シナリオ/世界移動シナリオ-黄金機動戦隊メタリックガーディアン編

Last-modified: 2023-12-17 (日) 23:18:56

イベント名

黄金機動戦隊メタリックガーディアン編

概要

シナリオ傾向:シリアス[有] コミカル[有] ほのぼの[有] 恋愛[有] 欝、人死に[有] 百合、大統領ネタ[有]

登場人物関係:登場人物の制限[] キーキャラクター[] 敵対キャラクター[奈落]

攻略関係:イベント発生時期[世界移動シナリオと同一] 総所要日数[不定] 他シナリオとの平行[無] 戦闘難易度[普~有頂天] 攻略中ヒロインの関与[無]




時空間を移動する最中、「機械神」と名乗る存在につかまったあなた。
機械神より見せられたのは奈落と呼ばれる未知のエネルギーによって大きな興亡が起きた世界。
その世界では今も戦乱が続いており、その魔手は外宇宙からにも及ぼうとしていた。
あなたの機動兵器乗りとしての実力を見込み、機械神は事態の解決、その協力を依頼する。


"試練を課す代わりに、そなたに望むものを与えよう。"


その言葉に対して、あなたが望んだものは――


発生条件

1.スキル「機動兵器」を所持しており、尚且つスキルレベルが5以上
2.条件1を満たしている場合に出てくる選択肢「自分だけのロボットが欲しい」を選ぶ

攻略

基本的な挙動はシステムを参照。
通常はロボットを使用したSRPG風味の戦闘だが、イベントによっては「個人戦闘」という生身での戦い――学園モノの基本的な戦闘システムが発生することがある。この世界の登場人物の生身の強さは一部の人間離れした達人を除いて、学園モノ全体でも控えめな部類に相当する。
スペルカードという概念をシステム的に彼らは持たないし、魔法や超能力を扱える人間はいても、桁外れに強力なものを行使できるわけではない。
つまり、周回してステータスの極まったPCからすればボーナスステージということになる。ガーディアンやミーレスと生身で戦うハメになったらまた別の話だが。


シナリオ展開は章仕立てで、序盤はエウレシア大陸を舞台に数々の戦役に参加する「独立傭兵編」が、中盤からはフォーチュン鳳市支部を中心に各地を活躍する「フォーチュン編」が実装されている。
「独立傭兵編」は自動的にイベントが進む形式だが、「フォーチュン編」からはマップ形式で世界各地を移動する形で自由に話を進めることができる。この際、固定イベントのほかに一定確率で発生する「ランダム事件」というイベントがある。
文字通りランダムな内容のイベントが発生するもので、バザーでのお買い物からガーディアンの紛争に介入する羽目になるなど、何が起きるかはその都度になるまでわからない。


当シナリオの目標は機甲歴を蝕む「奈落」の可能な限りの駆逐と、機甲歴に迫る致命的な"破滅"の撃退。
残念ながら「奈落」を完全に根治することはこのシナリオ内ではできない。ただし、奈落を悪用する勢力と戦うことで汚染の影響を広げないようにすることはできる。
後者については二つ存在し、ひとつは「第三次世界大戦」のひとまずの終結。――そして、二つ目は機甲歴そのものを破壊しかねない危険な"何か"の復活を止めること。
彼らは奈落に関係するものではなく、巨神、或いは機神とも呼ばれる存在らしいが――。

システム

機動兵器を題材とした世界移動シナリオは既に多数実装されているが、このシナリオの下敷きとなっているのはメタリックガーディアンRPGという、自分だけのオリジナルロボットを作って遊べるTRPGだ。
従って、このシナリオも自分だけのオリジナルロボット(既存のロボット作品をそれっぽく再現することもできる)を作れることを特色としている。

戦闘システム

ゲームシステムの分類はSRPG。
マップ形式はスパロボに非常に近しいが、同じマスにキャラクターを重ねられるなど、尺度や運用感覚は異なる。
戦闘ではスパロボシリーズのようなターン制ではなく後述する【行動値】でアクティブとなる行動順を決定する。
ファントムブレイブやFFTが近いだろう。

 

ステータスもシンプルで、射撃攻撃や白兵攻撃の命中力を表す【命中値】、それに対する回避力の高さを表す【回避値】、スナイパーライフルのような遠隔武器の命中力を表す【砲撃値】、遠隔攻撃への回避力を表す【防壁値】、戦闘におけるイニシアチブの上下を決定する【行動値】の5つの【戦闘値】がパラメータとして図示されている。

戦闘の流れ

戦闘の流れはラウンド(ターン)ごとの開始である「セットアッププロセス」、
キャラクターの行動順を決定する「イニシアチブプロセス」、
ラウンドの終了を表わす「クリンナッププロセス」の3つから構成されている。
イニシアチブプロセス中は、【行動値】の高いキャラクターから順に、手番となる「メインプロセス」を獲得することができる。
メインプロセスでは、移動を行なう「ムーブアクション」、
アイテムの使用などの補助動作を行なう「マイナーアクション」、
攻撃をはじめとする大掛かりな動作を行なう「メジャーアクション」を順番に行なうことができる。
メインプロセスを終了した時点でキャラクターは行動済みとなる。
そして、行動可能なキャラクター全員が行動済みになった時点でクリンナッププロセスの処理を行ない、ラウンドの更新と共にセットアッププロセスへ処理を移す。
戦闘が終了するまでこの流れを繰り返すことになる。

判定

攻撃の命中や回避は2D6のダイスロールで行ない、ダイス結果に対応する【戦闘値】が加算され、達成値として産出される。
攻撃側と防御側の達成値の比較で成功の可否を決定するが、ダイスロールの出目が6のゾロ目で自動成功(クリティカル)。攻撃側なら相手がクリティカルを出さない限り自動的に成功となる。*1逆に1のゾロ目(ピンゾロ)だと致命的失敗(ファンブル)となり、達成値の如何を問わず失敗となる。
このクリティカル、ファンブルの基準は前述したとおりだが、アイテムや特技の効果で低下、あるいは上昇することもある。
ただし、アイテムや特技ごとに下限値、上限値が設定されており、特技単体でこれらを下回る、あるいは上回ることはない。*2
ちなみにまず起こり得ない事態だが、仮にクリティカルとファンブルの基準が同じ値になってしまった場合はファンブルが優先される。

キャラクターのリソース

キャラクターのリソースは機体の耐久値を表す【FP*3】、パイロットの生命力を表す【HP】、機体のエネルギー量を表わす【EN】の3つで管理される。
【FP】が0になると操縦不能、【HP】が0になると戦闘不能となり行動できなくなるが、限界突破(ブレイク)することで尽きたリソースを僅かに回復させたまま戦い続けることもできる。
ただし、この状態で【FP】か【HP】が尽きると前者は機体が爆散し、後者は死亡してしまう。前者は脱出装置がない場合はそのまま死亡することになる。

 

なお、これらは機動兵器に搭乗した場合の戦闘システムである。生身で戦闘する場合は従来のRPG形式となる。

キャラクターの死亡について

前述したように要素としての死亡がある。ただし、基本的にキャラロストは発生しない。区切りがつく事に時空が歪んで復活する。
これに関しては、キャラロストを実装すると話が破綻したり、ゲームが詰む可能性があるためであると語られている。
その代わり、戦闘が終わるたびにリザルトが発生するのだが、この時点で死亡したキャラがいると評価が凄まじい勢いでガタ落ちする。
特に評価のアベレージによってEDの内容が変化する(少なくとも死者を極力出さないことがハッピーエンドの基準とされる)ため、死亡を是とするようなプレイはシナリオとしては不正解となる。
ただし、後述されるアインヘリアル級の暴走による自爆とトリニティ級のドワォのみ明確にキャラロストが発生する。これらにPCが巻き込まれるとゲームオーバーとなるため注意されたし。

ガーディアンの作成

まず、シナリオ突入と同時にイベントが発生し、PCが専属パイロットである"リンケージ"となって搭乗するロボット……"ガーディアン"を作成していく。
ガーディアンの作成には、機体の特徴を表す"ガーディアンクラス"から必ず1つ、リンケージとしての特性を表す"リンケージクラス"の中から最大2つ選択していくことになる。
プレイヤーサイドのキャラクター(機体)のレベルは、ガーディアンクラスのレベルとリンケージクラスのレベルの合計となっており、レベルアップの際にはガーディアンクラスかリンケージクラスの中からひとつを選択してそのレベルをあげることになる。

リンケージクラス

リンケージとしての特性を表すクラス。
リンケージクラス1つだけを専攻的に取得するシングルクラス、2つのリンケージクラスを取得するマルチクラスの2種類を選択可能。
前者はリンケージごとに設定されたボーナスを得られる他、シングルクラス限定で取得できる特技やアイテムも少数存在している。対して後者はスイーパーとコンダクターの組み合わせを除いてボーナスが存在しない代わりに、シングルクラスよりも安定感と多様性に優れる。
どちらが最適解とは一概に言えないが、最終的に後者の方がステータスはやや高めになる。というのも、このシナリオではステータス上限の一部にリンケージクラスとガーディアンクラスごとに定められた数値の累計が関わっているためである。
序盤はシングルクラスで進めてゆき、取得できる特技の範囲を窮屈に感じたらマルチクラスに鞍替えするくらいの感覚でいいだろう。
 

リンケージクラス一覧
ストライカー
取得加護:《トール》
強大な敵への打撃力を秘めた、攻撃的なリンケージを表すクラス。
ボス格への特効を持っており、高い攻撃力を持っていることが特徴。特にシングルクラスのストライカーはボス格に対して、一撃必殺といえるほどの火力を叩き出せるようになる。
ただし、火力を引き出すにはHPやENをリソースとして費やしたり、自らを窮地に追いやる必要があったりと、背水の陣を強いてくる。その割にFP・HP・EN、回避関連と行動値が低く、脆い、避けない、遅いの三重苦。
戦場の花形といえる立場でありながら、単体の性能としては殴る事しかできず、そのうえ一度全力で殴るだけで死にかける、他のリンケージクラスの介護が必須な使いづらいクラスであった。
現在はアップデートで特技の大半の見直しに加えて、新規特技が実装されており、欠点はそのままながら使い勝手が増し、特に生存性が大きく向上した。
一方、特技全体の有用性が上がった結果、死に技がなくなったため、特技の枠に於いて大いに悩むことになった。
 
コンダクター
取得加護:《イドゥン》
味方への支援と雑魚敵の掃討に長けたリンケージを表すクラス。
クラス1枠だけでヒーラーとタンクとニューカーを一手に引き受けるクラス。忙しい!
ボスへの道を切り開く魁であると同時に戦隊の盾役であり、いるだけでぐっと安定感が増す重要な存在。
シングルクラスでは雑魚へのダメージ、FPの増加、カバーリングの強化といった恩恵が得られる。
また、取得加護の《イドゥン》も強力。最高性能の回復アビリティをコンダクターを選ぶだけで得られるのは大きい。
死亡という要素がありながら、死亡することを前提とした特技の多いこのシナリオにおいて"意図的に狙わない限り、死亡ペナルティは発生しない"と断言される理由でもある。
 
スイーパー
取得加護:《オーディン》
敵への妨害と命中力に長けたリンケージを表すクラス。
敵のダメージへの防御、敵の命中率や回避率の低下といった妨害手段を持ち、高い命中率で素早いエネミーを仕留めるクラス。
妨害だけでなく、バッドステータスの回復やダメージバフの付与など、支援役としても貢献する。
シングルクラス時のボーナスはダメージバフや命中率・クリティカル率の劇的な強化、バッドステータスを与えた際の追加ダメージ発生といった形であらわれる。
 
また、コンダクターとスイーパーのみマルチクラスにしても命中率と雑魚へのダメージにボーナスが発生する。
ストライカーと組み合わせてマルチに対応できるキャラクターにするか、コンダクターとスイーパーを組み合わせて援護の鬼を作るかは自由。
 
レンジャー
取得加護:《イドゥン》
スパロボ的に言い表すなら、飛影のような異様に強い第三者を表すリンケージクラス。
器用万能がコンセプトであり、全ての能力が高く、レンジャーだけでも他の3つのクラスと似た働きができる。
取得加護を別の加護に変更する特技を初期から取得しており、変更した加護を用いてあらゆる状況に対応できることが理由のひとつ。
ここまでならいいことづくめだが、あくまでレンジャーは万能であって最強のリンケージクラスではない。
一芸に秀でるという点ならば他のリンケージクラスに軍配が上がる。特にボスへの大打撃は実質、1、2回くらいしか使えない。
また、レンジャークラスは他者のリンケージクラスの特技による支援効果を受けることができない(自身または複座機、合体先のパイロットによるリンケージクラスの特技は可)。実際の戦闘ではこれが非常に大きな枷となる。
ただし、ガーディアンクラスの特技による支援は可能。
当初はこのような制限はレンジャーには存在しなかったのだが、このままだと強すぎるという理由でバランス調整された。
 
なお、リンケージクラスの中では、唯一シングルクラス時のボーナスが存在しない。
その代わり、シングルクラスのままだと特定のリンケージクラス専用の特技やアイテムを、制限を無視して取得することができるようになる。

ガーディアンクラス

リンケージクラスがパイロットの挙動を決定づけるならば、こちらは搭乗するガーディアンの特性を表現するクラスとなる。
桁外れに種類が多く、また、データも膨大であるため、下手すると……というか、機体の見た目や設定の勘案も加味すれば何十時間と掛かりかねない。
あらかじめサンプル用にプリセットが作られているため、開発は初プレイ時はそれらを採用するかサンプル機を元に機体を作成することを推奨している。


また、ガーディアンの等級にはそれぞれ定義するための基準があるが、この基準がかなりアバウト。
本来はファンタズム級だが、砲撃に特化したため分類としてはディザスター級になったり、星間連合と関係のない機体だが性能が似ているためグラムメタル級として扱われるなど。このため、PCに与えられる機体と元々のガーディアンクラスの関連性を気にする必要はない。
なお、以下より紹介するのはPCや味方側のキャラクターが取得できるガーディアンクラスである。
したがって設定のみ存在するクラスや、敵専用のガーディアンクラスも存在するが、PCがこれらを使用できる予定は今のところない。
 

ガーディアンクラス一覧
カバリエ
取得加護:《ヘイムダル》
カバリエ級。機甲騎士。リアル級とも呼称される、この世界で最も普及している二足歩行の機動兵器。
所謂"ガンダムシリーズ"のMSを表すクラス。再現性の幅広さがウリで、MS以外のロボットの再現機もある程度の範囲なら作成できる。
取得できる特技の傾向は、クリティカルの発生強化、移動によるバフや位置取りを意識したものが多い。
他にも、クリティカルによる追加行動、回避成功時に自動反撃、自身の命を担保にした加護の回復、死亡時に追加行動を行なうなど、再現性を謳う割にかなり攻撃的なクラス。
元々強い部類のクラスであったのだが、アップデートによって強烈なテコ入れが入り、オーバーロード級以上のクリティカル率に加えて、強力な回避特技と回避カウンターが実装されてしまった。
しかしながら強い特技ばかり率先して取得しようとすると、残りの枠に苦しむことになるのでよく吟味されたし。

クラッシャー
取得加護:《フツノミタマ》
クラッシャー級。カバリエ級から派生した近接格闘に特化したリアル機体。元々はスポーツ興行を目的とした機体。
リンケージの動作パターンをガーディアンがトレースする操縦システムDLS(ダイレクトリンケージシステム)を有する。
"Gガンダム"の様々な機体や挙動だけでなく、"鉄血のオルフェンズ"のMS(正確にはバルバトス系列のみ)を特殊な軍用クラッシャー級として再現可能。
ただし、鉄血再現機はガーディアンから外へ一定時間出ると死亡する強烈なデメリットが目立つ。ストーリー上では自由行動がほとんどできなくなるという形で表現される。
基本は火力のみに突出したクラスだが、取得できる特技がカバリエに負けず劣らず豊富。片端から取ろうとすると恐ろしい器用万能に。

スーパー
取得加護:《ガイア》
スーパー級。一種一体を原則とする、鋼鉄の拳と無敵の装甲を備えたスーパーロボットを表すクラス。
スーパー系の元祖である"マジンガーシリーズ"を強く意識したガーディアンクラスで、取得できる特技からもそのことが伺える。
ロケットパンチ、ブレストバーンはもちろん、ビッグバンパンチ、ロケットパンチ百連発、魔神パワーの自己再生能力も網羅。
クラス全体で見ると、攻撃力はやや高めの部類に留まるが、通常の手段ではどうやっても倒せないほどの鉄壁ぶりが目を引く。
その頑丈さは正に黄金の鉄の塊と呼ぶに相応しいだろう。
 
ディザスター
取得加護:《ヘル》
ディザスター級。カバリエ級から派生した、火力に特化した砲兵型ガーディアン。
所謂"ARMORED CORE V"を意識したガーディアンクラスだが、全体的な再現率は控えめといえる。
従来のACシリーズを再現したい場合はカバリエ級などを選ぼう。
性能面は全武装を使った砲撃、浮遊機雷や煙幕の展開など独自の要素が強く、シミュレーションゲーム的な挙動を存分に堪能できる。
 
ユニオン
取得加護:《ブラギ》
ユニオン級。合体機能を備えたガーディアンクラスを表す。
主にサポートメカ全般の再現が可能で、特にオリハルコン級の特技と組み合わせれば惑星サイズのエネミーを光にすることもできる。
ユニオン級以外のガーディアンも対応する特技を取得すれば合体そのものはできるが、ユニオン級ほど劇的な効果は見込めない。
また、合体の他に空戦能力も秀でており、ただのサポートメカでは終わらない一機の戦力として縦横無尽に活躍できる。
 
ファンタズム
取得加護:《タケミカヅチ》
ファンタズム級。機甲歴世界に転移した魔法王国で運用される、カバリエ級に相当するガーディアン。
"聖戦士ダンバイン"等を意識したガーディアンクラスで、ずばり《オーラ斬り》による近接攻撃が得意。
また、防御・回復・支援もこなせる万能クラスで、初めてシナリオを遊ぶプレイヤーにもオススメ。
最終的に、制限のないマイナーアクションの回数追加、弱点付与、弱点ダメージからの追加行動、《タケミカヅチ》の効果2倍など、器用万能に留まらないオンリーワンな特技を取得してゆく。
ハイパー化に相当する特技も取得できるが、使用すると戦闘終了時に自動的に死亡してしまうため、実質エネミー専用。
 
ライトニング
取得加護:《エーギル》
ライトニング級。3.5~5m前後しかない小型機を表すガーディアンクラス。
"装甲騎兵ボトムズ"を再現したむせるクラス。機体の選択で"コードギアス"のKMF風の機体としても作成できる。
回避性能と生存性に特化したガーディアンで、操縦不能になっても新しい機体を乗り換えるなどで戦闘を継続でき、最終的には絶対に死ななくなる。
さらにレベルアップで取得できる特技の一部の傾向をボトムズ風、ルルーシュ風、ガサラキ風か選択でき、
ボトムズルートでは主に自己への火力バフを、
ルルーシュルートでは盤上支配に長けた特技の強化を、
ガサラキルートでは他のルートでは使いづらい特技のフォローを得ることができる。
機体・特技の傾向共に、やりたい挙動に合わせて選ぶのがいいだろう。
 
ベテラン
取得加護:《ミューズ》
正確にはガーディアンの級ではなく、量産型ガーディアン"ミーレス"に搭乗するパイロットを表現する特殊なクラス。戦車乗りや戦闘ヘリといった一般兵器の乗り手もこのクラスに含まれる。
搭乗できる機体こそ低い性能だが、それを補って有り余る強力な特技が揃っているのが特徴。
中でも独立した味方ユニット"ヴァレット"の召喚が際立ち、様々なシチュエーションに対応可能。
生存性と汎用性に突出しており、プレイヤーの組み合わせ次第で様々な挙動をこなすことができる。
 
エンタープライズ
取得加護:《バルドル》
エンタープライズ級。"マクロスシリーズ"などで多数みられるガーディアンへの変形機能を持った巨大戦艦を表すクラス。
戦艦を運用する共通点から後述するラインオフィサーと根幹が似ており、ヴァレットの召喚といった支援能力に長けている。
ヴァレットの召喚はベテランなども行なえるが、ガーディアンーー加護を使用できるヴァレットを呼べるのはエンタープライズだけである。
攻撃面でも優れた能力を持っているが、それでもガーディアン全体からみるとやや控えめで、大ダメージを与えるには少々工夫がいる。
 
ラインオフィサー
取得加護:《ミューズ》
ラインオフィサー(前線指揮官)の名称通り、戦艦や基地から陣頭指揮を行なう士官を表す特殊なクラス。
基地司令にもなれるが、フットワークの観点から戦艦乗りを選ぶことが大半だろう。
戦艦乗りとしてみると、攻撃的な面も持つエンタープライズに対して支援・妨害に特化している。
特に取得できる特技のレパートリーが豊富で、PCに指揮官をさせたいプレイヤーを垂涎させる。
だが、やれることが多すぎるのもまた最大の弱点である。やることが……やることが多い……!!
 
オーバーロード
取得加護:《ガイア》
オーバーロード級。洞察力に優れた新人類スターゲイザーに最適化したインターフェース"OVLシステム"搭載機を表すガーディアンクラス。
所謂サイコミュやサイコフレーム搭載MSを元ネタとしたクラスで、他のクラスよりクリティカル値の下限が下がることが特徴。
このクラスを選んだ場合、PCはニュータイプ相当の新人類《スターゲイザー》か強化人間に相当する人工的なスターゲイザー《AS(アーティシャル・スターゲイザー)》のいずれかになるかを選ぶことになる。
或いはスターゲイザーではないに関わらず、オーバーロード級に乗ることも可能。この場合、サテライトキャノンを主力とした構成の封印が解ける。
また、ストライカーのリンケージクラスのみを取得している場合、ユニコーンガンダムの再現も可能。行えることは著しく制限されるが、非常に強力なアタッカーとなる。
 
アインヘリアル
取得加護:《オーズ》
アインヘリアル級。秘密結社テラネシアが作りあげた謎めいたガーディアンを表すクラス。攻撃を拒絶する障壁と再生能力を持つ。
元ネタは"新世紀エヴァンゲリオン"と"蒼穹のファフナー"。
これらを足してそのままにした要素を持つ、前代未聞なガーディアン。特技によっては"ラーゼフォン"も再現できる。
浄化率と呼ばれる独自のパラメータを管理する必要があり、特技や武装の使用コストなどで上昇する。
操縦不能になっても浄化率を溜めることで戦線復帰が可能。
浄化率の累積は溜めることで特典が得られるメリットこそあるが、限界値である100%を越えてしまうと機体が爆散し、リンケージごと消失する
回復手段はあるので意図的にやらない限りそう簡単に爆散することはないが、手段によっては身体機能に支障をきたす強烈なデメリットが発生するなど、非常に癖が強いクラス。
浄化率の存在から、長期戦に向かないガーディアンクラスなので、慣れないうちにアインヘリアル級を選ぶのは推奨できない。
余談だが、FPが大きく上がる《フェイクメサイア》という特技を取得した上で条件を満たすと、世界が滅ぶバッドエンドを迎えてしまう。
恐ろしい話だが、世界を滅ぼしてしまうガーディアンクラスは他にもある。
 
ウォーバード
取得加護:《シアルフィ》
ウォーバード級。ガーディアン形態、航空機形態、中間形態への可変機能を持つガーディアンを表すクラス。
"マクロスシリーズ"の戦闘機がソース元であるため、三つの形態への可変を繰り返し行なうことができるのが最大の特徴。
その代わりに変形の都度、機体の性能が頻繁に変わるため、綿密な機体構築が求められるテクニカルなクラスといえる。
後述するトリニティほどではないが、取得できる特技の効果全てを把握するところからがスタートとなる。
何も考えずにデータを考えても、躓いてしまうだろう。
なお、細かいところでは、歌唱による支援行動ができたり、固定翼を変更することで機体の性能を際立たせられる。
後者は長所短所が明確に設定されており、機体の性能がガラッと変わる。スペックが極端になるのを厭うなら、初期装備の固定翼を選ぼう。
 
マシンザウルス
取得加護:《ニョルド》
マシンザウルス級。別世界から現れた恐竜人類が使役する獣型ガーディアンたちを表すクラス。
"ZOIDシリーズ"が元ネタで、マシンザウルス級ガーディアンとその装備には野生値と呼ばれる独自のパラメータが与えられている。
野生値は高いほど与えるダメージが上昇するが、命中や回避の最終確率にマイナス補正がかかる。これは特技の取得で緩和可能。
リンケージへの負担が大きいクラスでもあり、一部の特技のコストでは野生値に応じた数値だけHPを減らしてしまうことにも注意したい。
また、他のガーディアンとは異なり、変形するための特技を取得することができない(他ガーディアンによる合体は可能)。
なお、マシンザウルス級で再現できるのはオーソドックスなマシンザウルスのみであり、母艦型マシンザウルスはエンタープライズ級やラインオフィサー、砲撃戦仕様のマシンザウルスはディザスター級、Zナイト再現にはグラムメタル級など、それぞれ対応するガーディアンクラスにデータが用意されている。これらには野生値は用意されていないため注意されたし。
 
ミスティック
取得加護:《アカラナータ》
ミスティック級。魔法王国に秘蔵されている、神霊を宿した"上位神霊機"であることを表すガーディアンクラス。
"魔装機神シリーズ"や"魔法騎士レイアース"など、魔法を取り扱ったロボット作品を意識したクラス。
ミスティック級を選択時に風、大地、光、炎、水、無の神霊の中からひとつを選び、選んだ神霊によって機体や特技の特性が変化する。
傾向としてはファンタズム級同様に万能選手だが、ファンタズム級がカバリエ相当なら、こちらはスーパー相当といえる性能で、選んだ神霊と機体の特徴によってはかなり鈍重になる。
ちなみに、取得できる特技のいくつかが非常に壊れた性能をしており、これらを取得するとバランス崩壊を引き起こす可能性がある。好ましく思わないなら封印推奨。
 
メタルライヴ
取得加護:《ティール》
メタルライヴ級。宇宙の彼方から訪れた機械生命体であることを表すガーディアンクラス。
"勇者シリーズ"や"トランスフォーマーシリーズ"を意識したクラスで、変形合体特技《重装合身》によって性能を増す特徴を持つ。
機械生命体とは前述したものの、PCそのものが機械生命体になるわけにはいかないので、PCがメタルライヴと融合する形で落ち着く形になる。
特徴としてはスーパー級よりの性能だが、民間人の救助活動や都市部壊滅の解決においてはオンリーワンといえる特徴を持つ。特に後者は話によっては非常に重宝するだろう。そして全体的にフレーバーが熱い。所謂食いしばりである《フェイスオープン》は特に顕著。
 
メタトロン
取得加護:《トール》
機体の仮想データをII(イデア・インスタンス)と呼ばれる現象で現実世界に定着させたガーディアンを表すクラス。
"電脳戦記バーチャロン"を元ネタとしたガーディアンクラスで、バーティカルターンやジャンプキャンセルを足回りの強化という形で再現している。
他のガーディアンの追随を許さない走破性能が強みで、アクションゲームのような縦横無尽な挙動が可能。
機体に直接乗り込むか、ゲーム筐体などから遠隔操作で操縦するか、ツインスティックコントローラーで操作するか、タッチパネルで操作するかで根幹が大きく変化するのも特徴。
取得できる特技では、浮遊機雷の設置特技がコンボ性に富んでいる。選んだリンケージによってガラリと用途が変わるのが面白い。他に類似した特技を使用できるのはディザスター級、クラッシャー級のみである。
 
アウトレイジ
取得加護:《イドゥン》
操縦者を乗せず、外部からの遠隔操縦で動かすスーパーロボットを表すガーディアンクラス。
リンケージが機体に乗り込まないため、リンケージそのものに危害が及ばない限りキャラロストの危険性が発生しないのが特徴。
正式名称を「スーパー・アウトレイジ」。"鉄人28号"や"ジャイアントロボ"を意識したクラスで、正式名称の通り性能的にはスーパー級に近い。
桁外れのしぶとさに加えて、EN吸収能力があるため、長期戦にも耐えうるタフさがウリ。1回限りだが加護を《ガイア》に変更することも可能。
非人型機を作れるのも特徴で、"遊☆戯☆王"のようにカードでモンスターを召喚したり、ゴジラ、アンギラス、ラドンのような怪獣型も作れる。
地球が燃え尽きるかの如くアインヘリアル級と同じく条件付きで世界を滅ぼせるため、フレーバー面で言えばやりたい放題なクラス。
 
グラムメタル
取得加護:《ヘルモード》
グラムメタル級。謎の宇宙人たちの星間連合王国で運用される、未知のガーディアンであることを表すクラス。
"重戦機エルガイム"や"ファイブスター物語"を意識したクラス。光学兵器に対するバリアを持ち、レーザー等に対して滅法強い。
データとしては近接戦闘に優れ、ある程度レベルが上がるまでは砲撃戦が苦手。切り札にあたるバスターランチャー相当の武装は砲撃武器なので、これをまともに運用できるのは中盤以降になる。
本来グラムメタルは絶大な加護運用能力を持つガーディアンだが、これはセンサーネットワークと呼ばれる製造側の超技術によるものであるため、これに属さないPC側が運用するグラムメタル級はこれらの恩恵にありつけない。バランスが崩壊しかねないので無理もない。MHやGTMを無理に再現しようとするから……
逆に言えば敵として出てくるグラムメタル級は膨大な加護を持つ強敵であることが多い。無尽蔵に回復し続けるENとそれに頼った防御性能がひたすらいやらしい印象を与える。
 
サイキック
取得加護:《アカラナータ》
サイキック級。超能力を動力源に動くガーディアンであることを表すクラス。
"破邪大星ダンガイオー"や"勇者ライディーン"など、超能力を取り扱ったロボット作品を意識したクラス。
サンプル機のポーズがダンガイオーそのまんまなのもさもありなん。
超能力自体は汎用特技として(こだわりなどがなければ)誰でも取得できるが、本家本元であり、超能力の取得数を能力値に加算できるなどのメリットを持つサイキック級には敵わない。
全体的な傾向として非常に強力な特技が揃い、ブレイク、激情状態になることで更なる本領を発揮するクラス。
特技の傾向はメタトロン級と一部似通っているが、特技の中には強力な効果の代償に重いHP消費が目立つ。リソースの管理には注意。
また、アインヘリアル級、アウトレイジに続き、3つ目の世界を滅ぼせる特技を持ったガーディアンクラスでもある。まただよ(笑)
 
シャレード
取得加護:《ヘル》
多目的ユニット"シャレードユニット"によって高い汎用性を得たカバリエ級ガーディアンの発展型であることを表すクラス。
"ガンダムSEEDシリーズ"のインパルスガンダムや"Gのレコンギスタ"のGセルフのように、外付けのユニットで性能を変えるロボットを意識したガーディアンクラス。
装備できるシャレードユニットはデータが豊富な反面、活用にはその分の把握が必要なので若干テクニカルなクラスといえる。また、素の回避力が低い代わりに、命中値による攻撃の撃ち落としが可能となる。ビームライフルが必須なので装備は忘れずに。
シャレードユニットの換装以外では、ビーム兵器によるカウンター《ペイバック》をはじめに、不可能を可能にしたり、怒りが有頂天になったりすることで超強化されるのが印象的。あんたって人は!!
また加護に頼らず、世界の破滅を阻止できる非常に稀な特技を取得できることも特徴。
なお、ガーディアンクラスにシャレード級を選択する際には、スーパーコーディネーター相当のデザインチャイルドかスターゲイザーのどちらかに目覚めることになる。シャレード級を扱う前提条件とはいえ機械神も律儀である。
 
トリニティ
取得加護:《ガイア》
3機の戦闘機が合体することで完成するスーパーロボットを表すガーディアンクラス。
"ゲッターロボシリーズ"を元ネタとしたクラスで、空戦能力に優れたα、高速戦闘が得意なβ、水中戦に長けるγの3機への変形合体が可能。
スーパー級に比べると耐久面に難こそあるが、天体サイズの物体を消し飛ばしたり、滅びた世界を修復したり、ドワォできたりと中々やりたい放題。
パイロットを3名要求するため、世界移動の際、同行者を伴っている場合のみ選択可能なクラス。必要なら機械神の化身であるスロカイも担当してくれるので、最低でも同行者が1名いるだけでよい。
全く別物のデータに変形合体するというコンセプト上、実質3機と3人分のデータを内包しているため、数あるガーディアンクラスの中でも屈指のデータの煩雑さを誇る。
このため、開発側はこのシナリオをはじめて遊ぶ人は素直に他のガーディアンクラスを選ぶことを強く推奨している。実質ノウハウがあっても手間がかかる。
元々の世界観にはたった一機しか存在しない機体だが、PCには無関係である。好きなように作ってしまおう。
 
ヴィジランテ
取得加護:《ウル》
ヴィジランテ級。サイドキックと呼ばれる、非リンケージのエキスパートとチームを組んで搭乗するガーディアンであることを表すクラス。
サイドキックは複数人必要とするため、機械神の委託によって元の世界から好感度が高いキャラクターをサイドキックとして募ることになる。
依頼を受け、法で裁けぬ悪を絶つ必殺仕事人系スーパーロボット……"J9シリーズ"などを意識したクラス。トリニティ級同様、選択の際に同行者を要求するクラスだが、こちらはデータ的な煩雑さは少ない。
サイドキックの支援効果がいずれも強烈で、良くも悪くもスーパー系とは思えない性能を発揮することも。
……少なくとも、ヴィジランテ級の扱う特技に目を通したプレイヤーは、フレーバーにしか見えないデータテキストに目を丸くするだろう。
また、元ネタゆえか死亡時に強烈なしっぺ返しを与える特技も存在する。
 
歩行戦車
取得加護:《ニョルド》
歩行戦車級。エルジア大陸が敷島皇圀で開発された、人工筋肉で駆動し、超低空飛行によって強襲能力に優れた陸戦型ガーディアンであることを表すクラス。
"高機動幻想ガンパレードマーチ"と"マブラブ オルタネイティブ"の機動兵器を意識したガーディアンクラス。
取得時点でガンパレードマーチ風の初期特技か、マブラブオルタ風の初期特技のうちいずれかを選ぶことになる。
ライトニング級とカバリエ級の中間的な性能だが、メタリックガーディアン界の忍者と形容すべき、攻撃的だが崩れると非常に脆い機体。
環境戦と煙幕による隠密行動が得意なのだが、隠蔽中は攻撃の大半に狙われない代わりに支援効果を受けることもできない。
また、煙幕による視界遮蔽は味方の行動も妨害しかねないので、考えなしに使わないようにしたい。
それを踏まえても、凄まじい性能を誇る専用武器、《ガイア》の変換特技やクラスに問わずモブを強制的に排除できる特技など、強烈な強みを秘めている。
 
オリハルコン
取得加護:《ジークフリート》
異星の超科学によって建造された、複数のマシンが融合して誕生するガーディアンであることを表すクラス。
"勇者王ガオガイガー"や"グレンダイザー"を元ネタとしたガーディアンクラス。特殊な変形である融合変形と決戦形態への融合合身によって性能を大きく変更するスーパー系のガーディアン。
追加FPの発生、奈落生命体への特攻効果、囚われた人物を救出する能力など、独自の性能が与えられており、簡単な部類ではあるものの、データの把握がやや難しい。また、決戦形態のサイズによってフィニッシュムーブを含めた特技が大きく変わってしまう。しかし、決戦形態で解禁される特技の圧倒的火力は一種の爽快感さえ感じられる。
ただ、決戦形態の性能は圧倒的だが耐久性と攻撃力以外の要素が壊滅的であり、加護を消費しないと戦闘終了後に死亡する重いリスクも存在する。……《イドゥン》を使ってしまえばそれまでであるが。幸いレベルが上がって高レベル特技が解禁されていくと、このあたりの懸念は解決される。……弾丸X再現特技も中に混じっているけど。
 
グラビトロン
取得加護:《オーディン》
重力制御に特化したガーディアンを表すクラス。
マイクロブラックホールの生成や重力場のコントロールが可能な機体……ヒュッケバイン、そしてグランゾンを元ネタとするガーディアンクラス。
カバリエ級をベースとした標準的なグラビトロン級か、呪術制御で操縦する魔神型のどちらかを選択し、選んだ側で性能が大きく変化することが特徴。
標準型は回避力と小回りに、魔神型は耐久性と火力に優れ、いずれも強力なバリアを持つため、共通して生存性に優れている。
取得できる特技の多くには標準型、或いは魔神型の選択が必須なものがあり、グラビトロン級の中で高レベル特技の枠を食っているのが欠点。
また、グランゾンが元ネタと聞いて圧倒的な性能を期待するかもしれないが、火力の差こそあれど、グラビトロン級自体雑魚散らしに向いたガーディアンであることに注意したい。特に育ち切れていない序盤は火力不足に悩みがち。
ただしどちらも最終的にやれることが非常に派手になるため、総じて大器晩成型といえる。
 
コンチェルト
取得加護:《バルドル》
DIVAと呼ばれるシステムによって、歌を力に変えることができるガーディアンを表すクラス。
フェイ・イェンHDや"マクロス7"の熱気バサラといった、歌で戦いを止めようとするキャラクターを表現できるガーディアンクラス。
所謂アイドル×ロボット的な展開をしたい人向けのクラスで、選択には周回で特定のシナリオの開放が必須。
 
歌うことで味方はおろか、敵、ひいては世界全体に大きな影響を及ぼすことができる戦場のスーパースター。ステージを展開する「ライブモード」を使用することで、熱狂と呼ばれるパラメータを累積・消費することで支援効果を与え続けられる。
歌による支援も強力で、コンチェルト級が1名いるだけで戦況が大きく変わるほど。反面、攻撃は滅法苦手。
歌を使った奈落生命体への攻撃はできるが、ガーディアンをはじめとする機動兵器への攻撃手段は皆無。
なお、戦闘外での歌を用いた活動にはCHRに応じた確率も絡むのでコンチェルト級を選ぶならアイドルスキルもほしいところ。
 
ブレイブ
取得加護:《ブラギ》
ベテラン同様、量産型ガーディアン"ミーレス"に搭乗するパイロットを表す特殊なクラス。
古強者を表現したベテランとは異なり、ブレイブは専用の訓練に頼らず、知恵と勇気、努力と根性で立ち向かうパイロットの趣が強い。
"機動警察パトレイバー"と"戦闘メカザブングル"を意識したクラスで、ブレイブは主にシビリアン級ミーレスという、警官用モデルを含めた民生用ミーレスを扱う。
似たようなベテランに比べると、モブ、ソロの制圧や妨害に長ける方向で差別化されている。
また、ベテランほどではないが非常にしぶとく、一回限りならあらゆる攻撃からギャグ補正で生き延びる。
 
フォートレス
取得加護:《ネルガル》
フォートレス級。要塞の名前通り、規格外サイズの超大型ガーディアンを表すクラス。
MAやサイコガンダムといった大型機、またはデスザウラーを意識したガーディアンクラス。
取得加護が攻撃範囲を拡張する《ネルガル》から見て取れるように掃討能力に突出しており、雑魚の排除を十八番としている。
巨体に相応しく耐久性と防御能力にも優れており、それらを伸ばせるコンダクターとの組み合わせが推奨されている。
命を削りやすい強化人間……《AS》によって強化される特技や前提特技がやたらと多いのも特徴の一つ。パイロットの命を擲てと言わんばかりに自身の死をトリガーに発動する特技すらある始末。
 
マガツガミ
取得加護:《フツノミタマ》
古代遺跡から出土された、マガツヒシステムと呼ばれる装置による"ガーディアン殺し"の機能を備えたガーディアンを表すクラス。
設定に違わず、特定対象から憎悪……つまりヘイトを与えられることで、狂戦士のような性能を発揮するガーディアン。ただし、PCだけはレベルを上げていくことで憎悪を正しい力に変えることができるようになる。
クラッシャー級を更に尖らせた相互互換ともいえる性能で、取得できる加護から一部の特技の効果まで共通している。
一応"鉄のラインバレル"を意識したクラスなのだが、ラインバレルのマキナ殺しの部分を強くピックアップしており、再現性は控えめ。全体的な印象は装甲悪鬼村正の再現といった方がしっくりくるかもしれない。
ただし、レベルをあげるとダメージを受けた、回避に失敗した、といった条件を満たすことで憎悪を受け、アイテムの取得で憎悪を受けるとFPやHPが回復するようになるので、ファクターの再現はこれで補える。
なお、オーバーロード級にもいえるのだが、現在はある特技の存在によってストライカークラスを入れると大変なことになる。
 
ファランクス
取得加護:《ヘイムダル》
ファランクス級。極東の技術研究所が作りあげた、要撃を目的としたカバリエ級の派生型を表すガーディアンクラス。
"スーパーロボット大戦シリーズ"のゲシュペンストとその派生、アルトアイゼンやヴァイスリッターを元ネタとしている。
そのため、一部のガーディアンクラスのように、幾つかあるコンセプトからひとつを選び、それによって性能が変化する特徴を持つ。
基本性能は凡庸だが、他のガーディアンクラスに比べると明確に連携を意識したクラスであり、周囲の味方にバフを与える起動効果を持つ。加えて、援護攻撃や援護防御を思わせる挙動が可能。流石にボスの斜めが定位置になるわけではないが。
お約束なのか某究極!キックもばっちり再現できる他、凄まじい悪運で死ななくなったり、説得でNPCの心を揺さぶることもできる。
 
スィームルグ
取得加護:《ヘルモード》
スィームルグ級。殺人的な加速を誇る超高機動強襲機であることを表すガーディアンクラス。
デンドロビウムのような大型ユニットを装備したロボットや、トールギスのような殺人的な超高速機を意識したクラス。また、ブラックサレナやSガンダムの再現も可能となっている。
前者の再現機は素体であるスィームルグコアを基本に、外付けユニットを装備する形で表現される。
また、クラス全体の共通点として、スィームルグコア以外の状態では回避や全力移動の度にリンケージのHPが徐々に減っていく。
スィームルグコアのままならHPが減らないが、その真価はやはりスィームルグとしての姿によって発揮される。
カバリエ級のように追加行動による怒涛の攻めもできるが、HPの消費もマッハなので運用は計画的に。特にストライカーのリンケージはHPを上げる手段に乏しいので、殴っている最中に本当に死にかねない。……そして、スィームルグ級も死をトリガーとする特技が実装されている。カバリエ級の系譜はみんなこんなのばかりか。
 
ネプチューン
取得加護:《エーギル》
ネプチューン級。海洋と水域での戦闘に特化したガーディアンを表すクラス。
"機動戦士ガンダム"のジオン水泳部のような水陸両用MSを意識しており、爪や砲撃による攻撃を得意とする。水中という条件こそつくが、カバリエ派生らしく移動周りに強い。
陸地や宇宙でも戦えるが、やはりその真価は水中戦で発揮される。当然、全ての戦場に水辺が用意されるわけではなく、特に宇宙空間では皆無と言っていいため、使いどころが難しい。
だが、大半の特技はレベルが上がれば使用条件が緩和されるため、最終的に水中以外でも十分な活躍が見込める。
さらには、加護を代償に自身がいる場所を水地に変換することも可能。レベルが上がる頃には場所を選ばず遜色なく戦うことができる。
もっとも、水中戦ならばスーパー級に匹敵する耐久性を得るため、やはり水辺がホームグラウンド。
また、ネプチューン級の高レベル特技の中には、カバリエ級の系譜なので案の定パイロットの死をトリガーとするものがある。
カバリエ級のような自発的に死ぬ手段に乏しく、仮に死んだとしてもイドゥンさえ使えば帳消しになるが、やはり命の軽さは否めない。
 
アポカリプス
取得加護:《レーヴァンテイン》
アポカリプス級。アポカリプス級粛清型カバリエとも呼ばれ、第一次世界大戦末期に投入された、太陽系を崩壊させるほどの力を秘めた恐るべきガーディアンを表わすクラス。
"新機動戦記ガンダムW"や"∀ガンダム"の主役機を再現するためのクラス。アイテムの一部には"機動戦士ガンダムAGE(小説版)"の要素もある。
機能の大部分が回復していないという設定があり、序盤の時点だと鈍重で、耐久と火力以外はあまり強いとは言えない。
だが、《リベラティオシステム》と呼ばれる独自の特技の効果で、アポカリプス級を習熟するにつれて、強力な機能が随時解放されてゆく。特にファンブルが発生しなくなるという最後の追加効果が強烈な存在感を放つ。
ただし、一定のレベルになった時点で、ターン終了の都度、確率でHPに自傷ダメージが発生。一定のレベル以上で、自傷ダメージに加えて最も近い対象を勝手に攻撃してしまうようになる。*4
初期取得とは別に追加で《ヘイムダル》や《ヘルモード》を取得できるなど、長い目を見れば非常に強力な性能になるのだが、大器晩成型のうえに癖がかなり強いガーディアンクラスでもある。
だが、最終的にはスーパー級に匹敵する耐久性能とオーバーロード級並みのクリティカル率を獲得し、最強クラスの化け物となる。
 
……カバリエ級の原型を留めない恐ろしいガーディアンであるアポカリプス級だが、カバリエの系譜らしく、やはりパイロットの死をトリガーとする特技がある。
また、余談ながら、∀ガンダムを再現したアポカリプス級天災型のデータは、最終的に月光蝶を再現した武装が使用可能になる。
使用可能になった時点で、地球全土を対象に攻撃もできるが、そのためにはなんと加護を7つも消費する。
 
マルドゥック
取得加護:《ヘル》
マルドゥック級。現行のガーディアンの中でも、ほぼ最小の部類に属するガーディアンを表わすクラス。
創作作品におけるパワードスーツ、およびその祖である"宇宙の戦士"を意識したクラス。ライトニング級を下回るサイズ:SS(全長2m~4m)であることが最大の特徴。
市街戦と対人戦、巨大兵器への中枢攻撃を得意とし、該当する地形では回避判定に補正が入り、サイズ:S以下には常に、サイズ:L以上のキャラクターへは特技によって与えるダメージが増加する。
ただし、その矮躯ゆえ大型ミサイルをはじめとする一部の汎用武器を装備できないという制約がある。また、サイズ特効の適用外であるサイズ:M、サイズ:Lのキャラクター、つまり大部分のガーディアンとの戦闘は不得手である。
直接的な火力は低いが小回りが利き、最終的に回数制限のなくなる回避代行特技や、最大の移動力で縦横無尽に駆け巡る特技で敵を翻弄するトリックスターといえる。
だが、最大の強みはFPが一定以上あればあらゆるダメージに対して残りFP1で食いしばる防御特技だろう。回復を挟み込めば最小サイズの機動兵器という設定と裏腹に抜群の生存性を誇る。
後半からは追加の加護として《ヘイムダル》を取得したり、致命傷を無効化して一時撤退の後に復帰するなど、ユニークな特技を取得していく。
 
ボレアリス
取得加護:《シアルフィ》
ボレアリス級。ガリスディア第五帝国が運用する、ウォーバード級と比肩する空戦能力を誇るガーディアンを表わすクラス。
"蒼き流星SPTレイズナー"を再現するためのクラス。挙動だけなら"機動戦士クロスボーンガンダムDUST"のアンカーV4に近いこともできる。
様々なタイミングでの移動を可能とする、設定に偽りなしの超高速機体。一定の間合いからの一撃離脱を得意としており一定の距離間を保つことでダメージが上昇する。
また、そのラウンドで移動した距離に応じた回避バフやダメージ増加が発生する特技があるため、ボレアリスの運用は移動距離をどれだけ稼げるかにかかっている。
他にも敵の行動への割り込み、回避判定成功によるカウンター攻撃、移動距離に応じた追加ダメージを与える特技、追加の加護として《ヘルモード》と《エーギル》を獲得できるなど非常に強力。
アイテム関連では加護を消費して機動性を大幅に強化する"F-ZXシステム"や、専用の装備枠にバックパックが存在。前者は言わずもがな、後者は用途に応じて幅広い運用が可能となる。
 
ワイズマン
取得加護:《ミーミル》
ワイズマン級。大型複合AL粒子レーダーレドームを備えた対AL粒子環境下用索敵・前線指揮統制型ガーディアン――索敵・偵察に特化したガーディアンを表わすクラス。
ドラグナー3型やダークスパイナーのような電子戦を得意とするロボットを再現するためのクラス。カバリエ型、ウォーバード型、マシンザウルス型など様々な素体を揃えており、ガワでいえば再現の幅は広い。
ハッキングやジャミング、コンピューターウィルスによるデバフなど、豊富な搦め手によって戦場をコントロールする。デコイによる攻撃の引き寄せも魅力的。
欠点は攻撃能力が皆無ということ。ダメージを与える手段はあることにはあるのだが一部のエネミーしか対象にできず、比較的強力な特技もマシンザウルス型しか使用できない。
メジャーアクションも攻撃以外の用途で使うことがほとんどなのでストライカークラスだと腐りやすい。
攻撃に関してはサッパリだが、最終的に《スィン》、《オーディン》を2個取得し、単体で加護を7つ使用できるようになるため、良くも悪くも支援に命を懸けているといえようか。
 
トルーパー
取得加護:《ウル》
トルーパー級。第一次大戦前に開発され、性能の限界を理由に廃れた強化歩兵を表わすクラス。
"地球防衛軍シリーズ"や"HALOシリーズ"など等身大のパワードスーツで戦うキャラクターを再現するためのクラス。
マルドゥック級同様、サイズ:SSのガーディアンクラスだが、マルドゥック級やライトニング級ほど回避性能に優れているわけではなく、他のガーディアンに比べて移動力に圧倒的に劣る(強力な推進装置を持たない)。
だが、装備の性能がおしなべて優秀で、仲間との連携や環境戦において高い性能を発揮する。隠密状態になるとダメージが跳ね上がるので《ウル》との相性が抜群。
また、【行動値】を限定的に+100する特技があるため、狙ったタイミングで先手を確実に取れる。しかし、先述した通り、足回りに問題があるので《ロケットブースター》など移動力を底上げする特技を採用したい。
追加の加護として《エーギル》を取得したり、ベテランのようにダメージを先送りできる特技を取得するので、マルドゥック程ではないが生存性もかなり高い。
また、他者が死ぬことで大きなバフを得たり、自身の死によって味方を支援するというサツバツとした特技も取得する。
お誂え向きなことに戦闘能力を持たず攻撃にさらされるだけで死亡する友軍を召喚できる。命が軽い。なお、他者の死は敵の死亡にも当てはまる。命が軽い。
 
総評として、死と硝煙の匂いが付きまとうクラスではあるが、歩兵と舐めてかかるにはあまりにも高いスペックを有している。
熟練のトルーパーにかかれば、巨大な機動兵器や要塞、奈落獣相手のジャイアントキリングもけして珍しくないだろう。
 
カテドラル
取得加護:《バイラヴァ》
カテドラル級。魔法王国レムリアを仮想的に、カバリエ級のフレームをベースに生み出された、"真理"という謎の領域から力を引き出すガーディアンを表わすクラス。
まつろわぬ魂を取り込み、力を発揮するロボット――"魔装機神F"のレイブレードやあのディス・アストラナガンを再現するためのクラスである。お誂え向きに、フフフ……と笑いたくなる特技がある。
カテドラル級の特徴として、あらかじめ3個のダイスを"真理ダイス"としてプールし、特技の代償に消費したり、判定の際にこれらを加えることでファンブルを回避するなどの恩恵を得られる。
真理ダイスの最大値などは特技の効果で増えるが、消費したダイスの補充は自動的に行われず、補充手段もやや面倒なので注意。
命中判定の達成値をダメージに還元したり、真理ダイスひとつを消費して攻撃の属性を〈神〉属性に変更するなど、強力な性能を誇るカテドラル級だが、搭乗中はファンブルしやすくなり、さらにファンブルするとFPが全損する大ダメージを受けるという欠点を抱える。
しかし、カテドラルもカバリエの系譜らしく、案の定パイロットの死によって発動する特技がある。
死にながら戦い続けるという凄まじい効果なので、時にはファンブルのペナルティを甘んじて受けることもあるだろう。
 
なお、現時点ではレベルキャップがかかっており、その全貌は未だ明かされていない。……備えよう。

加護

作製したガーディアンは、"加護"とよばれる特別な能力を獲得する。いわゆるSPアビリティに相当する強力な切り札である。
加護は作成段階で3つまで取得できる。ガーディアンクラスの「取得加護」は必ず、リンケージクラスの取得加護から1つずつ。
シングルクラスにしたことで空いた枠やマルチクラスで取った取得加護のうちの1つを任意の内容に変更可能。
加護は一度の戦場でそれぞれ1回しか使えないうえ、その効果は有利不利を一瞬で覆し得るほど強力であるため、重要性が高い。
また、特技や武装の中には加護をコストとして要求するものがある。これらの特技・武装はいずれも強力な効果を有するが、乱発できないことに注意したい。
 

加護一覧
《トール》
自身か他人1名が行なう単体に与えるダメージを大きく上昇させ、〈神〉属性に変更する加護。
〈神〉属性とはあらゆる防御効果を貫き、軽減することができない唯一ぬにの属性。
また、《トール》が適用されたダメージはカバーアップや被ダメージを半減するすべての特技を貫通する。
ガーディアンクラスでの取得以外ではストライカーのリンケージクラスの取得が必要。
 
《イドゥン》
単体の【FP】・【HP】・【EN】を全快し、戦闘不能・死亡・爆散を含むあらゆる不利な状態から回復する加護。
任意のタイミングでいつでも発動できる最強のライフライン。高レベルになると特技の効果で自身の命を担保とした時に重宝する。
 
〈オーディン》
他者が加護が発動した時、その加護1つを打ち消す加護。
斬鉄剣の如く敵の加護を有無を言わさずぶった切る切り札。《トール》、《イドゥン》を含めたこれら3つはリンケージクラスによってどちらかを必ず所持することになる。
 
《ヘイムダル》
自身か他人1名の行なった攻撃をクリティカルに変更する加護。
加護以外による敵側の回避の結果を無視するため、《ヘルモード》などを使わない限り必ず中たる。
また、レベルが上がったカバリエ級やファランクス級ならば、攻撃以外にも《ヘイムダル》を使用できる。
 
《フツノミタマ》
自身が行なう単体へのダメージに、自身の現在【FP】から減少しているダメージ分の数値を上乗せする加護。
そのため、自身が傷つけば傷つくほど効果が高まる。極まったクラッシャー級、マガツカミ級であればこの効果を桁外れに強化できる。
 
《ガイア》
願いを1つだけ叶える究極の加護。
ガーディアンクラス選択での取得か、一部クラスの特技での加護の一時書き換え以外の方法で取得できず、《ブラギ》で回数を回復することもできない。
《ガイア》以外のあらゆる加護の効果1つを代用するか、特定のフラグを満たす必要がある際に補填として使用ができる。
 
《ヘル》
自身か他人1名が行なう与えるダメージを上昇させ、〈神〉属性に変更する加護。
トールとは異なり、複数の対象への攻撃に適用できるがダメージ幅そのものは控えめ。
ガーディアンクラスでの取得以外ではスイーパーのリンケージクラスの取得が必要。
 
《タケミカヅチ》
自身が受けた実ダメージを相手に与える加護。ダメージの上限は自身の【FP】の最大値となる。
味方よりも敵側に使われる方が脅威に感じる加護。《オーディン》の切り時ともいえる。
 
《ブラギ》
自身か他人1名の加護1つの使用回数を1回追加する加護。
ガーディアンクラスでの取得以外ではコンダクターのリンケージクラスの取得が必要。
リソースの回復という、わかりやすく強力な加護のひとつ。
 
《エーギル》
自身か他人1名の達成値を大きく下げる加護。
また、加護以外の手段でクリティカルが発生した場合、それを打ち消す。
一部のガーディアンクラスの特技によって強化された場合、加護によるクリティカルをも無効にできる。
 
《ミューズ》
即座に自分以外の他人1名に手番を与える加護。
既に行動した味方を動かせ、行動していない味方を動かしても、行動済みにならない強力な効果を持つ。
 
《アカラナータ》
行動を決定する最中に、着弾式MAPW形式で〈神〉属性ダメージを与える加護。
ガーディアンクラスでの取得以外ではスイーパーのリンケージクラスの取得が必要。
PC側のミスティック級が扱う《アカラナータ》は最終的に全画面に対してボス以外の敵を即死させる攻撃に変化するため、楽しみを損なうなら意図的に縛ることを推奨。
 
《スィン》
戦場すべてのキャラクターの、《オーディン》以外の加護の使用を封じる加護。
ギミック的な印象が強く、互いにデメリットがあるため、PC側で採用されるのは稀。
ただし、ワイズマン級が特技の効果で追加取得した《スィン》は、使用時に《スィン》以外の加護ひとつを回復する効果がある。
 
《ティール》
自身が受けるダメージと受ける付随効果を無効にする加護。オススメのインビンジブルに近い。
メタルライヴ級は最終的に《ティール》の効果を他人1名に対して適用できるようになる。
 
《ネルガル》
自身か他人1名の攻撃の射程と範囲を劇的に拡張する加護。ただし、この効果から更に特技で拡張させることはできない。
 
《ニョルド》
行動を決定する最中に、単体に強力な〈神〉属性ダメージを与える加護。
ガーディアンクラスでの取得以外ではストライカーのリンケージクラスの取得が必要。
 
《バルドル》
自身か他人1名の達成値を大きく上昇させる加護。
また、加護などの効果で強制的に失敗させられた場合、それを打ち消す。
 
《ヘルモード》
マップ上の任意の場所へ瞬時に移動できる加護。
また、回避判定の際に使用することで結果をクリティカルに変更する。
 
《ルドラ》
自爆することで、周辺範囲内にいるエネミーに【FP】に応じた大ダメージを与える加護。
当然何もフォローがなければ機体は爆散する。エネミー向けで、《スィン》同様PCが用いるのは稀か。
 
《オーズ》
即座に行動を行ない、与えるダメージに自身が受けているダメージ分の数値を加味する加護。
ガーディアンクラスでの取得以外ではストライカーのリンケージクラスの取得が必要。
一言で言えば、《フツノミタマ》の効果を伴った自身限定の《ミューズ》。ただし、手番を終えた直後に【FP】が0になるため、何らかのフォローは必須。
 
《シアルフィ》
回避判定にクリティカルした上で、攻撃してきた対象に〈神〉属性のダメージを与える加護。
ガーディアンクラスでの取得以外ではコンダクターのリンケージクラスの取得が必要。
要は移動能力が無くなった代わりに反撃が可能になった《ヘルモード》。
 
《ウル》
【行動値】が桁外れに上昇し、隠密状態になる加護。
ガーディアンクラス選択での取得以外の方法で取得できず、《ブラギ》で回数を回復することもできない。
端的に言えば、敵に狙われることなく先制攻撃ができるようになる。ヴィジランテ級の独特すぎる強さを現したかのような加護。
 
《ジークフリート》
場面に対する攻撃と与える予定の付随効果を無効にする加護。
ガーディアンクラス選択での取得か、一部クラスの特技での加護の一時書き換え以外の方法で取得できず、《ブラギ》で回数を回復することもできない。
効果範囲を場面そのものに広げた《ティール》。非常に強力故、切りどころには注意。
 
《レーヴァンテイン》
ブレイク時に発動し、発動中、与えるダメージが敵の防御力を無視するようになる加護。
対応するガーディアンクラス選択での取得以外の方法では取得できない。
バリアによる防御力の修正や特技によるダメージ軽減は無視できないため、発動条件に対して効果単体を見ると微妙。スーパー級が最後に取得できる特技を下位互換ながら最初から使えると書けば印象は変わるか。
一応アポカリプスのレベルによって強化されるが、その頃には加護ひとつ切る価値があるかというと難しい。
 
《ミーミル》
シーン終了までの間、任意の対象に1回だけ任意のダメージの属性を〈神〉属性に変更し、ダメージ量を僅かに上げる特典を与える加護。
いつでも使用できるが、対応するガーディアンクラス選択での取得以外の方法では取得できない。
大体アルシャードのフォルセティ味方全員が発生させるダメージを1度だけ〈神〉属性に変更できる非常に強力な加護。
《ウル》や《ジークフリート》とは異なり、《ブラギ》で回数を回復することができる。
 
《バイラヴァ》
カテドラル級の固有ギミックである真理ダイスを3個追加で振り足す加護。
いつでも使用できるが、対応するガーディアンクラス選択での取得以外の方法では取得できない。
真理ダイスを即座に補充する、カテドラル級専用の加護。
真理ダイスを補充する手段は限られているため、真理ダイスを即座に補充できるこの加護は緊急手段として重宝する。
ただし、ダイスの出目すべてがゾロ目だった場合、FPに致死ダメージを受けてしまう。

サクセション

  • サクセション
    「継承」とあるが、要はガーディアンのデータ(リンケージクラスを含めたクラス構成など)を作り直すことができる要素である。
    スパロボ的に言えば新機体への乗り換えといえようか。基本的に一定レベルまで育ったPCとガーディアンに解禁される要素であり、一部を除いたキャラクターは後述する第四加護の開放にのみ留まる。
    サクセションを行なうことで、データの作り直しが発生する。粗削りだったデータを一から見直して、最適な内容にすることもできるし、違うクラスの機体に興味を持ったのならばそれに移行することができる。レベルはそのまま保持されるが、丸ごと別物に変更すると当然だがその分メイキングに時間を食うので注意。
    サクセションを行なったガーディアンには「第四加護」が追加される。今まで3つまで獲得できた加護が更にもう1つ追加され、4つまで取得できるようになるのだ。ただし、制限のある加護は取得できないのでクラスと相談して取ろう。
    今の機体のまま満足しているなら、第四加護だけ取得するのもいいだろう。機体の作り直しはサクセションした後も何回でも行なえる。
  • ガーディアンの乗り換え
    シナリオ開始にあたって作成したガーディアンを愛機として使用することになるが、
    PCは特別な適性を持ったリンケージという理由で、複数のガーディアンを跨いで乗りこなすことができる。
    つまりガーディアンの乗り換えだ。本来、リンケージはひとつのガーディアンしか乗ることができないため、このシステムはPCにのみ適用される。
    シナリオを進むにつれて、新たなガーディアンを作成できるようになったり、既に作成したガーディアンのデータをサクセションで作り直すことができ、加えてガーディアンのデータを手に入れることで、その機体に乗って戦うことも出来るようにもなる。
     
    ……長々と書いたが、サクセションを含めたこれらの要素は、
    機体のセーブデータの追加、セーブデータのリビルド、あるいは用意されたプリセットをセーブデータに上書きする行為である。
    ひとつの機体を乗り続けるのも楽しみのひとつだが、気分転換として違うロボットで遊びたいと思うこともあろう。
    そういう時は、これらの機能を駆使することを推奨する。

敵の種類について

リンケージクラスの解説でも言及されているが、このシナリオではクラスごとの役割分担が明確にされている。
登場する敵も例外ではなく、リンケージクラスにおける相性がハッキリしているのだ。以下に簡単に解説。

モブ
このシナリオにおける貧弱一般雑魚。
ただし、ただの雑魚ではない。ガーディアン小隊や奈落獣の群れなど、複数のユニットが群体を成しているエネミーを指している。
モブエネミーは【FP】が高く、肉壁のような存在である。その【FP】によって、"カバーアップ"を行なうエネミーが多い。
手強いモブとなると、ただしぶといだけではなく、搦め手を多用して妨害を仕掛けてくる。
コンダクタークラス(とレンジャークラス)はモブに対する特効特技を持っているため、彼らに掃討を任せるのがセオリー。
ソロ
"モブ"が小隊相当なら、単体で暗躍するエネミーが"ソロ"といえる。
総じて回避力が高く、当たらない当たりにくい!を地でいくエネミー。反面【FP】は非常に低い。レベル×4前後しかないといえばどれだけ脆いか伝わるだろう。
少なくとも命中力が強化されたスイーパーかコンダクター/スイーパー以外は命中判定にクリティカルしない限りほとんど当たらない。
安定して当てたいならば、命中力に大きなブーストがかかるリンケージクラスか、クリティカル率が低いガーディアンクラスをぶつけるのがよい。《ニョルド》か《アカラナータ》で叩き落すのも手。
なお、レンジャークラスは回避そのものを封じて"ソロ"を黙らせる。汚いな流石レンジャーきたない。
ただし、高難易度の"ソロ"からは"モブ"でないにも拘らず"カバーアップ"したり、バッドステータスを無効にしたり、《範囲攻撃半減》といういやらしい特技を取得する性格の悪い個体がちらほら出てくる。
この手のエネミーは単体攻撃による各個撃破が推奨される。戦力と相談して判断しよう。
強敵
ボスだけでなく、ネームドやライバル格、中ボスや強めの取り巻きといった"強敵"たちを文字通り表すエネミー。
【FP】と攻撃力が高いものの、回避率は低めに設定されている。また、数の多寡こそあれど、加護を使用してくるものが多い。
"強敵"エネミーに対してはストライカーが特効を持ち、特にシングルストライカーは桁外れの大ダメージを叩き込むことができる(逆にシングルストライカーだけで見るとそれだけしかできない)。マルチクラスのストライカーは火力倍率は大きく落ちるものの、高レベルになればその差もかなり埋まる。
ゲスト
PCや味方になるキャラクターと同様の性能――ガーディアンクラスやリンケージクラスとしてのデータを持ったユニット。
定義にあてはめると、PCや味方ユニットもこの"ゲスト"に分類されるため、正確にはエネミーとは言えない。
ただし、"ゲスト"としてのデータを与えられた"強敵"がボスとして出てくる場合もある。
その他
上のいずれにも当てはまらないユニット。
特定のリンケージクラスによる撃破を考えておらず、FPも回避力も極端に高く設定されていない。
"ゲスト"とは、ガーディアンクラスやリンケージクラスとしてのデータを与えられていないのが大きな差異。

世界観

舞台となるのは機甲歴と称される、古代金属ALTIMAをフレームとした"ガーディアン"という機動兵器が発達した世界。
地理は現実世界に類似しているが、名称を含めて差異が大きい。例を挙げると北アメリカ大陸相当がローレシア大陸という地名になっており、地形も大きく異なる。


というのも、この世界は世界大戦によって一度世界全体が崩壊を迎えている。文明が白紙になりかけるほどのカタストロフが起きたため、既存の歴史は埋没しているようなあるさま。
PCが訪れた時点だと一応の復興を迎えたものの、2度目の世界大戦の発生とその終戦からしばらくたった状態にある。


今現在、機甲歴では"奈落"と呼ばれる危険なエネルギーを利用するラーフ帝国が覇を唱え始めており、そこに外宇宙の大帝国ガリスディアが宣戦布告を開始、第3次世界大戦が起き始めようとしている。
"機械神"なる存在はこの事態の一応の決着を求め、プレイヤーの分身であるPCがこれに頷いたのがシナリオ発生の発端だ。

地理

第一次世界大戦において、各国は壊滅的な被害を受け、宗教、文化、伝統、歴史、科学技術の大半が失われた。
機甲歴という新年代の命名も、文明崩壊によって、宗教による人心の集約が不可能となった背景を理由の端としている。
それだけでなく、地殻変動によって、地図も大きく変わり果ててしまった。
このため、この世界における世界地図はリアル世界のそれと大きく異なる。
そのため文章だけではあるが、このシナリオにおける地球の地理を解説する。

  • イヅモ特別区
    現実における日本に相当する諸島。漠然とだが日本列島の面影は残している。
  • エウレシア大陸
    ユーラシア大陸に相当する大陸。地殻変動の影響か北アメリカ大陸に相当するローレシア大陸とは地峡によって地続きとなっている。
    西欧、北欧系のフェニキア共和国を中核とし、亜大陸として中華系の傲来亜大陸が存在する。
  • ローレシア大陸
    北アメリカ大陸に相当する大陸。地球連邦の首都を抱えながらも、荒野と荒くれ者たちが集う荒涼の大地。
  • タワンティン大陸
    南アメリカ大陸に相当する大陸。/echo 実は原典でも情報がまったくない地理だったりする。
  • イフシード大陸
    アフリカ大陸に相当する大陸。"恐竜帝国"ハイパーボレアを封じ込めた「暗黒大陸」。エウレシア大陸に比べると、変化はそこまで大きくはない。
  • エルジア大陸
    位置的にはオーストラリア大陸に相当する……が、実際はインド亜大陸に近いらしく、固有の名詞などにインド系のルーツを多く含む。
    この世界の地理は地殻や地軸の変動を理由に大きく変化しているのだが、中でもエルジア大陸は特に原形を留めていない。
    南西端にはイヅモ風の国家"敷島皇圀"があるなど、原作およびこのシナリオの地理の中でもかなり混沌としている。
    また、エルジア大陸は第二次大戦では奈落弾頭によって多大な汚染を受け、ラーフ帝国樹立の原因となった地でもある。
    このため、機甲歴世界の中でも特に過酷な環境になり果てている。
  • 南極大陸
    この世界において唯一同名の地理として存在する。現実における南極大陸とほとんど差異はない。
    一方で、北極大陸は機甲歴世界には存在しない。

用語解説

ガーディアン
この世界における戦場での主役。古代遺跡から発掘された自律金属細胞"ALTIMA(アルティマ)"によって駆動する巨大兵器。
中には非人型もあるが、基本的に人型機動兵器である。
戦場を選ばない汎用性と、人型であることのメリットにくわえて、強力な防御力場"AL粒子フィールド"によって絶大な攻防性を発揮。あらゆる兵器を過去のものにしたとされる。*5ただし、原則としてガーディアンは"リンケージ"と呼ばれるALTIMAに対して親和性を持つパイロットのみしか操縦できない。
リンケージ
ガーディアンを操縦できる資質を持ったパイロットの総称。素養に関しては先天的・後天的を問わず発現する。
後者に関しては訓練メソッドが確立しており、多くの場合は厳しい訓練の中で才能を開花させるケースが多い。
また、生命の危機を感知して、突如としてリンケージとして覚醒する場合もある。
既にガーディアンの誕生から100年以上経過しているが、未だにすべての究明には至っていない模様。
ミーレス
シナリオ発生時点から10年ほど前に発生した第二次世界大戦で投入された量産型ガーディアン。
機体の素材にALTIMAではなくステラチタン合金を使用し、現代技術によってALTIMAを模倣している。
マスプロダクトモデルの常として、性能はガーディアンには及ばないが、汎用性はそのままにガーディアンを遥かに上回る量産性を持つ。
基本的に"加護"を使用することはできないが、ミーレス乗りの中にはミーレスから"加護"を発現できる希少なエースパイロットーー通称"ベテラン"や"ブレイブ"も存在する。
加護
正式名称をDimensional Intrude of Variable Imaginary Nonlinear Entangle(非線形虚数解による多次元介入)――略して、"DIVINE"。リンケージの精神エネルギーとALTIMAが共鳴することで、ALTIMAから生じたAL粒子が物理法則を変容する異常現象のこと。
一般的には正式名称ではなく"加護"の俗称で呼ばれ、それぞれの現象を古代神話の神々の名をとって名付けられている。
基本的にリンケージがガーディアンから引き出せる加護は3つまで*6。ただしアビスガーディアンをはじめとして、奈落などから何かしらの手段で膨大な力を引き出せるガーディアンは、膨大な数の加護を行使できる。――彼らこそがシナリオでいうところのボス格である。
奈落
アビスとも。機甲歴においては異なる次元に存在する空間を指す。
三次元世界よりもより純粋な情報に近い"下方世界"から情報を取り出し、その落差によってエネルギーを得る技術を奈落技術、あるいはアビス技術、アビステクノロジーと呼称する。
実際は世界の負のエネルギーといえる存在であり、森羅万象を構築する正のエネルギー"マナ"の真空地帯を埋める形で世界を侵食する邪悪な代物。ざっくばらんに言うと、「世界から元気がなくなると発生して光とか闇とか関係なく関わると頭がおかしくなって死ぬダークパワー」。
機甲歴において、奈落は動植物に極めて有害であるだけでなく、生物の精神を侵食し、奈落の要素である破壊や絶望を退廃的に広げていく。
嘗てこの世界が破滅に突き進んだのは、無秩序なアビス兵器の濫用とそれに伴う精神異常によるものであった。


奈落(アビス)に汚染された空間からは、その眷属たる異形の怪物「奈落獣」が出現し、奈落を拡散させるために殺戮と破壊を振りまく。
厄介なことに、既に機甲歴では奈落の技術転用が確立しており、アビスリアクターを搭載したアビスガーディアン、奈落への入り口を直接開くアビスゲートの展開などがあたる。
下方世界って?

高次元的な印象を受ける"奈落"だが、"下方世界"と言及されている。
何故かというと、この世界の本当の宇宙観が「巨大な樹に生える無数の葉(並行世界)のひとつ」であり、奈落は「その樹の根に存在する異次元」であるため。
世界そのものである樹からいくつもの枝が伸び、無数に生い茂る葉のひとつひとつが宇宙となっており、奈落に相当する異次元は、その木の根に存在するモノであるので、それを知る者からは"下方"と表現されている。
……が、スケールがあまりにも壮大すぎるため、シナリオで明かされることはまずない。この宇宙観自体がシナリオの趣旨から大きく逸れるため、あくまで裏設定に留まっている。銀河大戦争編でやれって話ですよね。
また、設定の衝突を避けるため、このシナリオ以外の学園モノ全体の世界観はこの宇宙観とは全く無関係であると開発側は断言している。

登場人物

  • 機械神
    PCをこの世界に誘った存在。ガーディアンにも使われている古代の金属細胞"ALTIMA"に累積されたデータが「神」として昇華された存在。
    世界の負のエネルギーである奈落の波及を懸念しており、その汚染を止められる逸材を探していたところPCに目を付け、強力を求めるに至る。
    • スロカイ
      この世界にPCを誘い、自分だけの機体を与えた存在"機械神"がPCを観測するため、化身としての姿をとったもの。
      桃色の髪に朱色と菫色のヘクロテミアの美少女の姿をしているが、これはPCが関知していない世界で機神の加護を受けた人物の姿と名前を借りているためとのこと。
      傲岸不遜で冷ややかだが、ノリは悪くなく公平な人物。普段はガーディアンに乗るPCの動向を複座から面白そうに眺めているだけだが、複数搭乗が必要な機体の場合、サブパイロットを担ってくれる。
      条件を満たせばパイロットとして参入する。クラスはスーパー/コンダクター。
      味方を庇うシステム"カバーリング"に習熟したコンダクターで、防御に長けたコンダクターと耐久に優れるスーパー級の性能と相まって、不死身と錯覚するほどの耐久性を誇る。

      このシナリオにおいて、「機械の神」に属する存在はスロカイ以外にも機甲歴にいくつか存在している。
      スロカイ以外の機械神は人類に対して友好的とは言い難く、仮に目覚めたとしたら大きな脅威となるだろう。スロカイもこれらの存在の覚醒に懸念を示している。

      • ネロ
        スロカイが呼び寄せるスーパー級ガーディアン。重厚な装甲とドリル、スロカイと同じヘクロテミアのカメラアイが特徴。
        ドリルという名の実拳で敵機を破砕する恐るべき魔神だが、その真価はスーパー級の中でも突出してバカげた回復能力にある。
        ガーディアンの性能としては、スタンダードなスーパー級。だがスーパー級の強力な特技を一通りマスターしており、中でもブレイク時の性能が凄まじく、ダメージアップはもちろんのこと、《トール》を噛ませた攻撃以外のダメージが全く通用しなくなる。仮にダメージを与えたとしてもブレイク中の制約を無視して、FPを大回復してしまう。そして、仮に倒れても食いしばりで立ち上がる
        ただし、盾役以外のことは他のキャラクターが長けてるので適材適所を忘れないように。スロカイだけが生き残ってしまっても仕様がない。

エウレシア大陸

PCがはじめに降り立つ機甲歴世界の西方大陸。フェニキア亜大陸を発祥とするフェニキア共和国を中核とする。
ローレシア大陸、イフシード大陸は地続きであるため、移動手段さえあれば陸地のみで移動することも可能。
なお、荒野ばかりが広がるローレシア大陸とは異なり、肥沃な森林地帯が見受けられるが、基本的に寒冷な大地である。
特に極寒のエウレシア大陸北方は奈落の影響か奈落獣たちがひしめく魔境と化している。

  • ブロント・シャナーム
    この世界におけるブロントさん。クラスはシャレード/ストライカー/コンダクター。
    実力は超一流だが、普段は昼行灯でうだつが上がらない三流独立傭兵。タバコは吸わないが、ブランド製の噛み楊枝を好んでいつも咥えている。
    勲功よりも情を優先して手柄や報酬を惜しげもなく譲ることが多く、それを一切誇らないため現状の立場に甘んじている。本人は貧乏を嘆きながらも特に気にしていない。
    かつては第2次世界大戦で終戦の中核となった"アードバーク隊"の一員だった男。今でもフォーチュンをはじめとして各地に独自のコネクションを持っており、請われては各地の戦場を放浪しているようだ。
    この世界を訪れて間もないPCに独立傭兵として世話を焼いてくれる人物であり、別れた後も中盤で仲間としてスカウトできるようになる。
    性能としては雑魚の排除とボスの削りを得意とするタンク兼ヒーラー。第四加護を開放済みのリンケージで、第四加護にストライカークラス限定である《オーズ》を取得している。使用すると大きな反動が返ってくる《オーズ》だが、ブロント・シャナームはコンダクターが取得できる食いしばり特技《不倒の守護者》によってこのデメリットを耐えることができる。
    • ウァサゴ
      ブロント・シャナームの専用機。シンプルなシルエットを持つ白銀のシャレード級ガーディアン。ァサゴではない。
      文明崩壊する以前に発見された古の機体らしく、機体構造を含めてブラックボックスが多い。
      剣装型、砲戦型といったユニットに換装することで様々な形態に変更可能。その柔軟性と汎用性からシャレード級にカテゴライズされている。
      テラネシアの上層部からはオーパーツとは思えない凡百の性能と評されるが……
      • ウァサゴAWAKE
        2号エンジンを開放し、AWAKEモードと呼ばれる姿に変貌したウァサゴ。特定の条件下で装甲各部を展開し、悪魔の如き顔を覗かせる禍々しい姿となる。
        ウァサゴの名前通り、魔神のような姿こそがおそらく本来の形態であり、スーパー級やアビスガーディアンを圧倒する凄まじい出力を誇る。
         
        データはシャレード級から一転して、高レベルのアポカリプス級が適用されている。そのため、通常モードとAWAKEモードでは運用が大きく異なることに注意したい。

  • 霊夢
    ブロント・シャナームの武術の師匠の娘。クラスはミスティック/ストライカー。
    戦乱止まぬ機甲歴をマイペースに生きる流れの傭兵。そして、いつもの巫女服ではなく真っ赤なアオザイ姿。
    仙人のようにつかみどころのない娘で、人外問わず惹き寄せる不思議な魅力の持ち主でもある。
    親の知り合いである知己ブロント・シャナームを気に入っており、追っかけのようにちょっかいをかけている模様。
    過去、魔法王国レムリアへ旅行した際に上位神霊に気に入られてひと悶着があったらしい(何があったかは不明だが「乙女心が死にそうになった」とげんなりした様子のみをみせた)。そのためレムリアの騎士や貴族階級が大の苦手。
    ブロント・シャナーム同様、中盤でスカウトが可能。シングルストライカーに由来する強力なボスアタッカーで、強化された《アカラナータ》による全画面攻撃、ダメージ発生を伴う《オーディン》のような特技《神霊の意思》が強烈。ただし、前者は大抵の場合《オーディン》で阻止を試みられてしまう。
    • 朱雀
      霊夢の親が鋳造した霊夢の乗機。ミスティック級ガーディアン。
      素体はクラッシャー級だが、レムリアの魔法を独自に導入することでミスティック級に近い性能を得るに至った。
      ……当然、これは質の悪い建前である。呪術的な要素を導入しただけでクラッシャー級がミスティックの級を与えられるスペックを得られるはずがない。独自に導入したのは魔法ではなく、"神霊"との契約。しかも最高位の炎の神霊。たまさか霊夢を強く気に入ってしまった最高位神霊を宿したことで、"上位神霊機"を独自に再現したガーディアンとして計画を変更することになった。
      火炎を宿した実剣型の武装、太極剣を運用した近接攻撃と強化された《アカラナータ》による全画面攻撃を得意とする。奥の手は炎を纏った突進《ポゼッショナルチャージ》と超強化状態になる《神霊合一》中のみ使用できる《神霊の意思》。
      余談だが、火炎を利用した攻撃は外装や武器が煤で汚れるため、戦闘終了後には毎回1トンにも及ぶガーディアン用の清掃剤を購入する必要がある……とのこと。

  • 月下で二弦琴を弾くことを好む物静かな女性。
    この世界における冴月麟で、白いチャイナドレスが特徴。クラスはクラッシャー/コンダクター/スイーパー。
    傾城傾国といってもよい美人だが、忘我に浸っているのではと錯覚するほどの大変な無口。
    ブロント・シャナームの武術の師匠より彼の許に預けられ、彼の後ろをポアッとした様子で付随している。
    クラッシャー級は火力に特化したガーディアンクラスだが、コンダクターとスイーパーを兼ねている麟は火力をある程度保持しながらクラウドコントローラーとしての役割を果たすことができる。
    コンダクター/スイーパー持ちにある程度共通していえることだが、彼らは使い勝手のよさが最大の強みである。
    麟個人の性能としては《~の旗手(レジフェリ)》という系統の特技を所持していることが特徴。これらはダメージバフ、回避率上昇、任意の移動の3種類あり、それぞれが自分を含んだ周囲の味方への援護効果がある。また、コンチェルト級ほど強力ではないが、歌を用いた特技もいくつか取得している。
    簡単な素性

    浮世離れしている麟だが、実際のところ純粋な人間とは言い難い。
    かつて"霊獣計画"という権力や欲望に惑わされない「理想の為政者」を生み出すことを目論んだプロジェクトがあった。……彼女はその副産物のひとつ、"麒麟児"なのだ。
    純粋無垢に世間知らずとして育てられたのが浮世離れしている理由だが、クラッシャー級を乗りこなすリンケージだけあって、武芸に関しては超人並み。見た目に反して、実年齢も7歳程度しかない。

    • 青龍
      "霊獣計画"のために開発されたクラッシャー級ガーディアン。
      内蔵された大型蓄電器を通して漏電させることで、ただのマニュピレーターを強力な兵器に仕立て上げた機体。
      DLSシステムによる動作トレースで麟の動きに追従することによって、超人染みた武技を瞬く間に再現できることもそのスペックに拍車にかけている。この漏電を悪用した強力な放電システムも備えており、広範囲に渡って猛烈な電撃を放ち、ガーディアンをパワーダウンに陥らせることが可能。また、マニュピレーターを装備する関係で、機動性に優れたクラッシャー級高速型のデータを採用しているため、見た目以上に非常に素早い。
  • 美鈴
    資格を持たない独立傭兵として、各地で奔放に活動している美女。クラスはクラッシャー/コンダクター。
    この世界における紅美鈴で、白いチャイナドレスを着用している。性格は普段よく知る美鈴よりも好戦的で即物的。
    「生きたいように生きる」ことを望んでおり、自分の望む儘の通りに行動している。理性が蒸発しているとも。ただし、勧善懲悪とはいかないものの、不快な悪人を見過ごさない程度の感性はある。
    同じ脛に傷持ちの傭兵、ブロント・シャナームとは面識と因縁があり、仲が悪いわけではないがいざこざが稀によくある。喧嘩友達に近いのだろうか。
    そんな彼女の味方としての性能は――性格とは裏腹にメイン盾寄り。
    味方のカバーに優れているが、攻撃面でも多段攻撃を行なえる《無双乱舞》や専用機体の特殊なシステムによって隙が無い。
    また、ブレイク状態で【FP】が0になっても【HP】を【FP】の代替としてそのまま行動できる《人機一体》という特技を持っており、仲間になるキャラクター全体から見てもかなりタフ。さらに【HP】が0になっても1回限りだが食いしばれる。とにかくタフ。
    簡単な素性

    実は麟とは姉妹のような存在に当たる。実年齢も7歳。
    彼女もまた"霊獣計画"によって生み出された存在であり、超人的な身体能力と精神性といった並外れた素養を持って生まれた。
    だが、「理想の為政者」としての教育を受けた結果、その内容に不満を覚えて、想定とは真逆の我欲に忠実な人間に成長してしまった模様。
    美鈴が標榜するのは自由な生き方であり、決して悪人ではないのだが、泰然自若な麟とは真逆の、傍若無人な人物に見えてしまいがち。

    • 白虎
      "霊獣計画"のために開発されたクラッシャー級ガーディアン。白虎の名の通り、真っ白でヒロイックな外装が特徴的。
      軍用クラッシャー級に採用される、通常操縦体系を組み合わせた複合型DLSを搭載しているが、白虎最大の特徴は波動関数の収束を量子的に予測できる"コラプスシステム"を搭載していること。簡単に言うと無数の未来結果を予測できるシステムである。予見した未来をなぞるように行動することで、常に最適な挙動をとれることがこの機体の最大の強みとなっている。
      ただし、波動関数収束の量子的予測は膨大な情報となって脳に負荷を与えるため、それを凌げるだけの強靭な生命力と闘争心を要する。


  • コイシ
    主にエウレシア大陸からイフシード大陸をかけて活動する独立傭兵の少女。クラスはディザスター/スイーパー/レンジャー。
    嘗ては第一次世界大戦以降も原形を留めていた数少ない国家、新エジプト王国の皇女だった。つまりファラオである。褐色肌。
    そして、太古より現存するガーディアン"アヌビス"と心を通わせ、"彼"を唯一動かせる――"アヌビスの花嫁"と呼ばれるリンケージでもある。
    データ面では《マーベリックウェポン》を運用するディザスター乗り。《マーベリックウェポン》は使い立てのリンケージが使用すると反動で戦闘不能になりかねないキワモノだが、彼女は熟練のディザスター乗りであるため、反動ダメージをある程度軽減できる。また、反動でノックアウトしても、レンジャーの特技《奇跡の生還》で復帰可能。
    レンジャーのクラスだけあって、全てが単体で完結している性能のキャラクター。特に使用回数制限のある特技・アイテムを回復できる《粒子活性化》が強い。
    • アヌビス
      空間干渉能力を有するディザスター級ガーディアン。その名の通り、ジャッカルに似た頭部を持つ人型兵器。
      その最大の特徴は、空間歪曲を利用した、《マーベリックウェポン》の一種と思われる超兵器「ジャスティス」を保有すること。
      「ジャスティス」の破壊力は桁外れであり、これ以外の兵装を碌に持たないままの状態でイフシード大陸を跋扈していたハイパーボレアを圧倒したという。
      ――ただし、《マーベリックウェポン》の常として、発射の都度、想像を絶する反動がリンケージとガーディアンを蝕む。だが、アヌビスはリンケージの存在を常に尊重し、彼女の生存のためなら自らの自壊すら厭わない。
      「ジャスティス」はデータとしては"HEA(High Energy Accelerator)砲"を使用。単発で使うことはなく、主に《フルファイア》との一斉砲撃が基本となる。
      嘗ての新エジプト王国のシンボルでありながら、第一次世界大戦以前の太古の戦いより、アヌビスを乗りこなせる者は誰もいなかった。
      ただひとり、当時7歳だった少女を除いて。その日、彼女を前にしたアヌビスはひとりでに跪いたのだという。
      ――このことから、アヌビスはガーディアンの中でも確固たる自我か極めて高性能な人工知能を保有していると噂されている。
      その真実は

      アヌビスの正体は機甲歴に存在する機械神、その一柱である。
      そしてスロカイ同様、その中で人類――正確には一個人――に好意的な存在といえる。
      しかし、絶大な破壊力を誇っていた嘗てに比べれば、そのスペックは経年劣化と幾度もの戦いの果てに見る影もないほどに衰えている。
      機甲歴の現在の技術力では、オーバースペックの塊であるアヌビスの補修は可能でも、その完全なレストアは到底不可能とされる。
      そうなってまでも、物言わぬ彼は何故戦場にたつのか。……それは、リンケージと認めた少女が"アヌビスの花嫁"であるからに他ならないのだ。


  • フランドール
    エウレシア大陸の亡国、ティルヴィング公国王族の数少ない生存者。フルネームは"フランドール・ティルヴィング・スカーレット"。
    奈落を憎悪し、その根絶のためにあてもなく彷徨う少女。クラスはマガツカミ/スイーパー。
    ティルヴィング公国に奈落獣やハイパーボレアが侵攻した際、公国を救うために封印されていたガーディアン・ニーズヘッグを起動するも、機体のコアである伝説の魔剣ティルヴィングに取り憑かれ、公国ごとあらゆるものすべてを破壊し尽くした過去を持つ。
    現在はティルヴィングに蝕まれながらも、自我を奪われないよう意思を必死に保っているようだが……。
    遭遇する度にティルヴィングに呑まれており、戦いを挑むことで正気に戻すことができる。これを何回か繰り返すとスカウト可能。
    性能としてはシングルスイーパーのボーナスのひとつ*7をマガツカミ級の武装と特技で多数発生させる超攻撃的な妨害役。マガツカミ級の素の火力の高さも相まって、雑魚の無力化からボスアタッカーまで卒なくこなせる。
    • ニーズヘッグ
      緋色の大剣ティルヴィング(コアとなった魔剣とは別の武装)を携えた、暗黒騎士を思わせるマガツカミ級ガーディアン。
      本来は軍用クラッシャー級を想定していたが、リンケージの精神を暴走させる危険な性能から、マガツカミ級とされている。
      奈落獣とハイパーボレアの襲撃で滅びたティルヴィング公国の建国のシンボルにして、惨劇の夜までの間、ただの一度も動かされることのなかった機体。
      公国の秘宝・魔剣ティルヴィングをコアとしたこの機体は、一夜にして奈落獣とハイパーボレアの尖兵ごと公国を滅ぼす惨劇を巻き起こしたとされる。そも、コアとなった魔剣ティルヴィングとは凝縮された奈落を剣に封じ込めたものであり、それを動力とするこのガーディアンはアビスガーディアンに等しい奈落の申し子であった。
      魔剣ティルヴィングはリンケージの精神に多重人格のように介入しては破壊と殺戮を促すが、フランドール本人の理性と意志でなんとか最悪の事態を引き起こさないギリギリのところまで踏み止まっている。……今のところは。
      データとしては、バランスが良好な軽装型のマガツカミ級を採用。唯一装備しているティルヴィングはパワーダウンのデバフを与える"伊吹太刀"のデータを使用しているが、マガツカミ級の特技によって基本火力が凄まじいことになっている。

  • レミリア・グングニル・スカーレット
    ローレシア大陸の北方、フェニキア亜大陸方面にある連合国家「ヴァルハラ同盟」を構成するグングニル公国の王族。クラスはカバリエ/ストライカー。
    彼女が所属するヴァルハラ同盟は、北方より無数に出現する凶悪な奈落獣たちを押しとどめる防波堤の役目を担っており、政治的理由からアルーエット財団との折り合いはよくない。
    滅びたティルヴィング公国の皇女は国こそ違えているが肉親であり、ふとした拍子で彼女の安否に思いを耽るのだとか。
    リンケージとしては、高い行動値でイニシアチブを取り、ダメージに行動値を加算する《チャージストライク》で大ダメージを叩き込むアタッカー。
    攻撃時にクリティカルが発生した場合、再行動を行なう《カウントゼロ》でさらに追撃を行ない、オプションパーツを破壊することで更に追加行動を行なう《バーストブランディング》でさらなる行動を狙う――と、ひたすらボスを殴ることに専念したストライカーの鑑。
    余談だが、名前が似ている魔法王国レムリアの出身者に苦手意識がある。名前関係でトラブルがあったことが理由。
    眉を顰めれるならまだいい方で、傲慢なレムリア貴族から改名しろと迫られたこともあったらしい。
    • ブリュンヒルド
      レミリアの騎乗する、純白の聖騎士めいたカバリエ級ガーディアン。
      バルキリーシリーズと呼ばれる、ヴァルハラ同盟独自のカバリエ級をさらに発展させた最新鋭機。
      2基の特製エンジンで機体の馬力と機動性を同時に確保しており、瞬間的な馬力は超古代のオーパーツに匹敵するという。
      グングニル公国のシンボルとして生み出されたため、フレーム思想の時点でコストが非常に重く、ミーレス化による量産も設計時点から考慮されていないワンオフ機。
      ――なお、機体の清廉なカラーリングはリンケージからだいぶ……若干不評。国家の権威もあるので、主兵装であるヴァルハラランスをリンケージの要望で赤く塗装することで我慢してもらっている。
       
  • パチュリー・グラン・ノーレッジ
    ローレシア大陸の北方、フェニキア亜大陸方面にある連合国家「ヴァルハラ同盟」を構成するグラン公国の王族。
    王族を代表するリンケージにして、優秀な《メディック》兼《メカニック》。そして、レミリアの友人にして冒険仲間。
    それぞれの国家の代表である彼女たちは、国是から勇敢に戦うことを尊ばれており、パチェリーは内心面倒くさがっている。それを嬉々としてレミリアが引っ張り出すという関係性。
    なお、名前関係で苦手意識を持つレミリアとは相反して、魔法王国であるレムリアに強い関心を持っている。というよりも既に留学経験があり、短期だが錬金学科を主席で修了済み。
    特徴としては、十把一絡げの雑魚……"モブ"の打撃力に特化したコンダクター。また、【FP】、【HP】、【EN】の回復を一通り行えるため、ヒーラーとしても質が高い。ただし、コンダクターの回復特技は自身に対して使用できないため、常に位置取りを気にするように動きたいところ。
    • ヨルムンガンド
      パチュリー専用機。第一次世界大戦以前の古の機体を復元した、ディザスター級ガーディアン。
      武骨な印象を与えるディザスターらしからぬスタイリッシュなフレームを持つ機体だが、その本性は主な遠隔武装はおろか、《多目的兵装増設システム》のスロットすべてをミサイルで埋めたミサイル特化支援機。一応主砲は光学兵器を用いているが、そこを気にするのは野暮な問題であろう……。
      豊富すぎるミサイルハッチから吐き出されるありったけの一斉砲火や火力支援はもちろん、ディザスター級特有の浮遊機雷や煙幕展開による妨害も完備。また、フレーバーではこれらもミサイル扱いとなっている。ミサイル推しもここまでいくと清々しい。
       
  • ザイド
    エウレシア大陸最強と名高い"暗黒騎士"の尊称で知られるリンケージ。クラスはカバリエ/レンジャー/スイーパー。
    第二次大戦において連邦統率軍フェニキア方面の側に立ち、ヴォルフ共和国を相手取った鬼神の如き立ち振る舞いで有名な超一流のエースパイロット。
    終戦後は、教え子にかつての愛機を授けると、連邦軍を抜けてエウレシア大陸北方へ旅立ち、そのまま消息を絶っている。
    過酷な道筋だが、彼の足跡を追うことでその生存を知ることもあるだろう。
    ストーリーに絡まない隠しキャラだが、パートナーキャラの存在もあって、仲間になるキャラクターの中では最高峰の強さを誇る。
    原典に近い、いぶし銀でハードボイルドな漢で、ロリコン要素は今のところ見受けられない。……今のところは。
    • 因幡てゐ
      ザイドの傍らに寄り添っている兎少女。
      種族はどうあれ、真人間が多数を占めるこのシナリオの中でも明確に人間ではないらしく、生身で空を飛んだりレーザーを撃てたりする。
      彼らに関わるとわかるようになるのだが、てゐが死にかけたザイドを救ったらしく、以後、興味本位で彼に着いてきているようだ。
      ……プレイヤーの懸念に対して、今のところザイドが残念な言動を見せる様子はない。
      なお、てゐは複座機という特殊なシステムのコパイロットであり、メインパイロットのザイドと独立して、アクションを行なうことができる。
      つまるところ、彼らの搭乗機は2人分の働きが可能なガーディアンなのである。クラスはコンチェルト/コンダクター/スイーパー。
    • シュバルツリッター
      黒騎士の名を持つ漆黒のカバリエ級。
      カバリエ級としてはやや古い機体だが、開発に携わったガーディアン開発のマイスターたちが心血と技術の粋を注いで作りあげた逸品であり、今なお最新鋭機にも見劣りしない超高級機。
      武装面も非常にシンプルで、大型ガーディアンソード"リヒテナウアー"とサイドアーム用のレイピア"タールホファー"のみ。
      データでは何故かコードイグニス(有線で操作されるオールレンジ兵器)を装備しているが、これはてゐの支援火砲をゲーム中に表現したもの……らしい。
      性能としては近接機だが、回避時にクリティカルが発生した際、距離を無視した反撃を行なう特技《戦場の悪魔》に習熟したカウンターの鬼。
      これは1回の戦闘に1回の制限がある特技だが、シュバルツリッターは移動する度に使用回数が回復し、また、全てのクリティカルの発生率が高い。

イヅモ特別区

極東に浮かぶ諸島国家。現実世界における日本に相当し、ガーディアン研究の聖地として知られる国家。
ガーディアン建造に必須である貴重な資源"ALTIMA"の生産地であり、それゆえ連邦加盟国の中でも特別区としての地位を与えられている。
日々、"ディスティニー"や奈落獣の脅威に脅かされている国家だが、独自戦力である防衛軍やスーパーロボット軍団が列挙してこれらをぶちのめしているため、世界の国家の中では平和な部類である。

鳳市(おおとりし)

宇宙港を備えた新興都市。宇宙への玄関口として、また国際空港の所在地として、様々な人々に対して開かれた門となっている。
住人の大半は何らかの形で宇宙港に、ひいてはガーディアンに関係している。
地下には極めて大規模な遺跡が複数存在しており、ディスティニーや侵略者がイヅモを狙う理由のひとつでもある。
特にこだわりがない場合は、この街を拠点として行動することになる(もちろん、ここにとどまらず好きに動いても構わない)。

  • 鳳市高校
    鳳市最大の市立高校。偏差値は中の上。
    生徒数におけるリンケージ数の割合がとてもとても多い。
    設立段階から連邦軍が関わっており、学校内の使われていない掃除用具箱やロッカーが地下のリニアレールへのシューターとなっている。
    • エクレール・ファロン
      鳳市高校に通う学生。そう、学生。いつもはキビキビした姉さんのライトニングだが、この世界ではなんと学生であるライトニング級と紛らわしいからとかではない
      奈落獣の襲撃により両親を亡くしたエクレールは、秘密結社テラネシアに招かれ、アインヘリアルのリンケージとして選ばれる。
      まだ幼いエクレールが自分と妹を養うためには、この"頼み"を断ることは出来なかった。
      普段は学生として高校に通いつつ、奈落獣、あるいはディスティニーの出現時にはアインヘリアルに乗って戦場に赴く。
      全ては妹のため……自分の身を削って、姉は戦い続ける。
      クラスはアインヘリアル/ストライカー。
      • アインヘリアル・オーディン
        エクレール専用のアインヘリアル。
        アインヘリアル・スレイプニルをベースとした多脚型アインヘリアル。
        デウシウムブレード"斬鉄剣"を主武装とし、遠近両用の特試荷粒子槍も運用する。
  • イヅモ工科大学鳳キャンパス
    イヅモ最大の工科大学であるイズモ工大の鳳キャンパスそのまんまやね
    人類が真の意味でアビスエネルギーを捨てられるように、新時代のエネルギーを研究するのが目的だが、ガーディアン研究も行われており、攻撃の対象になることもしばしば。
  • 天城ロボット研究所
    ガーディアンをロボットと頑なに言い続ける天才マッドサイエンティスト、天城博士の居城。
    ガーディアン開発の関係で取得した大量の特許で得た巨万の富を得ている……らしい。
    主にスーパー級やトリニティ級に関する研究を行っている、トリニティ級に適正のあるパイロット(天城博士によるリンケージの呼称)が複数所属している。
    これはトリニティ級を運用するのにパイロットが3人必要であり、そのリンケージの組み合わせによってトリニティ級の性能も変わってくるからという理由がある。
    • 河城にとり
      天城ロボット研究所の住み込み助手で、所要で留守にしがちの天城博士に変わって天城ロボット研究所の窓口役を受け持っている少女。
      所長である天城博士不在の研究所の運営を一手に引き受けるなど、手腕は確か。
      彼女自身もトリニティ級のパイロット適正者であり、γタイプに対応。同乗者に指定した場合、自身の攻撃ダメージに対してミサイルの嵐を打ち込み、ダメージを増加させることが出来るようになる。
  • 鳳市防衛隊
    鳳市を守る防衛隊第三師団の駐屯地。
    盛況なミーレス・戦車部隊と、一個戦闘飛行団に相当する航空部隊が配置されている。
  • 鳳市警察
    読んで字の如し、鳳市民の平和を守るお巡りさん。
    鳳市の場合、ガーディアンやミーレスを利用した犯罪も多いため、ガーディアン犯罪対策室なる部署が存在し、専用の基地まである。
    • 犬走 椛
      鳳市ガーディアン犯罪対策室、所謂警察のガーディアン部隊に所属する婦警。クラスはブレイブ/スイーパー。
      生真面目で市民にも親しまれるお巡りさんだが、使えるならば自身のスタイルの良さでも何でも利用する機転を持つしたたかな女性。
      ミーレス乗りとしてはエースパイロットにも負けない歴戦であるため、請われてフォーチュンに協力することもある。
      だが、彼女は基本的に警察の人間――《秩序の守護者》に立つ側である。
      市内の脅威ならともかく、上からの指示がない限り、市外や国外の軍事作戦に参加することはない。
      パイロットとしては、ブレイブ級――特に警察が扱うブレイブ級は総じてタフであるため、前線で敵の動きを抑えつつハラスを行なう性能となっている。
      煙幕展開や戦場の封鎖といった環境構築のほか、身動きを止める《制圧術》からシングルスイーパーのデバフ追加ダメージを与えるコンボ、動きを止めた機動兵器系エネミーを戦闘不能にする《観念しろ!》を得意としており、《制圧術》は近接攻撃へのカウンターにも使えるため、うかつな攻撃をしてきた一般貧弱モブはアワレにも警察に逮捕されることになる。
      • ライオットポリス
        椛が搭乗するシビリアン級ミーレス。
        警察専用のシビリアン級"MMM-PS4 イーグル"を趣味で改造したものなのだが、専用改修にくわえて現地改修を重ねすぎてほとんど原形を留めていない。ここまでくるとちょっとしたガーディアンの性能並みだが、改修のせいでピーキーになったおかげで椛以外扱うことができない。
        椛の項でも先述したが、《制圧術》によって犯罪者たちを鎮圧するために近接戦を基本としている。
        鎮圧用にガーディアンサイズの拳銃も装備しているが《威嚇射撃》用かつ、発砲の度に許可と安全装置を解除するワンアクションが必要。
  • ひまわりの家
    鳳市に古くからある戦災孤児院。
    ガーディアン犯罪や戦争によって傷ついた孤児たちを受け入れてきた。
    難民の子供たちも多く引き取っており、常に予算は不足している。
  • スコール・レオンハート
    ひまわりの家で育てられた戦災孤児のひとり。鳳市高校に通う学生でもある。
    無口で無愛想で、他人とは距離を取りがちと、とっつきにくい印象だが、親しい関係の人間と、趣味であるカードゲームとシルバーアクセサリーに関する話に対してはその限りではない。
    鳳市の路地裏の骨董屋で見つけた、ライオンの形をしたアクセサリーを手にとったことで、アウトレイジ級ガーディアン「グリーヴァ」のリンケージとなってしまった。
    性格上、正義の味方なんてガラじゃないと思いつつ、戦うことで自分の大切な存在……ひまわりの家を守れるならと、鳳市に襲いかかる脅威との戦いに身を投じる。
    クラスはアウトレイジ/ストライカー。
    • グリーヴァ
      スコールのアクセサリーを介して召喚・実体化される、エネルギー体魔獣型ガーディアン。
      奈落獣の一種ベヒーモスに似ていると言われているが、ベヒーモスと比べると細身で直立歩行しており、背中に翼があると正直あまり似てない気がする。
      受動取得特技によって底上げされた、高いFPと防御修正で突っ込み、《リフトアップスラム》でダメージを与えた相手に狼狽を付加し、追撃の《スラップダウン》でダメージはさらに加速した。
  • その他愉快な住人の皆さん
    • ハッサン
      鳳市で働く作業員。クラスはブレイブ/コンダクター。
      鍛え上げた肉体を誇る屈強な大男。モヒカンヘアーだがヒャッハーではないイイ男。
      作業用ミーレス"ゴエモン"を用いて建物の建築などに従事している。
      本当は自分も強くて格好良いガーディアンに乗って戦うヒーローになりたいと思いつつも、奈落獣やディスティニー、ハイパーボレアなど、多種多様な脅威に晒されながらも普段通りの生活をしていくことを"強いられている"。
      • C3M1 ゴエモン
        三橋技研が販売しているシビリアン・ミーレス。
        スコップやツルハシを操る器用さと、どんな鉄骨も持ち上げるパワーであらゆる工事現場で重宝されている。
        陣地設営などに使われることもあるが、戦闘用ではない。
        一応、ミサイルなどを増設することも可能だが、よほど懐の寂しいテロリストでもなければ、もう少しマシなミーレスを選ぶだろう。

三橋技研

イヅモ特別区に籍を置くガーディアンの研究機関。
カバリエ級の発展型"ファランクス級"の開発元であり、"メタトロン級"研究の大手でもある。

  • 玄爺
    三橋技研に客分として滞在するガーディアン技術者。クラスはクラッシャー/スイーパー。
    エウレシア大陸傲来亜大陸方面が"崑崙研究所"から出向した人物で、この世界における玄爺なのだが……なんと老成した人間かつ霊夢の父である。
    一見すると老境に差し掛かったばかりの外観だが、最強のクラッシャー級リンケージに与えられる異名"極東武帝"の持ち主。人智を凌駕したその格闘能力もあって、ミーレスや一般貧弱ガーディアン程度なら生身のまま素手で破壊できる。
    ブロント・シャナームことブロントさんの武術の師匠でもあり、この狭い研究所では彼女はおさまらぬだろうとブロントさんに麟を預けた経緯を持つ。
    リンケージとしては、美鈴と同様《人機一体》の境地に至っている。雑魚の掃討(ニューカー)を目的とするスイーパーだが、これによって下手なタンク型コンダクターよりも耐える。また、スイーパーの特技は罠を設置する《ハイドトラップ》の射程延長などに割いている。

    嘗ての"霊獣計画"に携わった人物でもある。その産物である美鈴と麟は視方によっては血の繋がらない娘ともいえる。
    彼は彼女らに娘と変わらぬ愛情を注いで育てたものの、自由を縛られた箱庭に閉じ込められ続けることを嫌った美鈴は玄爺を拒絶し、脱走。玄爺は人為的に人を律する浅慮を思い知ると同時に、その栄達に思いをはせながら彼女を見送り、"霊獣計画"にピリオドを打つことを決めた。

    • 玄武
      玄爺専用の軍用クラッシャー級ガーディアン。
      同一の建造計画に則ったガーディアンではないが、朱雀、青龍、白虎、玄武の4機はその名称から四神ともいわれる。
      重厚な装甲に身を包んだ玄武はカウンターの鬼ともいえる性能で、遠距離攻撃を凌ぐ《ディフレクト》からの《ディフレクトカウンター》で敵機を粉砕することに注力を置いている。自分から打って出る場合は、デバフをまき散らす広範囲への大技によって、大群を無力化しながらボス格を"削り取る"。
      なお、《ディフレクト》は玄爺のみ最初から生身でも使える。曰く、クラッシャー乗りなら書物ひとつで実践可能らしいが……。

サイバースペース

コンピューターネットワークの中に広がる、もう一つの世界。
ガーディアンを通してネットワークにアクセスした際、ガーディアンに使用されているALTIMAが機体のセンサーユニットに対して、電脳空間を認識可能な"世界"としてフィードバックする。この世界こそがサイバースペース――電脳世界である。
ガーディアンによる電脳世界へのアクセス現象は"D.I.V.E"と呼ばれ、第一次世界大戦以前に確立され、長らく戦禍の中に埋もれていた技術であった。
サイバースペースは電脳世界にアクセス可能なガーディアンの戦場にして、一般の市井にも開放されている娯楽の最先端でもある。
その中で様々なホビーやゲームが生まれ、環境さえ確立しているならば誰にでも遊べる、サツバツとした時世の潤いとなっている。
ただし、サイバースペース内にはインターネットの復旧と同時に、第一次世界大戦の奈落兵器によってネットワーク内に生まれた電子奈落獣"ネメシス"が出没している。
電子奈落獣の脅威は数十年前に実施された大規模な掃討作戦"シリコン・キャンペーン"によって無視できるレベルまで落ち着いているが、イヅモにおける奈落獣の災害のように、完全なる根絶は難しい。

  • CHIRN⑨
    ネットワーク上のゲームや鳳市のゲームセンターのオンライン対戦でトップランカーに君臨し続ける謎の天才ゲーマー。
    突如としてサイバースペースにふらりと現れては、凄まじい戦績のみを残して颯爽と去るゲーマーの伝説的存在。
    • チルノ
      天才ゲーマーの正体は、サイバースペースで誕生した電子生命体――この世界におけるチルノ。
      電子の妖精と呼んで差し支えない、儚い容貌とクールで無垢な佇まいを持つ《電脳知性》で、少女型の《リンケージAI》。
      シリコン・キャンペーンによって一応の平穏を得たサイバースペースだが、僅かに生き延びた電子奈落獣だけでなくサイバーテロリストによる人為的な悪意にもさらされているのが実情である。
      チルノはサイバースペースにおいてゲーマーとして活躍しているように見せて、生まれ故郷を狙う存在と激しい戦いを繰り広げている。
      鳳市のゲームセンターに通うと関わることがある隠しキャラ。クラスはメタトロン/ストライカー。
      ストライカーの弱点である命中回避をクリティカルやメタトロン級の特技でごり押し、浮遊機雷を使って強敵はもちろん、回避の高いソロエネミーをボコボコにする越境リンケージ。
      • スノーフレーク
        チルノが操作する《リモートタイプ》型のメタトロン級ガーディアン。
        美しいシルエットを持つ純白の機体からは想像できないが、機体性能は呪法師型メタトロン級を採用している。
        サイバースペースがホームグラウンドだが、II(イデア・インスタンス)現象によって現実世界でも戦闘可能。
        氷属性の遠隔攻撃を得意とする呪法師型ではあるが、スノーフレークは近距離戦闘もこなせる。何より《タッチオペレーション》型専用の装備"最適化"によって、戦場を選ばない運用ができるのが最大の強み。爆散・死亡しても1度だけ全快の状態で復帰も可能。
  • ICEY
    鳳市のゲームセンターに出現する、ドローンのようなものを連れたサイバーパンクな装いの少女。
    大変な無口。やけに人間臭くてやかましいナビゲーションを伴っているが、大抵はナビの指示を無視した行動をとっている。
    たまに各地の戦場にガーディアンに乗ってPOPすることから、どうやらリンケージであるようだが……

    ICEYは人間ではなくアンドロイドであり、そして自身と同じ名称のアクションゲームの主人公である。
    やかましい音声はゲームのナビゲーター。所謂地の文を読みあげてくれる存在だが、周りからはやかましいAIナビだと思われている。メタルライヴをはじめとする金属生命体の来訪以降、"しゃべる無機物"は珍しさはあっても不可解な存在ではなくなってしまったのだ。
    ナビゲーター曰く、ICEYは勝手な行動でゲームをクラッシュさせてしまい、開発者が徹夜でデバッグしている間に、この世界に迷い込んでしまったという。ちなみにそのゲームは邪神召喚の触媒の疑いがある。――とはいえ、ICEYはそのあたりの事情を話してくれないので、普通に関わる分には、無口でミステリアスな美少女アンドロイドである。
    そして、チルノ同様隠しキャラ。クラスはメタトロン/コンダクター/スイーパー。
    メタトロン級の特技のうち、地形を無視した移動を行なう《瞬間電送》、回避成功と同時に移動を行なえる《電送回避》、近接攻撃でダメージを与えた敵を強制的に移動させる《強制電送》を最初から習熟した電送マスター。特に《強制電送》はどれだけしぶといモブだろうと、近接攻撃を仕掛けた瞬間、強制的に戦闘不能まで追い込める。

    • ICEY・Xsee
      ICEYが搭乗する《ダイレクトタイプ》型のメタトロン級ガーディアン。ブレードを装備した近接機。ゲームのコントローラーを準えた自動操縦モジュールを搭載しているが、ICEYは普段はこのモジュールを放置している。
      ICEYの項でも解説したように、"電送"と名のついた特技を使いこなし、これによってアクションゲームのような挙動で動き回れる。
      他にも【行動力】の差に応じた確率で敵の特技を阻止するスイーパーの特技《ブレイクロー》を取得しており、ICEY・Xseeの【行動力】が非常に高いため、ボス相手にも猛威を振るえる。
      モブ・ソロエネミーの対処やコンボパーツ用に浮遊機雷を設置する特技《フローティングマイン》も取得しているが、ICEY・Xseeの場合は機雷ではなく、イグニスのようなオールレンジ兵器相当として扱われている模様。

フォーチュン

第二次世界大戦終結のきっかけとなった伝説的独立部隊"アードバーク隊"とその協力者たちが中核となって結成したPMC(民間軍事会社)。
ラーフ帝国をはじめとする、アビステクノロジーの台頭を危惧して結成され、経歴を問わず多くのリンケージたちが所属する人材の闇鍋のような組織。
パートタイムの隊員が数多くいることも特徴であり、民間人――中にはアイドルやら財閥当主やらもいるが、特に学生が多い――を多数抱えている。
ガーディアンを乗りこなすリンケージの才能は、身分や立場に関係せず開花するためであるが、悪く言えば愚連隊であり、民間人がガーディアンで戦う事態を含め、快く思わない軍人も多い。
ただし連邦軍の上層部はそれなりに友好的である。何せPMCである彼らがどれだけ武功を重ねようが、それが自身の立場を危うくすることはないのだから。


元ネタのTRPGでは主にプレイヤーキャラクターが所属する組織だが、PCと本格的にかかわるのは多少戦歴を積んだ後になる。

  • 八雲紫
    イヅモ特別区のフォーチュン鳳市支部の長。ラインオフィサーとして旗艦"ユリシーズ"艦長を兼任する才媛中の才媛。
    第二次世界大戦時に士官を喪って難民船となった"アードバーク"の艦長を急遽務め、やがて伝説的名声を轟かせる"アードバーク隊"の一員として大戦を戦い抜いた人物のひとり。
    例にもれず超一流の戦略家で非凡な人物なのだが、ずぼらな私生活や猛烈すぎる飲兵衛属性など、私人としてはまるでダメなおねーさんの色が強い。なんやかんやで部下には信頼されているのだが。
    クラスはラインオフィサー/コンダクター/スイーパー。非常に優秀なサポーターだが、やれることが多すぎて実際に仲間として動かすと超忙しいのが特徴。状況を見て、その都度最適な支援特技を投げることを要求される。
  • クラウド・ストライフ
    フォーチュン所属のリンケージ。
    クールで他者に興味ない、金で動く傭兵だという態度を取るが、根は常識的で、ノリが良い部分もある。
    民間人が戦うことを非難したりはしないが、快く思ってはおらず、彼らが危険な目に遭わないよう、率先して前線に出る。
    クラスはユニオン/コンダクター/スイーパー。
    割と貴重な、攻撃役よりも補助役に向いたクラウドである。
    • ユナイト・フェンリル
      人型、バイク型、剣型の3つの形態を持つユナイト級ガーディアン。
      人型では標準的な性能しか持たないが、バイク型では他ガーディアンの輸送を行い、剣型では他ガーディアンの強力な武器として機能する。
  • 獣様
    フォーチュン所属のリンケージ。クラスはマシンザウルス/コンダクター。
    野生化したシェルビートル型マシンザウルス"クロロ"を飼いならしてリンケージとして選ばれてしまったという特異な経歴を持つ。
    性格は柔和でおとなしく、誰とでも友好的に接する。
    相棒であるクロロは戦闘が嫌いで、獣様も同様である。
    クロロは牽引式輸送/整備カーゴ・ファクトリーベースを装備しており、他ガーディアンを搭載したまま整備したり、運んだり出来る。
    一応、申し訳程度の武装も施されているものの、やはり戦闘を任せるべきではない。
    この特性のため、派手な戦いには参加できないが、地味だがいないと困る縁の下の力持ちという役割。
  • バッツ・クラウザー
    フォーチュン所属のリンケージ。クラスはシャレード/コンダクター。
    聖ティプトリー共和王国出身の《遺伝子強化人類(デザイナーズヒューマン)》であり、祖国を出奔した風来坊。
    祖国を後にした理由には、ティプトリーの黒い噂が関係しているとも言われるが、本人はあっけらかんとしていてそうは感じさせない。
    • ゴゴ
      シャレード級ガーディアン。
      "シャレード"、Sユニットの換装によって異なる特化型形態を変える特異なこのガーディアンは、聖ティプトリー共和王国でのみ製造されているが、他国・他企業においても類似したコンセプトのガーディアンの開発が進められている。
      ゴゴもその内の一機であり、"模倣(シャレード)"を"模倣(ものまね)"したガーディアンである。
      飛行用装備である《エアリアルユニット》、近接戦闘用装備である《ノートゥングユニット》、砲撃支援用装備である《アーティラリーユニット》を主として使い分ける。
  • 光の勇者ウォーリア・オブ・ライト
    フォーチュンに協力するメタルライヴ。クラスはメタルライヴ/ストライカー/コンダクター。
    異次元から現れた機械生命体であり、悪逆を働く同族であるメタガイスト、及びアビスを敵対視する。
    特に、メタガイストの古強者、"ガーランド"とは因縁深い。
    性格は冷静沈着にして勇猛果敢。
    どんな敵にも臆せず、困っている者は決して見捨てず、常に味方を気遣う、凡そ非の打ち所がない完璧超人(人ではないが)。
    普段は人の姿をとっており、その際は銀髪の青年といった出で立ちで現れる。
    戦いにおいては鎧の騎士を思わせる巨大なガーディアンになるが、こちらが本来の姿である。
    主に味方の防御を担うが、強敵に対しては必殺の一撃を見舞う。
  • サッズ・カッツロイ
    フォーチュン隊員。クラスはベテラン/スイーパー。
    アフロ頭が目を引く中年男性。
    愚痴がちでどうにも頼りなさげな大人だが、一人息子のためならどんな苦難にも挑むパパ。
    大人として、父親として、幼い子供たちが率先して戦うことには難色を示すが、一方で自分に戦えるだけの力がなく、彼らに頼らざるを得ない状況を自覚してもおり、やや自虐的。
    リンケージではないが、自動車やヘリコプターといった様々なヴィークルを手足のように乗りこなす。
    主に、奈落獣の襲撃といった非常時に、パートタイムのフォーチュン隊員、特に自前の足を持たない学生などを基地や母艦に送り届けるのが仕事。
    その後は逃げ遅れた民間人の救助活動を行うが、時として戦闘ヘリで支援したり、サブフライトシステムでカバリエ級を戦場まで運んだりする。

ヴォルフ共和国

第二次大戦によって独立自治権を得た、最も新しい連邦加盟国で、月の正面にあるL1とその裏側にあるL2のふたつのコロニー群と月面都市群から形成される国家。
高い工業力とALTIMAの生産力を持ち、量産型ガーディアン"ミーレス"という画期的な兵器を開発した最初の国家でもある。その技術力の高さは、第一次世界大戦終戦から復興時にかけて、宇宙開発という地球圏復興の足掛かりとなった。
だが、スペースコロニー側と地球連邦との不和、国父ジークフリード・マリアムが唱えたヴォルフ主義を切っ掛けに様々な諍いが起き、遂には両者の衝突が第二次世界大戦の勃発の引き金となった。
第二次世界大戦が起こした惨憺たる悲劇は数えればきりがないが、顕著な例を挙げればジークフリード・マリアム暗殺による戦争の泥沼化・奈落兵器の投入と報復、遂には暴走した共和国政権による"コロニー落とし"などが発生したという。
"コロニー落とし"の蛮行は"アードバーク隊"とヴォルフ共和国第七艦隊"スターゲイザー部隊"によって阻止され、最終的に当時の政権は打倒。
樹立した現政権が連邦再加盟という形で第二次世界大戦は終結に踏み入った。


地球連邦はヴォルフ共和国の工業力を要しており、ヴォルフ共和国も地球の資源を必要としているため、表向きは平和な関係を維持している。
だが実際のところ、互いの怨恨を時間が癒すにはあまりに足りていないのが実情だ。
第二次世界大戦でヴォルフ共和国の攻撃を受けたエルジア大陸に住まう人々――特にラーフ帝国――の心証はおしなべて最悪といわれる。

  • アリス・マリアム・マーガトロイド
    ヴォルフ共和国の若き首相。軍属でもあり、階級は上級大将。
    第二次世界大戦末期に共和国第七艦隊"スターゲイザー部隊"を率い、八雲紫の"アードバーク隊"とスーパーロボット軍団と共に"コロニー落とし"を阻止し、クーデターによる電撃的な政権掌握を果たした女性。
    名前からもわかるように、国父ジークフリード・マリアムの落胤。血筋だけならヴォルフ主義の象徴ともいえる人物だが、地球人類の排斥に走った嘗ての政権を叩き潰したように、行き過ぎたヴォルフ主義に対しては冷淡。
    そのため、ヴォルフ原理主義者が結成した"ノイエヴォルフ"をはじめとするテロリストらは売国奴と憎悪を向けている。
    もっとも、共和国経済の好調や宇宙居住者の権利といった数々の業績を挙げるに至った現政権の評価は高く、三選は確実と言われているようだ。「優雅にして凛冽、婀娜にして寛雅、そして何よりも苛烈」と称される女帝で、辣腕は確かなものだがやり口を聞いて震え上がる者も多い。
    共闘相手が結成したフォーチュンには好意的だが、これは嘗ての(或いは現在も)想い人がフォーチュンに在籍していた故――という噂が存在する。なお、その噂を聞いた本人は腹を抱えて笑ったらしい。
    "スターゲイザー部隊"を率いていただけあって、リンケージとしての実力もトップクラス。立場が立場なので前線に赴くことは少ない(というよりも周りが血相を変えて止める)が、味方としてのデータは存在している。クラスはオーバーロード/コンダクター/スイーパー。性能としては攻撃誘導端末"イグニス"に特化したオールレンジ戦の鬼。イグニスの火力が凄まじいため、総じてあらゆる局面に対応できる万能選手と言える。
    • インフィニティ・コスモス
      アリス・マリアム・マーガトロイドの乗機たるガーディアン。淡い紫紺と白をベースとしたスタイリッシュな色彩が特徴。
      嘗ての搭乗機"インフィニティ"にコスト度外視の改造を施した最新鋭のオーバーロード級で、新人類スターゲイザーのみが扱える無人攻撃端末"イグニス"の運用に特化した機体。イグニスをフルに活用した場合、このガーディアン単体で一個中隊を凌駕する火力と掃討能力を有すると言われる。その様は《八岐大蛇》と評されるほど。

連邦統合軍

アーディティヤ

第二次世界大戦後、停戦協定を無視して活動する"ノイエヴォルフ"らヴォルフ残存軍を相当するため組織された連邦軍の特殊部隊。
連邦軍よりも一階級上として扱われるエリート部隊。"ノイエヴォルフ"に対する有力なカウンターである一方、攻撃的な地球至上主義者が占められていると噂されている。
実際に近寄りがたい雰囲気を纏った構成員が多く、傲慢なやりとりや逸話が取りざたされているのも特徴。
ヴォルフ残党殲滅を専門とするため、ラーフ帝国や奈落獣をはじめとするアビスハザード、ディスティニーが引き起こすアビステロは管轄外であり、それらに対してはフォーチュンに譲る形となる。そのフォーチュンとは中立の関係を維持しているが、創設メンバーからしてヴォルフ共和国側と友好的な彼らに反感を持つものも多い。

  • ラオグリム
    アーディティヤ地球軌道方面艦隊における指揮官。アーディティヤ全体では提督に相当。階級は中将。
    家族と仲間をヴォルフ主義者に奪われたことから、ヴォルフ共和国ならびに宇宙居住者へ強い憎悪を秘めている。
    しかし、同時にその憎しみを可能な限りコントロールしようと努力もしており、せめぎ合う憎しみと理性の妥協点が、憎きヴォルフ残存軍狩りを仕事とするアーディティヤだった。
    嘗ての第二次世界大戦ではヴォルフ共和国への苛烈な攻撃を決断的に行ない、コロニー破壊まであわや、となるまで追い詰めるに至ったが、最終的には阻止されている。このコロニー破壊作戦の際に彼は何かを見て、憎しみを抑え込む意志を得る切っ掛けを掴んだようだ。
    常にサングラスをつけているが、これは第二次世界大戦で喪ったかけがえのない仲間たちへの弔いの意を込めたもの。
  • 内藤
    アーディティヤに所属する若きエースパイロット。階級は中尉。クラスはカバリエ/ストライカー。
    近寄りがたい地球至上主義者というのが口さがないアーディティヤの風評である。
    ……なるほど、確かに彼は近寄りがたいだろう。何せ草ってるんだから。
    地球連邦による平和維持という理想に燃える好青年なのだが、それを相殺どころかマイナスまで持ってくるほど草を生え散らかしている。要はいつもの内藤である。喋り方のせいでチャランポランタンのチャラ男に見えてしまい、本人がそのつもりはなくても他人を煽っていると誤解されがち。草を除草して発言を推敲してみると、癖が強いだけで良識的な人物であることが伺える(それを初見で理解するには難しいものがあるが……)。
    草っても誇りある地球連邦のパイロットであるため、フォーチュンに関しては正規軍人を疎かに、民間人を前線に駆り出すとして草を生やしながらもいい感情は抱いていない。自分たちの仕事だと考えているのだ。このため、アーディティヤがラーフ帝国やディスティニーに対して消極的になることにも懐疑的。
    • エペイスト
      内藤の専用機。騎士を思わせる近接特化のカバリエ級ガーディアンで、かつて連邦のエースパイロットから内藤に譲られたもの。白兵戦用の兵装しか装備していない潔さが目を引くが、DLSを採用していないためクラッシャー級としては扱われていない。
      非常にシンプルな旧式のガーディアンだが、度重なる改修によってその基本性能は現行の最新鋭機に並んでいる。
      リンケージの技量が問われるこのガーディアンは《位置取り》を重要視しており、細やかな《ポジションワーク》によってその性能をフルに発揮できる。戦場の走破だけでいえばメタトロン級にも負けておらず、内藤の技量もあって敵対者からは《戦場の悪魔》と慄かれるほど。
  • 餡刻
    アーディティヤに所属する秘されたエースパイロット。階級は小尉。クラスはグラビトロン/コンダクター/スイーパー。
    もはやお約束といってもよい存在感のなさに悩む純朴な青年。アーディティヤにおける制式機であるG-7/Block30 トワイライトではなく、特別な専用機を許されているため間違いなくエースではあるのだが、影が薄いことを理由に侮られやすい不幸な人物。
    《スターゲイザー》にして強力な《ESP》の持ち主なのだが、天然のステルスはESPの齎した副産物ではないかと面白がられている始末。

    しかし、餡刻はアーディティヤ内における綱紀を糺す任に就いており、裏切り者の粛清や問題人物の更生を促す立場にある。
    また、その正体は表向きにされておらず、故に問題児が集うアーディティヤにおいて死神として内々より畏れられている。
    ここに至って、普段の存在感のなさが彼の強みとなっているといっても過言ではない。――影の薄いという悩みは本当なのだが。

    リンケージとしては敵を殲滅するニューカーとクラウドコントローラーを担当するキャラクター。
    もし、彼を戦力として招くことができれば、搭乗機のトリッキーさも相まって死神めいた立ち振る舞いが可能となる。
    • ナイトメア
      餡刻の専用機たる、死神を思わせるグラビトロン級ガーディアン。
      XG-26 フレスベルグのようにカバリエ級をベースとしており、カバリエ級の運動性とグラビトロン級の馬力を備えた強力な機体。
      重力による光学偏光《Gシャドウ》によって圧倒的な回避性能を誇るガーディアンで、近接戦闘、とりわけ奇襲に特化している。
      基本戦術は重力操作を利用したクラウドコントロールと、鎌型兵器"ストリング"による《連続跳躍攻撃》や《無明重力剣》による各個撃破。殲滅戦が必要なら《ESP》の能力応用で高重力場をコントロールして、空間転移で"Gマイクロミサイル"相当の遠隔攻撃を"飛ばす"。
      なお、ブラックホールキャノンのような強力な重力兵器も装備できるが、機体の精彩を欠くとして搭載していない。

連邦統合軍第999海軍小隊アーケンラーヴ

表向きは最新型ガーディアンの実践運用を目的とする実験部隊……とされている。
存在するのは確かなのだが、その性質上、活動内容は連邦政府内でも秘中の秘であり、同名の部隊が実働した形跡は確認されていないのだ。
第二次大戦を含めた大きな戦いでも出撃記録は確認されておらず、連邦政府内では元から存在しない部隊であるか、運用に特化した(実戦向けではない)部隊であるという認識で占められている。

実際のところは……

実際のところは、全く違う。
明確な悪意を以て人心を破滅に導く特異な奈落獣――通称"邪神"を抹殺するために秘密裏に存在する、神殺しの特殊部隊。それがアーケンラーヴだ。
その拠点は高度にステルス化された万能戦艦単艦のみを中心とし、邪神討伐以外の一切に加担することなく活動を行なう。
……このため、彼らは友軍がどれだけ壊滅的な被害を受けようと動くことはない。アーケンラーヴの所属軍人には善悪はなく、その血肉は邪神を滅ぼすためだけにあるのだ。
さらに言えば、所属メンバーは戸籍上は既に死んだ人間として扱われている。邪神によって癒え難い傷を負った者であることが多いのもあるだろう。
はなはだしきは、ガリスディアやハイパーボレアといった地球人類の敵ともコネクションを有しており、邪神排除の利害一致から、彼らのテリトリー内部の活動も可能としている。
――それだけ、邪神と呼ばれる奈落存在は悍ましいものなのだ。
そして、それを召喚せしめんとする呼び水もまた多い。
 
こういった経緯から、PCと関わる機会は全くない……と言い切れないのが、主役の辛いところである。
邪神(奈落獣の性質から、邪神の如き存在は残念ながら存在する)が関わる事件において、彼らアーケンラーヴとエンカウント・共闘する可能性がある。
これは高難易度向けのコンテンツとして扱われ、貴重な報酬と引き換えにPCも挑むことができる。
戦うエネミーは強さ以上に、いやらしい戦法を多用する性格の悪さが目立つ。しかし、即席の戦力として参戦する彼らアーケンラーヴは全員レンジャーのリンケージクラスを持ち、非常に心強い戦力となるだろう。その目的から、常に戦力として雇用できないのが残念である。

アルーエット財団

エウレシア大陸の盟主と謳われる、フェニキア共和国の貴族と大企業が連合して生まれたコングロマリット。
第一次大戦以前より存続してきたミュンヘン共和国(カバリエ級を生み出した国家でもある)を母体とするフェニキア亜大陸の諸国家の貴族を母体とする。
そのため、財団内部では守旧的とも揶揄できる行き過ぎた貴族主義が根強く、ブルーブラッドでさえあれば地球内外問わず貴い存在だと認識されている。
ヴォルフ共和国の排除を喚起する地球至上主義者たちとは、この点で異なるといえよう。
だが、実際のところ財団上層部の老人たちはスターゲイザーを憎んでおり、その存在は財団内で廃絶の対象となる。どうも第一次大戦における世界崩壊を招いたのは彼らスターゲイザーが根本にあるからと思いこまれているためだ。
地球連邦統合軍のアーディティヤのスポンサーのひとつであり、アーディティヤ内部にはアルーエット財団独自の派閥が広がっている。
アーディティヤの中でも、財団の影響下にある派閥は天宮騎士団(トランジット)と渾名され、彼らはさながら財団の私兵がごとく振る舞っている。
彼らは貴族的ゆえに形式を重んじる。良くいえば浪漫主義、悪く言えば時代錯誤であり、合理を重んじるアーディティヤの主流派との折り合いは悪く、苦々しく思われることおびただしい。
なお、財団が表立って掲げる世界の秩序を維持するという目的から、アルーエット財団はフォーチュンと好意的中立の関係にある。

――ここまで書くと、黴の生えた貴族主義者の組織と思われるかもしれない。

――ここまで書くと、黴の生えた貴族主義者の組織と思われるかもしれない。だが、実際のところアルーエット財団は相当闇の深い組織でもある。
上層部の老人たちの憎悪は老醜の域を超え、形ある害意となって顕現し始めている。
サイボーグ化されたリンケージ"アルカナ"の肉体を機体と直結することで、破滅的な戦闘能力を付与する殲滅型クラッシャー級の誕生。
そして、"アルカナ"の製造技術を応用した、非人道的なプログラムによって育成される"ブーステッド・パーソン"強化兵士アリエの開発。
挙句、電子奈落獣をミーレスに憑依させることで、AIでは再現できない精妙な動作をこなす完全無人機を生み出すマリオネイトの着手。
 
――彼らは禁じ手である奈落に手を出しているのだ。
アルーエット財団の抱える闇は、ブルーコスモス、コスモ貴族主義、ギャッラルホルンなどをまぜこぜにした組織が、エクステンデッド、阿頼耶識システムやモビルドールの開発などに手を出しているという地獄である。
 
――だが、シナリオ開始時点で、これらの暗部は機甲歴に噴出していない。
財団における穏健派――親コロニー派の台頭もあって、最低限のところで踏みとどまっているのが現状だ。
しかし、シナリオの進行に伴い、ガリスディア第五帝国の侵攻によって親コロニー派が全滅する事態が発生する。
彼らとの戦いの中、抑えられていた財団の闇が噴出し始めることになるだろう。
……他ならぬプレイヤーがその場面に介入しなかったら、の話だが。

秘密結社テラネシア

南極大陸に本拠地として世界各地に支部を置く、第一次世界大戦以前から存在する正体不明の組織。
地球連邦設立と人類社会の再建にも携わったとされるが、確証はない。
歴代大統領補佐官、司法関係者の大半にテラネシアの出身者が名を連ね、傲慢なことで知られている連邦軍部隊アーディティヤもその存在を無視して行動できないことはわかっているが。
フォーチュンのスポンサーのひとつで、途方もない金額の支援にくわえてアインヘリアル級とその運用チームを貸与する形で協力しているが、世界的に見てもその存在を知る者は少なく、知っていても「連邦政府の奈落汚染対策局で対奈落兵器を開発している部局」の認識で留まっているようだ。実際、テラネシア職員のうち中枢スタッフ以外も自らの立場を連邦軍の対奈落特殊部隊として認識している。


彼らは"ディアスポラ計画"なる正体不明のプロジェクトを達成するために動いている。それが何なのかは深淵の闇に包まれているが、機械神に導かれたPCの到来も予測しているようだ。機械神ことスロカイ曰く「小賢しい真似」であり「そなたのやることには直接かかわらない。捨て置くのがよい」とのこと。
どうも中枢に存在する人物からすれば、ラーフ帝国をはじめとする敵対勢力(中には外宇宙からの侵略者を含めている)すら"プレイヤー"のひとつとしか認識していないようで、得体が知れない。ぶっちゃけた話、このシナリオにおいては意味深な設定をばら撒きそうな彼らと深く絡むことはない。舞台装置のひとつくらいに留めるのがよい。

魔法王国レムリア

第二次世界大戦勃発直後に、時空転移によって太平洋上に現れた巨大大陸。レムリア女王が統治し、その下には貴族階級などが並ぶ。
一万年前に存在したとされるレムリア大陸そのものが機甲歴に転移した、と彼らは主張しているらしい。
科学ではなく魔法が発達しており、中世の国家を思わせる強い身分制度をはじめとして、機甲歴に住む人々とはあらゆる点で価値観が異なっている。
連邦側から"ミスティック級"と呼称される"上級神霊機(グランマナリス)"を保有しており、国家としての戦力は非常に盤石。上級神霊機の性能は著しく、第二次世界大戦では連邦軍の襲撃をおしなべて海の底へ沈めたことでも知られる。
また、如何なる国家にも屈さず、また屈させずを国是とし、中立の立場を徹底して貫いている。それゆえに連邦側ともラーフ側とも国交を有しており、あらゆる国家への人道的援助といえば聞こえがいいが、要は死の商人としての一面を持っている。これは連邦とラーフが秘密の国交を要する場合、その橋渡しとして機能もするのだが。
ただし、レムリア女王個人はラーフらが有するアビス技術を危険視しており、国家としてではなく自身の判断で自国の騎士をフォーチュンに出向させている。

  • 東風谷 早苗
    鳳市高校に在学する女子高生で、レムリアに召喚されてしまった少女。クラスはミスティック/コンダクター/スイーパー。
    独特なリンケージ適正を持っていたため、本来は天城ロボット研究所でトリニティαのパイロット候補として召集されるはずだったのだが、レムリアへの召喚によってオシャカになってしまったらしい。天城博士はキレた
    本来は風の"上級神霊機(グランマナリス)"バレフールを授かる予定だったのだが、死蔵されていたミスティック級"パイモン"の"声"を聴き、そのリンケージとなる。
    本人はレムリア所属となった実感が薄く、家名に取り込もうとする諸貴族からの籍入れも一切断っている。というか家に帰りたい。
    そんな彼女は戦場ではヒーラーとして大活躍する。周囲限定とはいえ、範囲の味方を一気に回復できるのは非常に貴重なのだ。
    • パイモン
      死蔵されていた標準サイズのミスティック級。純白の装甲に名も無き風の神霊を宿している。
      元々はミスティック級ではなく、宝物庫にいつの間にか眠っていた太古のガーディアンだったが、神霊を宿していたため"上級神霊機(グランマナリス)"――ミスティック級に認定された。
      本来のパイモンは攻撃的な機体なのだが、早苗との契約で影響されたのか回復をはじめとする支援に性質が変化している。
      荒事ではミスティックブレード"ゲールソード"を主兵装に、《なぎ払い》での掃討が得意。
      また、《アカラナータ》使用によって追加行動が可能なガーディアンでもある。ただし、攻撃を行なえない制約があるため獲得した追加行動は援護が主となる。
  • ノクティス・チェラム
    レムリアの貴族、チェラム家の長。フォーチュンに出向している。クラスはミスティック/ストライカー/コンダクター。
    父レギスはオーク族の高名な"黒騎士"との戦いに挑み、撃破したものの、その際の傷が原因で死亡してしまい、ノクティスは若くして家名を継がざるを得なくなった。
    本人は旅を好み、責任ある立場となることを嫌っている。
    フォーチュン出向に関しても、立場に縛られるのを避けることが主だった目的であった。
    しかし、周囲を気遣える優しさも持ち、弱き者を見捨てることは決してない。
    本当の彼は偉大なる父に恥じることのない、ノブレス・オブリージュを体現できる人物なのである。
    • 大地巨人レガリア
      チェラム家に代々伝わる、大地の神霊タイタンと契約を結んだ上級神霊機(グランマナリス)
      レムリア騎士団長のガーディアン、地皇ティタノマキアの兄弟機にあたる。
      大型ミスティックであり、主として剣を使用するが、メイスやハルバード等に素早く武器を切り替える、あるいはノクティス自身の攻撃魔法を使用する事もできる。
      堅牢さを利用して、味方の盾ともなれる。
  • ユウナ
    レムリア王国の貴族の少女。クラスはアウトレイジ/スイーパー/コンダクター。
    奈落技術によってもたらされる犠牲に心を痛める優しく芯の強い女性。
    自己犠牲精神が強く、自分の身に危険が及ぼうとも構わないとすら考えており、周囲は気が気でないのだが、強い決意を秘めた彼女を説き伏せることも出来てはいない。
    "召喚獣"と呼ばれる遠隔操縦型の上級神霊機(グランマナリス)を操る"召喚士"である。
    • ヴァルファーレ
      エネルギー体魔神型アウトレイジ級ガーディアン。
      風の精霊と契約を結んだ上級神霊機(グランマナリス)であるが、直接搭乗せずに離れて操ることから、ミスティック級ではなく、アウトレイジ級に分類される。
      アウトレイジのリモコンに当たるものは、召喚機となる杖である。
      本体はレムリア国内にある"祈り子"と呼ばれるものであり、召喚されるヴァルファーレは高純度のエネルギーがヴァルファーレ本体を模して実体化したものである。
      《ディヴァインアーム》相当の翼を用いて敵を攻撃する他、切り札として"シューティング・レイ"と呼ばれる《灼熱光線砲》を発射可能。
  • キマリ
    レムリア王国の騎士。クラスはファンタズム/コンダクター。
    全身が体毛に覆われた獣人であるが、レムリアでは珍しい存在ではなく、普通に馴染んでいる。
    "召喚士"の一族に仕える騎士であり、ユウナが幼い頃からずっと彼女の護衛として務めている。
    非常に寡黙で、初対面の相手とは一言も口を聞かない。信用した相手に対しても、必要なことだけをきっぱりと言う。
    対多数の敵を一掃したり、味方を保護する術を心得ている。
    その任務は一つ、召喚中には無防備になるユウナを守ることである。
    • マイティガード
      重装型ファンタズム級ガーディアン。
      地上用ファンタズムであり、飛行できない代わりに、ターボローラーで移動する。
      ウィンドパイクを主武器とし、飛行する相手や疾駆する相手を妨害することが出来る。
      一対多に特化したガーディアンで、自機より弱い相手を一掃するのは得意だが、自機より強い相手との一騎打ちは苦手。

登場人物-敵勢力

このシナリオにおける明確な敵勢力。アビステクノロジーを振るう侵略者。

ラーフ帝国

この世界における敵役のひとつ。エルジア大陸に居を構え、そのほぼ全域を制圧した最強の独裁軍事国家。
建前上は立憲君主制かつ皇帝の任ずる内閣と議会によって成り立つ民主制国家の形態をとっているが、立法権掌握者である総帥が独裁者として君臨しているのが実情。
正式名称は「偉大にして久遠なるエルジア諸民族によるラーフ恒久帝国」。長すぎるのか名称は公文書含めラーフ帝国で統一されている。
"奈落"そのものであるアビスエネルギーを生存のために利用することで栄えている独裁国家だが、その熾りは第二次大戦によって多く出た難民たちを天才科学者ラーフ博士が纏め上げ、建国に至ったことに始まる。
独裁国家だが、根底に難民救済があるためか国民の暮らしは悪いものではなく、その恩恵を預かる彼らの多くは、奈落を夢のエネルギーと夢想している。……すなわち、多大な汚染の影響に目を背けているのだ。

だが、彼らが地球最強の軍事国家である事実は変わりない。
外宇宙からの侵略者――ガリスディア第五帝国の襲来の折、皮肉にも第五帝国はその猛威に多大な苦汁を味わうこととなる。

 

アビスリアクターやアビスガーディアンをはじめとするアビス技術を確立した元凶であり、当然、国際社会から強い批判を受けている。
対するラーフ帝国側は自国の生存圏(ルーベンスラウム)維持を理由にこれをはねのけている。
なお、完全な余談だがラーフ系列の機体は旧文明でいうインド亜大陸の文化圏に連なる名称をつけることが多く、機体の多くはカメラアイにデュアルバイザー方式を採用している。

  • シド・ラーフ皇帝
    この世界におけるシドにして、ラーフ帝国皇帝。独自のクラスとして"エンペラー"を持っているが、データは存在しない。
    その立場を踏まえても、多くの人々からも一定以上の評価を得ている偉大な科学者にして、エネルギー問題を憂う奈落技術者(アビ・テクノロジスト)である。良くも悪くも真摯な科学者で、アビスエネルギーもあくまで人類救済、エネルギー問題の解決の手段と考えている。
    建国当初は政戦両面の矢面になっていたが、現在は研究室に籠って独自に「何か」を研究しているらしい。公務にも顔をほとんど見せることはなく、市井に顔を出すことはあるそうだが、正装ではなく修理工場のおっさんのような姿であるため、気づく臣民はあまりに少ないようだ。
    また、この世界における宇宙観や奈落の正体を知る希少な人物のひとり。リスクヘッジをかけたうえで奈落に手を付けているようだが……。
  • RGD-52C2 ヴィクラマ
    アビステクノロジーによって生み出されたラーフ帝国のカバリエ・ミーレス(カバリエ級量産機)。
    ミーレスであるため加護は使えないが、アビス技術によって列強のガーディアンを凌ぐ凄まじい性能を獲得している。
    加護の有無よりも、ガーディアンを凌駕するこの機体が量産機であるという事実がラーフの強大さを物語っているといえよう。
    カバリエ級ゆえに換装や改修も容易で、用途に合わせて多数のバリエーション機が存在する。
    ……が、改修を野放図に繰り返したことを理由に、近年では設計の根本から見直す計画が立てられているという。
    • RGD-52E ヴィクラマ指揮官型
      ヴィクラマのアビスガーディアン仕様。
      ガーディアンである以上、当然加護を使用してくる。《ヘイムダル》と《トール》を使うため、やられ役などと考えない方がいいだろう。
      ラーフ本国は勿論、傘下組織であるディスティニーにも投入されているが、いずれもパイロットの士気を考慮した派手な装飾が目立つ。
    • RGD-52S ストライク・ヴィクラマ
      帝国内でも指折りのエースパイロットに与えられる最新鋭のアビスガーディアン。
      加護だけでなく、単純なスペックで言えばヴィクラマシリーズの強敵としては総決算といっても過言ではない高性能を誇る。
      ミーレスタイプにRGD-52S/Mi スーパー・ヴィクラマが存在し、通常は「分類:モブ」。強襲装備仕様は「分類:ソロ」で表現される。
      いずれにせよ、ストーリーに出てくるエネミーとしてはかなりの難敵として立ち塞がってくる。
  • RGD-52E3 ヴィクラマ・ジャティン
    ヴィクラマ指揮官型の頭部を大型レドームに改装した電子戦用アビスガーディアン。
    前線指揮統制を担当しており、クラスもワイズマン級として扱われている。
    ワイズマン級だけあってプレイヤー側に比べるとやれることは少ないが、支援能力に長けており、存在するだけで戦い辛くなる。
    「分類:強敵」でありながら直接的な戦闘力は低いが、中ボス相応にはしぶといので質が悪い。
  • RGD-53B ヴィーラ
    ヴィクラマをベースに、ゲリラ的な近接戦闘志向に特化したカバリエ級アビスミーレス。
    「分類:強敵」として登場することが専らで、相対した場合は高分子鞭"スタンウィップ"による遠距離からの引き寄せ攻撃+バッドステータス付与が厄介となる。また、大型ビームジェネレーターを内蔵したシールドを装備したヴィーラ・イージスなるバリエーション機も存在するが、こちらは光学攻撃全般を軽減するバリアを持つ護衛役で、編隊仕様……ゲーム的にいえば「分類:モブ」として運用されている。
    • RGD-53B/ E ヴィーラ
      ヴィーラの指揮官型……つまりアビスガーディアン仕様。重力下、すなわち陸上における戦闘においては抜群の運動性能を誇るという。
      その運動性はけして設定倒れではなく、戦闘では移動を阻害する地形の悪影響を無視してくる面倒な切り込み役となる。
      また、ハイパードリルランスで武装したバリエーション機にRGD-53B/ E-X3 ヤークト・ヴィーラが存在する。こちらは更なる強敵となっているため、要注意。
  • RGD-54A ダルシャナ
    ヴィクラマ指揮官型をベースとして開発されたカバリエ級アビスガーディアン。
    カバリエ級の中でもTCV(Tranceformable CaValler)と呼ばれる、ウェーブライダー形態への変形機構を備えた特殊なカバリエ級にあたる。
    ウェーブライダー形態時は高い機動性を誇るため、注意が必要となる。ミーレスタイプも存在し、ダルシャナ・ミーレスは形番がRGD-54Cとなる。
  • RGD-58C ダナ・イーサ
    RGD-52シリーズの設計を抜本的に見直すことで生み出された最新鋭のカバリエ・ミーレス。
    出力の向上に伴い、不調によってパワーダウンの危険があったビーム兵器の安定した運用が可能になった。
    6門のビームライフルをガトリング状に束ねた兵器、ローターキャノンが主兵装。
    背部ランドセルにフレキシブル・ブースト・ユニットを搭載した突撃型も存在し、こちらは宙間戦闘に対応している。
    RGD-52系列はガリスディア第五帝国の襲来に伴って投入されるため、お目にかかるのはシナリオの中盤以降となる。
    背景設定では、ガリスディアを相手に多大な戦果を上げたとされている。
  • RGD-84A ヴァルダ
    RGD-52M3 ヴィクラマ水中型をベースに開発されたネプチューン・ミーレス(ネプチューン級量産機)。
    ラーフではネプチューン級の開発が遅れていたため、ヴィクラマを水中仕様に改修し、だましだましで運用していた経緯を持つ。
    が、結局のところどっちつかずの烙印を押されたため、改めてネプチューン級の開発が急がれた。――そうして開発されたのがこのヴァルダである。
    待望のラーフ産ネプチューン級であるヴァルダは、ずんぐりした海坊主とも形容される耐圧性に優れた流線形のフォルムが特徴。
    携帯火器は装備していないが、大出力アビスジェネレーターの搭載によってディザスター級に匹敵する火力を獲得した。
    また、アビスガーディアン仕様にRGD-84S ヴァルダ指揮官型が、大気圏から着水しての上陸戦闘を想定した特殊部隊仕様にRGD-84C ヴァルダPlusが存在。
  • RGD-106B バイラヴァ
    ガリスディアの殲滅を目指して開発された、アポカリプス級アビスガーディアン。
    ビームサーベル、ダブルガトリングガン、反陽子バスターライフルを兵装とする。
    バイラヴァはアポカリプス級のレストアを目指して開発されたものの、アポカリプス級の根幹たるリベラティオシステムの再現には至っていない。
    このためスペックは高いが、バイラヴァ自体の傾向は凡庸的である。つまり、ステータスや特技だけ見ると素直な強敵と言える。
    だが、バイラヴァは個体によって取得している加護が異なる。つまり、同名の機体でも懐から何を抜き放つかわからないのが最大の特徴なのだ。
    どの加護を所持しているかは完全にランダムだが《ガイア》、《イドゥン》、《ジークフリート》、《オーズ》、《ウル》、《レーヴァンテイン》、《バイラヴァ》だけは所持することはない。
    逆に言えばそれ以外の加護ならば同名のものを複数積んでいる可能性すらあるため、十分注意されたし。
  • クリフォトα
    ラーフ帝国がディスティニーを用いて奪取したカテドラル級のデータをもとに作り出した、カテドラル級アビスガーディアン。
    試作機なのか形式番号が与えられておらず、肝心のアビ・テクと魔術の融合に失敗したため、"真理"へのアクセスができず、純粋なアビスガーディアンに留まっている。
    元々のカテドラル級の設計が優秀なので形にはなっているが、火事場泥棒で手に入れたものに取り合えずアビ・テクに適用する同国の悪癖が悪い方に作用した一例といえよう。
  • 超奈落獣
    ラーフが誇る脅威の技術力の一端。ラーフ帝国はアビステクノロジーによって奈落獣の制御に成功しているが、これを発展させてアビスガーディアンと奈落獣を融合させることによって、更なる性能の向上を果たすに至った。これが"超奈落獣"である。
    主にアビスを現出させるアビスゲートの守護を担うが、制御が外れるとパイロットごと機体を取り込んで暴走する可能性もある。
    ラーフの行動部隊と現地のガーディアンたちが共闘することもあるが、このような互いにとって望まない事態が発生したケースにみられる。

ディスティニー

ラーフ帝国の傘下で暗躍する特殊部隊。国外では悪名高き反連邦組織として認知され、アビスエネルギーの確保のために、ラーフ国外でアビスゲートを開くことを主に活動している。
乱暴に言うと、自国を賄うエネルギー確保のためにラーフ以外の国で核爆弾のようなものを起爆させようという唾棄すべき犯罪者集団である。
運用する兵器にアビスガーディアンを含めたアビス技術の申し子があるなど、明らかにラーフが関与しているが同国は関係性を頑として否定している。
これはディスティニーの行為がラーフ帝国の倫理観から見ても恥ずべきものであるため。帝国側が彼らの存在を認知することはまずないのだ。

  • 汚い忍者
    "ディスティニー"指揮官のひとり。世界移動シナリオでは比較的善玉が多い中でガチで汚くて強い悪役。
    特異なALTIMAとの感応能力を持つリンケージで、本来は1人1機しか扱えないガーディアンを複数乗り換えることができる。その分、通常のリンケージに比べるとガーディアンとの親和性は劣る模様。
    元はラーフ帝国のエースパイロットであり、目的のためなら一切の手段を選ばない冷酷非情な男。遠目からだと目線に見える特殊な仮面を着用しており、皇帝直々の勅命でもない限り、けして外すことはない。
    ブロント・シャナームとは因縁があるようで、狂気とも思える執着心を見せるが、あちらからは嫌悪感こそ抱かれど何の因縁があるのか完全に忘却されている。エースパイロットであり、策謀に優れた指揮官である彼がムキになるポイントであり、忍者自身も悪癖と自覚しているらしい。
    これでも、ディスティニーの面々の中では比較的常識的。彼は故国の存続を図れるならば、倫理観など唾棄できる人間というだけなのだ。
    • 飛影・奈落(ひえい・アビス)
      汚い忍者の専用機のひとつであるクラッシャー級アビスガーディアン。
      同名のクラッシャー級にアビステクノロジーによる強化を施したもので、強力なアビスステルス能力を持つ。
      姿を隠蔽しながらトラップ設置によって堅実に追い詰める、クラッシャー級らしからぬ迂遠な戦法を基本戦術としている。
    • ウァサゴG
      汚い忍者の専用機のひとつ。ブロント・シャーナムの愛機ウァサゴに酷似したシャレード級アビスガーディアン。
      度々ディスティニーと交戦経験のある未知のガーディアン"ウァサゴ"の複製を兼ねた技術試験機。
      "TZM/S-303B/a シャレード・アビス"のデータを基礎としており、ウァサゴGはシャレードユニット"ミラージュユニット"を運用。
      重粒子場によるバリアに加えて、超高級なビームコーティング剤で機体を金色にコーティングしているが、これはブロント・シャーナムへの挑発および示威行動……嫌がらせというリンケージの要望によるところが大きい――合理主義を好む人間が、宿敵の機体に酷似した黄金の鉄の塊でできたガーディアンを私情から使用するのは滑稽なジョークのようであるが。
    • 奈落
      汚い忍者が切り札と見込む、最終専用機。暗殺任務に特化したクラッシャー級アビスガーディアン。
      禍々しいニンジャめいた外観に対して、燃えるような赤いマフラーが似つかわしくヒロイックであるが、死角からの二刀流を受けようものなら致命傷は必至。
      暗殺任務に特化したという設定は偽りではなく、戦闘では飛影・奈落の基本戦術に加えて、隠密状態によるファストアタックの妨害、範囲攻撃への絶対回避、スモークによる攻撃・特技の射線の遮蔽など強烈な妨害を行なってくる。まさに汚い忍者。
      それらを差し引いても軍用DLSによって命中・回避判定のクリティカルが発生しやすいため、高レベルのスイーパーの妨害が必須となる難敵。
  • メディスン
    ディスティニーに所属するリンケージ。
    ラーフ建国の混乱期に当時エースパイロットだった汚い忍者に拾われた戦災孤児のスターゲイザー。
    だが、スターゲイザーとしての高い感応能力と醸成していない精神が噛み合わないため、スターゲイザーというよりも天然の強化人間《AS(アーティフィシャルスターゲイザー)》と言った方がよい。
    戦争にすべてを奪われた過去とそのスターゲイザー能力から精神が安定しておらず、普段は物腰静かで無垢だが、同時に残酷で苛烈。汚い忍者の指示ならば凄惨な殺戮だろうと顔色変えずに淡々とこなす。
    汚い忍者自身、扱いづらいところがあるのか副官として任命して動向を観察するなどメディスンに対しては繊細な運用を心掛けている。ただし、メディスンは自身は役に立っていないのかと不安に思っているようだ。
    • RGD-74PB ブラン・ガーグ「ポイズンボディ」
      前線指揮所として機能することを想定して開発されたフォートレス級アビスガーディアン、RGD-74 ブラン・ガーグの特務仕様。
      充実した電子武装を備えるが、この機体はメディスン用に改修された特別仕様で広域に強力なジャミングを発生することができる。
      近接戦が不得意な代わりに、無線誘導で起動する自律型ミーレス――ミーレスイグニスによって弾幕を展開するため、迂闊な接近を許さない。
  • 凄い汚い漢
    テロ組織"ディスティニー"に所属する凄い漢。当シナリオにおける不破刃。その特徴的すぎる名前は当然コードネームである。
    高い身体能力を持つ超人だが、その行動目標は不明で、何を目的にディスティニーに所属しているかもわからない。
    ラーフ帝国の出身ではないことは確かだが、直下の指揮官である汚い忍者は使える駒であるならば問題はないとしている。
    戦場において喧しい咆哮を度々放つため、敵も味方も通信回線の音量には注意が必要。
    • 檮杌(トウコツ)
      凄い汚い漢の専用アビスガーディアン。悪鬼を思わせるクロー型ナックルを装備した刺々しい機体。
      見た目に反してクラッシャー級ではなく、スーパー級に相当される。
      元々はエウレシアが崑崙研究所で開発計画を進めていたガーディアン"四凶"シリーズのデータをディスティニーが奪取し、ラーフ帝国側がアビスガーディアンとして再設計したもの。
      DLSを応用した感応システムを所持しており、射撃機との連携を意識した鉄床戦術と集団戦に特化した特異なコンセプトを持つ。
      ディスティニーが運用するスーパー級アビスガーディアンは"降魔爆装"というコードネームを持つが、檮杌改はそれに当てはまらない。そういった意味でも異質な存在である。
  • カムラナート
    "ディスティニー"所属のリンケージ。いつも偉い立場の嘉村だが、今回はそれほどでもないようだ。態度はいつもどおり偉そうだけど。
    元々は聖ティプトリー共和王国の特殊部隊"ノヴァ"に所属していたリンケージだった。
    同国は新人類とされる"スターゲイザー"を信奉していることで知られるが、カムラナートは特に極端なスターゲイザー至上主義であった。
    天性のスターゲイザーであるカムラナートはティプトリー内で祭り上げられることで、自分たちスターゲイザーが人類を導く選ばれた民であるとの考えを確立させ、スターゲイザーではない通常の人々を"俗人(オジリナル)"と呼び、蔑むようになった。
    あまりにも行き過ぎたスターゲイザー至上主義のためティプトリーですら孤立し、遂には武装闘争を完遂するためにラーフ帝国へ亡命したという経歴を持つ。
    ディスティニー内部もほとんどは"俗人(オリジナル)"なので、ディスティニーでも評判が悪い。
    それでも彼がディスティニーで一定の立場を保ち続けられるのは、生まれついての天才である彼の持つ驚くべき科学的才能によるものである。
    戦闘において卓越したエースであり、アビ・テクの分野でもラーフ皇帝に比肩すると言われるカムラナートの周囲には、スターゲイザーや強化人間の部下たちが集まりつつあり、ディスティニーとも異なる独自勢力を築きつつある。
    ちなみにメディスンは汚い忍者によってカムラナートからは意図的に遠ざけられているようだ。
    • エソテリック・シャレード
      カムラナート専用のアビスガーディアン。神々しい白銀の装甲に大剣を携えたシャレード級の機体。
      スターゲイザー用のイグニスユニットを装着しており、無線攻撃端末"イグニス"を高レベルで扱うことが出来る。

ゲコクジョウ・シンジケート

この世界における悪の総合商社であり、犯罪結社としては最も知られた組織の内の一つ。
売春、麻薬、暗殺、忍者。あらゆる汚い仕事に手を染めて利益を生み出すため、残虐さと冷酷さにかけては最強最悪を誇っている。
表の顔として運輸会社も所有。アビスガーディアンや宇宙戦艦もセットの大規模企業軍もたしなみとして有しており、シンジケート単体でも紛争レベルの武力衝突なら容易く勝利できる規模の兵力を持っている。
ラーフ帝国――というよりはディスティニーとは蜜月関係。
戦力ではラーフ帝国がケツモチをしているディスティニーの方が上だが、作戦の展開にはシンジケートの協力が必須のため力関係としてはサシの関係で見るならシンジケートの方が微妙に上。しかし、ディスティニーを通じてラーフ帝国から購入する麻薬や兵器がシンジケートの収入源のため、結果的には五分五分のパワーバランスである。
組織名に関しては内部でクーデターが発生した際、新リーダーが名付ける形で変更された経緯がある。

恐竜王国ハイパーボレア

この世界における悪役のひとつ。アビステクノロジーによって異世界の地球"テラ・ドラコニス"より転移した二足歩行の恐竜人類が支配する"恐竜王国"。
10億を超える人々を隷属し、支配する人類の敵だが、現在はイフシード大陸(アフリカ大陸に相当する大陸)に封じ込められている。
彼らは二足歩行の蜥蜴に似た"蜥蜴人"、人間としての姿を残す"龍人"の2種類に大別され、ハイパーボレアの民は弱肉強食を尊ぶ。
なお、奴隷であれ忠誠を誓う者は如何なる階級だろうが平等の立場であるとハイパーボレアの帝王は定めており、恐竜人類個々の個人感情を抜きにすれば最低限の庇護は与えられるらしい。

  • 恐竜帝王バハムート・ダイナソア
    アビスリアクターの暴走で消失したテラ・ドラコニスより機甲歴に転移した、恐竜王国ハイパーボレアの統率者。
    その姿は200mを優に超す巨体を備えた鋼鉄のドラゴン……バハムートはマシンザウルスと融合した人機融合体《リンケージAI》であり、バハムート・ダイナソアそのものがガーディアンである。分類としてはマシンザウルス級ではなくスーパー級にカテゴライズされる。バハムート本人はマシンザウルスであるが、闘争本能を完全に抑制しており、そのスペックがワンオフのスーパーロボットであるスーパー級に近いためだ。
    戦いを生きる目的として弱肉強食を是とするものの、優秀な者は人種や立場を問わず厚遇し、弱者とて庇護を望むならば快く受け入れる。裏切り者と敵対者には血の応報で応えるが統治者としては優れており、清濁併せ吞む公平な暴君といえる。
    なお、アビスリアクターの暴走で母星を失ったことから、アビステクノロジーの運用に関しては極めて慎重であり、自国の繁栄のために湯水のように利用するラーフ帝国には強い敵意を抱いている。もっとも、共通の敵がいたところで最終的に戦乱の王道楽土を望む彼とPCたちが相容れることはないだろうが……
  • 恐竜将軍リューサン
    恐竜帝王に仕える恐竜将軍のひとり。蒼い鎧をまとった龍人の青年。世界移動シナリオでも珍しい、悪役寄りのリューサン。
    ハイパーボレアにあって公平かつ清廉潔白な漢であり、無駄な流血を厭う正々堂々とした戦いを望むことから、自国はもちろん敵側からも一定の尊敬を受けている勇者の中の勇者。同時に熟練の指揮官で、果断な決断と周到な戦略で人類相手に勝利を寄与し続けた英傑であり、けして甘いだけの男ではない。
    もっとも、闘争心が高いだけで根っこはリューサン本人とあまり変わらない。共通の敵の出現など、人類側と共闘できる余地があれば進んで挙手するし、恐竜人類の勇者である彼の言い分は恐竜帝王も無碍にはできない。
    味方として参入した際のデータが存在し、それによればクラスはマシンザウルス/ストライカー/レンジャー。攻撃に寄った万能型といったところか。
    • MZ-RC/BG ブルーゲイル
      リューサンが駆るマシンザウルス級ガーディアンにして唯一無二のパートナー。翼竜型を素体としたマシンザウルスで、闘争本能の強いマシンザウルスの中でも、強い闘志と嫋やかさを備えた個体。物質組成転換兵器"収束荷電粒子砲"を備えており、決戦兵器として桁外れの破壊力を誇る。
      翼竜型といえばプテラノドン型やケツアルコーツラス型だが、ブルーゲイルのそれは蒼色のワイバーンを思わせる姿を持つ(データ的にはプテラノドン型のものを採用している)。
      リューサンはブルーゲイルのほかにも、戦いから離れた"彼女"個人(竜)としての名前を贈っているが、それを知る者はリューサン本人しかいないらしい。
  • 恐竜将軍モラージャジャ
    恐竜帝王に仕える恐竜将軍のひとり。恐竜人類の中でも異様な双頭の蜥蜴人。
    乗機は自身を模したマシンザウルス級「タイラニック・ジャジャ」。
    好戦的だが武人肌の右頭と皮肉屋な策略家の左頭の双子の兄弟で、右頭は陣頭指揮に、左頭は用兵に長け、何れも頭が回る。
    性格こそ真逆だが互いに足りないものを補えることから仲は良い。双頭とも共通して人類側が想像する恐竜人類のテンプレート的な人物像であり、人類全体を野蛮なハダカザルとして見下している。
    ただし、恐竜将軍に任命されるだけあってモラージャジャは愚鈍な人物ではない。見下すことはあっても自分たちにはない兵器を運用する人類相手に油断をすることはなく、気骨のある人間は敬意と共に注意を払ってくる。
    人類に好意的なリューサンを戦士としては尊敬しているが、個人としては不服に思っている模様。右頭の性格もあって明確な叛意を露わにすることはないが。

ノイエヴォルフ

この世界における悪役のひとつ。
クーデターによって穏健派政権となり、連邦再加盟を行った現在のヴォルフ共和国を連邦の傀儡政権と見なし、武装抵抗路線を貫くいわゆる”ヴォルフ残存軍”のひとつで、その中でも最大党派に属するテロ組織。
テロ組織とはいえ、宇宙に最低でも一個艦隊と艦隊根拠地、地上には数個師団クラスの戦力を整えている、れっきとした小国家ともいうべき存在である。
彼らにとって現在はあくまでも独立戦争の過程でしかなく、そのテロの対象は連邦軍および共和国軍にほぼ限定されている。
ラーフ帝国とは半連邦という側面で秘密裏に同盟を結んでいるようだが、帝国人の殆どは共和国への恨み骨髄であり、ノイエヴォルフ側も地球人を信頼するつもりはないことから、お互いにナイフを隠し持っての握手であるようだ。

  • 埴安神袿姫
    元ヴォルフ共和国親衛隊第3突撃師団長、そして現ノイエヴォルフ総帥。階級は大将。
    アリス政権を非合法なクーデターによるものと見なして司令部から離脱、暗礁宙域で独自のゲリラ戦を継続していた筋金入りのヴォルフ主義者。
    ステルス性能に優れたエンタープライズ級を乗艦として、連邦軍・共和国軍双方を幾度となくきりきり舞いさせてきたゲリラ戦の名手。
    連邦打倒のためには清濁併せ呑まなければならないと考えており、必要とあれば奈落兵器の使用やディスティニーとの共闘もためらわない強かな指導者である。
    共和国内部にもシンパが多く、現在は解体された親衛隊系の軍人たちの多くは密かに桂姫と連絡を取り合って独立戦争を継続していると噂されている。
    パルテア星間連合王国について何らかの秘密を握っており、彼らが連邦を裏から支配していると確信している。
     
    連邦に虐げられていたコロニーの人々を守護することを自身の最大の目的・存在意義とまで考えており、コロニーの守護者として振る舞う。
    周囲を敵に囲まれ味方の増援も望めない絶望的な状況から、自前の戦力だけで切り抜けた逸話を持つ名将でもある。
    個人としては意外と無邪気で親しみやすい性格。
  • 杖刀偶磨弓
    ノイエヴォルフにおけるトップエース。階級は親衛隊大尉。
    性格は高潔で、民間人を標的とせず、かつての同胞も狙わず、あくまで連邦軍のみを相手にゲリラ戦を続けている。
    彼女にとってヴォルフ独立戦争は今も継続中であり、彼女なりの交戦規則を遵守しているだけのことなのだ。
    ノイエヴォルフきってのカタブツとして他の幹部たちからは煙たがられているが、桂姫総帥の覚えがめでたいことや、兵たちから軍神として崇められていることから、彼女を排除することもできないという存在。
    主な攻撃目標をアーディティヤと連邦内部のパルテアに定めており、もしも利害が一致するならフォーチュンと協力することさえ出来るだろう。
    だが、磨弓が最後に目指しているのは、あくまでヴォルフとコロニーの完全な独立である。
    そのためならば彼女は最後の一瞬まで戦い続けるだろう。
    ちなみに酒は一滴も飲めない。
     
    戦法は愚直で古臭いが、彼女が率いる部隊は、ただ単に恐ろしく強い。
    王道の強さは小手先の工夫を正面から粉砕するということを身を以て証明するのが杖刀偶磨弓だ。
    乗機はカバリエ級挂甲武人

パルテア星間連合王国

謎の星間文明。
かつて地球連邦と接触し、何らかの密約を交わしたとされている。
(当然と言えば当然ながら)トンデモ雑誌の流言か単なる都市伝説としか思われていなかったが、ノイエヴォルフが星間連合王国との密約についての資料をネットに公開したため、その存在の信憑性は高まっている。

 

なお、当シナリオにおいてこの勢力と真っ向勝負することはない。奈落十字軍をはじめに、パルテアはガリスティアのように正面切って地球に対して侵略行為を行なっておらず、また、本星とはあまりにも距離があるため。扱いとしてはテラネシアのそれに近い。

  • セシル・ハーヴィ
    星間連合に所属するリンケージ。クラスはグラムメタル/ストライカー/コンダクター。
    星間連合王国"至高王"の最側近にして最強の騎士たちである"剣匠(ソードマスター)"の一人に数えられる。
    現在は何らかの任務を負って地球を訪れているが、地球人に対して敵対的な感情は持っていない。
    むしろ、奈落技術によって苦しめられる人々を守りたいとすら考えている、心優しくも誇り高い騎士。
    彼のこのような行動は星間連合の許可を得てのものではないため、地球人を守るための戦いにおいては偽装ユニットを解除しないまま戦うより他ない。
    • ブラックパラディン
      セシルの乗機である中装型グラムメタル級ガーディアン。
      "至高王"の最側近である十二人の"剣匠(ソードマスター)"にのみ与えられる白銀のグラムメタル"シルバーブレイド"のひとつ。
      専用機としてセシル用に最適に調整されており、軽快な機動性と高い近接戦闘能力を有する。
      普段は偽装ユニットを装着して、通常のカバリエ級として扱われている。
      偽装ユニット装着中は漆黒の暗黒騎士を思わせる姿だが、ユニットを解除すると、白く輝く聖騎士の如き威容を見せる。偽装ユニット解除時にはグラムリフターを展開できるようになり、飛行可能になる。
      偽装ユニット装着中はセンサーネットワークとの繋がりが絶たれるため、大量の加護も使用できなくなるが、逆に言えば、偽装ユニットさえ付けていれば、星間連合に察知されずに行動することが可能である。
      また有機コンピュータ"ローザ"が搭載されており、機体の高速演算の他、セシルと対話も可能。コンピュータとは思えぬ程人間染みた感情を見せるローザに対し、セシルは恋をしていると言っても良い。

ガリスディア第五帝国

この世界における悪役のひとつ。銀河系の3分の1という途轍もない規模に目を光らせる、「星帝」が統治する神権独裁国家。
ガリスディアは非常に高度なアビステクノロジーを保有し、知的生命体をアビスリアクターに直結することでアビスゲートの危険性を排したバイオリアクター技術を確立する。
バイオリアクターは高い安定性、より兵器として完全に統率された奈落獣"軍用獣"の製造など、数々のメリットを持つが、燃料である知的生命体の寿命が短いため、逐一代わりとなる知的生命体を投じる必要がある……即ち、人間を資源として用いるおぞましい技術である。
このため燃料である人間を求めて侵略を繰り返しており、地球もその対象として選ばれ、死か屈服かの二択を迫っている。
シナリオを通して和解の余地のない純粋な敵対者であり、ガリスディアの出現と同時にラーフやハイパーボレアの間にも一時休戦と講和が生じている。

  • 星帝ハデス
    ガリスディア第五帝国を束ねる為政者にして、現人神を体現する帝王。
    その容赦ない統治から苛烈な暴君とも揶揄されるが、同時に第五帝国の平定を一代で成し遂げた名君でもある。
    非常に強力な超能力者であり、リンケージとしての戦闘能力は、彼単体で恒星国家ひとつを征服し得ると噂される。
    理由は不明だが地球に執着しており、周辺状況から断念はしたものの、機会さえ手に入れれば自ら親征に赴くと公言している。

異次元軍団メタガイスト

アビステクノロジーの濫用によって異次元から出現した謎の侵略者。
生きたガーディアンともいうべき人型機械生命体で、指導者たる"ガーランド将軍"の命令に従い、地球圏を手中に収めるべく侵略を行っている。
ラーフ帝国とは別種の奈落獣コントロール技術を持っており、アビスゲートを開いてその奈落獣を体内に取り込み、ゲートを安定させる力を持っている。
だが、彼らの本隊である数万のガーディアン軍団を地球に送り込むには現在のアビスゲートでは不足らしく、世界各地でアビスゲートを拡大しようと活動している。
高い科学技術と、あらゆる機械と融合可能な恐るべき侵略者だが、反面で地球人のような有機生命体に出会ったことはないらしく、人間を理解していないためにトンチンカンな作戦行動を取ることもある。

  • ガーランド将軍
    異次元から現れた機械生命体軍団、メタガイストの首領。
    地球圏に彼らの本隊*8を呼び込むため、日々部下のメタルデーモンを送り込んでアビスゲートを開こうとする傍ら、彼らにとっても未知の存在である"有機生命体"を調査している。
    高い知能、冷静沈着な指揮能力、そして清濁併せ呑む器量を持ち合わせたリーダーの中のリーダーだが、人類社会そのものには疎いため、理解しがたい作戦を取ることがある。
    光の勇者ウォーリア・オブ・ライトとは、彼らの本星にいた時からの宿命のライバル。
    ある地球人の女性に対して一目惚れしてしまい(ただし、本人にそれが恋だという自覚はない)、彼女は何か重要な人物に違いないと部下に(あるいは自分に)言い聞かせ、事ある毎に誘拐しようとする。

奈落獣

第一次世界大戦後――暗黒期から出現し、人々を殺戮する異形の怪物。
真空中でも活動が可能で、場所を選ばず出現するため根絶は極めて困難。
一般的なエネルギーを必要とせず、アビスエネルギーのみを求めて、知的生命体から精神的苦痛を得るために殺戮行動を行なっていると推測される。
このため、アビスエネルギーさえ与えればある程度は制御可能らしく、ラーフ帝国やハイパーボレアはこの手段を用いて奈落獣を制御している。
コミュニケーション手段を持たず、本能の赴くままに殺戮を続ける存在だが、個体によっては知性のようなものを有しているそぶりを見せた報告がある。
加えて、ごく一部の個体は非戦闘員や動植物への攻撃を行なわなかったという報告もある。
もっとも、謎が多いため奈落獣の研究に関してはあまり芳しくない。
彼らはひとまずは巨獣科、鉱物科、幻像科、融合科、共生科といった幾つかの科に分類されている。
中でも融合科とされる種は既存のガーディアンを乗っ取る形で出現するため、超奈落獣の技術の熾りといえる。
電脳奈落獣(電子奈落獣、ネメシスとも)と呼ばれる亜種も存在し、こちらはサイバースペースにウイルスのように蔓延する。
彼らはサイバースペースにおける掃討作戦、シリコンキャンペーンによってほとんど根絶されたため、もし確認された場合は電子兵器の一種として悪用されているケースが多い。
 
――また、世界を滅ぼそうとする根源的な破滅存在として邪神が存在する。
彼らをガーディアンに卸すことで悪しき神霊機と言うべき存在が誕生し、これはミスティック級の対極ともいえる存在である。
邪神に付き随う奈落獣は使徒(ヘラルド)とも呼ばれ、明確な悪意をむき出しに人類を嘲弄せんとする。

???

  • 機械神
    当シナリオに出現する、スロカイとは別の機械神たち。通称「巨神」。
    機甲歴における戦争の調停と奈落の抑制を目的とするスロカイとは異なり、彼らの大半の思想は機甲歴そのものを脅かしかねない危険なものである。
    • シヴァ
      "破壊神"シヴァ。エルジア大陸に伝わる破壊神を思わせる、神々しくも禍々しいガーディアン。FFでおなじみの方のシヴァではない。
      機甲歴のガーディアン技術の級に無理やり当てはめようとするならば、グラビトロン級魔神型に分類される。
      神話においては、マハーカーラ、あるいはバイラヴァ神は試練を与えて「英雄」を選定する神のごとき存在で、脆弱な命や英雄に能わない存在を破滅に導くとされる。
      相互どちらかのモデルと思われるものの、実際のシヴァはその脅威を以て、シヴァに立ち向かう存在を「英雄」に仕立て上げるためのマッチポンプな兵器――機械仕掛けの神である。
      また、明確な意思を持つ機械にしては意外なことに、シヴァは一般的な機動兵器と同様に操縦者を必要とする。
      しかし、シヴァはリンケージに相当する人間を生贄(マスター)として取り込み、その生命力を糧に自律行動を行なう。そういった点でも、人類に対して非常に敵対的といえる。
      現在、シヴァは何処かで眠りについているようだが、仮に"彼"が目覚めたとしたら、太陽が如き閃光と電磁波を伴った破壊が吹き荒れることは間違いないだろう。

    • アレキサンダー
      "機甲城"アレキサンダー。生きた移動都市とさえ形容できる、途方もないほど巨大なガーディアン。
      スケールが段違いだが既存のカテゴリにあてはめるならば、フォートレス級となる。
      フォートレスを遥かに超えた攻撃性能に加えて、整備機能に優れたエンタープライズ級を凌駕する生産プラントを多数抱えた、まさしく機"甲"城。
      同じ機械神のスロカイ曰く「時間を超越する」という、グラビトロン級でも真似しきれない所業を行なえるとの情報も。ただ、それだけの権能がありながら今のところ機甲歴にアレキサンダーが干渉したような痕跡はない。機械神の例にもれず自意識を宿しているが、人間の意識レベルでその真意をうかがい知ることは難しいようだ。
      地球連邦軍の一派がこの御伽噺のような存在を内密に捜索しているとの噂がある。本来ならば真に受けても一笑に付されるのがオチだろう。が……

    • オメガ
      "心なきもの(ハートレス)"オメガ。液体金属状の本体から成る、異形のガーディアンーー自律型兵器或いは金属生命体。
      ガーディアンとしての級はメタルライヴ級。メタトロン級と似かよった《IIG(イデアインスタンスガーディアン)》の特徴も備えている。
      シヴァのような神話めいた戦闘能力やアレキサンダーのような桁外れの機能こそ持たないが、高い学習機能を備えた無限に進化するガーディアンであり、通常は多脚戦車を思わせる奇怪な形態だが、戦闘経験に応じて様々な戦術を執る。
      外宇宙より機甲歴に到来したオメガは、動機は不明ながら戦闘データの累積や臨床実験を重ねることでの自己進化を目的としており、他の機械神同様に眠りに就きながらその独自の目的を遂行し続けているという。

    • バハムート
      "帝龍"バハムート。――ハイパーボレアの支配者、恐竜帝王ことバハムート・ダイナソアの正体。遥かな昔、恐竜人類の王が機械と融合し、神話に等しい怪物と化したものだ。
      機甲歴において明確に覚醒している機械神の一体だが、母星たるテラ・ドラコニスの消失の際に大きな損傷を受けたバハムートは、傷が癒えた現在も在りし日の力を発揮することができない状態にある。
      弱肉強食という思想はあれど、強者であれば種族を問わず認め、請われれば弱者を庇護するそのスタンスは、機械神の中では人類に好意的な部類といえる。……これでも、という言葉がその頭に重なるが。
      その彼が強硬なまでに敵意を向けるのが、奈落技術を野放図に扱う存在と、自身と同じ機械神たちである。特に後者に関しては徹底的な排除を秘密裏に標榜しており、そのためならば人類と一時手を組むのもやむなしと考えているほど。

    • エデン
      "理想郷"エデン。電脳世界サイバースペースの最奥に鎮座する謎多き存在。
      サイバースペースを創り上げた者だとも、電子奈落獣ネメシスの首魁だとも言われるが、正体も目的も不明。
      生物的な翼を生やした、形容しがたい姿をしている。
      戦闘形態として、手足を生やして人型に近づいた分身体を生み出すことが出来る。
      これはイデア・インスタンスに近しい現象だと目されており、便宜的にメタトロン級として分類されている。

コメント欄

  • アカラナータが2つあるけど、後者の方はネルガルでないかい?効果からして -- 2019-12-29 (日) 20:25:20
  • だね、そのままコピペしてしまったらしい -- 2019-12-29 (日) 20:52:44
  • 元ネタ知らんから今回は加筆ができん 天下繚乱の二の舞にならないように参加者は頑張ってくれ -- 2020-01-07 (火) 20:02:28
  • ぶっちゃけ電子書籍だけ買ってそれで加筆している -- 2020-01-07 (火) 20:14:35
  • ↑2ひとりでのんびりやるつもりだったし、お気になさらず ぶっちゃけ題材が人を選ぶしね… -- 2020-01-07 (火) 20:19:54

*1 クリティカルでなくとも、達成値が同値の場合も受動側が優先される。
*2 なお、結果は累乗する。クリティカル値が-2(下限9)、クリティカル値が-1(下限11)となる効果をそれぞれ取得した場合、クリティカルの下限値は9となる。
*3 Force Point 力場値の意
*4 これらのデメリットは特技の効果で緩和可能。また、大本の確率はMNDの高さに応じて低下する。
*5 なお、戦車をはじめとする在来兵器は今でも現役である。発掘資源であるALTIMAを素材とするガーディアンは、既存の兵器ほど潰しがきくものではないからだ。
*6 ガーディアンと更なる共鳴を果たした場合はこの限りではない。
*7 バステ付与時の追加ダメージ発生
*8 ガーランド将軍の部下なのか上司なのかはわからない