意志をもったゾンビMacabreが、ゾンビとしての生みの親であり、かつ
生者としての死を与えられた敵でもあるリッチOryziasを滅ぼす物語です。
歴史
キャンペーンシナリオDanse Macabreは、Wesnothアンデッド研究所の
メンバーによってオリジナルが書かれました。その後同メンバーによって
修正が施され、2011年6月には同メンバーによるversion1.0.5が
公開されました。その後は新たな修正版は公開されず、
最新安定版であったwesnoth1.10以降ではプレイできない状態が続いていました。
そしてJames_The_Invisible氏によってwesnoth1.12に対応した修正版が公開されました。
2014年10月現在、最新版はversion1.1.0です。
wesnoth1.10でプレイされる方はこのversion1.1.0を手動でアドオン用のディレクトリにコピーしてください。
難易度について
作者の方によって「エキスパート向け」に分類されています。ただし一番易しい「普通」レベルについては、作者の1人であるkamikaze氏が公式wikiの開発スレッドにおいて、"I think the normal level would be more suitable for you and most other players."と発言されています。
このページの記述について
- 勝利条件の「敵リーダーの全滅」、敗北条件の「主要ユニットの死」、
「制限ターンが尽きる」は省略してあります。 - 制限ターンは「死者の昼」を除き、難易度によらず共通です。
- 「攻略のヒント」はあくまで個人的見解です。また、ネタバレ情報も含まれます。
翻訳(1.12用)
アップローダに最新バージョン( https://github.com/konecnyjakub/Danse_Macabre )用の翻訳ファイルがあります。(Danse_Macabre_ja.zip)現在アドオンサーバ上にあるものとは少し違うので注意してください。
シナリオ1 悲劇の始まり
あらすじ
とある村がMacabre率いるゾンビ軍団に襲われます。村人は抵抗も空しく殺され、ゾンビにされてしまいます。
そのとき、Macabreは村人の一人の神父Merrinが、ゾンビになっても理性を失っていないことに気づきます。
MacabreはMerrinに彼の部下として働くことを命じ、Merrinはそれを受け入れます。
勝敗条件
敵軍
- Merrin Lv2 白魔術師
時間制限
- 15ターン
攻略情報
- このステージに限らず、人間系のLV0歩く死体で、経験値が0の個体はステージクリア時に自動解雇されることに注意。
とはいえ少しずつ経験値を与えて残しても正直有り余るので、1~2体に集中的に経験値を稼がせた方がいい。
シナリオ2 動物の解放
あらすじ
Macabreはゾンビ軍団の食糧を手に入れるために動物の群れを襲います。ここでも、理性を持ったゾンビを3体、部下に加えることに成功します。
その3体の名前はコウモリのBoreas、グリフォンのPech、ウーズのSpelkです。
勝敗条件
敵軍
- Boreas
時間制限
- 30ターン
イベント
- マップ右下隅の大きな木のある島に近づくとSpelkが出現する
攻略情報
- 狂戦持ちの犬に注意。特に近接能力が低いMerrinは近づけないように。
- 日中のspelkは騎乗以外の歩く死体を一撃で倒せるのでかなり危険。
先にPechを加入させ、MacabreとMerrinと3人で袋叩きにするか、夜間に出現させて日が昇る前に倒そう。 - 敵の種類が多くいろいろな歩く死体が作れるが、重点的に鍛えるおすすめは飛行能力持ちで地形を選ばないコウモリ。
- 生命吸収がない分Boreasには劣るがバタリアンまで鍛えられれば文句無しの主力になる。
- 1.14で追加された狼の歩く死体は、シナリオの開発時期の都合上走る死体以降が存在しないため微妙。
シナリオ3 戦場を覆う影
あらすじ
動物の群れを配下に収めたMacabreの心のなかに声が聞こえます。
「...我に従え...」
その声を振り払ったMacabreは、そこが今まさに交戦中の戦場のすぐ近くであることに気づきます。
軍隊は5つで、それぞれ人間、エルフ、ドレーク、ドワーフ、オークのものでした。
Macabreは漁夫の利を得るチャンスだと考え、そこに参戦します。
戦場にむけて進軍する途中、一足先に偵察に向かっていたBoreasは、昇天できずに困っていたゴーストのGinglyと友達になります。GinglyはMacabreの部下に加わり、Macabreはゴーストを雇えるようになります。
戦いの結果5種族の軍はすべて退却し、Macabreはさらに理性を持ったトカゲゾンビのNeckfrillを部下に加えることに成功します。
勝敗条件
制限ターン以内に敵リーダーを少なくとも1体倒せば勝利
敵軍
- Gamling Lv2 副官
- Haldir Lv2 エルフの隊長
- Thorin Lv2 ドワーフの装甲歩兵
- Vatgit LV2 オークの支配者
- Glaurung Lv2 ドレークフレア
時間制限
- 15ターン
イベント
- 敵リーダーを倒す:+80G、リーダーを倒された勢力のユニットが移動不能になる
- 10ターン:ドワーフとオークのリーダーが退却開始
攻略情報
- 敵軍の各陣営のユニットは各々のリーダーが倒されると『行動不能になります』と表示が出ますが、
移動しなくなるだけで隣接している有利な相手には攻撃を仕掛けてくる点に注意。 - 敵リーダーを殲滅させるならゴーストを多目に雇用して回り込ませておく必要があるでしょう
- Neckfrillは倒し忘れないように。
資金には余裕があるので
後のシナリオのために貯金するといいでしょう。
シナリオ4 高慢と偏見
あらすじ
生者たちは一時休戦して共同でMacabre達に対抗することにしました。その中でMacabreが最初に戦う目標と定めたのは人間族でした。人間族の砦には魔術師たちが援軍として加わることになっていましたが、砦の長はそれを待たずにMacabre達と開戦しました。
勝敗条件
敵軍
- Eomer Lv3 将軍
時間制限
- 24ターン
攻略情報
- このシナリオからグールの雇用が可能になる。
- 主戦場になる砦前は一面の平地で、守るには向いていない。走る死体辺りでも運が悪いと簡単に倒されるので、
開き直ってグールを何体か使い捨てて毒を撒くか、Ginglyがレイスなら最前線の村に配置して壁にしよう。
シナリオ5 闇の中に横たわりて
あらすじ
人間族との戦闘に勝利し砦を占領したMacabreは援軍の魔術師に奇襲をかけます。奇襲が成功したかに思われたそのとき、Macabreは瀕死の魔術師Philosophyが放った炎の魔法に包まれ、焼け崩れてしまいます。
- ストーリーパートのみ
シナリオ6 帰ってきた死者
あらすじ
Macabre達が占領した砦はオークに奪われ、指揮を失ったゾンビ達はオークの攻撃により次々となすすべもなく破壊されていきます。
そこに骸骨の戦士が現れオークを瞬く間に斬り捨てます。
それはスケルトンとして復活したMacabreでした。Macabreは再びアンデッドの頭領になり、オークから砦を奪い返します。
勝敗条件
敵軍
- Bakgodek Lv3 オークの君主
時間制限
- 24ターン
攻略情報
- このシナリオからスケルトン3種が雇用可能になる。
シナリオ7 復讐するは我にあり
あらすじ
Macabreの心の中に再び、服従を求める声が聞こえます。MacabreはPhilosophyのいる聖堂へと向かいます。
それは自分を焼き払った魔術師Philosophyの強力な魔力が声の主に対抗するためには必要だと考えたからです。
その一方、人間族の軍がMacabre達の後方から迫っていました。
Macabreはこれらをすべて打ち破り、PhilosophyはMacabreの手によって理性をもったゾンビになります。
勝敗条件
大魔術師は疫病(ゾンビ化)で倒す必要あり
敵軍
- PhilosophyLv4 大魔術師
- Saruman Lv3 銀魔術師
- Lv2 赤魔術師
- Lv2 白魔術師
時間制限
- 無し
イベント
- (26,24)(27,24)(28,23)(29,23)を超えて侵入もしくは歩く死体生成:Sarumanが雇用開始
- Sarumanの死:Philosophyが雇用開始
- 7ターン:増援第一陣到着(騎兵x2、熟練竜騎士x2、騎士x2)
- 13ターン:増援第二陣到着(剣術士x2、決闘者x2、武芸者x2)
- 19ターン:増援第三陣到着(剣士x2、熟練槍兵x1、投擲兵x1、大弓兵x2)
- 25ターン:増援第四陣到着(重歩兵x2、破砕兵x2、大槌兵x2)
攻略情報
- 時間制限が無いので、ユニットのラインを維持することを優先してゆっくり攻めればいいでしょう。
- 先に増援部隊を全滅させてから聖堂に攻め込むこともできます。
- 魔術師対策は秘術耐性のあるグール系で壁を
- 足が遅くて戦闘機会に恵まれないSpelkとか積極的にトドメを刺させるのが良いかも
(Lv4まで上げれば移動力6になります)
シナリオ8 回想~死者の絆
あらすじ
またもや、Macabreに服従を求める声が聞こえます。そして声の主が姿を現します。
Macabreは怒ってその者に斬りかかります。しかしその攻撃は声の主、古代リッチMal Oryziasに軽くいなされ、逆に大怪我を負わせられます。自分にはさらに大きな力が必要であるとMacabreは痛感しました。
Macabreは部下達にOryziasとの因縁について語り、Oryziasを滅ぼさなければならないと部下たちに伝えます。それを聞いた部下たちはMacabreのもとで結束することを誓います。Philosophyはゾンビメイジの軍団を結成すると宣言します。
このとき、エルフ、ドワーフ、ドレークの3種族は未だその勢力を保っていました。Macabreはさらなる力を得るため、その領地へと攻め入ることにします。
- ストーリーパートのみ。
- 途中で誰の勢力圏に攻め込むか質問されます。順番は任意ですが、3種族全てを攻略しなければなりません。
シナリオ9a 腐った森
あらすじ
Macabreはエルフのいる森に攻め入ります。そこには士気の盛んなエルフのレンジャー部隊が待ち構えていました。
Macabreは魔法を使ってその部隊の隊長の瀕死体から心臓を取り出し、それを食べた者がエルフの能力を得られるようにします。
勝敗条件
敵軍
- Thranduil Lv3 エルフの元帥
制限時間
- 25ターン
イベント
- エルフの復讐者を倒すといた場所に心臓が地面に残ります。
攻略情報
- no_leaderのレンジャー部隊を全力で早期撃破しないと制限時間の余裕はあまりない。
- リーダーは釣り出せるが、リーダーのそばにいる貴族の秘術攻撃には注意。
1.伏兵能力が付く
2.森地形での通常の回避率が70%になる
3.森地形での移動コストが1になる
4.投射攻撃に射撃特性が付く
シナリオ9b 堕ちた空
あらすじ
Macabreはドレークのいる砂漠に攻め入ります。そこには危険な存在として閉じ込められているドレークがいました。
Macabreは魔法を使ってそのドレークの瀕死体から心臓を取り出し、それを食べた者がドレークの能力を得られるようにします。
勝敗条件
敵軍
- Chrysophylax Lv3 ドレークフレームハート
制限時間
- 25ターン
イベント
- を倒すといた場所に心臓が地面に残ります。
攻略情報
- 援軍としてno_leaderのトカゲ部隊が配置されています。
1.火炎耐性が80%になる
2.ダメージ8-6の火炎のブレスを吐けるようになる
シナリオ9c 錆びた斧
あらすじ
Macabreはドワーフのいる山に攻め入ります。そこにはイエティから逃げずに拠点を一人で守りつづけるドワーフの守備兵がいました。
Macabreは魔法を使ってその守備兵の瀕死体から心臓を取り出し、それを食べた者がドワーフの能力を得られるようにします。
勝敗条件
敵軍
- Balin Lv3 ドワーフの貴族
制限時間
- 25ターン
イベント
- を倒すといた場所に心臓が地面に残ります。
攻略情報
- イエティが居ます。
1.すべての耐性が10%改善する
2.装甲特性が付く
3.山地形での通常の回避率が70%になる
4.山地形での移動コストが1になる
第12章 魔の山
あらすじ
ついにMacabreはOryziasの住処へと向かいます。そこは魔の山と呼ばれ、Macabreがかつてそこから逃げ出した場所でした。
魔の山での戦いの最中、吸血鬼のOrlokが現れます。OrlokはOryzias討伐に力を貸すことを提案し、Macabreはこれを快諾します。
Macabre達はOryziasの目前まで迫ります。しかしOryziasは魔の山を放棄し、さらに魔の山を崩落させようとします。崩落の寸前、Macabre達はなんとか脱出します。
勝敗条件
制限ターン: 35
Oryziasが魔の山を放棄した後、Macabreがサインポスト(脱出口)に到達する
洞窟内の水路にはスケルトンが多数潜んでいます。
吸血鬼Orlokはマップの右上のほうに隠れています。
マップ左上隅にある「風のマント」を身につけると散兵能力がつき、さらに移動力が1増えます。
マップ右上隅にある「聖なる指輪』を身につけると格闘攻撃が秘術属性になり、さらに秘術耐性が20%改善します。
小隊を編成し、それを左右の通路から進軍させることによって村を確保出来れば敵の兵数を減らせるでしょう。小隊には回復役とゴースト系のユニットを複数組み込んでおくと役に立ちます。
第13章 死者の昼
あらすじ
Oryziasを追跡するMacabreを待ち構えていたのは、人間、ドレーク、ドワーフ、オーク、エルフの5種族からなる連合軍でした。Macabreを滅ぼすため、これらの種族はOryziasと同盟を結んでいたのです。
Macabreはその同盟軍をすべて撃破します。
そのとき、Oryziasは同盟軍の戦士の死体をアンデッドとして蘇らせ、ふたたびMacabre達と戦わせようとします。これを迎え撃つために、Macabre達は戦場の近くにある橋へと急ぎます。
勝敗条件
制限ターン: 40 (「普通」のみ45)
敵軍が初期資金で雇用したユニットを個別の陣営ごとに打ち破ることが出来れば、自軍が壊滅することはまずないでしょう。
ただし敵軍の各リーダーには強力な護衛がついているので、危険を少なくリーダーを倒すには時間が必要です。そのため、作戦によっては制限ターンが厳しくなります。
第14章 橋~死者の夜
あらすじ
Macabre達が橋に到着したとき、Oryziasによって橋が壊され、先頭に立っていたMacabreは部下達と分断されてしまいます。すぐにでもOryziasの再編成を阻止する必要がありました。
Macabreは、部下達には追ってくる死者の軍を撃退した後で自分の後を追ってくるように命じ、一人でOryziasのもとへ向かいます。
Oryziasの居城に到着したMacabreですが、城の門番は魔法で護られていて傷一つつけることが出来ません。
困っているMacabreの所に、死者の軍を撃退した部下たちが駆け付けます。門番の魔法はPhilosophyの知恵によって打ち破られ、Macabre達は城の中へ侵入することに成功します。
そして、いよいよ最後の決戦が始まります。
勝敗条件
ターン無制限
城内の堀にはスケルトンが多数潜んでいます。
5日目(ターン30)から後は2日(12ターン)に一度、城外からOryziasの援軍が来ます。
今までのシナリオと比べると、ユニットのラインを敷く場所がより大きく損害を左右するようです。
ターン制限はないので、ラインを大幅に後退させることも視野に入れたほうがよいでしょう。
終幕 死者の夜明け
あらすじ
決戦が終わった後の、ゾンビ軍団の行く末の話です。
「誰にも分からない」