手記

Last-modified: 2013-06-30 (日) 03:07:22
○月×日

○月×日
俺は久々に嫌なスキルを見た
大きな杖を持った男が俺の部屋に立っている・・・
俺は恐怖のあまり動くことが出来ず、ただその男を眺めている。
すると男は突然杖を振り回し始めた!
思わず「何をやってるんだ!!」と叫ぶ俺

するとゆっくりこちらを振り返る男
そしてその後ろには、巨大な翼竜が現れた
「殺されたいのか?殺されたいのか?
食ってやろうか?食ってやろうか?」

ゆっくり俺に近づく男・・・俺は金縛りにあったように動けず、そして・・・
翼竜の牙が俺の顔に・・・

そこで目が覚めた

嫌な夢だ、後味が悪い・・・俺は水を飲もうと立ち上がった
俺の目に飛び込んできたのは、巨大なとがった牙!
俺は恐怖で腰を抜かしてしまった、あの男は現実に!!
そして次はホントに俺は食われてしまうのではないかと

その日のクランで、俺はエクソシストのTさんにその夢を相談してみた
しかし、Tさんは「しょせん夢だろ?」と冷たい対応
なんとしても引き下がれないので必死に何とかしてください!と頼み込むと
「それじゃあ俺の作ったお守りやるからそれを枕元に置いて寝ろ、
そうすりゃ大丈夫だ」とお守りを渡してくれた

次の日、不安ながらも朝の早かった俺は床に付いた、そこでまた夢を見た
「つづき、つづき、つづき!つづき!つづき!つづき!」
またあの男だ!!俺は夢の中でTさんのお守りを探した
しかしどこにも見当たらない・・・
「これ?これ?これ?」なんとお守りを翼竜が飲み込もうとしている!もうおしまいだ!!

だが次の瞬間、お守りが眩い光に包まれ、どこからとも無くTさんの声が
「破ぁ!!」
お守りは光と共に飛び散り、翼竜と男の半身を吹き飛ばした。

「あああああああああ」
半身でのたうつ男とバラバラに飛び散る翼竜を尻目に俺は夢から目覚めた
枕元にあったはずのお守りはどこをどんなに探しても見つからなかった・・・

その話をTさんに話すと
「半身を吹き飛ばした?
やれやれ、威力は親父の作った奴の半分か・・・」と呟くTさん
エクソシストはスゴイ、俺は感動を覚えずにはいられなかった。

○月△日

○月△日
ある日ふとパンドラサーガがやりたくなり、復帰してみることにした
すでに私の所属していたクランは無く、見知っている人もあまりいない
別のクランAで同じ職をやっていた友人は今でもやっているか、気になって聞いてみることにした
クランAのクレリックが目の前を通りかかったので
「すみません、モンクさんいる?」
クレリック「いらない。」

○月□日

○月□日
俺は狩りに出かけた
ある日、PKの予定がキャンセルになった俺は
秘密の狩り場でMOB狩りを楽しむ事にした
街から少し離れた所にある橋で、静かでドロップもいい俺の穴場で
その日もドロップが良かった

だがしばらくすると、全身に寒気が走った。
何か恐いな・・・そう思いつつも入れ食い状態のその場を離れる気にもならず
MOB狩りを楽しんだ

「あなたも狩りですか?」
後ろから声をかけられた
振り返るとそこにはジェスター風の男性が

「えぇ、ここよく釣れるんです」「えぇそうらしいですね」
「あなたも狩りですか?」「・・・まぁそうですね」
話していくうちに段々と俺は違和感を感じた
男性はどう見てもローブ姿、とても狩りを楽しむ職業じゃない
こんな所でなにを・・・

「あなた、つらないんですか・・・」
男性の声・・・いやおかしい、明らかに下から聞こえてきた
「つりましょうよ、あなたも・・・」
俺は恐怖に震えながらも周りを見渡した・・・

そこには、今話をしていた男性の周りに死体が!!
男はMPKだったのだ!!

気が付くと俺にたくさんのデバフが動きを封じようと塗りつけられていく
「死のう・・・君も死のう・・・」と男が俺に囁いている

「そこまでだ」
聞いたことのある声が聞こえた
エクソシストのTさんだ

デバフによって今にも倒れそうな俺の前に来ると、
自前の杖を振り回し「破ぁ!!」と叫ぶ
すると杖と俺の身体が眩く光り、
身動きすら取れなかった身体が軽くなってゆく!
その光景に驚いた男が逃げようとするが、Tさんの呪文によって男は光に包まれて消え去った。

「Tさんも狩りですか?」
そう尋ねるとTさんは俺を指差し
「まあな、随分と小物を狩っちまったがな・・・」

帰り道で聞いた話によると
あそこはPKエリアでMPKも頻繁に出没する危険な場所らしい。

「すっかり日も上がっちまったな、どれ、街で女の子でも釣りに行くか」
そう言って馬に飛び乗り爽やかに笑ってみせるTさんを見て

エクソシストはスゴイ、俺はいろんな意味で思った。

○月●日

○月●日

トリートブリンガー持った魚が、俺に剣突きつけてきた
「ばふちょうだい」
「サルタ?リラ?」
「さるたてぃお」
「いいよ。はいどうぞ」
「LPのもほしい」
「ディバインエイドのこと?ウィンクルムもかな」
「何するの?」
「ぴーけー。いっぱいたたかう」
「そっか。でもバフすぐに切れるよ?一緒に行く?」
「…いく」
「剣はジャマだから置いておきなよ。後で取りに来ればいいから」
「うん」

「キルいっぱいとれてよかったね」
「…うん」
「LP辛いでしょ?それずっとそのままで戦うの?」
「…つらいの」
「ジェネラル呼んでおく?リラもらえばいいじゃん」
「…うん」

「MP少ないよ?POTある?」
「・・・」
「エクソシスト呼ぶ?」
「・・・そうする」

○月◆日

○月◆日

パンドラサーガ、誰がこんな夜更けにコンビニから逃げるように走っているのか。
それは、無課金厨と新規だった。
無課金厨は新規を助手席に乗せ、新規を少しでもコンビニから遠ざけようとしている。

無課金厨「新規よ、おまえは何におびえ隠れているんだい。」

新規「見てよ!!先輩。先輩には、廃人が見えないの?冠をつけ、恐ろしい剣を持った廃人が見えないの?」

無課金厨「新規よ、それは運営だよ。」

廃人「愛らしい、新規。おいで私のもとへ。すごく楽しい遊びをしようね。
   戦場には色とりどりの魔法が咲き乱れ、私のクラメンは強力な防具をたくさん持っているんだよ。」

新規「先輩!先輩!聞こえない?廃人が僕に低い声でささいているよ!」

無課金厨「静かに!!落ち着きなさい!新規。新装備にスレがざわめいているんだよ。」

廃人「かわいい新規よ。私と一緒に行こう。私のクランは夜通し未開で敵をPKし、お前を楽しませてくれるだろう。
   彼らは、君に装備を貸し与え、戦い、楽しみながら.....」

新規「先輩、先輩!そこの暗く薄気味悪い場所に廃人たちが立っているのが見えないの?」

無課金厨「新規!私にはそれが見えているよ。それは、エフェクトが簡易だから強そうに見えているだけなんだよ。」

廃人「私は、お前が好きだ。お前の財布は、私の心をゆさぶる。素直にいうことを聞かなければ、腕ずくでも連れて行くぞ!!」

新規「先輩!!先輩!!僕は今彼に捕まった!廃人が僕を引き込む!」

無課金厨は、その恐ろしい光景に身の毛がよだちながらも車を急がせた。
うめき声を上げている新規を見守り。やっとの思いで家にたどり着いた。
しかし、新規は腕のなかでウェブマネーを握り締めていた。

キュリス

キュリスは―
二度とパンドラへは戻れなかった…。
山麓とエルベドの中間に住み、永遠に古いクエストをさまようのだ。

 

そして、続きを作りたいと思っても作ってもらえないので

 
 

―そのうちキュリスはトカゲを救うのをやめた。