん、強すぎるわ……」
「お前らは馬鹿すぐる黄金の鉄の塊で出来たナイトが皮装備のデーモンに遅れをとるはずがない」
「私は結構必死だったんだけど……ブロントさんはそうでもないのかな?」
いや、あれは「実は物凄く必死だったけどそんなこと知られたら恥ずかしい」と思ってるから強がってるだけなのだよ。
「へー、そうなんだ。……そう考えると、ちょっと可愛く見えて来たかも……」

 

「やったあ!妹様たちが勝ちましたよ!」「ブロントさんもいますから当然です」「さあお嬢様!ブロントさんに何をあげるんですか?」
「ま、まだ考えてる……」
「まだ!?」
「遅すぎますよお嬢様!」「あの戦いの間ずっと考えて、何も思いつかないなんて……」「もういいです、分かりました。私たちが提案します」
「え?」
「みなさーん!」「お嬢様が白玉楼で奢ってくれるそうですよー!」「みんなで美味しいもの食べに行きましょう!」
「ちょ!ここにいる全員分!?馬鹿言うな、私のお小遣いが無くなるじゃないか!」
珍しくレミリアが慌てふためいていた。っていうかお小遣いって。良く考えれば確かにレミリアは別にあの屋敷で偉いわけでもないか。
「何をそんなに慌ててるの、お姉さま。お金くらい、ブロントさんから借りればいいじゃない」
「奢る意味無いじゃない!?いやそもそもそんな恥ずかしい真似できるか!」
「でも、我々はどうせ衣食住提供されてる側なんですし。お給料……お小遣い貰えなくたって生活には困らないでしょう?」
「サクヤまで!そ、そんな!今月は楽しみにしてたアレとかアレとか買おうと思ってたのに!」

 

「……生きてるようね、お互い」
エリーがボロボロになってしまった帽子を被りなおしながら話かけてきた。全く同意です。
「あの人たち、戦闘前の緊張感の無さが嘘みたいに強いんだもの。驚きを通り越して呆れたわ……。でも、これでサンドリアで一番美味しいお店で奢ってもらえるわね。メイドじゃなくてお嬢様に」
紅魔城に住んでた頃にはお金の心配なんかしたことなかったろうにな……。
「だから、奢ってやるなんて言ってなーい!!」


  • イベントクリア後の影響
    エリー、夢月、幻月がPTに誘えるようになる。
    レミリアが一月ほど金欠になる
    報酬「スピア・ザ・グングニル」